ラーメンが、大好き!!(2003.3.21)

 私の大好物は、ラーメン、カレーライス、それに、寿司である。

 ラーメンが、大好きな理由は、大げさに言えば、自然環境がそうさせたような気がしてならない。

 私の生まれた土地は、秋田県のある盆地の雪深いところである。冬になると寒さもひとしおで、料理といえば、鍋料理や温かい汁物が良く合うところである。秋田の鍋料理といえば、きりたんぽやしょっつる鍋が有名である。米どころ秋田、地鶏の美味しい秋田、はたはたの獲れる、秋田ならではの料理である。土地柄か、熱々のラーメンもまた美味しいところである。

 雪国に育った私は、冬の季節に食べた夜の屋台(?)ラーメンの味が忘れられない。

 冬になると、道路沿いの空き地を利用して、屋台ならぬ、周りを何枚もの葦で囲んだ急ごしらえのラーメン店がオープンしていた。オーナーは、年輪を重ねた、いかにも、味をとことん追求する職人気質のおじさんだった。雪の降らない時期は、屋台を引いていたのかもしれない。冬になると雪が積もり、屋台を引くことは、到底出来ないことから、決まって、その場所に店を構えていたのかもしれない。

 急ごしらえをした店の周りには、うず高く雪が積もり、冬の風が、葦の隙間からヒューヒューと吹き込み、ラーメンを茹でる湯気とスープの湯気がもうもうと立ち込めていた。そんな中で、着膨れした身体を折り曲げ、頬を赤く染め、鼻をすすり、フーフー言いながら食べたラーメンは格別であった。

 ラーメンは、細い麺で、スープは、さっぱり系の煮干味のする醤油ラーメンであった。そこのラーメンには、ナルトと焼き海苔、そして、しなちくとねぎが入っていた。赤い渦巻をしたナルトは、魚の匂いがぷーんとして、薄いながらも味があった。焼き海苔は、上手に食べないと、べったりと舌についてむせる思いがした。

 特に、夜食べるラーメンの雰囲気は、最高だった。

 食べ終わった後に店を出ると、芯から温まった身体が、凍えそうな冬の空気に触れ、じわじわと体温が下がるような感じがした。
 
 淡い街灯の光が雪を照らし、止んでいた雪も、いつのまにかしんしんと降り始め、雪国の自然を堪能させてくれた。

家内が作った昔風のラーメンです。

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