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桑沼・北泉ケ岳・大倉山・氾濫原を縦走して(05.09.03)
桑沼駐車場〜桑沼入口〜桑沼(750m)・北泉ケ岳(1,253m)〜・大倉山(933m)〜氾濫原〜氾濫原入口〜桑沼駐車場

9月3日、桑沼、北泉ケ岳、大倉山、氾濫原を縦走してきました。
今回は家内と一緒でした。初めて行く山だったことや単独よりも何かと安心なこともあり出不精の家内を無理やり連れて行ってきました。
朝もやの中、午前5時30分に自宅を出発。泉ケ岳青年の家を通りスプリングバレースキー場から桑沼林道に入り桑沼入口へと車を走らせました。

  
■桑沼駐車場・桑沼入口(750m)

砂利道にハンドルを取られないように慎重に運転しながら桑沼入口駐車場へ到着しました。午前6時30分、早朝のためか登山する人もいない静かな時間でした。早速、おにぎりで朝食をとりその後登山の準備をしました。桑沼入口には水のみ場があり5秒として手を入れられないギンギンと冷えた湧き水が流れていました。
休憩をしているとバリバリと音をたててバイクが1台入ってきました。ツーリングのバイクがあっという間に桑沼入口へと走っていきました。余り時間を置かずにもう1台のバイクがけたたましい音をたてながら同じ道を走っていきました。
砂利道を暫く歩くと標識が見えてきました。左に行くと桑沼・北泉ケ岳へ、右に行くと升沢林道へ通じる道で私たちは桑沼へと向かいました。林の間から満々と水をたたえた桑沼を見ることができました。うっすらと朝もやに浮かぶ青く澄んだ桑沼は神秘的でした。


桑沼入口駐車場



湧き水

桑沼入口

桑沼
■北泉ケ岳へ続く急坂

右手に桑沼、左手にブナ林を見ながら平坦な遊歩道を進み東屋を通り過ぎると北泉ケ岳の標識が見えました。いよいよ登山開始です。徐々にきつい登り坂になりました。足場の悪い急な登り坂には太いロープが張られていました。その中でも地中に張り付いて苔のはえたロープと苔の生えていないロープがありました。岩場で足場の悪いきつい上り坂は良く利用されているロープでした。ロープをしっかり握り締め一歩一歩登っていきました。
延々と続く急な登り坂でいつ平坦な登山道に出るのかと思いながら何度も休憩を繰り返しました。更に無風状態で搾り出す汗を拭きながの登山になりました。このまま一気に北泉ケ岳の山頂に向かうのかと思いながら先の見えない険しい山道をひたすら歩きました。  

■一気に北泉ケ岳(1,253m)へ

桑沼からの急な坂道を登りきると北泉ケ岳、大倉山の分岐点が見えてきました。
北泉ケ岳へ0.3km。時間にして約20分、一気に北泉ケ岳へ歩き出しました。強風に吹きさらされた木は斜めになり自然の厳しさを垣間見ることができました。サラサドウダンの大木があり春には白い花をいっぱい咲かせてくれると想像しました。尾根伝いの登山道は絨毯のようにふかふかした腐葉土で足も軽くしっかりと踏みしめながら歩きました。
家内から「赤い色の葉っぱがあるよ。」と言われ上を見ると赤みを帯びた楓の葉でした。秋の気配が忍び寄ってきている感じがして紅葉も間近いと思いました。
急な登り坂を上りきると北泉ケ岳の頂上に着きました。既に一人の登山客が休憩をしていました。山頂はあまり広く無く、周囲は低木に覆われ、木々の間から見える風景も霞んでいました。








北泉ケ岳山頂


山頂から
■大倉山(933m)へ

北泉ケ岳山頂で小休憩をした後、桑沼と大倉山の分岐点をそのまま直進し大倉山へと向かいました。途中、「桑沼展望」という標識が見えました。そこは唯一眼下に広がる桑沼を見ることのできる場所でした。
桑沼と大倉山の分岐点から約30分歩くと大倉山と氾濫原の分岐にかかりました。間もなくして立派な東屋が見えてきました。山頂の標識が見当たらず東屋が大倉山頂の目的地になっていました。
時計は午前11時30分を回っていました。お昼の時間には少し早いと思いながら次の目的地氾濫原に向かう計画もあったことから早めに食事をすることにしました。早速、コーヒーを沸かしました。コーヒーの香りがほのかに漂いアウトドアの楽しみを満喫することができました。
食事をしていると北泉ケ岳の途中で会った4名のグループが来ました。東屋の休憩所を占領していたのでそのグループは獣道のような藪の中へと消えていきました。やがて「おぉ凄い!綺麗だな!」という声が聞こえてきました。何が凄いのかと思いましたが、きっと見晴らしの良い絶好の場所があるに違いない思い早々に食事を切り上げて行ってみました。そこは岩肌の突き出た大倉山の断崖絶壁の場所でした。足がすくむ感じのする絶壁で早々に写真を撮り引き揚げました。


桑沼展望

桑沼

大倉山

お倉山東屋

大倉断崖
■氾濫原へ

約1時間30分、お昼をとった満足感で少しゆったり気分に浸りながら氾濫原へと向かいました。
登山道の真ん中からザワザワと音が聞こえ首を持ち上げてスルッと通る物体が目に飛び込んできました。1mもするヘビでした。ワァ〜ッと言いながら後ずさりをしました。
私の後に歩いてきた家内も悲鳴を上げていました。突然、目の前にいた大きなヘビに驚き胸の鼓動が止みませんでした。
暫く平坦の登山道を歩いていくと急な下り坂になりゴーゴーと水の流れる音が聞こえてきました。この坂を下りると沢があり台風14号の影響で水かさが増しているのかと不安になりました。
途中、急な坂道にはロープが張られていました。家内と掛け声をかけながら細心の注意を払い下りていきました。
やっとの思いで沢に下りることができました。水の音にしては水かさも少なく山にこだました音が増幅したのかと安堵しました。石を踏み台にして沢を渡ることにしました。最初に家内が渡りました。ところが足を踏み外してしまいバシャンと沢に落ちてしまいました。ズボンが濡れ膝を石に強打し大丈夫かなと心配しました。こちらも注意を払ったのですが足を踏み外してしまい家内の二の舞になりました。
水の流れ具合によっては臨機応変に靴を脱いで渡ったり、少々水に入ってもトレッキングシューズの丈の高さを利用するなどいろいろ安全に渡る工夫があったのにと反省しました。
氾濫原を横目に登山道をひたすら歩きました。水かさの多い沢伝いを歩きながら比較的広い平地に入るといつの間にか水の量も少なくなってきたと感じました。あの水はどこに流れていったのかと不思議に思いました。後で調べたことですが、大倉山から流れる大倉沢は氾濫原で淀み地中に染み込んで姿を消すそうです。水かさの少なくなった氾濫原に別れを告げ再び尾根伝いに林道入口へと向かいました。

■桑沼入口駐車場へ到着

なかなか目的地が見えてこない午後2時30分、先頭に歩いていた家内は「道路が見えるよ。」と叫びました。私も「ふっ」と大きなため息をついて桑沼林道入口に出ました。大倉山からから約1時間30分が経っていました。朝、桑沼入口を出発してから約7時間30分でした。ようやく帰ってきたという安堵感と達成感が湧き上がってきました。無事、下山した喜びを家内と分かち合いました。
桑沼林道のススキの穂がサワサワと秋風に揺れていました。

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