< 座談会 > 創立80周年を勝ち飾れ!

 

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日蓮仏法は立正安国の大法
信頼ひろげる教育本部の聖業
決意あらたに新年度を出発
国民への奉仕が議員の使命
創価の女性は世界の希望
政治家は民衆の手足たれ
時代を動かすのは青年!
尊き同志を仏のごとく敬え
地域に根を張る公明党の出番

 

 

 

<21> 日蓮仏法は立正安国の大法
出席者:原田会長、正木理事長、韮沢東北長、杉本婦人部長、加藤東北青年部長、熊沢女子部長

熊沢 先日、中国の最高峰の名門・西安交通大学から、池田先生に名誉教授称号が贈られました。日中友好と世界平和への行動を讃えたものです。
 これで世界からの名誉学術称号は280となりました(大拍手)。
原田 こうした学術称号は、大学が自らの権威と責任で公正かつ厳正に審査したうえ、先生の哲学・思想、平和行動を賞讃した栄誉だ。一つ一つにどれほど重みがあるか。
韮沢 御書には「()法華経(ほけきょう)閻浮提(えんぶだい)(ぎょう)ずることは普賢(ふげん)菩薩(ぼさつ)威神(いじん)(ちから)()るなり」(780n)とある。
 まったくこの通りの世界広布の広がりです。偉大な師匠のもとで戦えることは本当に幸福です。名誉です。

万感のはなむけ

加藤 今回の授与は、創価大学・創価女子短期大学の卒業式で行われましたね。
正木 巣立った皆さんは、厳しい不況の中で人生の新たな一歩を踏み出すことになる。
 先生は万感の思いを込めて、はなむけの言葉を語られた。
杉本 創価学園、大学の卒業式には、池田先生と共に海外の来賓も多く参加され、祝福してくださいます。
熊沢 そうですね。関西学園の卒業式では、来日された中国・冰心(ひょうしん)文学館の王炳根(おうへいこん)館長が直接、学園生に「冰心青少年文学賞」を贈られました。
韮沢 素晴らしいです。先生が1980年(昭和55年)、中国の大文豪・巴金(ばきん)氏と共に謝冰心(しゃひょうしん)女史と静岡で会見されたことが淵源(えんげん)です。冰心文学館が2008年から、学園と創大・短大の卒業生代表に授賞してくださっています。
正木 王館長は語っておられたそうです。
 「私は小説『新・人間革命』が愛読書です。何回、読んでも感動を抑えきれません」
 「先生はご自身も大変に苦しい中で、塗炭の苦しみに沈む庶民に多くの光を(とも)してこられました。私は、その行動に涙する思いで拝読しています」
杉本 さらに王館長は、こうも言われていました。
 「池田先生は、幸福な美しい未来を人々に与えてくださいました。先生の思想が多くの人々に受け継がれれば、必ず世界平和は実現できます」と。
加藤 分かる方には分かる。
 他者(たしゃ)のため、社会のために尽くす仏法者の振る舞いに、深く深く共鳴しておられます。

大迫害の連続

原田 よりよき世界のため、積極的に社会にかかわる生き方を説くのが日蓮仏法だ。「立正安国論(りっしょうあんこくろん)」を拝すると、その烈々たる大精神が迫ってきます。
熊沢 日蓮大聖人がしたためられた重書(じゅうしょ)のなかの重書です。最高権力者・北条時頼にあてたものです。当事、前代未聞の転変地夭(てんぺんちよう)が相次ぎ、庶民は苦悩にあえいでいました。
正木 その根本原因が、国家指導者をはじめ人々が正法(しょうほう)を捨て、悪法に()しているからだと述べておられる。「()(みな)(しょう)(そむ)(ひと)(ことごと)く悪に帰す、(ゆえ)善人(ぜんじん)は国を捨てて(あい)()聖人(しょうにん)(ところ)()して(かえ)りたまわず、()れを(もっ)()(きた)()来り(さい)(おこ)(なん)起る」(御書17n)との通りです。
原田 そう。当事、流布していたのが極楽往生を説く念仏だ。人々に現実逃避の心を助長させ、前進の意欲を奪っていった。
 それが「一凶(いっきょう)」(同24n)だった。
 国主諌暁(こくしゅかんぎょう)を行えば迫害されることは、明らかでした。それでも末法(まっぽう)の民衆救済に立ち上がられた。
加藤 現実に大迫害の連続です。「両度(りょうど)御勘気(ごかんき)遠国(おんごく)に流罪せられ竜口(たつのくち)(くび)()(こうべ)(きず)等」(同504n)とある。
杉本 さらに大聖人は東京・池上(現・大田区)で入滅される直前まで、弟子に「立正安国論」を講義されました。それほど「立正安国」の魂が、日蓮仏法の根幹であるということですね。
原田 「(なんじ)(すべから)一身(いっしん)安堵(あんど)を思わば()四表(しひょう)静謐(せいひつ)?(いの)らん(もの)か」(同31n)との有名な御文がある。
 自分一人の安穏にとどまらず、自他共の幸福と、平和な社会の実現のために戦うのが、仏法者である。
熊沢 そうです。逆に「宗教なき社会は、羅針盤のない船のようなものである」とナポレオンは語っています。理念のないリーダーが増えるほど、社会は不安定になります。

宗門は権力迎合

加藤 戦時中、この「立正安国」の精神で戦われたのが、初代会長・牧口先生でした。
韮沢 戦争へ突き進む軍部政府と徹して戦われ、特高警察が監視するなかでも座談会を開き、「立正安国」を叫ばれた。
原田 一方、宗門は弾圧を恐れて権力に迎合した。自ら神札を祭り、学会にも神札を受けさせようとした。大謗法(だいほうぼう)を犯したんだ。
正木 そうだ!
 牧口先生は神札を拒否して、毅然と述べられた。
 「いまこそ、国家諌暁の時ではないか。なにを恐れているのか」
 逮捕・投獄された先生は師子王の(ごと)く、獄中でも折伏(しゃくぶく)を行じ、獄死、殉教されました。
韮沢 戸田先生も2年間、牢獄に入られました。戦後の大折伏は、恩師の遺志を継いだ「立正安国」の大闘争です。
原田 出獄後、牧口先生をしのばれた戸田先生は「あなたの慈悲の広大無辺は、わたくしを牢獄まで連れていってくださいました」と感謝された。
 何と崇高で厳粛な師弟なのか。
加藤 そして池田先生も国家権力と敢然と戦われました。
 1957年(昭和32年)の「大阪事件」では、社会変革に立ち上がる学会の大躍進を恐れた権力が、攻撃を企て、何の罪もない先生を不当逮捕した。
杉本 しかし先生は、学会の支援活動の正しさを厳然と訴え、裁判で無罪を勝ち取られました。
熊沢 そうです。日本の刑事裁判の有罪率が99%を超える中での無罪です。
 どれほど逮捕自体が不当だったか、そしてどれほど壮絶な正義の闘争であられたかが分かります。
正木 創価三代の師弟には、大聖人の「立正安国」の精神が脈々と受け継がれている。
 学会と宗門のどちらが大聖人の御精神にかなっているか、明々白々である。
韮沢 まったくその通りです。仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の学会は世界192カ国・地域に妙法を(ひろ)め、隆々たる勢い。
 一方、宗門は全盛期の2%にまで信者が減った。衰亡の一途だ。

一波が万波へ

加藤 「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」という小説『人間革命』の主題も、「立正安国」の精神を語っています。
原田 日々、勤行・唱題に励み、友人に仏法の偉大さ、創価の哲学を語ること。とともに幸福な社会の実現のため、積極的に行動すること――これが現代に生きる私たちの「立正安国」の闘争です。
 大聖人、創価の師弟に連なる生き方です。
韮沢 同感です。東北の同志も、よりよき社会のためにと地道な対話に徹しています。
加藤 山形、青森、秋田はじめ東北各地25会場で「農漁村女性フォーラム」を開催しました。
 JA(農協)、漁協や地域の学校の関係者など来賓が多数、参加されました。
韮沢 NPO法人の理事長は、次のように語られました。
 「名誉会長の言葉に励まされ、自らの生命の変革に挑み、希望と感謝の心を輝かせる皆さんの生き方には、深い共感を覚えてきました」「『食』と『命』の大切さを訴える女性の連帯が、大きなうねりとなることを願います」
原田 妙法を根底にした力強い生き方が、社会に共感を広げる。一人一人の声という一波(いっぱ)≠ェ万波(ばんぱ)≠ヨ広がっていく。大聖人正統の誇りも高く、「立正安国」の大道を堂々と歩みゆこう!

(2010. 3.25. 聖教新聞)

 

 

<22> 信頼ひろげる教育本部の聖業
出席者:原田会長、正木理事長、韮沢東北長、杉本婦人部長、加藤東北青年部長、熊沢女子部長

加藤 東北も今、あちこちで春の気配が感じられるようになりました。
原田 寒風のなか、広布のために走ってこられた皆さんに、心から敬意を表します。
 とくに雪深かった東北ならびに北海道の皆さんの苦労は、どれほど大きいか。
韮沢 ありがとうございます。
 師匠にお応えしたいとの心が燃えていれば、何のそのです。北海道の同志もまったく同じだと思います。
 創価完勝の旋風は北国から巻き起こします! 北海道の友とがっちりスクラムを組み、絶対勝利のために戦い抜きます。

大好評の相談室

熊沢 今月の31日は、「教育本部の日」です。
原田 本年の学会創立80周年は、牧口先生の『創価教育学体系』発刊が淵源(えんげん)だ。
 教育本部の同志は「創価教育80周年」の本年を大勝利で飾ろうと、意気盛んです。
杉本 教育本部の皆さんの取り組みは、本当に素晴らしいですね。青年教育者も、また熟練の教育名誉会の先生方も皆、はつらつと活躍されています。
正木 そうです。
 全国34カ所の教育相談室では、幼稚園・保育園児から高校生に関する幅広い相談に応じています。
熊沢 進学や不登校、非行など、内容は多岐にわたります。学会員も、会員でない方も、もちろん無料で利用できます。
 これまで、のべ35万人の方が来談されています。
杉本 相談した婦人部の皆さんも、心から感謝されています。
加藤 宮城・仙台も開設から30年を超えました。岩手・盛岡、福島・郡山の相談室と共に好評です。
正木 教育相談室は1968年(昭和43年)、池田先生の提案で始まったものだ。
原田 いま、不登校やいじめの問題が多く、子どもたちを取り巻く環境は不安に覆われている。
 40年以上も前に、安心して相談できる場を作られた先生の先見性が、どれほどすごいことか。
加藤 その通りです。東北大学の教授も「教育相談室が40年にもわたり地域教育力の向上のため、草の根の努力を重ねてこられたことに心から敬意を表したい」と讃えておられました。
熊沢 毎年の「全国人間教育実践報告大会」も、大きな感動を広げていますね。
韮沢 昨年の第32回大会には、宮城の教育部員も登壇しました。伝統と権威ある「読売教育賞」の国語教育部門で「最優秀賞」を受賞するなど、子どもの目線に立った教育実践が高い評価を受けています。
 今年の第33回は、仙台で開催予定です。
杉本 ほかにも、全国の教育部の方が創価教育の理念に基づいて取り組んできた「教育実践記録」は、4万事例を超えています。
原田 先生は教育を、自らの「最後の事業」と言われた。
 その先生の構想に何としても応えようとの教育本部の皆さんの活躍に、心から拍手をお送りしたい。

自らが一人立つ

正木 さて、「対話の春」が到来し、全国の同志が新たな決意で戦っている。学会の戦いは、すべてが信心の戦いである。
 いま一度、活動の基本精神を確認しておきたい。
原田 まず、「題目第一」だ。
 広宣流布のための深い祈りがなければ、いかなる活動も空転する。また、壁を破るのは真剣な祈りがあってこそです。
韮沢 そうです。
 「あひかまへて御信心(ごしんじん)(いだ)()御本尊(ごほんぞん)祈念(きねん)せしめ(たま)へ、何事(なにごと)成就(じょうじゅ)せざるべき」(御書1124n)との大確信ですね。
加藤 今月の本部幹部会でも、先生は参加者と共に唱題してくださいました。
 先生が先頭に立って、創価完勝へ祈ってくださっています。私たちも祈りに祈ってまいります。
正木 つぎに「自らが一人立つ」ことだ。
 昭和31年の「大阪の戦い」について、先生はこう綴られている。
 「一人一人の友を誠心誠意、励まし、大阪中を隅から隅まで駈けずり回りました。そして深夜は、ただ一人、丑寅勤行を続けました」と。
杉本 先生の率先垂範の行動に、やがて一人また一人と続いていきました。
 先生の一人の祈りから皆が立ち上がり、「まさか≠ェ実現」の大勝利へつながったのですね。
正木 まったくその通りです。「誰かがやるだろう」ではなく、「私がやる」との決意に立つことだ。
韮沢 御書にも「人を(たの)みて・あやぶむ(こと)()かれ(ただ)(ひとえ)に思い切るべし」(1451n)とある。

友の幸せを祈る

原田 三つ目に、どこまでも「一人を大切にする」ことだ。先生は「大阪の戦い」について述べられている。
 「私は、組織を動かしたのではない。徹して一人また一人と会い、その心に炎を(とも)していった」
 「それが、一カ月で一万一千百十一世帯という折伏の金字塔となり、不撓不屈(ふとうふくつ)の大関西の民衆城の土台となったのだ」
正木 策や方法ではない。勝利を開くのは「法華経(ほけきょう)の兵法」以外ない。
原田 地域の同志のこと、出会った友人のこと。縁したすべての人の幸福を日々祈る。その地道な実践の積み重ねが、最も尊い。
杉本 本当にそう思います。先日、宮城の婦人部員の弘教(ぐきょう)の報告をうかがいましたが、なんと約30年かかっての対話でした。
熊沢 30年ですか!
 本当に粘り強い、仏道修行の実践ですね!
杉本 以前、対話した時には親の反対で入会することができませんでした。先日、行方が分からなくなっていたその方から突然、電話が来て再会。苦労を重ねてきた友人は、その場で入会を決意されました。「前に教わっていたから覚えていた」と、上手に勤行されたそうです。
 実は婦人部の方は、連絡が取れない間も含め30年、この方の幸福をずっと祈り続けてこられたそうです。

清新な息吹で

韮沢 われわれ壮年部も、友人との対話を雄々しく進めています。宮城では男の体験主張大会≠ナ信仰体験を通して大確信を語りました。壮年部の結集が過去最高となり、地域の名士が参加されたところもあります。
加藤 3・21「東北青年部の日」を記念し、青年部は「正義の師子吼(ししく)月間」を前進しています。
 岩手では、南部鉄器職人として数多くの受賞を果たした友や、テレビ・ラジオのリポーターなどで活躍するメンバーもいます。
正木 信心根本に社会で実証を示す友が、たくさんいますね!
加藤 また結成50周年の東北音楽隊・東北吹奏楽団は先日、全日本アンサンブルコンテストの全国大会に初出場しました。
 宮城の学生部のメンバーは、核兵器廃絶に向けた「非核自治体宣言」を提唱し、首長と対話を重ねています。ある市長は「若者が平和のために行動することが素晴らしい」と讃えていました。
原田 さあ、いよいよ4月だ。清新な息吹で対話に邁進(まいしん)し、勝利の花、功徳(くどく)の花を満開に咲かせていこう!

(2010. 3.29. 聖教新聞)

 

 

<23> 決意あらたに新年度を出発
出席者:原田会長、正木理事長、吉原第2総東京長、田代第2総東京婦人部長、佐藤青年部長、熊沢女子部長

吉原 春爛漫の4月です。わが創価の城も花盛りです。
正木 進学・進級・就職の時期です。
 新たな舞台に立つ皆さんを、心から応援したい。
熊沢 とくに未来部の友は、新しい学校、新しいクラスでの生活がスタートします。
田代 新しい環境に緊張し、心が揺れる時でもあります。
 だからこそ子どもたちを陽光で包み込むように励ましていきたいですね。
原田 壮年部・婦人部の未来部育成部長、男女青年部の21世紀使命会、学生部の進学推進部の皆さんには、日ごろの激励に心から感謝します。新年度もまた、よろしくお願いいたします。

温かな学会家族

吉原 家庭での心掛けも大事ですね。子どもたちは新たな決意で希望の春≠迎えている。
 こうした時だからこそ、一緒に勤行・唱題を実践したり、共に先生の指導を学び合ったりして信仰の大切さを伝えたい。
正木 学生部をはじめ、親元を離れて一人暮らしを始めた青年部も多い。
 慣れない地域で不安を持っているメンバーもいるでしょう。最初が肝心です。
田代 学会家族≠フ出番ですね!
佐藤 とりわけ婦人部の皆さんには、青年部が大変にお世話になっています。
 ある学生部員が語っていました。
 「上京したばかりで緊張していたとき、婦人部や学生部の方が早々と声を掛けてくれ、学会の世界の温かさを実感しました」
 「学問と学会活動に挑戦し、両親と地域の皆さんに恩返しをしたいです!」
吉原 うれしい決意ですね! とくに第2総東京は男女学生部の活躍が光っています。
熊沢 転勤で新天地に行かれた方、転職や異動で心機一転、出発される方もいます。
原田 池田先生はかつて、新社会人にエールを贈り、三つの点を強調されていた。もちろん、あらゆる立場の人にとって大切なことなので、あらためて確認しておきたい。
佐藤 一つは「清々しい挨拶」でした。
 明快な声ではっきりと話す。お辞儀はしっかりと頭を下げる。さわやかな身だしなみも重要です。
田代 「(こえ)仏事(ぶつじ)()す」(御書708n)、「教主(きょうしゅ)釈尊(しゃくそん)出世(しゅっせ)本懐(ほんかい)(ひと)振舞(ふるまい)」(同1174n)です。
 信頼の第一歩は、清々しいあいさつと、さっそうとした振る舞いです。

十年一剣を磨く

原田 二つ目に「朝に勝つこと」です。
 池田先生も戸田先生の会社で働かれた時、誰よりも早く出勤し、掃除をされていた。
吉原 池田先生が戸田先生の個人教授で学ばれた「戸田大学」は、始業前の早朝講義が基本でした。
熊沢 いま、早朝に会議を行う企業や、出社前に語学などの自己研鑚に励む人も増えています。
佐藤 若い間は早起きも試練です(笑い)。
 しかし、朝は黄金の時です。朝を価値的に過ごせば、一日が充実します。
正木 勤務形態の多様化で夜間に仕事をされる方もいる。
 体調に気をつけながら、勝利のリズムをつくっていただきたい。
原田 三つ目に、「愚痴をこぼさず、前へ前へ!」と、先生は呼びかけられた。
吉原 最初から思うような職場で働ける人は、むしろ少ない。たとえ希望した立場でなくても、腐らず、へこたれず、自身の鍛錬の場と決め、誠実に行動していくことです。
田代 池田先生が、その手本を示してくださっています。
 もともと先生は、文筆の仕事を志しておられました。戸田先生の会社に入られた時は雑誌編集を担当されましたが、事業が暗転する中で金融の仕事をされることになります。
熊沢 先生は、その時のことを述べておられます。
 「私は決意した。今が正念場だ。最高の働きをしよう。これは新しい力をつけるチャンスだ!」と。
佐藤 先生はよく、「十年(じゅうねん)一剣(いっけん)(みが)く」という言葉を引いてくださいます。焦らず、地道に力をつけることですね。
吉原 また春は、人と人の出会いの季節です。人間関係でも希望が広がる時期です。
正木 新たな友好拡大のチャンスだ。一つ一つの出会いを大切に、今まで以上に地域の発展と友の幸福を願っていきたい。

環境展にも共感

佐藤 「第2総東京の日」でもある4月2日は、戸田先生の祥月命日です。
原田 池田先生は恩師の遺言を実行し、構想をすべて実現してこられた。
吉原 その通りです。第2総東京の天地には創価学園と創価大学を創立されました。
田代 戸田先生のもと水滸会(すいこかい)の研修が行われた奥多摩には氷川東京青年研修道場、さらに師弟の殿堂・東京牧口記念会館や東京富士美術館がそびえ立っています。
 池田先生が第1次宗門事件の渦中、厳然と指揮を執り、会員を激励してくださった立川文化会館もあります。
熊沢 先生は、第2総東京を「世界の創価学会の中心の天地」と綴られていました。
 創価の平和・文化・教育の花が見事に咲き薫っていますね!
吉原 昨年秋から「21世紀環境展」を立川、武蔵野、府中の各市で開催してきました。地元の名士をはじめ、本当に大勢の方が来場し、会場近くのお店も「千客万来で忙しいよ」と笑顔で驚いていました。
正木 「学会の展示は勉強になります」と皆さんがおっしゃってくださいます。
吉原 はい。新立川総区の栄光会が廃材で作ったリサイクル地球儀も好評。「依正不二(えしょうふに)」など仏法の智慧に共感が広がりました。
 来賓は「学会の環境への取り組みは地道な活動の結果であり、世界をリードしてきたものだということが、よく分かりました」「市民を啓発するこのような展示を、もっと開催してください」と語っておられました。
佐藤 学会が生き生きと進める草の根の平和・文化・教育運動に、大きな注目が集まっています。

黄金のスクラム

田代 婦人部と女子部では、先生の小説『新・人間革命』を学ぶ「コスモス平和大学校」を開催し、続々と新メンバーが立ち上がっています。前身の「21世紀池田大学校」とあわせ、14年で10万人が卒業しました。
熊沢 小単位で先生の哲学を学び合うことで、心から確信を深め、喜び勇んで活動できるわけですね。
田代 大学校には多くの友人も参加しています。私の友人も一緒に、先生の「励ましの書」を学んでいます。
 「先生の一つ一つの言葉に人生の大事なことを教えていただいています」「皆さんと知り合ってから、学会に対するイメージが変わりました!」と語ってくれています。
正木 リーダー率先の戦いが、本当に素晴らしいですね!
吉原 男子部、学生部も全国を牽引する戦いを展開しています。
 各部の黄金のスクラムで、創価完勝へ進んでいます!
原田 何ごとも「はじめ」が大事である。一人一人が生まれ変わった決意と息吹で、躍動の春に走りだそう!

(2010. 4. 1. 聖教新聞)

 

 

<24> 国民への奉仕が議員の使命
出席者:原田会長、正木理事長、吉原第2総東京長、田代第2総東京婦人部長、佐藤青年部長、熊沢女子部長

田代 創価大学・創価女子短期大学で、入学式が盛大に行われました。
 アルメニアのエレバン国立芸術アカデミーから名誉博士号、アルメニア芸術家同盟から名誉会員証が、池田先生に贈られました。
正木 「平和建設に果たされている重要な役割と世界文化の発展に対する多大な貢献」を讃えたものです。
熊沢 アルメニアは悠久の歴史を誇る文化と芸術の国であり、首都エレバンは世界最古の都市の一つです。
 この西アジアの国との友好にも、先生は力を注がれてきました。
佐藤 そうです。1997年には「世界の少年少女絵画展」をエレバンで開催し、大好評を博しました。
 同国の芸術センター会長と教育科学大臣から、先生に感謝状も贈られています。
原田 同展は、アルメニア、グルジア、アゼルバイジャンのカフカス(コーカサス)3カ国で連続して行われたものだった。
 この地域は、ソ連の崩壊後に、深刻な紛争に苦しんで地である。そこで、この国々の子どもたちが描いた絵画も展示し、心と心を結ぶ芸術・文化の交流を行った。
 だからこそ、大きな反響を呼びました。
田代 「(もの)たねと(もう)すもの一なれども()えぬれば多くとなり」(御書971n)です。先生が蒔かれた一つ一つの種が、平和という大輪の花となって開いていますね。
吉原 第2総東京の私たちも、偉大な師匠と人生を歩む誉れに、日々、誓いを新たにしています。

希望が失望に

原田 さて、去る2月18日、夏の参議院議員選挙に向け、中央社会協議会を開催し、比例区での「公明党」の支持を決定した。
 また、公明党公認の選挙区予定候補3人への支持依頼も、埼玉、東京、大阪の各都府県で社会協議会を開き、支持を決定した。
正木 公明党には、「大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいく」との立党精神がある。
 議員はこの精神を忘れず、国民に尽くし抜く政治を貫いてもらいたい。
佐藤 政治に対する国民の思いは、本当に冷め切っています。友人が語っていました。
 「政権交代はしたけど、出てくるのは不祥事やスキャンダルだらけ。結局は、何も変わってない」
熊沢 私の友人も嘆いていました。
 「これだけの不景気なのに、展望が何もない。建設的な議論が聞こえてこない」
 政権交代への希望は、失望に変わり始めています。
吉原 毎日新聞の社説(3月16日付)でも「国民の間にあった熱気に満ちた期待は日々薄れ、失望感が広がりつつある」とあった。
田代 ここまで政治家に裏切られ続ければ当然ですよ。
 「政治とカネ」の問題なんて、何十年も前から続いています。不祥事の登場人物≠ェ変わるだけで、日本政界の金権体質は、今もって何も変わっていません。

広がる疑心暗鬼

吉原 もはや多くの国民は、政治に対して信頼も期待もしていないのが実情だ。世論調査でも、支持する政党を答える質問で「支持政党なし」と回答した人の割合が、5カ月連続で増加していた。
佐藤 そうなんです。3月の調査では55.5%にものぼっていました。
 つまり半数以上が、政党を信じていない。
原田 「政党不信」は「政治不信」であり、その根本は「政治家不信」と言うべきだろう。
熊沢 同感です。
 「政治家は選挙前にしか、いいことを言わない」「どうせ皆、悪いことをしているんじゃないか。それが発覚していないだけじゃないか」と、多くの人が政治家に疑心暗鬼になっています。
吉原 政治を変えるには国民が賢明になり、政治を厳しく監視し、高潔な志を持った政治家を増やすしかない。庶民の心が分かり、庶民のために働いてくれる議院を出すしかない。
正木 そうだ。
 公明党には、先頭に立って「政治家改革」を断行してもらいたい。結局、政治を変えるのは「人」だ。

信頼を取り戻せ

佐藤 とくに「政治とカネ」にまつわる不祥事に国民はうんざりしている。今こそ公明党の出番だ。
 クリーンな政治の実現は、公明党の真骨頂です。他党に比べても、輝かしい実績があります。
熊沢 はい。政治家個人への企業・団体献金を禁止し、「あっせん利得処罰法」も成立させました。
田代 政治家や秘書らが公共工事などの口利きの見返りとして報酬を受け取ることを禁止したものですね。
原田 公共事業の入札などにおける不正行為を禁じた「官製談合防止法」も、公明党の推進で成立した。
吉原 政治資金の支出を1円から公開するようにしたのも、公明党の尽力でした。
熊沢 いずれも公明党がいなければ実現できませんでした。
佐藤 企業・団体献金の全面禁止など、公明党が(かなめ)となって取り組むべき課題は多い。
 大いに成果を上げて、政治に対する国民の信頼を取り戻してもらいたい。
吉原 その通りだ。
 それでこそ、われわれ支持者も「公明党を見よ!」と胸を張って、訴えられるというものだ。

「実績」と「公約」

原田 誰が本気なのか。どの政治家が国民のことを本当に思っているのか。言ったことを実行するのか。国民は注視している。私たちもしっかり見ていきたい。
正木 国民が確かな目で政治を監視し、政治家を厳しく選んでこそ「国民主権」です。
田代 イメージで選ぶのではなく、実績と公約をしっかり見極めていくことですね。
吉原 多摩地域でも今年に入ってから、日野市と町田市で市議会議員選挙があり、公明党が大勝利した。
 深刻な不況で生活が大変ななか、また厳冬のなかで、支持者は公明党を力の限り応援したんだ。その支援に報いる師子奮迅の活躍を見せてほしい。
原田 池田先生と対談集を発刊された南米チリの民主化の指導者エイルウィン元大統領は叫ばれた。「民衆への『第一の奉仕者』でありたい」と。
 国民への奉仕こそが政治の使命だ。公明党の議員一人一人が本物の政治家≠ニして支持者の真心からの期待に応えてもらいたい。

(2010. 4. 5. 聖教新聞)

 

 

<25> 創価の女性は世界の希望
出席者:原田会長、正木理事長、西山関西長、山下関西婦人部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

正木 全国で対話の花が咲き薫っています。皆さんの誠実な語らいで、学会の運動に共感される友人が増えています。
原田 とくに、婦人部・女子部の前進が、さわやかな希望の風を広げておられる。
西山 「婦女一体」の団結パワーはすごい。
 この勢いに圧倒され、立ち上がった壮年部も多い(笑い)。
熊沢 婦人部の先輩方の温かな応援で、女子部もさらに生き生きと活動できます。
山下 婦人部も女子部の友を心から励まし、伸ばして、一緒に若々しく活動に走っていきたいですね。

共に世界平和を

棚野 先月、神戸の関西国際文化センターで「華麗なるオーストリア大宮殿展」が開催され、22万人が鑑賞しました。
山下 20万人目は兵庫先陣区の区副婦人部長でした。
 この方は100人を展示に招待し、多くの友が喜んで鑑賞されたそうです。
西山 民生委員も務め地域の信頼は抜群です。毎月のように座談会、本部幹部会の衛星中継行事に友人を案内されています。
 聖教新聞を長期購読する自治会役員も地域におられます。
原田 そうですか!
 地元に根を張る尊い姿に感銘します。社会に尽くす気高い心意気が美しいですね。
正木 日常の対話や地域友好はもちろん、婦人部の女性平和委員会や女子部の女性平和文化会議のフォーラムなど、創価の女性運動への評価は高い。
熊沢 海外の識者も、心から讃えてくださっています。
 フィリピンのキャピトル大学から池田先生に「ラウレアナ・ロサレス 教育・人道賞」、奥様に「栄誉賞」が贈られましたが、同大学創立者の故ロサレスさんは、生前に訪れた創価世界女性会館で芳名録に綴られました。
 「混迷する世界には、創価の女性の皆さま方の存在が必要なのです」
山下 ノーベル賞受賞者・湯川秀樹博士の夫人で、世界連邦運動の名誉会長だった故・湯川スミさんは、京都で講演されました。
 「婦人部が平和のことを願う気持ちが、本当によくわかります。共に世界平和を願うものとして、とても心強い存在です」
原田 創価の女性運動を讃える識者は、他者(たしゃ)のために献身する地道で誠実な生き方に着目されている。
正木 そうですね。専業主婦も働く女性もいる。
 立場は多様でも皆が社会の発展、地域友好、世界平和へと行動していることに感嘆されています。

「婦女」に最敬礼

山下 その創価の世界をつくり、励まし続けてくださるのが池田先生、奥様です。
 女性やマイノリティー(少数者)の人権のために活動する人材育成コンサルタントの辛淑玉(シンスゴ)さんは「名誉会長ほど、『女性が主役』とはっきり明言し続ける指導者は、日本にいません!」と語っておられます。
熊沢 エマソン協会のワイダー前会長は、『香峯子(かねこ)(しょう)』をお読みになり、「(香峯子夫人の)微笑みは、人々に希望と勇気を与え、人々の持つ最大の価値を引き出す源となっている」とおっしゃっていました。
西山 関西でも『香峯子抄』のラジオ朗読が「ラジオ関西」「和歌山放送」で放送され、感動が広がっています。「FBCラジオ」(福井放送)でも開始予定です。
原田 現実に広宣流布を進めておられる方々に、私たちは最敬礼していきたい。
 とくに婦人部・女子部の皆さんだ。
正木 まったくです。先生は「広布に励む女性に対し、男性は絶対に威張ってはいけない。叱ったり、怒鳴ったりする幹部など論外である」と戒められている。
 断じて忘れてはならない指導だ。
西山 「末法(まっぽう)にして妙法蓮華経の五字を(ひろ)めん(もの)男女(なんにょ)はきらふべからず、(みな)地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)出現(しゅつげん)(あら)ずんば(とな)へがたき題目なり」(御書1360n)です。婦人部・女子部の皆さんを讃え、尊重していくことが大発展、大勝利の道です。

一瞬一瞬が勝負

棚野 4月8日は「関西の日」。1956年(昭和31年)の「大阪の戦い」の際、難波の大阪球場で「大阪・堺2支部連合総会」があった日です。
山下 そうです。雨のなか2万人が集いました。
 大阪支部で1万1111世帯を達成した5月の折伏、「まさか≠ェ実現」した夏の法戦への発火点≠ニなりました。
西山 6歳だった私も母と参加しました。球場を揺るがす熱気がありました。
正木 当時の関西は新入会の方ばかり。
 先生は「人間革命と広宣流布という大使命に燃え立つ、若き、新しい人材群の育成」が最重要だったと述懐されている。
原田 そのために必要なことは何か。
 先生は「地道な一対一の『対話』しかない。一回一回に魂を注いだ『個人指導』しかなかった」と述べておられる。
 「辛労を尽くした、真剣な心なくしては、決してできるものではない。しかし、焦るな。だが、絶対に時を逃すな。出会いの一瞬一瞬が勝負だ」と。
棚野 だからこそ一軒でも多く座談会にと日夜、大阪中を走り回られたわけですね。
熊沢 友の幸福と成長を真剣に祈る。一つ一つの会合に全魂(ぜんこん)を傾ける。一期一会の思いで友を励ます――「大阪の戦い」を学べば、リーダーの要諦(ようてい)が分かります。

師匠のために

正木 絶対に不可能と言われた戦いだったが、先生の祈りの焦点は「戸田先生のために断じて勝たせてください」との一点だった。
原田 その通り。先生の振る舞いは、どんな時も、弟子としていかに師匠・戸田先生にお仕えするか、その一念に貫かれていた。
 その姿に触れた関西の同志は、信心とは「師弟の道」であると知り、先生と共に奮い立ったのだ。
西山 私は連日のように母と座談会に参加しました。貧しい時代でしたが、社会を変えよう、幸福になろう、何よりも池田先生と共に勝利しようとの活気に満ちていた。
 私もこの関西家族≠フ中で同志に励まされ、育てていただいた一人です。断じて恩返しをと強く決意しています。
山下 私もまだ幼い時でした。参院選の候補者であり初代大阪支部長の父・白木義一郎、婦人部長の母、そして先生の指揮のもとで戦われた皆さんの懸命な姿は、今も心に深く焼き付いています。
 先生を思う皆さんの振る舞いに、師匠への姿勢を学ばせていただきました。
正木 「法華(ほっけ)初心(しょしん)成仏(じょうぶつ)(しょう)」に「よき師と・よき檀那(だんな)と・よき法と()(みつ)()()いて(いのり)成就(じょうじゅ)し」(同550n)と仰せです。
 師匠と共に祈り、戦えば不可能なことはない――常勝関西の精神は、そうして次の世代へと受け継がれているのです。
西山 そうです。
 関西は「勇気」で勝ちます。「題目」で勝ちます。「師弟」で勝ちます。
 先生の教えの通り徹して祈り、座談会に集い、一対一の対話に全力で臨みます。創立80周年の完勝は関西の手で成し遂げます!

(2010. 4. 8. 聖教新聞)

 

 

<26> 政治家は民衆の手足たれ
出席者:原田会長、正木理事長、西山関西長、山下関西婦人部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

棚野 8日に、東西の創価学園で入学式が行われました。
 創立者の池田先生は、あふれるほどの期待を込めてメッセージを贈り、祝福しておられました。
正木 学園卒業生の活躍は、本当に素晴らしい。博士号の取得者は287人。教育界、法曹界、経済界、医学界、スポーツ界、芸術界など各界で輝く存在となっています。
山下 そうですね。
 創価教育の出身者を紹介する聖教新聞の連載「わが母校は創価」を読んでも、「こんなにも多彩な卒業生がいるのか」と感動の連続です。
熊沢 政界にも学園出身者は多くいます。
 かつて、マスコミが国会議員の出身校として、創価高校を、慶応義塾、麻布とともに御三家≠ニ紹介したこともありました。
原田 高潔な志をもって、国のため、社会のために立ち上がる東西の学園出身のメンバーがいる。皆で心から応援していきたい。

国民の「公僕」

棚野 以前、この座談会で「国民への奉仕こそ議員の使命」「公明党が政治家改革を」と語ったが、大変な反響があった。
西山 「政治不信が広がるこんな時代だからこそ、支援者が心から応援したくなる議員になってほしい」「カネにまみれた政界を浄化できるのは公明党しかない」との、熱い要望が上がっている。
原田 まったくその通りだ。
 そもそも議員は、選挙民に選んでもらった国民の公僕だ。公明党は支持者の恩を忘れてはならない。
熊沢 日蓮大聖人は権力者・平左衛門尉(へいのさえもんのじょう)頼綱(よりつな)に書状を送り、「貴殿(きでん)一天(いってん)屋梁(おくりょう)為り万民の手足為り」(御書171n)と仰せになっています。
棚野 つまり、為政者は民衆の手足となって働くべきであるとの訴えです。
山下 54年前、大阪の法戦のとき、父の白木義一郎に戸田先生は指導されました。
 「まず白木一家が真剣に祈り、支持者に礼を踏んで、真剣に戦うんだぞ。でなければ、皆が、かわいそうだ」と。
西山 戸田先生の会員を思う気持ちが伝わってきます。
山下 また告示日に池田先生は、家族に話してくださいました。
 「いよいよ今日は公示です。ご主人だけの出陣と思ってはいけません。あなたがた一家の本当の出陣となるのです」
 「今日の出陣は、今後の白木一家の、すべてを決定する出陣である。忘れないでください」
 戸田先生、池田先生の指導通りに、両親とも真剣に戦いました。その姿に皆さんが喜んでくださいました。

チーム3000

正木 公明党には「チーム3000」という他党にない議員ネットワークがある。国会から地方まで3000人を超える議員が総立ちになれば、どれほど支持を拡大できるか。
 一人が100人に会えば30万人、1000人に会えば300万人に拡大できる。大変な力です。
原田 そうだ! まず議員とその家族、議員OBだ! 支援者が心から誇りに思える党になってもらいたい。
熊沢 そうですね。
 戸田先生が待望されていた議員像もそうでした。
 小説『人間革命』第10巻に、大勝利を果たした大阪からの帰路で山本伸一青年が支援活動について熟考し、東京で戸田先生と語り合う場面があります。
正木 今後の支援活動のあり方について、考えを戸田先生に述べると、先生はこう語られた。
 「当選したものが、民衆のために、国家のために、人類のために、いかに嵐をうけながら、奔走するかということなのだ。それを皆で激励し見守っていきたい」
西山 そして「新しい本格派の政治家」「多数の民衆の衆望というものを担った偉大な一世を風靡するような政治家」の誕生を期待されていました。
山下 誰からも慕われ、誰からも期待され、「この人を応援したい」と思われるような本物の政治家≠ノなってほしいとの願いですね。
原田 そう。公明党は、もともとの支援者だけでなく、より広範な国民の支持を得るために、党と議員自身が全力を挙げてもらいたい。「国民のための実績」を積み重ね、「国民が期待できる公約」を掲げ、「国民に尽くす人柄」を輝かせることだ。
正木 同感です。公明党議員の皆が、そのような政治家に絶対になってもらいたい。

連載小説日本一

熊沢 さて、来る20日は、聖教新聞の創刊記念日です。今年で59周年となります。
原田 愛読者、聖教新聞の拡大を推進してくださる皆さま、そして毎朝、配達してくださる無冠の友の皆さまに、心から感謝いたします。
山下 2年前から文字が大きくなり、振り仮名(ルビ)も多く、一段と読みやすくなりました。
 錦宝会(きんぽうかい)多宝(たほう)会・宝寿(ほうじゅ)会)の皆さんも喜んでくださっています。
棚野 今年に入ってからも、聖教新聞本社は環境保全の国際規格「ISO14001」の更新審査に合格しました。
 環境に優しい新聞≠ニして友人にも好評です。
熊沢 59年間、一貫して聖教に携わり、執筆してくださっているのが池田先生です。
 新聞小説で日本一の連載回数を更新し続けている『人間革命』『新・人間革命』や随筆など、聖教を通して全世界に励ましを贈り、創価の哲学を宣揚されています。

正義の師子吼

正木 先日も、聖教を購読されている友人の方から、声が寄せられた。
 「今の世の中は、何が正義で何が悪かをはっきり言わないが、聖教は明確です。名誉会長のスピーチを読むとすっきりします。読めば読むほど味があり、『これは、すごい新聞だ』と切り抜きをしています」と。
棚野 また、「名誉会長のスピーチの言葉に感動しました。入会を考えたいのですが」と電話してこられる方もいる。
 聖教を通して先生が共感を広げてくださっています。
西山 先生は、こう綴られています。
 「威風も堂々と師弟の正義と真実を叫び抜くのだ。この『正義の師子吼(ししく)』こそ、御本仏に直結する聖教の使命であり、永遠の誇りである」
 先生の万感の思いが詰まった聖教新聞を日々、新鮮な気持ちで読み、学んでいきたい。
原田 とくにリーダーは毎日、先生の指導を拝することだ。
 御書に「師とは師匠(さず)くる(ところ)の妙法()とは弟子()くる所の妙法・()とは師弟(とも)(とな)うる所の音声(おんじょう)なり」(748n)とある。
 師匠と同じ心で、弟子のわれわれも創価の哲学を語りに語り、正義の言論戦を展開していこう!

(2010. 4.15. 聖教新聞)

 

 

<27> 時代を動かすのは青年!
出席者:原田会長、正木理事長、手取屋北陸長、杉本婦人部長、竹内北陸青年部長、熊沢女子部長

熊沢 お元気な池田先生、奥様とともに、5・3「創価学会の日」「創価学会母の日」を記念する全国青年部幹部会・本部幹部会が開催されました。
杉本 今年の5月3日は池田先生の第3代会長ご就任から50周年。この慶事を、世界192カ国・地域の同志と最高に晴れやかにお祝いできます。
 これほど、うれしいことはありません。
手取屋 先生が指揮を執ってこられた世界広布のスケールは、想像を絶するものです。
原田 50年前に、誰が今日の世界的大発展の姿を想像できたでしょうか。
 「法華経(ほけきょう)(だい)白法(びゃくほう)の日本国(なら)びに一閻浮提(いちえんぶだい)に広宣流布せん事も(うたが)うべからざるか」(御書265n)との御金言(ごきんげん)を現実のものとされたのは、まさしく池田先生です。
竹内 インド・ガンジー研究評議会のラダクリシュナン議長は、力説されていました。
 「他に例を見ない池田博士の指導者としての資質、卓越したリーダーシップが、創価学会を世界的な一大平和団体へと発展を遂げさせた大きな理由です」と。
正木 創価の平和・文化・教育運動には、世界の識者が讃辞を惜しみません。
 人類史に永遠に刻印されゆく大偉業です。

学会の新しい力

原田 師匠の魂を受け継ぎ、広宣流布の大闘争に連なるのは、われわれ弟子の使命であり責務だ。
杉本 その先頭を走っているのが青年部であり、女子部の池田華陽会(かようかい)ですね!
熊沢 はい! 今回の青年部幹部会の中継行事を目指し、一人でも多くの友と参加し、池田先生の指導を学ぼうと、励ましに徹しています。
竹内 北陸の男女青年部も、さっそうと対話に挑戦しています。
 石川のある男子部本部長は、製薬企業のMR(医療情報担当者)として常に目標を達成し、社内表彰を受けました。上司とも対話を重ね、聖教新聞を購読してもらうまでに理解と信頼を勝ち取っています。
杉本 職場での輝く実証で信頼を大きく広げる――素晴らしい活躍ですね!
竹内 また富山の地区リーダーは、「伝統の2月」に3人の方に弘教(ぐきょう)。その青年の奮闘に鼓舞され、同じ地区の壮年部・婦人部の方も相次いで折伏(しゃくぶく)を実らせました。
原田 青年の活躍は、本当にうれしいものです。
 先週、私が参加させていただいた座談会でも、学生部や男子部、女子部の勢いある姿を皆が讃えていた。
手取屋 2月には戸田先生の故郷・石川の金沢で「核兵器廃絶への挑戦と人間精神の変革」展を行いました。
 ある来賓も「核兵器廃絶への潮流を、青年が真剣に起こそうとしている姿に感動した」と語っていました。
竹内 北陸の「北國新聞」2月11日付には、戸田先生のご生誕110周年に寄せて、池田先生の青年への慈愛に満ちた随筆が掲載されました。これは大変な反響でした。
原田 青年を慈しみ、守り、育て、励ましていけば、学会はますます拡大できる。
 無限の可能性を秘めた、学会の新しい力である青年に、より光を当てて、応援していきたい。

「しらけ」が蔓延

熊沢 政治に目を転じれば、依然として、青年層の政治への無関心は深刻です。
竹内 昨年の衆院選では、投票率が持ち直したが、それでも20代の半数以上が投票を棄権した。
正木 自分が一票を投じても、何も変わらない。そう思う人がまだまだ多い。
杉本 政権交代に対する失望が、さらに拍車をかけています。期待させた分、余計に政治に対する「しらけ」を増幅させる結果となってしまいました。
手取屋 そういう声をあちこちで聞く。しかし、このまま放置すれば日本の未来はない。今年度末、国の借金が実に973兆円を超えたとも言われる。
熊沢 ちなみに今年度予算の一般会計総額は92兆2992億円。そのために過去最高となる44兆3030億円の国債が新たに発行されますね。
杉本 支出の約半分を借金でまかなう。借金は増える一方で返済もままならない。こんな家計があったら破綻してしまいます。
正木 しかも税収は約37兆円だから、新規国債発行額が税収を上回るという、まったくの異常事態だ。
 大きな問題は、財政再建の道筋が示されていないことである。

国民不在の争い

原田 その莫大な借金を返すのは誰か。
 結局は、未来への負の遺産となり、いまの若者世代が負担しなければならなくなる。
竹内 今年度末の借金を国民1人当たりに換算すると、なんと約763万円にもなるそうです。
杉本 一般紙の社説も「財政悪化は目を覆うべき水準」(産経新聞、3月25日付)、「極めて問題の多い予算」(読売新聞、同)と批判していました。
手取屋 それなのに政治家は権力争い、人気取りばかり。まったくの「国民不在」だ!
熊沢 こうした悪循環を断ち切るには、青年が声を上げるしかありません。
正木 その意気です。戸田先生も「政治の堕落の根源は、その罪の大半が青年にある」と喝破された。
 そして「青年は心して政治を監視せよ」と訴えられた。
竹内 言葉の意味を深くかみしめながら、私たちは、よりよい社会のために、政治家や政党を厳しく見ていかなければならない。
杉本 でも若者の投票率が低いということは、逆を言えば、政治を変える潜在能力を持っているのも若者ということですね。
手取屋 そうです。
 そのためにも公明党は若い人の声を聞き、未来のために全力で戦うべきだ。

死力を尽くせ!

原田 その点、これまで、若者向けの政策を長年にわたり実現し、最も力を入れて取り組んできたのも、公明党です。
熊沢 本当にそう思います。若者の就職を総合的に支援する「ジョブカフェ」は、2003年に公明党青年局が署名運動を行い、翌年から全国各地にオープンしました。
竹内 これまで87カ所に設置され、利用者のうち40万人以上が就職を果たしました。
手取屋 すごい数ですね! 重大な布石だと思います。
正木 奨学金もそうだ。希望すれば、ほぼ全員が貸与を受けられる制度に拡充。昨年度の貸与枠は115万人に達し、多くの学生に学問の道を開いた。
 学生のための政策集を発表した政党も、公明党だけだ。
杉本 乳幼児の医療費無料化や育児休暇の推進なども、子どもを持つ若い皆さんが大変に喜んでいます。
正木 こうした実績の上で、本格的な国の再生のために、公明党の議員は今こそ死力を尽くすべきだ。
原田 ともあれ、国民が声を上げなければ政治は腐敗する。
 青年を先頭に、いよいよ厳しく政治と政治家を監視していこう!

(2010. 4.19. 聖教新聞)

 

 

<28> 尊き同志を仏のごとく敬え
出席者:原田会長、正木理事長、手取屋北陸長、杉本婦人部長、竹内北陸青年部長、熊沢女子部長

正木 今、学会は新しい人材がどんどん増えている。
手取屋 本当にそうですね。
 先日、私が参加した座談会でも、初めて出席した壮年の方が、「何でも話ができる座談会は素晴らしいところです! 今後も頑張って参加します」と語っておられた。励まし続けてこられた夫人の笑顔が印象的でした。
原田 リーダーは、会合に集まってくださる方々を丁重にお迎えし、「よくお越しくださいました!」と、明るく声をかけていくことだ。
竹内 「御義口伝(おんぎくでん)」には次のような一節があります。
 「()(ほん)(とき)最上(さいじょう)第一(だいいち)相伝(そうでん)あり、釈尊(しゃくそん)八箇年(はっかねん)法華経(ほけきょう)を八字に(とど)めて末代(まつだい)衆生(しゅじょう)(ゆず)(たま)うなり八字とは当起遠迎(とうきおんごう)当如敬仏(とうにょきょうぶつ)の文なり」(御書781n)
 釈尊が8年にわたって説いた法華経の中でも、「当起遠迎当如敬仏」の8文字こそが最上第一の相伝であるとの意味です。
熊沢 法華経で最も大事な相伝が、「(まさ)()って(とお)(むか)うべきこと、当に仏を(うやま)うが(ごと)くすべし」であるという仰せですね。
原田 甚深(じんじん)の御文だ。ゆえにリーダーは絶対に威張らないことです。
 どんな立場の方であれ、皆さんが会合に来てくださることに心から感謝しなくてはならない。「当然だ」などと、ゆめゆめ思ってはいけない。

「祈り」と「準備」

手取屋 「いつも玄関で迎え、帰りには見送ってくださるリーダーの方がいます。こちらも『頑張ろう』と決意できます」との声もあります。
正木 先生は、こうおっしゃっている。
 「大聖人と同じ心で広宣流布へ進みゆく同志を、仏を敬うように大切にしていく。真心を尽くして励ましていく。そういう人格の光るリーダーであってこそ、多くの友から信頼され、希望と力を与えていけるのである」
竹内 また、幹部はどんな小さな会合でも真剣に祈り、最善の準備で迎えなくてはならない。
杉本 私もそう思います。「今までもやってきたから」だけでは必ずマンネリに陥り、内容も質も低下してしまいます。
原田 誰が何を話し、皆に何を伝えるのか。参加対象者は適切か。そもそも開催が必要な会合かどうか――一つ一つを明確にして臨んでいきたい。
熊沢 そうでないと、仕事や家事で大変ななか、駆けつけてくださる皆さんに申し訳ないです。
手取屋 「会合時間が長い」という声も、時折、耳にします。
 式次第、登壇者の人数、時間配分など工夫が必要です。
正木 漫然と話す幹部に限って、自己満足な場合が多い。
 「何を訴えたいのか」と明確に、ポイントを絞って話すことだ。会合が終わった後、「今日は分かりやすかった」「さあ、戦おう!」と思っていただけるよう、心を砕いていきたい。
原田 また、女子部、婦人部の皆さんが早めに帰宅できるよう、中心者は配慮していきたい。

メールは注意を

杉本 連絡手段で携帯電話やパソコンのメールが定着してきましたが、使用について注意を促してほしいとの要望がありました。
手取屋 深夜のメールやファクスの着信音を気にされる方もいます。送信にあたっては、就寝や起床の時間など相手の生活リズムを考えることが不可欠です。
原田 本当に夜おそくに送る必要があるものなのか。
 日を改めて朝に送るなど、相手の側に立ったこまやかな気配りが大事です。
正木 その通りです。メールやファクスのあて先を誤って送信することもないよう、十分に注意したい。
竹内 急な連絡などを、メールを送るだけで済ませるようなことも、できる限り避けたいですね。
 実際に会う、または会えなくても電話をかけて伝えるなどすれば、同志の皆さんがさらに気持ちよく活動できます。
正木 そして、リーダーは書類などの管理を、より厳重にしていきたい。
 盗難や置き忘れなど、絶対にあってはならない。

聞くことが大切

原田 活動の生命線は「対話」です。根本は、個人指導や友好対話など、顔をあわせて語ることです。
手取屋 その際、しゃべりすぎないことですね。
 こっちの言いたいことだけを、一方的に話してばかりでは、「対話」になっていない(笑い)。
杉本 「対話」とは、あくまで「人が言葉を交わすこと」であり、「言葉」と「思い」のキャッチボールです。
正木 どの地域にも「対話の名人」と呼ばれる方がいる。
 そうした皆さんが異口同音におっしゃっているのは、「聞くこと」の大切さです。
熊沢 先生と世界の識者との対談集を読んでも分かります。
 先生は、つねに相手の方の話によく耳を傾けながら、的確な質問を投げかけ、そして仏法の深義(しんぎ)を分かりやすく、丁寧に語っておられます。
原田 そうです。「勇気ある対話」と言っても、一方的に話すことが勇気ではない。
 「聞く勇気」と「相手を思いやる勇気」、そして「励ます勇気」が肝要だ。

「潔い信心」で

竹内 われわれ北陸青年部も、「勇気」を合言葉に前進しています。
 今月28日は、「石川の日」「富山の日」です。1974年(昭和49年)に、池田先生が北陸広布20周年記念総会に出席してくださった4月28日が淵源(えんげん)です。
手取屋 「潔い信心」を根本とすること、そして「積極的に勇んで」戦うことの重要性を、先生は指導してくださった。
 この指針を原点にして北陸の同志は対話に走っています。
杉本 とくに今年に入ってからは、「自然との対話――池田大作写真展」や「核兵器廃絶への挑戦と人間精神の変革」展、そして「21世紀環境展」「平和への大道展」「対話――変革への挑戦展」「平和の文化と子ども展」など、たくさんの展示活動を、北陸各地で活発に行っておられますね。
竹内 はい。
 地域の有力者から友人まで、たくさんの方が観賞して下さいました。
手取屋 来賓の皆さんも心から感嘆されていました。
 「21世紀環境展」の開幕式では、「世界中の人が学会員の心を持てば、環境問題は解決するでしょう」との声が寄せられた。
正木 学会の運動を理解してくださる方々と手を携え、平和・文化・教育の取り組みを進めていきたい。
原田 さあ、強く祈り、大きく動き、堂々と語る時だ。
 生命力をみなぎらせ、共感を広げる「納得の対話」を重ねていこう!

(2010. 4.22. 聖教新聞)

 

 

<29> 地域に根を張る公明党の出番
出席者:原田会長、正木理事長、畑東海道長、杉本婦人部長、佐藤青年部長、児玉東海道女子部長

佐藤 4月28日は「立宗(りっしゅう)の日」です。
 1253年(建長5年)のこの日、日蓮大聖人は千葉の天地で立宗宣言をされた。
 南無妙法蓮華経の題目を唱えられ、末法(まっぽう)万年の民衆救済への大闘争を開始されました。
 時の幕府があった神奈川・鎌倉を中心に、大聖人は「立正安国(りっしょうあんこく)」の戦いを展開していかれました。
 命にもおよぶ数々の大難に遭われても、苦しむ庶民のために大法を(ひろ)められた。この大慈大悲(だいじだいひ)があって、今日の私たちもあります。
正木 そうです。大聖人の忍難弘通(にんなんぐつう)の御生涯をしのびつつ、「日蓮が一門(いちもん)」の使命を一段と強く自覚し、宗祖の御遺命(ごゆいめい)である広宣流布、立正安国へ誓いを新たにする時です。
原田 創価三代の師弟による死身弘法(ししんぐほう)の闘争、なかんずく池田先生の激闘で、日蓮仏法は世界192カ国・地域に広まった。
 仏意仏勅(ぶついぶっちょく)和合僧(わごうそう)団の誇りで、堂々と創価の大道を進みたい。
児玉 東海道は、神奈川も静岡も、大聖人有縁(うえん)の天地です。静岡の青年門下・南条(なんじょう)時光(ときみつ)に大聖人は、こう書き送っておられます。
 「水のごとくと申すは・いつも・たい(退)せず信ずるなり、此れはいかなる時も・つねは・たいせずとわせ給えば水のごとく信ぜさせ給へるかたう(尊)とし・たうとし」(御書1544n)
 退することなく、水の流れるような弛みなき信心を讃えておられます。東海道女子部も池田先生、奥様とともに幸福と勝利の道を歩み抜きます!
杉本 池田華陽会(かようかい)第3期の結成も、本当におめでとうございます!(大拍手)

政権交代に失望

佐藤 いま政界では、内閣支持率が下がり続けています。
 時事通信の調査では23.7%を記録するなど、今月のマスコミ各社の世論調査で軒並み、政権運営の「危険水域」とされる2割台に落ち込んだ。
原田 一方で不支持は6割近い。内閣に対する国民の失望と不信は、日に日に増大するばかりだ。
児玉 相次ぐ「政治とカネ」の不祥事、迷走を重ねる普天間基地の移設問題、実質値上げ≠ニなる高速道路の新料金など、政権交代への失望は、本当に深刻です。
 まったくです。
 さらに注目すべきは政党支持率です。調査によれば民主党、自民党の両党をあわせても30%程度です。
正木 二大政党とは言うが、その二大政党がまったく国民の支持を得られていない。
 「支持政党なし」が約6割だから、二大政党への支持率の2倍近いのが実情です。
佐藤 「政治とカネ」に自浄能力のない民主党、主導権争い・分裂を繰り返す自民党、どっちも「古い体質」のままで、国民の期待にまったく応えられていない。
原田 国民から見れば、政策の違いも分かりにくい。それ以上に、一人一人の価値観やニーズが多様化するなかで、二大政党では国民の要望に応えきれないのが現状だ。

二大政党の限界

佐藤 その流れは、イギリスでも起こっています。
児玉 イギリスといえば、保守党と労働党の二大政党制の手本の国ですよね。
佐藤 しかし、5月に行われる総選挙で、どの党も過半数をとれない可能性が高まっています。調査では、現在の第3の党が単独で支持率1位になったのは104年ぶりだという。
 「英国民の政治意識やニーズは多様化している。社会のテーマを臨機応変に吸い上げるには、二大政党は金属疲労をおこしている」(朝日新聞、4月11日付)
杉本 小選挙区制や党首討論、マニフェストなど、日本政界がモデルとしてきたのがイギリスです。
 二大政党の本家≠ナも、時代の変化とともに、二つの政党だけでは民意をまとめきれなくなっているのですね。
原田 日本で新党が次々と現れていることも、同じ流れと言えるだろう。
 だが最も大事なのは、どの党が国民の願いを受け止め、庶民のための政策を実現できるかだ。
佐藤 たしかに国民が強く求めているのは、そこです。
 たとえば朝日新聞の世論調査(4月19日付)を見れば分かる。内閣を支持しない理由で最も多いのが「実行力」だった。
正木 聞こえのいいことを言うだけで、政策を実現する力のない、単なる風だのみの政党では、ゆくゆく国民の期待を裏切ることにもなりかねない。

一人の声を実現

 この点、公明党には、地方から国会にいたるまで3000人を超える議員のネットワークがあります。
 足を使って現場を歩いている。真剣に耳を傾けて庶民の声を聞いている。だから、「一人の声」から政策を実現させてきた例がいくらでもある。
杉本 その通りです。たとえば「子宮頸がん」対策もそうです。年間3500人が亡くなるがんですが、ワクチン接種と検診で予防が可能です。
 でも、そのワクチンが承認されていませんでした。
児玉 これは、神奈川・平塚の医師が、公明党の市議会議員に相談したことをきっかけに、党の国会議員が国会で取り上げたものでした。
 公明党の女性委員会が全国で署名活動を行い、昨年10月、ついにワクチンが承認されたのです。
佐藤 これで、多くの命が救われることになる。素晴らしい実績です!
杉本 次の課題となる接種への公費助成も、地方議員の取り組みにより、各自治体で広がっています。
 まさに「命を守る政治」がここにある!
 地方議員と国会議員の見事な連携プレーです。公明党の「チーム3000」の面目躍如ですね。

古い体質を破れ

正木 元東京都副知事で作家の青山?(やすし)氏が語っていた。
 「公明党は、地域に根を張った地方議員が、住民の声を吸収して政策化し、国政に反映させていけるという機能を持っている。これが他の『第三極』を標榜する政党との大きな違いであり、追随を許さない公明党の強みだ」(公明新聞、4月20日付)と。
佐藤 国民が望んでいるのは、永田町の権力争いから生まれた政党などではない。
 国民の声を聞き、それを代弁し、地道に仕事をしてくれる、地に足の着いた党である。
原田 その通り! 今こそ、古い政治を打破し、庶民の声を実現する真の「第三の勢力」の出番だ!
 「新しい福祉」を提唱する公明党は、国民生活の現場に直結したチーム力、行動力、政策力、そして実行力をもって、ますます働いてもらいたい。

(2010. 4.26. 聖教新聞)