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花の名山不忘山登山 (6.06.17)
6月17日、花の百名山として慕われている南蔵王に位置する不忘山へ登ってきました。
梅雨の季節、晴れの天気予報を信じて登山計画を立てました。
昨年のこの時期に刈田岳〜前山〜杉が峰〜屏風岳〜南屏風岳〜不忘山へ縦走し南蔵王に咲く花の種類の多さと美しさに感動しました。その感動を再び味わいたいと思い、今回は、白石スキー場〜不忘山へ続く弘法清水コースを往復することにしました。
■蔵王連邦がくっきり

午前4時30分起床、早々と蔵王連邦を眺めると稜線がくっきりと見え絶好の山登りのお天気になりました。
午前5時に自宅を発ち国道286号線釜房ダム経由、川崎町を通りすずらん峠を抜け一路白石スキー場へと向かいました。
■白石スキー場

スキー場には午前6時頃に到着。既に1台の車が駐車していました。おにぎりを頬張り登山の準備をして午前6時30分出発となりました。初めて登る登山道に不安を感じながら無理することなく頂上まで辿り着くことを念頭に登り始めました。
弘法清水コース

蝉の鳴き声を聞きながら濃い緑の木々の中をひたすら歩き続けました。背たけほどの木々が視界を遮りただ黙々と歩く登山道でした。前夜に降った雨で滑りやすい道になっていたものの階段や木道で整備され急斜面にはロープが張られていました。

■登山道に咲くイワカガミ

延々と続く登山道にピンク色をしたイワカガミが咲いていました。小さな真っ白いツマトリソウも見ることができました。急な斜面を歩いていても高山植物の花が咲き乱れる南蔵王の山は登山をする者の心を虜にしてくれました。

弘法清水で小休憩

弘法清水で小休憩をしました。白石女子高小屋という標識を見て何処にその場所があったのか気がつかないほど余裕の無い登山になりました。
弘法清水から再び傾斜が急になってきました。頂上の征服は一歩一歩足を前に運んで始めて味わえるものでその思いを胸に登っていきました。風が無く真夏日を感じさせる登山になりました。しっかりと水の補給をとって登りました。

■花の登山道

矢印の黄色いペンキを頼りに岩場を登っていくとハクサンイチゲやチングルマ、ミヤマキンバイの白や黄色の小さな花が咲いていました。いよいよ花の名山不忘山の山頂も近いと思いました。

■『不忘の碑』

山の稜線を見ると大きな岩がくっきり見えてきました。
インターネットで情報を収集してきたことからあの岩は『不忘の碑』に間違いないと思いました。
硯石(すずりいし)からの登山道と合流すると不忘の碑に到着しました。
『不忘の碑』は第2次大戦中に不忘山に墜落したアメリカ軍B29爆撃機の搭乗員を慰霊するために建てられた石碑です。その側にはハクサンイチゲが美しい花を咲かせていました。

■「モウスグガンバレ」

ここから山頂までガレ場の岩を縫う道になり、大きな岩肌に書かれた「モウスグガンバレ」の表示に最後の力を振り絞って登っていきました。

■蔵王の稜線とハクサンイチゲ

暫くガレ場を登っていくと不忘山から南屏風岳へ続く稜線がくっきりと見えきました。真っ白なハクサンイチゲと下から這い上がってくる雲、残雪の山肌を見ながらうっとりとした時を過ごしました。登山の苦しみが一気に吹き飛んでいくような癒された時間が過ぎていきました。
■不忘山山頂到着

間もなくして山頂に到着しました。岩場の山頂には「不忘山山頂」と書かれた小さな石碑がありました。360度の眺望とはいかず山形県側は厚い雲で覆われていました。お天気の良い日は遠く飯豊連邦や朝日連邦、月山まで眺望できますが今回は残念ながら見ることができませんでした。山頂には刈田岳から登ってきたという登山客がいました。
■花一杯の不忘山

ハクサンイチゲやミヤマキンバイが不忘山の斜面一杯に咲いていました。
高山の花と山の稜線は美しい自然の姿を見せてくれました。

花の写真を求めて南屏風岳へ続くコースを歩き始めました。登山道にはミヤマキンバイ、ミヤマオダマキ、ユキワリコザクラ、ツマトリソウ、イワカガミ、シラネアオイ等が咲き花の百名山に相応しい様子を見せてくれました。

■水引入道経由を断念

水引入道経由で白石スキー場へ帰るご夫婦の登山客に会いました。私も弘法清水コースを往復する予定を変更し水引水道コースで帰ることにしました。しかし、途中で南屏風岳の直登の登山道を見て体力の限界を感じ水引水道コースを行くことを断念し予定通り弘法清水コースで帰ることにしました。

不忘山へ向かうルートは鎖や崖、岩場の登山道で緊張を強いられましたが、登山道や斜面に咲く色とりどりの花に魅了され気分も爽快に足を運びました。


■白石スキー場到着

午前6時30分に登山を開始してから約9時間30分、ようやく白石スキー場へ到着しました。それにしても時間のかかった登山になりました。
■遠刈田温泉の「神の湯」

帰りは遠刈田温泉の「神の湯」(入湯料300円)に入り登山と疲れを取ってきました。
湯船に浸かっていると不忘山の花畑が目に浮かんできました。2年連続で登った花の名山不忘山の魅力を再び感じたものになりました。

帰宅途中で聞いたラジオから蔵王町の気温が30.3度と流れていました。疲れきってしまい体力の限界を感じた登山になったことから真夏日の登山だったと変に納得をしたところでした。

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