HOME
2004徒然なるままに
2005徒然なるままに
秋の南蔵王連邦は雨でした。  (05.10.08)
蔵王エコーライン脇駐車場〜前山(1,684m)〜杉ガ峰(1744.9m)〜屏風岳(1.825m)〜南屏風岳(1,810m)
10月8日、蔵王連邦南屏風岳へ行ってきました。
午前6時30分に起き気に留めていた蔵王連邦を眺めると不忘山の頂がくっきりと見えたことから急遽蔵王登山の計画をたてました。
実を言うと、前日、蔵王の頂上付近が紅葉も見頃というニュースを聞いていました。去年の10月頃に烏帽子岳と不忘山を登山したことがあったことから今年も行きたいと思っていました。ところが、前日の天気予報では曇りのち雨だったことから計画を断念していました。
国道286号線の釜房ダムから川崎町を通りすずらん峠を超え蔵王エコーラインへと順調に車を走らせました。
蔵王エコーラインこまくさ平付近は紅葉も色づきはじめていました。車の窓を開けるとひんやりとした風がスーッと流れてきました。山の空気の爽快感が心地よく伝わってきました。

■登山入口

蔵王エコーラインの登山口に着いたのが午前8時30分でした。山は霧がかかり風もあり視界不良でした。蔵王の中腹は晴れていたのにと思いながら早速登山の準備をしました。
不忘山を往復する予定を立てましたが、天候、体調次第により余り無理をせずに途中で引き返そうと心に決めました。
駐車している車を数えると3台でした。土曜日にしては少ないと思いながら前日の天気予報を見て荒れる山を避けたのではないかと思いました。
南蔵王連邦に通じる登山口を歩き始めると間もなくして紅葉した木の葉が目に飛び込んできました。霧が流れ霞のかかった登山道を歩き続けました。

■千葉から来たご夫婦

前山に通じる登山道を歩いていると1組のご夫婦に会いました。今日、初めて会った登山客でした。
早朝に千葉県八千代市の自宅を発ってきたと言っていました。ご主人は今年の春にリタイアしご夫婦揃って登山を始めたそうです。そういえば、地蔵岳に行ったときもそういうご夫婦に会ったことを思い出しました。お互い共通の趣味を持たれて羨ましい気持ちになりました。ご主人は学生の頃に良く冬山の蔵王を楽しんだと言っていました。地蔵岳から熊野岳、刈田岳と雪洞を掘りながら本格的な冬山の経験をしたと言っていました。驚いたことにご主人は私の郷里の隣町出身ということでした。同郷の身ということもあり一段と会話が弾みました。一向に晴れないお天気を憂いながらお互いに無事登山することを祈り分かれました。
晴れた日には紅葉した蔵王の山々を見ることができたはずですが、今回は霧の中をただひたすら歩くのみでした。それでも登山道脇の色づいた木々や赤い実をつけたナナカマドを見ることができました。


■前山山頂・杉ケ峰山頂・芝草平

前山山頂では晴れた日に刈田岳や蔵王エコーラインを一望にできるはずでしたが霧がかかり見ることができませんでした。杉ケ峰を過ぎると芝草平にさしかかりました。雨に濡れた遊歩道と霧にむせぶ芝草平もまた良いと言いたいところでしたが、その余裕さえなくすさむ気持ちを抑えながらひたすら歩き続けました。

■屏風岳山頂

屏風岳は霧に包まれていました。
山頂では一組のご夫婦が食事を取っていました。悪天候のため屏風岳で引き返すと言っていました。懸命な山登りと思いました。
そういう私は取り敢えず南屏風岳まで足を伸ばすことにしました。途中から風が出てきて雨模様になり雨合羽を着用しました。

■南屏風岳山頂

南屏風岳山頂では一段と雨足が強くなってきました。
山頂に着いたところ不忘山方面から登って来た登山客に会いました。半そで姿をした若者でした。雨に濡れるのをものともしないで歩いてきました。不忘山の天気を尋ねると霧がかかっていたけど時々晴れることもあり南屏風岳のように視界不良ではなかったと言っていました。これから刈田岳まで行き山頂レストハウス午後3時発のバスに乗ると言いながら足早に通り過ぎあっという間に視界から消えていきました。
不忘山の天気を聞いたことで行こうか行くまいか迷いましたが雨足も強くなってきたことから引き返すことにしました。
小休憩を繰り返したものの、途中、1個のパンを食べただけでゆっくり食事をすることも無くひたすら歩き続けた秋の蔵王連邦でした。

■駐車場へ到着

やっとのことで蔵王エコーラインの駐車場に着きました。
悪天候の登山でしたが事故も無く無事帰ってきたことを感謝し次に来るときは秋晴れの天気になって欲しいと願いました。

■『峠』の「かもそば」と「きのこと大根おろし」

蔵王エコーラインの入口付近にあるペンション&レストラン『峠』で食事をして帰ることにしました。蔵王に来たときは殆ど寄らせていただいているお店でした。
満足な食事を取っていなかったことから『峠』の本格手打ちそばを食べることにしました。冷え込んだ身体には温かいそばが良いと思い久しぶりに温かい「かもそば」を注文しました。大きな鉄なべに盛られた「かもそば」が出てきました。鴨スープを一口飲むとスーッと温かいものが食道を流れていくのが分かりました。これぞ鴨の味と至福の境地に浸りました。
お店の中を見ると「きのこと大根おろし」というメニューが目につきました。今、蔵王山麓ではきのこが採れると言っていました。秋でなければ味わえない旬のきのこを食べることにしました。少し粘りのあるシコシコとしたきのこの感触は何事にもかえがたい秋の味覚でした。

■お裾分けのきのこ

おかみさんは蔵王山麓から採ったというきのこを見せてくれました。まだ土のついたきのこもありました。帰り際におかみさんからきのこのお裾分けをしていただきました。勿論、我が家の夕食は、「きのこの大根あえ」「きのこ汁」「きのこご飯」「きのこの天ぷら」ときのこ尽くしでした。
このページのトップへ