寿都似山 険しき沢筋・岩峰
2006.06.24/単独
C370額平川二股〜パンケチエブ沢〜東沢・尾根〜北尾根〜山頂(往復)
寿都似山(すとうにやま)は、日高山地の西方に位置する1000m級の山であるが、無論登山道もなく、登山対象として登られる事は稀と思われる。
ルート案としての沢筋は、山名由来と思われるストウニ川の西側又はパンケチエブ沢の東側が考えられるが何れも等高線が狭く困難性が高いと判断したが、後者の東側ルートを辿った記録である。
登山口へと豊糠地区から額平川沿いに進み、十一軒橋を渡ると林道屈曲部のC370にパンケチエブ沢がある。
額平川へと壁面から降り立つと股下までの額平川の流速は速く、結構大変であるが何とか沢口に辿り着く。
パンケチエブ沢は、道路を寸断するか如く砂利地形を深く削る景観にて広めであり、難しい箇所は出現しない。
C500二股の正面には890岩峰が周囲を圧するごとく尖り、沢筋地形は容易でないと予感をさせる。
複雑に入り組んだ東斜面の地形は、山頂まで500m程の標高差であり、計画は直線的に沢筋を詰め高捲きもと考えたが、結果的には登りは尾根筋主体となる。
890鋭峰を見上げながら広目の支沢に入るとC545二股、右股は8m滝、左股3m滝であり、この時点での地図読みがルート判断を左右した。
左股は寿都似山と890m鋭峰の中間コル付近へと突き上げると判断…けれど下山時に左股の沢筋を降り距離的にも藪状況も正解と知るが、V字形であり沢そのものを私には辿れなかった。
C545二股の右股滝を左岸に高捲くと上段に再び滝出現、険悪様相の沢地形に高捲きを繰り返し時間を費やすなら尾根に上がろうとC590から非常に急峻な右岸尾根に這い上がる。
岩峰群のナイフリッジを渡る場面からの周囲地形は迫力あり、程なく広尾根に辿り着くが、寿都似山北側の976方向への尾根であり、大きく迂回する結果と地図を眺めて溜息である。
引き続き斜度が強い斜面は中密度の藪であり、976東斜面を切るように稜線に上がると藪は濃密となり山頂が遠い。
山頂部は樹林に囲まれ、先週に登頂した於曽牛山を期待したが展望は全く得られなく、三角点標石が刈り払いされた笹藪にひっそりとしている。
下山、当初計画した沢筋を下降をと薄い藪斜面も急峻であり、程なく沢形を見るが、泥壁の沢筋へは近寄れず懸垂も考えたが斜度を考えると自滅の恐れがある。
C545二股に再び出て懸垂下降にてて降り立ち、この東斜面地形は沿線距離が短い上に高度差大であり、何れの沢筋も困難性が高いと実感する。
備考:翌日の「ヌカンライ岳」への山行予定である幌尻岳登山口の第1ゲートの駐車広場に向かう。
C370額平川二股 登り
2時間55分45分 下り
2時間05分C500パンケチエブ沢支沢 2時間10分 山 頂 1 額平川渡渉点
2 890m鋭峰
3 山頂
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