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6日目
The education practice inside story
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6月5日
教育実習6日目
今日は授業がないので端から見てもかなり気楽そうだったろう。
一日授業見学に費やした。

1限テツ2年世界史。
大航海時代の話である。
奴隷貿易や、マルコポーロなど。
さてはて、このときだったかどうか、定かではないが、テツはある時ノートを忘れていったまま授業の望んでいたらしい。自分の記憶だけを頼りに授業をやったそうだ。
流石にこの件については担当も呆れたようだ。
この日の授業で10分ほど時間が余ったので、雑談をして時間を潰していた・・・が、本人予定外の事項だったので(そりゃそうだ)、動揺している。ネタを振るが即行滑ったりして、結局早めに切り上げていた。
わかるな、この気持ち・・・・。

2限ハル2年世界史。
実習生同士、やる範囲は同じだが捉え方は全く違うので、良い比較になる。
細かな範囲分けをしてあって、わかりやすい授業。同様に、板書も区切ってある。
ハルは小柄な女性である。
板書書くの俺同様、苦労するだろうなぁ、なんて授業はじめに見ていた。
すると、教卓にあったいすを引きずり黒板左端に持っていき、いすに上ってタイトル板書をした。
うあ、初めてみた。教師がイス使って板書するの。
板書直後、生徒に
「そこまでしなくても」
的なことを言われていた。対して彼女は
「タイトルだから消さないし、良いかな、と思って。」
とにっこり。うーむ、強者だ。
授業はQandA方式で進めていた。
こちらは時間が足りずに、次回繰り越しとなった。
一つ一つ確認しながらやっていくと、以外に時間がかかる。でもこれをやらないと、早く進みすぎて生徒がついて来られず、結果授業に対する生徒ののりが悪くなる。
難しいやね。

3,4限ナオ1年現社。
水俣病についてである。
おっとりとした彼女らしい、おっとりとした授業。
ゆっくりと進んでいくので理解しやすいが、生徒に、
「先生、もっと早く進んでも大丈夫だよ」
と言われていた。これまた珍しいことである。早すぎる、ってのは結構あるんだけどな。
一つ、生徒に関して驚いたことがあった。
後ろの方で聞いていないで遊んでいる生徒がいる、というのは良くあることだから今更だが、「村八分」と言う言葉を知らないことだ。
「先生、村八分って何?」
説明に苦労するナオ。
自分の授業でもそうだったが、「自分がわかると思っていても生徒全員がわかっているとは限らないからかみ砕いて説明できるように」と言う注意が蘇る。
こう考えると、如何に自分が曖昧な言葉を使っていたか思い知らされるなぁ。
彼女の担当クラスは元々1F講師と同じ女性が教えているクラスで、彼女曰く、
「講師の方が具体的に指導してくれてわかりやすい。教師は抽象的すぎて。」
確かに。何処も同じなのかなぁ。
しかしほんとナオはお疲れさまである。
昨日2コマ今日2コマ。しかも双方連続。反省を反映してる暇もない。
それに比べりゃ俺、まだ恵まれてるんだろうな。

今日で実習生全員授業デビュー終了である。
数学や英語、生物はコマ数及び担当クラスが3クラスである人の方が多かったので最初は見学があったらしい。良いなぁ。
だが担当の言葉によると、
「他者のは参考にするのはよいけれど、自分の授業でなくなってはいけない」
と言うようなことを言ってたな。
それだと、全くまっさらな状態でやったほうがよいのかも知れないが・・・・。

昼休みのことを飛ばしてしまった。
昼は図書館を見学に行っていた。
昔は1号館にあったのが、新4号館建築の際にそっちに入ることになったのだ。
俺がまだ在学中に新システム対応図書館用に、蔵書移転のためバーコード張りの作業なんかやってたなぁ。
見学に行ったは良いが、司書自体は生徒の対応で大わらわ。話を聞けそうな余地はない。
図書館全体と、授業に使えそうな資料がないか見ただけで今日のところは終わらす。
後日授業中にでも話を聞きに来ようか。

実習生同士、放課後の会話。
「クラスが席替えしてて、席順表が全く使えなかった」
「うちもそうだった。」
「自分の担当クラス一月に一回やってるらしいよ。」
「実習生も席替えしようか」
こんな案が出た。
「良いねぇ。そうだ、バヤシの持ってる出席カード、使おうか」
「うんうん。」
決定。
「明日で一週間になるから、明日やろう。」
のんきな実習生達であった。

こんな会話をしている間にも、着々と作業をしている人はいる。
ジャージに着替え、元陸上部だったハルは陸上部に参加しに行く。
バヤシはB5サイズの束を読みながら一枚ずつ書き込んでいる。
「何やってんの?」
「生徒の書いたものに感想書いてるんだ。自分の書いたものに感想書きこんで返すと、生徒も喜ぶから」
確かに返答があるとうれしいものである、が。
そこには2〜3行赤ペンで書かれていた。
人によってはうれしくもあるが、重いんだよね、そう言うの。少なくとも俺が生徒だったら、小さな親切大きな云々、ってね。
ハルもバヤシも、流石教師目指している人だなぁ。
がんばっておくんなまっし。

夕方頃、ひどい雨が降った。
今時分帰った人悲惨だって位に。
雨だけでなく、風も付いている。
しばらく帰るのは控えた方が良さそうだ。
そう言えば、少し前に帰ったバヤシがしきりに天気を気にしていた。
「雨降らなかったらどうしよう」
と。実験で使うらしい。
良かったな、バヤシ。こんだけ降りゃ問題ないだろ。

この日、俺は帰り道コンビニに寄った。
おや、昔は置いてあったのになぁ。
駅近くのスーパーに入る。
ここにもない。
家近くのスーパーになかったらアウトだよなぁ、と思い、乗換駅の駅ビル地下食品売り場に行く。
目当ては酒屋。
おし、あった。
キリンビール(瓶)である。
銘柄は何処でも良いが、瓶ビールが欲しかった。
別に飲むわけではない。
俺が飲める人だったら、荷物軽くて済んだんだけどね・・・・・。
家近くのイトー○カドーでゴミ袋の値段を見てくる。
結構するんだなぁ。
さて、これで物資の調達が済んだ。
後は家帰ってゆっくり寝よう・・・。


教育実習
一番気の抜けてた日


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