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360度大パノラマの面白山(1,264m) (05.11.05)


天童高原キャンプ場〜長命水〜三沢山山頂〜面白山山頂〜中面白山頂〜長左衛門平〜カモシカコース分岐点〜長命水〜天童高原キャンプ場〜面白山高原駅



面 白 山 の 秋
11月3日、天気予報によると宮城、山形ともに快晴ということもあり、この日を逃すことはないと週末の計画をたて宮城と山形の県境にある面白山(1,264m)へ行ってきました。

宮城県側から登るルートが無いか探したところ小東岳や南面白山からの縦走コースがあるのみで全てのコースが山形県側からでした。天童高原から長命水・三沢山を経由する西尾根コース、仙山線の面白山高原駅から登るカモシカコース、長左衛門平を経由する左沢コースの三ルートがありました。今回は比較的登りやすいと思われる西尾根コースを行くことにしました。

午前4時00分起床、午後4時30分自宅を出発。286号線から秋保街道62号線を通り、457号線から48号線に抜け関山峠経由天童高原へと車を走らせました。まだ夜が明けない国道48号線はトラックの往来が激しく安全運転に心がけ目的の登山口の天童高原キャンプ場へと向かいました。
■天童高原キャンプ場

天童高原は緩やかな牧草地でスキー場やキャンプ場があるところで午前6時頃には登山口へ到着、既に2台の車が駐車していました。随分早い時間に登った人がいたものと思ったが大滝キャンプ場を利用していた人たちの車でした。キャンプ場には2張りのテントを張っていました。様子を伺うと高校生の山岳部のメンバーで前日から宿泊をしていてこれから南面白山と面白山の縦走を計画していると言っていました。面白山は手頃なハイキングコースという情報もあり多くの登山客で賑わっているのではと思っていたが、余りにも早い時間帯に到着したせいか単独登山になりそうで少し様子を見ることにしました。
■いよいよ登山開始

天童高原の朝は冷え込んでいました。面白山山頂は宮城県側から吹きつける風で雲が発生しその雄姿を見ることができませんでした。少し時間が経つと晴れてくる様子だったことから高原の写真を撮りながら時間を費やしその間に他の登山客も来るのではないかと待つことにしました。大分時間が経過し登山客が来る様子もなかったことから身支度を整え午前7時30分天童キャンプ場登山口を出発しました。登山を開始する頃には面白山の稜線がくっきり見え高原の奥に顔を出していました。
■紅葉が美しい登山道

登山道は長命水まで広く緩やかな登りでした。モミジやカエデ、ブナの葉は赤や黄色に色づいて素晴らしい紅葉になっていました。陽の光は真っ赤に燃えた葉に降り注ぎ一段と鮮やかに、木洩れ陽は山道に敷き詰められた落ち葉に降り注ぎ美しい秋の季節を感じさせてくれました。
■三沢山山頂

長命水で休憩をしていると一人の登山客が通り過ぎていきました。単独登山だったことから同じ山に登っている人がいて何となくホッとしました。長命水を左折すると急な登りになりました。本格的な山登りになったと思いながら中間部の三沢山に着きました。目の前に面白山がドンと聳え、眼下に天童高原やどこまでも連なる山並の眺望を楽しむことができました。また、山頂へと続く一直線で急な登りのルートが見えたことから最後の踏ん張りと思いながら気を引き締めました。
■面白山山頂

稜線に出ると平坦な登山道になり面白山頂が見えてきました。
山頂には、面白山大権現の石碑があり、誰が置いたのかはわかりませんが、可愛らしい大権現(?)の小さな祠があり沢山の賽銭が納められていました。遮るものが無い素晴らしい360度の見晴らしで、大東岳のどっしりとした雄姿、遠くに神室岳、雁戸山、うっすらと月山や南蔵王の山並みが見えました。船形山、泉ケ岳、北泉ケ岳も眺望することができました。山頂にいた人の話では、天気の良い日には鳥海山も見えると言っていました。残念ながら初冠雪の鳥海山を仰ぐことはできませんでした。大東岳を見たときは殊のほか感激をしました。11月3日に登った山だったことや往復の登山道の険しさを思い出し、更に大東岳の全貌を初めて見たことから大東岳の雄大な山に良くぞ登ったものと実感したからでした。
■長左衛門コース

小休憩の後、長左衛門コースとカモシカコースのどちらかのルートを下ることにし山頂にいた人に尋ねました。長左衛門コースは時間がかかるものの比較的歩きやすい登山道で、カモシカコースは急な下りになっているので止めたほうが良いとアドバイスをいただき、中面白山を通る眺望の良い尾根道を歩くことにしました。面白山高原駅から登ってきたという2組の登山客に会いました。電車で来た場合は西尾根コースを歩くには登山口まで行くのに時間がかかりすぎることで、カモシカコースか長左衛門平を経由する左沢コースしかなく長くきつい登山になると思いました。
■長左衛門平

長左衛門平は面白山高原駅と天童高原の分岐点になっていました。刈り払いされた広場の回りは笹が茂り風除けになっていて格好の休憩場所でした。じっくり休憩を取ることにして昼食の準備をしました。メニューはインスタントラーメンで家内が準備してくれたネギと生卵、ハムを入れて食べることにしました。ザワザワと笹の揺れる音を聞きながら温かいラーメンを食べる境地は登山したものだけが味わうことのできる醍醐味でした。
■長左衛門コース

帰りは長左衛門道を通り天童高原キャンプ場までのルートになりました。数箇所の沢を越えていくことになったが、どこまでも続く平坦な登山道で周りの景色を見ながらゆっくり歩きました。カモシカコース分岐点で下りてくる登山客に会いました。様子を伺うと足場の悪い下り坂で難儀をしながら下りてきたと言っていました。
■陽の傾き始めた面白山

駐車場には朝の光景とは違い紅葉を見に来た車が10数台止まっていました。子供のはしゃぐ声が高原に広がり親子連れや若者がバーベキューをしていました。
■面白山高原駅と霰滝

折角の機会ということで南面白山登山口の面白山高原駅へ寄ることにしました。
高原駅は正面に山が迫っているところで紅葉に包まれた山間駅でした。近くには紅葉川渓谷があり霰滝を見ることができました。陽が傾き始めた高原の山々は赤く燃え一層神秘的な自然を見せてくれました。

今年は面白山登山で最後の山になると思いました。
来年もまた初挑戦の山を探し求めて登りたいと思っています。
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