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初秋の蔵王 熊野岳(1,841m)から地蔵山(1,731m)へ(07.09.03) | |||||||||||||
刈田岳駐車場〜熊野岳(1,841m)〜地蔵山(1,731m)〜地蔵尊〜熊野岳〜刈田岳駐車場 | |||||||||||||
9月3日、初秋の蔵王連邦を縦走してきました。 コースは刈田岳駐車場〜熊野岳〜地蔵山〜地蔵尊〜熊野岳〜刈田岳駐車場でした。 過去に熊野岳に登った際、遠く地蔵山に通じる登山道を見て一度は歩いてみたいと思っていました。 起床は午前4時30分。自宅を出発したのが午前5時。街は新聞配達やジョギングする人、数台の車が走る静かな時間帯でした。 |
04.4.30 蔵王山方面 |
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■蔵王エコーライン 蔵王エコーラインに入るころは朝焼けの太陽が真っ赤に燃え最高の登山日和になると思いました。 車の窓を開けるとひんやりとした空気が流れススキの穂がそよそよと風になびき蔵王にも秋の気配が漂っていました。エコーラインを上っていくと霧が濃くなりヘッドライトを点灯しながら刈田駐車場へと向かいました。刈田駐車場へ着いたのが午前6時30分頃、既に数台の車が駐車していました。 コンビニで買ったおにぎりを食べながら霧の晴れるのを待つことにしました。 |
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■登山開始 午前7時、一向に晴れない霧に見切りをつけ登山の準備をしました。熊野岳は今回で3回目なこと、登山ルートを知っていたこと、登山道には目印のポールが立っていたことなど道に迷うことも無いと思い登山を開始しました。 晴れた日には熊野岳山頂や馬の背の稜線、刈田岳山頂、エメラルドグリーンのお釜を見ながら蔵王の自然を楽しめるはずが今回は目印のポールを見ながらの登山になりました。風の音と熊よけの鈴の音、ザクザクと歩く足音だけが蔵王の山に流れていきました。 お釜を右手に平坦な登山道を暫く歩くと下山してくるグループに会いました。早い時間帯に登ったのかと思いながら挨拶を交わしました。「熊野岳山頂は霧に包まれ視界不良でがっかりしたけど登った満足感を味わってきた。」と言っていました。きちんと登山の装備し前向きな話しをしてくれた男女4名のグループでした。 間もなくして熊野岳非難小屋経由と熊野岳直頂の2ルートの分岐に差し掛かりました。近道を通ることにし一気に熊野岳山頂へと目指しました。視界不良で吹き付ける風と霧にむせびながらただひたすら足を運ぶ登山になりました。 |
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■熊野岳山頂(1,841m) しばらくして熊野岳山頂に着きました。早速、無事登山したことを感謝し蔵王神社にお参りしました。土曜日なのに誰もいない山頂に少し寂しさを感じながら避難小屋で休憩をしました。そんな時は携帯ラジオが一番でラジオから流れる音楽を聴き一人登山の寂しさを紛らわせました。避難小屋の外で賑やかな声が聞こえてきました。男女5人のパーティでした。熊野岳に登った後は屏風岳まで行くと言っていました。お互いに無事を祈りながら分かれました。 |
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■名残惜しそうに咲くコマクサ 熊野岳山頂付近はコマクサの群生地です。7月に来たときはコマクサが一斉に咲いていました。秋風の吹く季節になりコマクサも終わりかと思いながら群生地に行ってみることにしました。名号峰へ通じる道標の脇を通り斜面を下りていくと名残惜しそうに咲いている初々しいコマクサを見つけました。朝露に濡れてしっとりと咲いたコマクサに心を癒されました。高山植物の花の女王に相応しくピンク色に染まったコマクサは華麗でした。登山して良かったという満足感に浸りました。 |
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■地蔵山(1,731m)経由地蔵尊 コマクサ群生地を後に熊野岳非難小屋を通り蔵王温泉の目印を横目に地蔵山へと向かいました。石畳の階段で立派に整備された登山道が延々と続いていました。紺色のリンドウの花が一面に咲いていました。山歩きをして一番心を和ませてくれるのは高山植物の花と雄大に広がる山並みです。今回の登山もその幸せ感を存分に味わうことができました。 蔵王の尾根伝いに歩いていくと地蔵山と蔵王温泉、地蔵尊の分岐にさしかかりました。暫くすると地蔵山と思しき頂に着きました。ところが、標識が無かったことからそこを通り過ぎると間もなくして広々とした平地になり目的地の山頂に着きました。 最初、始めて来た地蔵山と思っていましたがよく考えてみると今回で2回目でした。 去年の2月、蔵王の厳冬期に樹氷を見に来たのが最初でした。冬の季節と今の季節では趣を異にしていたことからすっかり初めての登山と思っていました。2月にはゴンドラで蔵王山頂駅まで来て樹氷を見ながらスキーコースの一つである地蔵山に登りました。ズボッと抜かる雪道に足を取られながらの登坂でしたが頂上に着くと突風が吹き地表が凍っていました。遠くには熊野岳の稜線が見え素晴らしい眺望でした。 相変わらず山頂は霧が濃く視界不良の状態が続きました。地蔵尊へ0.3qという標識があったものの地蔵山に登り目的を達成したことからそのまま帰るつもりでいました。ところがサッと霧が晴れ真下に地蔵尊が見えました。ここで引き返すのはもったいないと思い300mを下り地蔵尊に行くことにしました。 |
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★2004.02 蔵王の樹氷 | |||||||||||||
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■地蔵尊で会ったご夫婦 地蔵尊は去年の2月に樹氷を見に来て以来でした。厳冬の蔵王は荒れる天候が多いということでしたが、初めて行った冬の蔵王は素晴らしい快晴に恵まれ、遠く鳥海山や飯豊連邦の山々を見ることができました。雪で胸まで浸かった地蔵尊に手を合わせたのが昨日のことのように思い出されました。雪に覆われた標識にも見覚えがありました。懐かしさがこみ上げてきました。 地蔵尊の近くで食事をしていたご夫婦に会いました。 蔵王山頂行きのロープウェイがメンテナンスのため運転休止ということで、一番近くのリフトに乗り約1時間30分かけて地蔵尊に到着したと言っていました。蔵王温泉に4泊の旅でご主人はこの春に退職され、同居していた娘さんが家から出たことで二人きりになり、時間を見つけては登山を始めたということでした。また奥様は退職されたご主人が一気に老けていくような気がして一緒に登山をするようになったと言っていました。ご主人は現役の時は広い工場の中を歩く機会が多く、歩くのには自信があったことから健康を考えて登山を始めたとも言っていました。更にご主人は高血圧症傾向にあり一人で行かれると心配なため殆ど一緒に行動していると言っていました。仲の良いご夫婦で羨ましいと思いながら話を聞いていました。 私の経験からご夫婦で登山している人や携帯用ガスボンベを持参してはコーヒーを沸かして飲んでる人も多いと話しをしたところ私たちもそうしていると言っていました。考えは同じのようで大変親近感を覚えました。 ご夫婦は熊野岳、刈田岳経由蔵王温泉に戻ると言っていました。刈田岳にはホテルの迎えの車が来ると言っていました。会話が弾みあっという間に時間が過ぎていきました。 お互いに無事登山を終えるように挨拶を交わし分かれました。ご夫婦は一路、熊野岳、刈田岳を目指して地蔵尊を後にしました。 |
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■団体客の地蔵尊 地蔵尊で暫く休憩していると団体客が来ました。今日はロープウェイも運転休止しているのにと思いながら登山客に聞きました。4ヶ月前から蔵王登山を計画していたそうです。団体客のため臨時運転をしてもらったそうです。茨城県日立市から来たという登山客は会社のレクリェーションで約60名の参加と言っていました。子供も一緒で山登りの服装の人もいれば軽装の人もいて千差万別でした。これからお釜経由刈田岳まで行くと言っていました。霧も晴れ陽も差し始めたことからラッキーな登山になると団体客の一人のような気分で喜びました。 |
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■再び熊野岳 地蔵尊で軽く食事をとった後、刈田岳駐車場へと向かいました。 帰りは熊野岳の最短コースの瓦礫の山を登ることにしました。確かに最短コースですが傾斜のきつい岩登りになりました。岩肌には白いペンキで大きな丸の目印が書いてあり迷うことのないよう登山のルートを表示していました。 途中休憩をしていると一人の女性が下りてきました。大阪から初めて蔵王に来てこれから地蔵山経由蔵王温泉まで行くと言っていました。霧が深く道に迷いやすいから注意をするようにと言われてきたそうです。初めての登山でもありしっかりと情報収集をしてきたようでした。お互いに気をつけて行きましょうと分かれました。 こちらはやっとのことで熊野岳山頂に着きました。山頂はすっかり霧も晴れ蔵王の山々がよく見えました。 |
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■エメラルドグリーンのお釜 熊野岳を後にして馬の背ルートで刈田岳駐車場に戻ることにしました。途中、ロバの耳コースに寄り道しお釜を見てきました。エメラルドグリーンのお釜は雄大な姿を見せてくれました。普段見慣れたお釜はそれぞれに違った角度から見ると新鮮なお釜に生まれ変わり感動してきました。 |
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■刈田岳レストハウス前 午後2時、無事に刈田岳駐車場に到着しました。午前7時に登山を開始してから7時間、途中、写真を撮ったりとゆったりペースの行程でした。 レストハウス前では地蔵尊で会ったご夫婦に再会しました。「春の季節の蔵王は高山植物が綺麗ですよ。」という話しに今度は是非春に訪れてみたいと言っていました。 今日の私は単独行動でしたが新しい出会いがありました。 1日有意義な時間を過ごしたと満足しました。 今度、紅葉のシーズンに訪れたいと思いながら刈田岳駐車場を後にしました。 |
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■『峠』の日本そばと岩風呂温泉 蔵王に来たときに寄らせていただくお店があります。それはジーとバーが打つ本格手打ちそばの店『峠』です。今回も定番の天ぷらざるそばを食べてきました。喉越しの良いそばは絶品でした。 おかみさんのお勧めもあり久々に『峠』の岩風呂温泉付別荘で温泉に入ってきました。 天然温泉で貸切風呂だったことからゆっくりと登山の汗を洗い流してきました。疲れも吹き飛ぶような爽快感で至福の境地に浸ってきました。 『峠』のおかみさんに感謝、感謝でした。 |
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