2月11日、念願の山形蔵王の樹氷を見に行った。
 この冬、是非、山形蔵王の樹氷を見に行こうと計画を立てていた。
 インターネットで樹氷の見学の時期を調べていたが、比較的、天気が落ち着く2月下旬から3月上旬が見ごろということであった
ことから、その時期を予定した。

 ところが、2月11日の朝、私の住んでいるマンションから、蔵王山麓が、くっきりと見えたことから、このチャンスを逃すことはな
いと思いあたふたと準備を進めた。
雪道のおぼつかない車の運転よりも、電車とバスを乗り継いだほうが、安全、安心でいくことが出来ると思い他の交通機関を利
用することにした。 

 JR仙台駅の出発時間が、午前8時15分、愛子駅までは、各駅停車、その後は、快速となる電車だった。
切符を自動販売機で購入したが、たまたま、自動販売機のそばにあるチラシを見て、仙台から山形の往復切符を購入すると58
0円の割引があることを知り、早速、自動販売機で買った切符をJR仙台駅の窓口で交換した。チラシを見なかったらそのままだ
ったと得した気分にひたった。

 電車は、スキー客で満員だった。こんなにも蔵王スキー場に行く人がいるのかと思ったが、途中、面白山高原駅というところ
で、スキー客の殆どは下車してしまった。こういうところにスキー場があるのかと不思議に思ったが、直ぐに納得した。同じ電車
に乗っていた人に聞いたところ、この駅を下りて0分のところに面白山スキー場があるということであった。仙山線は、雪深いと
ころでもあった。

 車掌の間もなく山寺というアナウンスを聞いて、早速、カメラの準備をし車窓から山寺の風景を撮ることとした。
 雪の山寺もさぞかし絵になるだろうと思った。「静けさや雪に染み入る山の寺」の気分で写真を撮った。予想していた通り、山
寺の静かな雪景色の写真が撮れた。

 JR山形駅に降りた後、タイミングよく蔵王温泉行きのバスがあった。
バスは、スキー客で一杯だったが、観光客と思しきご年輩の方々もいた。この人たちは、私と同じ樹氷を見にきたのだと直感した。
道路には、雪が積っているのかと思ったが、アスファルトがむき出しになっていた。これだったら、車で来ても良かったと思った
が、山寺の雪景色も見たし、これで良かったと変に納得した。

 蔵王温泉に到着し、早速、樹氷の見るコースを聞いた。ロープウェイまで歩いて10分ということであったが、無料のシャトルバス
が走っているということから、山登りをする前に疲れることもないと思いそれを利用した。
 ロープウェイのチケット売り場に着いたが、スキー客でごったがえしていた。
 樹氷を観賞する観光客は、スキー客よりも全てに優先しロープウェイを利用できるシステムになっていた。
 気のきいたシステムと感心した。
 ロープウェイは、国内スキー場では初の最新ロープウェイを平成15年12月から導入し、定員18名の「フニテル」というものであった。
全員が着席でき、4面ガラス張りでゴンドラからの視界も広く、蔵王の大パノラマを満喫できた。蔵王山麓駅から樹氷高原駅
(1,331m)まで1,734mの蔵王ロープウェイ山麓線に乗り継いで、蔵王高原駅から蔵王ロープウェイ山麓線(1,872m)に乗
り、一気に地蔵山頂駅(1,661m)まで行った。

 ゴンドラは、上に昇っていくに従い、景色も徐々に変化していった。
 ゴンドラに乗って見る蔵王山麓は、大パノラマとなり絶景そのものだった。
 ブナ林の木々が樹氷に覆われ、きらきらと輝いていた。
 青い空と太陽、真っ白な樹氷のコンストラストは、素晴らしいの一言に尽きると思った。
 地蔵山頂駅に着くとまた新たに感動するものがあった。
 遠くには、秋田と山形の県境にある鳥海山、そして、月山、朝日連邦の山々がくっきりと見えた。
 地蔵山頂駅付近には、立入禁止のロープが張られ、冬山の変わりやすい天気に対する安全対策であった。もちろん、地蔵山
(1,736m)へ行くルートにもオレンジ色のロープが張られていたが、この素晴らしい天気を利用して登らないことはないと思い
登ってきた。私以外、観光客やスキーヤーも登っていたことから安心感もあった。

 道なき道とぬかる道に足を取られながら登ったが、さすが、地蔵山頂付近は、地面も凍っていた。地吹雪のような冷たい突風
が吹いていた。写真を撮るために手袋を取って暫くすると手に痛さが走り感覚が無くなってきた。これが、凍傷の前兆なのかと
思った。

 スキーヤの話によると、今まで30回位蔵王に来ているが、こんなに良く晴れた天気は、ほんの5・6回位のものだと言ってい
た。後は、5m先も見えない荒れ狂った天気だったと言っていた。また、何回も来ては、蔵王の写真を撮っていたカメラマンも、
こんなに良く晴れた日は、そうそう無いと言っていた。全てタイミングだと言っていた。
 私は、初めての樹氷見学であったが、それを聞いて、なんとラッキーな日を迎えたのかと幸せな自分に感動した。

 「蔵王地蔵尊」は、赤い帽子をかぶり胸まで雪に埋まっていた。
 お賽銭箱は、珍しくスキーを履いていた。雪国ならではのお賽銭箱と感心した。
 蔵王地蔵尊には、天気に恵まれたことを感謝し、家内安全を祈願して手をあわせた。

◆蔵王の樹氷 感動の大パノラマ写真集
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初めて行った山形蔵王の樹氷に感動!!  (2004.2.14}