大山 険しき奥峰
2005.08.15/GP
カシュツオマナイ沢C560橋〜林道〜チャワンナイ沢沿い林道〜北東尾根〜山頂(往復)
大山は、中日高山地の西方に位置して、ナメワッカ分岐から分派する主稜線の間に挟まれた1300m級の独立峰である。
この山の東西には沢筋が発達しているが、地形は急峻であり、何れのルートからも奥深く、特に林道が封鎖中の現在は遙かなる山である。
HA夫妻と3人で出発点(前日の「中ノ峰」山行記を参照)となるテント場から、カシュツオマナイ沢C560橋を過ぎ、程なく開放ゲートを抜けて、962高地を西側に回り込むと次第に荒れた林道へと変わる。
シュンベツ川とチャワンナイ川二股の山間部を眼下にすると、林道にはガレ岩が随所に堆積、引き続く林道草むらの中にもガレ石が続き、林道と言うより荒れた登山道状態である。
大山北東尾根の急峻な斜面にルート標定をしつつ、チャワンナイ川二股手前のC550に到着、北東尾根への急斜面の細い沢筋を目標に林道からチャワンナイ川へと50m程下降してC505沢筋に降り立つ。
細い沢筋に高度を100m程上げるとC590で枯沢となり、扇状斜面に藪が広がり、シュンベツ川方向の672高地から派生する尾根筋を目標に高度を上げる。
濃密な藪漕ぎの始まりであり、暑さも加わり辛抱の時間が続くが、効果的に高度を上げられなく時間が過ぎ去る。
C750付近で濃密な藪を抜けて浅い凹地沢筋に出て、岩場混じりの急峻な斜面を伝いC810尾根筋に上がる。
チャワンナイ川から大山に取り付いて既に2時間以上を経過、山頂までの標高差・所要時間に厳しさをを想定する。
明確な尾根筋の藪は比較的終始薄く続き、鹿道を辿り効果的に高度を上げる事ができ、山頂を実感するも結構長い。
尾根筋には岩場も混じえるが、尾根北側は藪も薄く、鹿道も発達しており、C1330に上がると勾配も緩くなり、笹尾根の奥まった位置に山頂部がある。
「大山」の頂きに着いたぞ!!と感激の声を上げて三角点に到着…「ガイドブックにない北海道の山50」著者、八谷氏・夫人と私の三人は感動の握手の手を結ぶ。
八谷氏は、この大山にて「地図にある北海道の標高1000m以上の山の全山登頂」の偉業を成し遂げた瞬間であり「おめでとうございます」の声も震えて目頭が熱くなる。
明るい頂きは腰丈程の笹景観が広がり、残念ながら下降気味の天候に展望は得られなく、雨足が強くなる。
下山は、往路をの尾根筋を下降するが、2度程方向を間違える場面もあったが、登頂ルートに従いチャワンナイ川に降り立ち、再び林道斜面へと藪漕ぎをする。
歩きにくい林道に出ると雨足が強烈になり、ザックのカメラが水浸し状態で不作動となりガックリである。
大きな「蕗」の葉を2本、傘変わりに全員歩く姿は何とも絵になり滑稽と笑える。
雨に濡れながら、計画通り43Kmの林道を自転車を押して踏破、昨日の「中ノ峰」次いで本日の「大山」と計画通りに奥深き山に登頂できた喜びは大きい。
備考:
翌日、帰路へとMTBに跨りながら、HP「一人歩きの北海道百名山」SA氏の118座完登の「ピリカヌプリ」次いで今回「ガイドブックにない北海道の山50」著者、八谷氏の「地図にある北海道の標高1000m以上の山の全山登頂」完登の栄えある同行機会に恵まれた事に感謝をする。
テント場(カシュツオマナイ沢C560橋) 登り
6時間40分1時間50分 下り
3時間50分チャワンナイ川C505 2時間10分 C810尾根 2時間40分 山 頂