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9日目
The education practice inside story
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6月8日
教育実習9日目
本日は全部見学である。
1時間目ザワ2年世界史。
彼はかなり知識が深いらしく、その点で授業がおもしろいという話を聞いている。
確かに一つ一つ、例えばこの頃の紡績機械にはどんなものがあって、どういう特性を持っていたか等々、すらすらあがってくる。
はぁ、すごいのう。
ただ、本人に言わせると準備不足だったらしく、残り10分ほどが少々危うかった。
見学に行ったクラスには俺らが勝手に呼んでいる「テッちゃんファン」がいた。根拠はテツにいつもまとわりついているからである。
彼女ら(2人)はいわゆる準問題児といった位置づけであろうか。
先生達もそう見ているようだ。
まぁ、昨日の球技大会や生徒立入禁止になっている実習生控え室に勝手に入ってきている事からして、そうなのであろう。
今日も彼女らはテツを追いかけるのであろうか。

2時限目ヨンヨンコンピューターと情報の基礎a。
マユが、
「こんな授業あるんだけど、誰かいく人いる?」
と言っていたのであっさり便乗。
参加者ソウ、マユ、俺の3人。
選択授業で、いわゆる情報処理の基礎の基礎と言ったところか。
フォルダとはどういうものか、ファイルとは何か等々、細かな点をきっちり説明していく。
それこそ、普段普通にコンピューターを使っている人にとっては多少くどい説明と言っても良い。
しかし、説明の仕方が非常にわかりやすい。
こういう説明の仕方なら一発で理解できるんだなぁ、また、曖昧なところがあってはならないので本当にきっちり教えなくてはならないな、と言う点を再確認。
「ではこのフォルダの中にあるメモ帳を開いてください」
開くと
「私はヨンヨンなどという名前ではありません」
という文章が1行、書かれていた。
俺と、俺の向かいに座っていたマユは吹き出す。
もしかして、今も「ヨンヨン」と呼ばれているのであろうか。
ヨンヨンというのは勿論、あだ名である。いつも白衣を着ているその先生は「4等身に見える」事からヨンヨンと呼ばれていた。
遊び心のある人だ。
それにしても、立派なパソコン室だなぁ。俺の時なんかこんなの無かったぞ。

土曜日、半ドンだからと言って俺らはすぐには帰れない。
昼飯買いに下山する人もいた。
懐かしい総菜屋が今もまだあるらしい。
「おばちゃんにおまけしてもらっちゃった」
と買い出しに行っていた人が嬉しげに報告してくれた。
そう言えば、大概の人がずーっとスーツを着てきている中、今日ナオは珍しくラフな格好をしていた。
珍しいねぇ。
どうやら、今日学校の後そのまま友達と花火に行くらしい。
だからか。
サンダルや替えの服も持ってきており、髪を巻くなど、着々と帰る準備を進めていた。
「みんなスーツじゃなくラフな格好してくればいいんだよ」
確かになぁ。着慣れないもの着てるから、授業以外にも疲れているのかもしれない。

俺は教材研究に費やす・・・と言っても話ばかりしてさして進まなかったが。
そこで大変な事実に気が付いた。
昨日の球技大会で一回授業が潰れた。
すると、その終わらなかった分は次回こなさなければならない。
詰まるところ、2回分の授業を1回に縮めなければならないのだ。
なんという大変な労力のかかる作業だろう。
引き延ばすのなら(いや、こっちも十分大変だが)ものをぶち込めば今からなら何とかなるが、縮めるなんて。
担当曰く、「重要なところだけ抜きでして」と言うようなことを言っていたが、果てどうなる事やら。
とにもかくにも、明日は休みだ。
今はそのことだけに集中(?)しよう。


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