メガネの高松での深視力検査実例

●実例 1

48歳の男性で、大型免許を取得したいが
教習所の深視力検査が全くできなかった、とのことでした。

現在眼鏡度数
R=S−3.50
L=S−2.00 C−0.25 Ax100 
RV=(0.4)  LV=(0.8)

眼位 Cover Testにて異常なし

片眼遮蔽屈折検査(完全矯正値)
RV=(1.2×S−4.25 C−1.00 Ax65)
LV=(1.2×S−2.00 C−1.25 Ax105)

両眼開放屈折検査
RV=(1.2×S−4.00 C−1.00 Ax65)
LV=(1.2×S−1.75 C−1.25 Ax105)

右眼の矯正不足で深視力が出なかったのだと思いますが、
左右の度数差が大きいため不等像視がないことを確認しました。


 立体視に問題がなさそうなので、深視力検査を行いましたが、
何故か0〜3.5cmとばらつきが出ます。
とくに奥から手前のときに大きくずれてしまいます。
まだ、度数に慣れないためかな?と思い、装用練習を10分ほどし、
その後、深視力のトレーニングしてもらいました。

ふたたび、深視力検査をすると、すべて2cm以内になりました。
2日後メガネが出来上り、新しいメガネでの深視力検査も処方時と同じく、
すべて2cm以内でした。違和感もなく、そのまま掛けてお帰りになりました。

この実例では、左右眼のメガネ度数の差が大きいため 右眼の度数を弱くしたために深視力がでなくなったようです。
では、なぜ右眼の度を下げてしまったのでしょうか? それは、左右の度数差が大きいとメガネ度数の決かた、
眼鏡の製作、フィッティング調整が、非常に難しくなるためです。
レンズの中心と瞳の中心とが正確に合ってないと強い違和感が現れます。
これを避けるために強い方の度数を下げてしまう眼鏡屋さんは多いようです。
しかしそれでは、本来ある視機能そのものを低下させる大きな原因となります。
今回の例では、普通の生活では不自由は、感じなかったようですが、いつの間にか立体視機能(深視力)が低下してしまったようです。




● 実例 2

38歳の男性。水戸市から来店されました
「現在大型免許を持っているが、更新のたびギリギリでパスしている。
前回の更新ときは、近くの眼科で検査をした眼鏡処方箋でメガネを作り、
深視力検査を受け、別室での再検査でやっとパスしました。
来月が更新なので、心配です。度が合っているか調べてほしいです……」とのことです。

現在眼鏡度数
R=0
L=S−0.75
RV=(1.5) LV=(1.2)

深視力検査 3.0cm 1.5cm 3.5cm 1.0cm 2.5cmと、バラバラでした。
棒の位置が良くわからないとおっしゃいました。

眼位 Cover Testにて 外斜位

片眼遮蔽屈折検査(完全矯正値)
RV=(1.5×S+0.75)
LV=(1.5×S−0.50 C−0.50 Ax90)

コの字テスト  正位(上下斜位なし)
十字テスト   3△B.I.

両眼開放屈折検査
RV=(1.5×S+0.75)
LV=(1.5×S−0.50 C−0.50 Ax90)

上記度数にて深視力検査行うと、0〜3cmとバラツキがあるので、
右眼に、1△B.I.を入れると棒が太く見えるとおっしゃり、
10分ほどすると、棒の位置も勘ではなくはっきりと認識できるとのことでした。

深視力は、1cm、0.50cm、1cm、と大変良くなり、下記度数にてメガネを作ることにしました。
RV=(1.5×S+0.75           )1△B.I.   
LV=(1.5×S−0.50 C−0.50 Ax90)

本日、メガネが出来上りお渡ししました。
 新しいメガネを20分ほど掛けた後、深視力は1cm以内と良い結果でした。
これで安心して免許の更新ができると、喜んでお帰りになりました。

この実例では、今まで掛けていたメガネで 視力 右1.5 左1.2と良いにもかかわらず、
深視力は、良くありませんでした。
視力は良いのに深視力が出ないという場合の典型的な例だと思います。
左右の度数や斜視の状態などを考慮した微妙な度数の決め方により、深視力を引き出すことができるのです。
  

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