< 座談会 >

師弟の大道を歩む

新しい力で時代を開け!

 

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尊き同志の陣列を拡大!
題目を唱え抜き、壁を破れ
「立正安国」こそ創価の精神
近隣友好は誠実な行動から
女子部の活躍が皆の希望に!
育成は真心の祈りと激励で
女性を大切にする組織は発展
万代の友好を築く文化交流
自他共の幸福のために行動を
地域の繁栄を開く主体者に

 

 

 

<31> 尊き同志の陣列を拡大!
出席者:原田会長、正木理事長、篠原中国長、岩崎中国婦人部長、橋元男子部長、吉井女子部長

原田 不安定な天候が続いています。大きな竜巻被害が出た茨城・栃木の方に、心からお見舞い申し上げます。
岩崎 また、すでに気温30度以上の真夏日を記録したところもあります。日によって寒暖の差がありますので、引き続き体調管理には、くれぐれも気をつけていきたいですね。
正木 官公庁をはじめ各企業で今年も、「クールビズ」が始まりました。男性ではノーネクタイやポロシャツなど、涼しい軽装にすることで冷房機器の設定温度を高めにし、節電を目指すものです。
篠原 電力消費を抑えることで環境問題に対応するという側面はもちろん、いま各報道で懸念されている夏場の電力不足という面からも必要ですね。
原田 学会でも10月下旬まで、クールビズを大いに推進していきたい。と同時に会館や個人会場でも節電に取り組んでいきたい。
吉井 またこれから雨の多い季節になります。自宅や会館をはじめ、階段やすべりやすい場所で転倒しないよう、くれぐれも注意していきたいと思います。

希望送る文化運動

橋元 5月9日は音楽隊の日でした。4月の本部幹部会では、11度の日本一に輝いた創価ルネサンスバンガードのコンサートの模様が紹介され、音楽隊員の活動体験も感動的でした。
吉井 音楽隊、そして鼓笛隊のメンバーは、地元地域の文化行事に出演し、近隣友好と地域振興に尽くしています。どの地域でも、毎年、出演を楽しみに待ってくださっている方がたくさんいます。
岩崎 中国方面でも、音楽隊・鼓笛隊の皆さんが、勇気と希望を送る演奏・演技を披露しています。この連休中も、5月3日「創価学会の日」という意義深い日に、広島市の「ひろしまフラワーフェスティバル」、岡山・倉敷市の「ハートランド倉敷」に出演しました。
篠原 ハートランド倉敷の演奏会の運営に関わる岡山県マーチングバンド・バトントワーリング協会・岡本浩一事業管理委員長は、「昨年の大会では、合同演奏の編曲を創価岡山レインボーサウンズの楽団長に担当していただくなど、協会の行事には創価学会の皆さんに大きく貢献していただいております」と語っておられました。
正木 音楽隊も鼓笛隊も、若き日の池田先生が設立を構想し、提案されたものです。自ら楽器を贈られるなど、まさに先生が、手づくり≠ナ育ててくださいました。
吉井 メンバーは、仕事や学業、学会活動もあります。そのうえさらに日々、向上しようと練習に励んでいます。本当に忙しく、体力的にも大変ななか、それでも全てに勝利し、「広布の楽雄(がくゆう)」「平和の天使」としての使命を果たそうと頑張っています。
篠原 創価岡山レインボーサウンズのあるメンバーは、親戚が大病を患ってしまいました。メンバーは「今こそ信心で乗り越えよう」と決意し、学会活動にも練習にも全力を尽くし、友人への仏法対話に挑戦。音楽隊の同志も、親戚の病気克服と弘教(ぐきょう)成就(じょうじゅ)(とも)に祈ってくれました。誠実に相手の幸福を願う対話が実り、友人は入会する運びとなりました。親戚の方の(やまい)も快方に向かっています。
岩崎 鳥取のある鼓笛隊メンバーは、勤務先の銀行で成績優秀者として表彰を受けました。職場の人間関係で悩むなか、「人に頼らず自分が(ちから)をつけよう」と、信心根本に仕事に打ち込みました。上司は「信仰をもち、信念をもっている女性は何か違う」と褒めてくださったそうです。
原田 本当に美しい姿です。青春の輝きをもって、地域に学会理解を広げている音楽隊・鼓笛隊のメンバーです。私たちもその活躍に感謝しながら、心から応援していきたい。
橋元 先生は音楽隊・鼓笛隊を「躍動する若き生命から(ほとばし)る響きこそが、胸を打つ。青年の威風堂々(いふうどうどう)(まい)ほど、人びとの心を変え、社会を動かすものはない」と(たた)えられました。
正木 信心根本に自らを鍛えた、そのみずみずしい生命による演奏・演技が皆を感動させる――これは、日常の学会活動にも当てはまります。
 私たち自身が朗々(ろうろう)たる唱題で生命力をみなぎらせ、自らの誓いに燃えている心が、同志の心を揺り動かします。
橋元 だからこそリーダー自身が、聖教新聞で池田先生の指導を日々、(はい)しながら、祈り、快活に、元気よく、同志への激励を重ねていくことですね。

人材育成の絶好機

原田 また、同志の皆さんは今、(ほが)らかに、誠実に仏縁(ぶつえん)を広げています。対話を広げることで、わが愛する地域をよりよくしていきたい。
 とともに、この友好拡大の積み重ねのなかで、人材を育成し、学会の連帯も強めていく絶好の機会です。
正木 先生は先日も、「題目を唱えること」「まず自分自身が勝利すること」「人材を育てること」の大切さを語っておられました。
 今こそ、一人でも多くの同志が広布拡大の陣列に加われるよう、励ましていきたい。
吉井 1人が10歩前進≠謔閧熈10人が1歩前進≠ナすね。
 「(ほとけ)になるみちは善知識(ぜんちしき)にはすぎず」(御書1468n)とある通り、「善知識」である学会の同志が、一人でも多く、仲良く団結して進んでいくことが大切だと思います。
岩崎 中国方面では伝統のブロックフェスティバルを開催しています。最前線の「ブロック」を舞台に皆が主役となって、地域に開かれた集いを通して学会理解の輪を広げます。
篠原 かつて池田先生は中国の友に「どんな時代になっても、人間として、同志として、(まこと)を貫くことが仏法です」と語られました。皆がわが師弟不二(ふに)の誓いを貫き、新たな開拓闘争≠フ歴史を打ち立てていきます!

(2012. 5.14. 聖教新聞)

 

 

<32> 題目を唱え抜き、壁を破れ
出席者:原田会長、正木理事長、篠原中国長、岩崎中国婦人部長、橋元男子部長、吉井女子部長

吉井 19日は「創価学会常住(じょうじゅう)御本尊記念日」です。
正木 日蓮大聖人は「一念三千(いちねんさんぜん)()らざる者には(ほとけ)(だい)慈悲(じひ)(おこ)し五字の内に()(たま)(つつ)末代(まつだい)幼稚(ようち)(くび)()けさしめ(たま)う」(御書254n)と(おお)せです。御本尊は、大聖人が末法の全民衆の幸福を願い、(あらわ)されたものです。
原田 「法華経(ほけきょう)の題目を(もっ)て本尊とすべし」(同365n)とも述べられています。この御本尊、そして南無妙法蓮華経の題目を、日本中、世界中に(ひろ)めていったのは誰か。それこそ創価学会であり、三代の会長です。未来永劫(えいごう)に輝きわたる壮挙(そうきょ)です。
篠原 大聖人が願われた通り、世界各国の人々が御本尊を受持(じゅじ)し、題目を唱えています。192カ国・地域に広がったSGI(創価学会インタナショナル)の姿そのものが、学会が大聖人直結であり、仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の広宣流布の団体である(あか)しです。
岩崎 中国方面でも、とくに昨年の創価青年大会を機に、新入会の友が続々と誕生しました。
橋元 対照的に日顕宗の坊主はろくに折伏(しゃくぶく)もできない。昨年は多くの末寺で折伏ができたと豪語していたが、この春の総登山も結集目標を大きく割り込んだ。
 日顕宗の折伏なるものが、いかにいい加減だったかが、あらためて白日(はくじつ)の下にさらされた。
正木 それだけではない。今年に入っても全国で脱講者が続出している。堕落しきった邪宗門の坊主に皆が愛想を尽かしている。広布への情熱も妙法への確信もない、大聖人に違背(いはい)した宗門の実態を知って、(あき)れ果てている。
原田 御本尊を弘める功徳(くどく)甚深無量(じんじんむりょう)です。題目の(ちから)をたたえ、信心の偉大さと仏勅の学会の素晴らしさを語るなかに、大福徳があります。衰退する日顕宗を悠然と見下ろしながら、私たちは広布拡大の道を真っすぐに歩んでいきたい。
橋元 「此の御本尊(まった)余所(よそ)(もとむ)る事なかれ・(ただ)()()衆生の法華経を(たも)ちて南無妙法蓮華経と唱うる胸中(きょうちゅう)肉団(にくだん)におはしますなり」(同1244n)です。妙法をたもった私たちの生命のなかに、御本尊があります。題目を唱えていけば、私たちの生命に最も尊貴(そんき)仏界(ぶっかい)涌現(ゆげん)します。
吉井 池田先生は、「日蓮仏法の根本は御本尊である。その本尊は、我が身の当体(とうたい)にある。それを境智冥合(きょうちみょうごう)して、引き出してくれるのが『信心』だ。そこには幸いを招き寄せ、必ず福徳に包まれ、守られていく人生となると、御断言なされている。ゆえに私たちは、信仰するのだ。信仰は全部、(なんじ)自身のための宝だ」と語っておられます。
原田 悩み、目標、課題、夢など全てを御本尊への祈りに込めていくことです。信力(しんりき)行力(ぎょうりき)を尽くした、ひたぶるな祈りが、無量無辺(むりょうむへん)仏力(ぶつりき)法力(ほうりき)を引き出します。あらゆる戦いにおいて、どこまでも御本尊根本に、題目を唱え抜き、壁を破っていきたい。

仏法即社会を体現

篠原 中国各県の同志の皆さんは地道に地域友好を進めています。そうしたなか長年の取り組みが地域の繁栄(はんえい)として結実しています。
岩崎 岡山・正義中区のある婦人部副本部長は、手品やバルーンアートなどを披露するボランティアで地域に貢献しています。小学校の放課後教室≠竓w童保育、地元のサロンで評判になり、他地域からも引っ張りだこです。「人より一生懸命に」「人が嫌がることを進んでやる」「準備を丁寧にしっかりと」などを心がけた彼女の振る舞いに、周囲の方は「その活力は信仰のおかげですね」と語り、学会理解も大きく広がっています。
正木 素晴らしい心がけですね。「仏法(そく)社会」を体現した姿です。
篠原 旧習深い地域で粘り強く頑張ってきた同志も数多くいます。
 島根・安来圏の壮年部副本部長は、約30年前に引っ越してきた地域で、信頼を築こうと奮闘してきました。学会への無理解から心ない言葉を掛けられたこともありましたが、近隣の家族と交流するイベントを開催するなかで、ただただ誠実に友情を広げてきました。その姿に、地域の方々の先入観が徐々に消えていき、今では地元の交流センターの運営委員や交通安全協会の役員を務め、信頼を得ています。田畑に囲まれた地域に老人ホームやゲートボール場が次々とできて発展し、「あんたが来てからよくなった」と語る人までいます。

地域の繁栄を祈念

岩崎 広島・三原常勝圏の支部副婦人部長は団地部の方です。朝晩の勤行・唱題で近隣の友人の顔を思い浮かべて祈り、道で出会えば必ず自分からあいさつしています。地域行事や清掃活動には開始時間の30分も前から参加し、黙々と取り組んできました。こうした積み重ねによって友人が増え、なかには学会の座談会や本部幹部会の中継行事、展示会に参加してくださる方もいます。
篠原 また山口・宇部牧口総県の地域部長は、地元で自治会長を務めています。地域社会に貢献したいとの思いから、自宅で近隣の方々が集えるサロンを開きました。さらにそれが発展し、市の福祉活動推進事業の委託を受けた施設としてオープン。緊急時の避難所として使用できる設備を調え、地域の方々に愛されています。地元紙でも紹介されました。
岩崎 中国では今、最前線でブロックフェスティバルを開催しています。山口・防府栄光圏のある地域では実に35人もの友人が参加。各地で友好の輪が広がっています。
橋元 池田先生は「小事(しょうじ)こそ大事」「小さな挑戦、小さな勝利の繰り返しが、やがて偉大な勝利、偉大な凱歌(がいか)の人生へと花開いていく」と指導されています。
原田 地域部・団地部をはじめ、近隣友好に尽くしてきた方が身をもって示している通り、「持続」こそ力、「地道」こそ偉大です。私たちは地域の繁栄を願う仏法者として、あいさつなど身近なことから一歩ずつ、友情を深めていきたい。

(2012. 5.17. 聖教新聞)

 

 

<33> 「立正安国」こそ創価の精神
出席者:原田会長、正木理事長、安田沖縄総県長、杉本婦人部長、棚野青年部長、石川沖縄総県女子部長

棚野 新会員教学講座の中継行事には、たくさんの新会員の方々が紹介者と(とも)に参加されていました。
杉本 ある婦人部の方は約50年をかけてお姉さんと仏法対話を重ねてきた結果、先日、お姉さんが晴れて入会。今回の中継に一緒に出席されたそうです。
正木 一つ一つの弘教(ぐきょう)に深いドラマがあります。友人を思う真剣な祈りと行動、勇気を出して一歩を踏み出した新会員の友の決意、温かく見守り応援してきた同志の思いが結実しています。
 入会を新たな出発点として、皆で切磋琢磨しながら幸福勝利の軌道を歩んでいきたいですね。

信心即生活で前進

原田 新会員教学講座では心と生命を磨く勤行・唱題の実践とともに、友人に仏法を語る化他行(けたぎょう)の大切さを学びました。日蓮仏法は生命変革の法であると同時に、現実変革の法です。
安田 日蓮大聖人は「(ほとけ)をば世雄(せおう)(ごう)し」(御書1165n)と(おお)せです。「世雄」――現実社会で智慧(ちえ)を発揮し、勝利していく英雄が仏です。
原田 「仏法(そく)社会」「信心即生活」と言われるように、信心根本に現実生活の上で困難を打開し、夢や理想に向かって進むのが仏法者です。現実を離れて仏法はありません。
石川 また「仏法は(たい)のごとし世間(せけん)はかげのごとし体(まが)れば(かげ)ななめなり」(同992n)です。思想や哲学が混乱すると、社会や生活の姿も同じように乱れてきます。日蓮仏法の生命哲学を社会に広めることが私たちの使命です。
正木 それこそ大聖人が生涯を()して戦われた「立正安国(りっしょうあんこく)」の精神です。
 国主(こくしゅ)諌暁(かんぎょう)の書「立正安国論」には、「(なんじ)(すべから)一身(いっしん)安堵(あんど)を思わば()四表(しひょう)静謐(せいひつ)?(いの)らん者か」(同31n)との有名な一節がある。個人の幸福を願うなら社会の平和と安穏(あんのん)を祈るべき――為政者(いせいしゃ)に訴えられた大聖人の師子吼(ししく)は、日蓮仏法が社会に積極的に関わり、自他(じた)(とも)の幸福を目指す宗教であることを明快に表しています。
棚野 一人だけの幸福・平和などありえません。かつて先生が示された「他人の不幸のうえに自分の幸福を築くことはしない」との指針にも通じています。
安田 大聖人は国主諌暁されたことで、数々の大難に遭われました。「日蓮(よろこ)んで(いわ)(もと)より存知(ぞんち)(むね)なり」(同910n)との御文の通り、この妙法を広め、国主諌暁を行えば命に及ぶ迫害が襲ってくることを承知で、末法の民衆救済に立ち上がられたのです。
杉本 その立正安国の大闘争を今日(こんにち)に継承しているのは、創価学会以外にありません。創価三代の会長が大折伏行を実践するとともに、権力の迫害を一身に受け、死身弘法(ししんぐほう)で戦ってこられたからこそ、今の学会があり、私たちが日蓮仏法の幸福の大道を歩むことができるのです。
原田 大聖人の御在世(ございせ)、80年を超える学会の歴史、今後の万代にわたる世界広布と、いかに時代は変わり、状況が変化しようとも、妙法をたもった私たちの活動の根本には常に、立正安国の精神が脈打っていなければいけません。
石川 社会に開かれた学会の姿を世界の識者が賛嘆(さんたん)しています。アメリカ実践哲学協会のルー・マリノフ会長は語っておられます。
 「大乗(だいじょう)仏教では、社会の中、人間の中に教えを実践することが強調されております。そこには、宗教と社会を結ぶ豊かな土壌があります」
 「SGI(創価学会インタナショナル)は、一神教(いっしんきょう)的な価値観を押しつけることなく、人々が、より人間的に生きるための哲学を()き、実践している」
 「グローバルな世界における宗教の役割、また実践のあり方の模範」と。
棚野 社会変革の直道(じきどう)は、どこまでいっても「一対一の語らい」の積み重ねです。「立正安国論」も主人と客の対話で構成されています。
 池田先生は「対話の出発点は、乱れ切った社会への悲憤(ひふん)である。苦しみ悩む民衆に同苦(どうく)する心である。この共通の地平に立てば、いかに差異があっても、同じ人間として、真摯(しんし)な対話が、いつでも可能なのだ」と述べておられます。
正木 話しやすい相手≠竍仲のいい友≠ニ、より友情を深めることも大事です。と同時に、疎遠になっている友人や、やや意見が合わない人とも、誠実な語らいと振る舞いで心を通わせていくのが創価の対話運動です。民族や宗教を超えて友情を広げた先生の対話に続き、私たちも全ての人を味方にする思いで、笑顔の語らいを広げたい。

崩れぬ平和を構築

安田 沖縄は15日、本土復帰40年を迎えました。池田先生が初めて沖縄を訪問された1960年(昭和35年)は、まだ復帰のはるか前であり、パスポートを持っての訪問でした。以来、何度も何度も足を運んでくださり、時には共に(まい)を舞いながら、苦難と戦い抜く同志を励まし続けてくださいました。沖縄を論じる人はたくさんいます。しかしこれほど沖縄の心に寄り添い、一貫して行動し、一人一人を蘇生させたリーダーは他にいません。
石川 先生が第一歩をしるされた60年7月16日は、大聖人が「立正安国論」を提出されてから満700年の日でした。先生は、こう振り返っておられます。
 「創価学会の大目的と大精神は、どこまでも『立正安国』の実現にある。すなわち、この世に充満する悲惨と不幸と戦い、個人の生活にあっては絶対的幸福を建設し、世界にあっては崩れぬ平和を築くことだ。その第一歩を開く深き決心で、私は、苦悩と戦っている沖縄の友のもとに飛び込んでいった」と。
安田 かつて先生は、「広宣の/先駆(せんく)と模範の/沖縄(ぜい)」との句を私たちに贈ってくださいました。この師の期待のままに「世界最初の広宣流布の地帯」の建設へ、堂々と勝利の歴史を打ち立てます!

(2012. 5.21. 聖教新聞)

 

 

<34> 近隣友好は誠実な行動から
出席者:原田会長、正木理事長、安田沖縄総県長、杉本婦人部長、棚野青年部長、石川沖縄総県女子部長

棚野 春本番の北海道・札幌で、晴れやかに本部幹部会が開催されました。
正木 北海道での本部幹部会といえば、1991年(平成3年)8月24日に池田先生が出席して開かれたことがあります。この21年間、学会はあらゆる障魔(しょうま)を勝ち越え、世界広宣流布は大変な勢いで進みました。世界広布の伸展、日本の広布拡大、そして「師弟有縁(うえん)三代城(さんだいじょう)」北海道の大勝利を象徴する会合でしたね。
安田 会合で紹介された先生の指導では沖縄の同志を激励していただき、皆に喜びが広がっています!
杉本 また今回は婦人部幹部会として開催していただきました。6月10日「婦人部の日」に向け、婦人部の皆さんが(ほが)らかに友人との語らいを進めています。
原田 学会の同志は年々、地域と関わり、地元に根を張っています。地域の幸福と繁栄を願い、友のために尽くす。その大きな(ちから)が婦人部の皆さんです。
石川 女子部も婦人部の皆さんに、温かく激励していただいています。本当にありがとうございます。
原田 先生はメッセージで呼びかけられました。
 「幸福になるために、そして皆を幸福にするために、妙法を朗々(ろうろう)(とな)え、正義を堂々と語りながら、仲良く楽しく戦いましょう! 愛する家族も郷土も、社会も世界も、我ら創価の希望の(ひかり)で、いよいよ明々(あかあか)と照らしていこうではありませんか!」と。
 堂々と正義を語る私たちの行動が、家族、地域、世界の幸福を開きます。その使命に燃え、より勇敢に対話に取り組んでいきたい。

「確信と慈悲」が力

安田 沖縄でも同志の皆さんが、わが愛する地域のために尽くしています。
 那覇王者県・与儀常勝本部の友は、学会への偏見が強い地域で近隣友好に励んできました。皆さんが自発的に自治会などの役員を引き受け、また地域のお世話係≠ニしてお年寄りに積極的に声をかけていく取り組みなどを実施。こうした振る舞いに学会への共感が自然と広がり、ブロック総会を開けば地元の友人が約30人も参加するブロックがあります。地域にある那覇東文化会館付近の通りは「東文化会館通り」と名付けられるなど、信頼が深まっています。
原田 素晴らしいですね! 誠実な沖縄の同志に接し、学会を高く評価されたのが、上智大学名誉教授の故・安斎伸氏でした。氏は日本の宗教社会学の第一人者。主にカトリックが沖縄や奄美でどのように広まったか実地調査するため、島々を歩きに歩かれた。そこで目の当たりにしたのが、地域に深く根差した学会の姿だったのです。
棚野 安斎氏は、こう見ておられました。
 学会のリーダーは、自身が苦労を重ね、それを信仰で乗り越えた体験があるから、いかなる批判や攻撃にも負けなかった。苦しんでいる人を救いたいという強い気持ちがあった。この「確信と慈悲(じひ)」が学会の拡大の力である――と。
杉本 また、こう語っておられたこともあります。
 「日蓮大聖人の御書の中には、地方に住んでいる無名の庶民の一婦人に対して、本当にこまやかな慈愛(じあい)を込めて励まされているお手紙がたくさんあります。そこからは、教義うんぬんを超えた人間としての心の深さ、豊かさが、ひしひしと伝わってきます。そういう人間性の昇華(しょうか)の姿を、私は多くの学会員のなかにも見いだしてきました。沖縄の宗教の現状を調査した時、案内してくださった学会員の壮年のやさしい思いやりや友好的な態度、誠実な行動が、今でも印象に残っております」と。
正木 「確信」「慈悲」「人間性」。まさに沖縄の同志の姿は模範です。
原田 大聖人が「教主(きょうしゅ)釈尊の出世(しゅっせ)本懐(ほんかい)は人の振舞(ふるまい)にて(そうらい)けるぞ」(御書1174n)とおおせのように、仏法は「振る舞い」の大切さを教えています。

対話で仏縁を拡大

石川 女子部は仏縁ぶつえんを広げる対話を進めています。
 沖縄平和県・豊見城本部の女子部副本部長は教育部のメンバーです。昨年、教育関係で働く方と知り合いになりました。友人は本部幹部会の中継や座談会、展示会に出席し、勤行・唱題を実践するようになり、創価青年大会にも参加。聖教新聞に掲載される池田先生の教育哲学、そして青年に対する慈愛に触れて感銘を深めた友人は、みずから「この信仰をやりたい」と決意し、5月3日に晴れて御本尊を受持しました。聖教に連載中の「わが教育者に贈る」などを読み、先生の指導に勇気づけられながら日々、頑張っています。
杉本 友人が紹介者と共に、「信・行・学」の軌道を着実に前進する姿が美しいですね。
石川 沖縄世界県・浦添本部のある女子部部長は、直腸がんを克服したお父さんに動脈瘤が見つかり、「私が家族の宿命転換のために頑張ろう」と信心根本に立ち上がりました。自身の弱い心に打ち勝って今までにない勢いで友人と対話をするなか、お父さんの手術が成功。いま親子で友好拡大に挑戦しています。
 また沖縄は深刻な就職難が続いています。離島も極めて大変な状況です。沖縄宮古県宮古太陽本部のあるメンバーは女子部部長、白蓮グループ班長として活動にも仕事にも全力で励むなか、8年間、契約社員として勤めてきた職場で推薦を受け、正社員になることができました。このように創価の青年が社会で信心の歓喜の実証を示しています。
安田 池田先生が沖縄で執筆を開始された小説『人間革命』のテーマは、「一人の人間における偉大な人間革命は、やがて一国の宿命の転換をも成し遂げ、さらに全人類の宿命の転換をも可能にする」です。
 わが郷土を平和と福徳ふくとくの楽土に変えるのは、自分自身に勝利していく人間革命の姿と日々の行動であると確信しています。
正木 沖縄も北海道も、全国の友も友好拡大に総立ちです。それぞれの健闘を祈りながら、わが天地で勝利の使命を果たしたい。

(2012. 5.24. 聖教新聞)

 

 

<35> 女子部の活躍が皆の希望に!
出席者:原田会長、正木理事長、松下四国長、杉本婦人部長、大西四国青年部長、吉井女子部長

吉井 5月も世界の大学から池田先生への名誉称号の授与が相次ぎました。
大西 ペルー共和国のペルー工科大学からは「名誉博士号」と「名誉教授」称号の二つが、中国の貴州(きしゅう)師範大学からも「名誉教授」称号が贈られました。
杉本 ブラジルや韓国の都市から、名誉市民証の授与もありましたね。
原田 師匠の栄誉に心から慶祝を申し上げたい。こうした名誉称号を受け取られる際、池田先生は常々、こう語られます。
 「平和と友好に尽くしておられる全同志の皆様を代表してお受けするもの」
 「すべては、同志の方々の子孫末代へと流れ通っていく栄誉である。それを確信していただきたい」と。
 師匠は本当にありがたい存在です。断じて報恩(ほうおん)感謝の人生を生き抜きたい。
正木 世界の大学は、どういった点で先生を賞讃(しょうさん)しているか。ペルー工科大学は、世界の平和と平等を推進して市民を社会貢献へリードした足跡(そくせき)(たた)え、貴州師範大学は、文化・教育事業を通じた恒久平和と人類の幸福への貢献、日中友好の功績を讃嘆(さんたん)しています。
松下 先生の世界的な「平和行動」に着目しているわけですね。環境や人権、核兵器の問題など、現代社会が直面する諸課題について発言する人は多くいます。しかし先生は言葉だけでなく、海外の指導者との対話や平和・文化・教育運動を通して、世界規模で行動してこられました。

社会変革の光明

杉本 その行動の根本にある、仏法を基調とした池田先生の哲学・思想は、ますます注目されています。
 先日は創価大学で「池田研究フォーラム」が開かれました。池田先生の哲学・思想を研究する中国の学者の方々が、研究成果を報告されました。
大西 南開大学の起亜光(きあこう)教授は語っていました。
 「周恩来(しゅうおんらい)総理と池田先生の友誼(ゆうぎ)は、単なる中日友好史の美談としてではなく、調和世界の構築を目指す上で再考すべき指導的価値を有している」
 「人間を根本としながら世界に目を向け、小異(しょうい)を残しつつも大同(だいどう)につく誠実な交流。そして、青年を重視した未来への志向性。二人の偉人の思想と精神は、悠久の時を経ても、ますます新鮮な輝きを放っているのです」と。
 先生の思想に、今日(こんにち)の社会を変革しゆく光明を見いだしておられます。
正木 学識者の皆さんは、日本でさまざまな方と交流し、学会員の方々と触れ合う場もありました。「池田先生の『行動』と『思想』が実際に人々の人生に希望と勇気を送っていることを実感しました」と語っていました。
杉本 大連だいれん工業大学の劉愛君りゅうあいくん教授は、かつて日本へ留学した時に関西婦人部の方と知り合いました。その婦人部の方の振る舞いと確信を通して、先生のことを深く知り、今日の研究に結びついたそうです。
原田 われわれの行動の中に学会精神が脈打っています。先生の指導が生きています。ゆえに私たちが地域で、職場で、家庭で、先生の指導通り、御書の通りに行動することが、何よりも雄弁に、学会と先生の哲学の偉大さを宣揚せんようすることになるのです。その誇りと使命を燃やして、対話に励んでいきたい。

信心も仕事も全力

杉本 6月4日は「世界池田華陽会(かようかい)の日」ですね!
 先日の本部幹部会も「池田華陽会 誓春(せいしゅん)大会」として開かれました。使命の舞台で輝く女子部の皆さんの活躍は、婦人部にとって本当にうれしいことです。
大西 四国女子部も社会で実証(じっしょう)を示しています。
 香川池田正義県のある圏総合女子部長と女子部本部長は、同じ銀行に勤務しています。多忙な仕事と学会活動の両立に挑戦しながら、日々、題目を唱え、聖教新聞の池田先生の指導を(かて)に頑張っています。女子部として「職場でなくてなならない人≠ノなろう」と誠実に働くなか、優れた業績が認められて、二人そろって「優秀行員」に選ばれ、頭取表彰を受けることができました。
杉本 リーダーとして同志を励まし、仕事も全力。模範の姿ですね!
吉井 第2総東京・八王子本陣区のある女子地区リーダーは、大手コンビニエンスストアの社員です。スタッフ教育における功績により、女性で最年少となる「優秀社員賞」を受賞しました。地元では、地域の同志と共に防災セミナーを開催し、近隣の方約60人と交流。「このような若い女性が地域のために尽くしてくれるのは本当に素晴らしい」と喜ばれています。
松下 先生は、聖教新聞の連載「若き君へ」で、「(おん)みやづかいを法華経(ほけきょう)とをぼしめせ、『一切世間(いっさいせけん)治生産業(ちせいさんぎょう)(みな)実相(じっそう)(あい)違背(いはい)せず』とは()れなり」(御書1295n)との御文を引き、「仕事と信心は、別々ではない。むしろ、仕事を最大に充実させていく原動力が、信心であり、学会活動なのです」と語られています。まさにこの指導の通りですね。
吉井 友人への対話拡大も各地で進んでいます。
 秋田・横手創価県のある女子部部長は昨年、幼なじみに弘教(ぐきょう)を達成。その友人は「池田華陽会」5期生になりました。さらに2人で、中学・高校の先輩に仏法対話。先輩は2人の明るい姿に感動し、「私も学会活動をやりたい」と勤行・唱題を実践。自ら友好対話にも励んでくれています。またこの部長は、対話拡大に挑戦するなかで、祈っていた通りに就活にも勝利。その信心の歓喜が周囲に希望を広げています。
原田 学会活動、仕事や学業に励む女子部の姿は、皆の希望です。一家も、地域も、地元の同志も喜びます。女子部の活躍を、しっかり応援していきたい。
松下 四国も青年部を先頭に各部一体の団結で奮闘しています。池田先生の「四国は『志国(しこく)』――燃え上がる『(こころざし)の国』だ!」との呼び掛けに、報恩の志に燃えています。広布の理想の天地を築く大勝利を、敢然(かんぜん)と打ち立てていきます。

(2012. 5.31. 聖教新聞)

 

 

<36> 育成は真心の祈りと激励で
出席者:原田会長、正木理事長、松下四国長、杉本婦人部長、大西四国青年部長、吉井女子部長

原田 牧口常三郎初代会長の生誕の日を6月6日に迎えます。軍国主義と敢然(かんぜん)と戦い、殉教された崇高(すうこう)な生涯があってこそ、192カ国・地域に広がった世界広布の大発展があります。
正木 われわれは、広宣流布に生き抜かれた死身弘法(ししんぐほう)の精神を、継承していく使命があります。牧口初代会長にはじまり、戸田城聖第2代会長、そして池田先生が拡大された世界広布の大事業です。それを受け継ぐために、後継(こうけい)の人材を育成していくことです。
大西 未来部育成といえば、6月7日は「高等部結成記念日」です。新しい機関紙「未来ジャーナル」(中学・高校生向け)と「少年少女きぼう新聞」(小学生向け)が誕生しましたね!
吉井 未来部担当者「21世紀使命会」の方も、「紙面がカラフルで読みやすく、未来部員も、より楽しんで新聞を読んでくれます」と喜んでいました。
松下 「少年少女きぼう新聞」6月号は、6月17日の「父の日」にちなみ、世界的に有名な徳島の折り紙作家の方に、徳島の少年少女部員が「バラ」の折り紙を教わった内容が特集されています。表紙を飾った子どもたちの笑顔が、とても印象的です。
原田 21世紀使命会、壮年・婦人部の未来部育成部長、地域の「未来のたから」を温かく励ましてくださる同志の皆さんには、大変にお世話になっています。
正木 学会活動は時に応じて変化しますが、未来部育成の大切さは不変です。子どもたちの生命の中に信心を打ち立てていくのは、日ごろ一緒に実践することからです。
杉本 お子さんをもつ婦人部の友も、忙しい中でもできる限り子どもと一緒に勤行・唱題する、何を祈るのかを明確に目標を定めて祈っていくなど、意識して実践しています。

「勝つための信心」

正木 「未来ジャーナル」でも「少年少女きぼう新聞」でも、それぞれ「未来対話」「希望の大空へ」という池田先生の新連載が始まり、子どもたちに大きな反響を呼んでいます。
吉井 はい。たくさんの感想が寄せられているそうです。
 ある女子高等部員は、不登校の友達となかなか連絡が取れず、「私に何ができるのだろう」と悩んでいた時に、「未来対話」を読んだそうです。「たくさんのご指導に触れて、心が晴れわたりました。『私にできることが、まだたくさんあるじゃないか!』と思えました。友達が学校に行けるよう、勤行・唱題に励みます」と語っていました。
大西 四国の未来部員からも感動と決意の声があがっています。
 香川県の女子中等部員は「『未来対話』には『勝つための信心です』とありました。私は毎日、母と2人で題目を唱えます。大変なこともありますが、勝つために信心を頑張ります」と語っていました。
原田 未来部員は純粋です。こちらが真剣に、心から励ました分だけ、子どもたちの心の奥に伝わっていきます。池田先生に続き、後継者の一人一人を大切にし、真心の祈りを込めた激励に努めていきたい。

「異体同心」の団結

松下 5月30日付の「四国新聞」に、池田先生の特別寄稿が掲載され、同志に喜びが沸き上っています。中国・陝西(せんせい)省歌舞劇院による民音公演が、高知、愛媛、香川で行われるのにあわせて執筆してくださったもので、寄稿を読んだ歌舞劇院の方々も、大変に感動しておられたそうです。
大西 そしていま四国では、若い力が地域に新風を吹き込んでいます。愛媛池田東県では、リーダー率先で弘教(ぐきょう)を拡大して陣列を増やし、さらに家庭訪問に徹して、新しい人材が立ち上がっています。壮年・婦人部の皆さまにも応援をいただき、本年、創価班・牙城会大学校生が昨年に比べて7倍となりました!
正木 「異体同心(いたいどうしん)なれば万事(ばんじ)(じょう)し」(御書1463n)です。まさに各部の団結の力で成し遂げた拡大ですね。
大西 その中の一人、ある牙城会大学校生は新入会のメンバーです。男子部の激励、信心の先輩の信仰体験に触れ、自身の人間革命を決意して、折伏に挑戦。昨年、初めての弘教を実らせ、仏法対話を進めるほどに自分が成長していくことを実感しました。その歓喜と確信でさらに友人に語っていくと、今年に入って3人が入会しました。
松下 青年と(とも)に、壮年・婦人部も地道な近隣友好に全力です。
 高知・香美(かみ)栄光圏の談議所(だんぎしょ)地区は、県東北部の山間地が活動の舞台です。15年以上にわたり、月曜に協議会、金曜と日曜に集いを開催し、池田先生の指導を皆で学習。先生の指針を胸に、地域中で友人との語らいを重ねてきました。今や婦人部総会を開けば友人が約30人は参加し、地域の大変多くの方々が聖教新聞を読んでくださるなど、学会理解が深まっています。
原田 本当に粘り強く友情を広げてこられたのでしょう。素晴らしいですね。
大西 四国青年部では、甚大な被害が想定される南海地震に関してアンケート調査を実施。徳島の鳴門教育大学大学院の阪根健二教授は「四国内でこういった規模の大きな調査は珍しく、貴重である」と評価してくださいました。
吉井 調査結果は「四国新聞」「徳島新聞」でも紹介されたそうですね。
大西 そうです。阪根教授は約2年間、聖教新聞で教育コラムを執筆されました。教授はかつての教え子が学会に入会し、成長していく姿を見て、学会をより深く理解してくださったそうです。また、いま教授のいる大学で学ぶ学生部員の誠実な振る舞いを通し、青年部に強い期待を寄せてくださっています。
杉本 創価の青年の活躍を、壮年・婦人部だけでなく、社会が心待ちにし、皆さんが期待してくださっています。青年を励ましながら、私たちも若々しい青年の気概で進んでいきたいですね。

(2012. 6. 4. 聖教新聞)

 

 

<37> 女性を大切にする組織は発展
出席者:原田会長、正木理事長、分部関東長、杉本婦人部長、橋本男子部長、大吉関東女子部長

分部 17日は「父の日」ですが、学会の6月は6・4「世界池田華陽会(かようかい)の日」、6・10「婦人部の日」と続く「女性の月」です。
原田 折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)、聖教新聞の拡大、地域友好、訪問激励など、広宣流布を実質的に進めてくださっているのは、女性、なかんずく婦人部の方々です。心から感謝申し上げます。
正木 池田先生は、こう語っておられます。
 「女性を大事にしない団体は、必ず行き詰まる。かりにも、見下(みくだ)したり、軽んずるようなことは、絶対にあってはならない。広布の女性に感謝し、女性の奮闘を心から(たた)え、女性を大切にする組織こそが、万代に栄えていくのだ」と。
 リーダーは女性を大切にしながら、広布のためという一点で、各部の良さを引き出していくことです。男性も女性も互いを尊重し、たたえ合い、支え合うことですね。

純粋な「水の信心」

分部 関東方面でも婦人部の皆さんが地道に、地域広布のために尽くしてくださっています。
杉本 戸田第2代会長が戦後初の地方指導で訪問された地域である栃木・大田原県両郷(りょうごう)本部の黒羽(くろばね)支部は、10年ほど前から近隣の友人10人が座談会に参加し続け、聖教新聞の愛読者となり、他の友人への聖教拡大にも協力してくださいます。3年前からは本部幹部会のインターネット中継が始まり、(とも)に池田先生の指導を学習。今年に入り、6人が入会しました。「入会を勧めてくれるのを待っていた」という方もおられ、3月に開いた防災セミナーでは新会員の方も一緒に取り組み、友人約40人が参加しています。
 会場提供者である支部婦人部長が、いまは亡きお母さまと共に長年、近隣の方々の面倒を見てこられ、その積み重ねが深い友情となって花開いています。
大吉 いま婦女(ふじょ)一体≠フ取り組みで、たくさんの女子部員が立ち上がっています。関東女子部も元気いっぱいです。本当にありがとうございます!
杉本 女子部の皆さんと共に進めることは、婦人部にとっても、うれしいことです。関東はじめ全国でスクラムが広がっています。
 福岡・本陣常楽区では本年、本部単位で婦女一体の「すずらん大学校」を開始。小説『新・人間革命』の学習を中心に、婦人部が信仰体験を語り、教学を講義しています。その確信あふれる内容に、女子部の皆さんは「欠席したらもったいない」と、こぞって参加しています。女子部部長の一人は、3年かけて対話してきた友人に弘教を達成。また、ある新入会の女子部員が活動に励むなか、法華講員だったお母さんが娘の元気な姿を目の当たりにして脱講。女子部の活躍を皆さんが喜んでいます。
正木 婦人部は純真な女子部の決意から元気をもらい、女子部は婦人部から信心の確信と執念を学ぶ。(うるわ)しい団結です。
橋元 地元地域の繁栄(はんえい)と発展のために、さまざまな役員を務める婦人部の方々も非常に多いですね。
杉本 福島旭日<分県>のある支部婦人部長は、東日本大震災の被災地で、食生活改善推進連絡協議会の会長を務めています。この協議会は厚生労働大臣表彰を受けたこともあります。
 支部婦人部長は、義父を介護し、単身赴任のご主人を支えながら、学会活動と協議会の両方に尽力してきました。震災直後に離れ離れになった同志と連携を取り、懸命に激励。いまは仮設住宅で暮らす方の健康増進と、ひきこもり対策のために料理教室を開き、講師を担当。地域の皆さんに大好評です。
正木 (みずか)らも大変ななかで本当に尊い行動です。婦人部の皆さんが生き生きと輝く姿は「創価の太陽」として、一家と地域を明るく照らしています。
原田 婦人部の皆さんは、信心が生活と人生に深く根ざしています。
 「水のごとくと申すは・いつも・たい(退)せず信ずるなり」(御書1544n)とある通り、「水の信心」が最も尊い。純粋に信心に励む人、題目を唱え抜く人、地道に友情を広げる人が最高に偉大です。
分部 信心を貫き通す忍耐、師匠を求め抜く求道心がある人は、必ず幸福の人生を開いていけます。
 私たちは「連戦連勝の大関東たれ!」との師匠の期待のままに、埼玉、千葉、茨城、群馬、栃木の固い団結で、人材拡大と広布勝利の歴史を開きます。

「食中毒」に要注意

正木 6月に入り、これから多くの地域で梅雨の季節を迎えます。
橋元 特に気を付けなければいけないのが「食中毒」です。
大吉 原因となる菌は、「水分」、「温度」、汚れなどの「栄養」の三つがそろうと、どこでも増えます。また菌が増殖していても、見た目には分かりにくく、においで気付くころには、相当に繁殖しているといわれています。
杉本 予防のために、食中毒菌を「付けない」「増やさない」「やっつける」ことが大切とされます。調理の際は、手や調理器具をよく洗浄・消毒する、食材を十分に加熱する、食材を買い過ぎない、料理を作り過ぎない、冷蔵庫を過信せず早めに調理・食事をする、などの工夫と注意が必要です。
橋元 気温も湿度も高い環境は、カビが生えやすくなります。アレルギー性の疾患、さまざまな感染症の原因になりますので、部屋の掃除と換気を念入りに行うことが有効です。
大吉 体調管理には特に留意していきたいですね。池田先生は、こう指導されています。
 「妙法の題目は、一切の勝利の原動力である。朗々(ろうろう)たる唱題で、一日をはつらつと出発し、一日を荘厳(そうごん)に締めくくる。きょうより明日へと前進していく。これこそ、大宇宙の根本の法則と、わが生命を合致させゆく最高の健康法である」
原田 これから、どんよりした天候が続きますが、朝晩の勤行・唱題をリズムに、心はいつも晴れやかに進んでいきましょう。

(2012. 6. 7. 聖教新聞)

 

 

<38> 万代の友好を築く文化交流
出席者:原田会長、正木理事長、分部関東長、杉本婦人部長、橋本男子部長、大吉関東女子部長

橋本 中国・陝西省(せんせいしょう)歌舞劇院の民音公演「唐代楽舞詩(とうだいがくぶし)『長安の月』」が好評を博しています。5月に始まり、7月にかけて全国39都市を回ります。
分部 関東地方でも群馬と千葉で公演が行われました。今後、栃木、茨城、埼玉でも予定されており、期待が高まっています。
大吉 今回の公演は、今年の日中国交正常化40周年を記念するもので、日本から中国に渡った阿倍仲麻呂の視点を通し、玄宗(げんそう)皇帝や楊貴妃(ようきひ)がいた唐代の文化を描いています。
橋元 民音は104カ国・地域と文化交流を行ってきましたが、最も深く交流を進めてきたのは中国です。1974年(昭和49年)、民音創立者の池田先生が2度、訪中し、周恩来(しゅうおんらい)総理と会見されました。「中国との文化交流の軌道をつくる」との先生の構想のもと、翌年、民音は中国から芸術団を招きました。
杉本 池田先生が中国を訪問した際も、芸術団体と直接触れ合い、友情を深めることで、(みずか)ら文化交流に尽力してこられました。
原田 68年(同43年)9月8日の「日中国交正常化提言」でも、そのビジョンは明確です。単に国家関係を修復するという次元ではなく、国民同士が互いに理解し合うことで真の友好と平和が築かれると考えておられました。だからこそ、日中間の文化交流を力強く訴えられたのです。
正木 いま、あらゆる面で両国は、互いに不可欠な存在です。民音や東京富士美術館による文化・芸術の往来≠ヘ、日本と中国の国民同士の友好、そして世界平和を築く大切ないしずえとなってきました。
杉本 各地の民音推進委員の皆さんは、平和をつくる偉大な文化事業を支えてくださっています。本当にありがとうございます。
原田 民音公演や東京富士美術館の企画を通して学会への理解を深める方も多い。優れた文化・芸術に触れながら、友好の語らいを広げていきたい。

真心の言葉が響く

分部 関東の同志もいま友好を広げ、そのなかで入会する方々も多くいます。
大吉 埼玉・朝霞圏に、全国優勝した創価大学柔道部出身の女子部メンバーがいます。仕事が多忙で寮生活のため、なかなか学会活動ができませんでしたが、進路で迷っていた昨年秋に激励を受けて発心(ほっしん)。同じく柔道に励む友人と対話しました。
 柔道の厳しい世界で悩む友人は、女子部員の励ましを受けて、本部幹部会の中継行事や女子部の御書池田大学校に参加。女子部、婦人部の皆さんの明るい人柄に「元気が出る」と感銘。さらに池田先生の『青春対話』に胸を打たれ、晴れて御本尊を頂きました。紹介者の女子部員は「まだ元気になってほしい友人がいます!」とさらなる対話拡大を決意しています。
正木 「(ことば)()うは心の思いを(ひび)かして声を(あらわ)すを云うなり」(御書563n)です。
 相手の幸福を願う真心が言葉に乗って、友人の心に響きます。
大吉 介護士として働く茨城・希望ヶ崎圏のある女子部部長は、昨年の夏から友人との仏法対話を進め、本部幹部会や新年勤行会に一緒に出席してきました。友人は学会に良いイメージをもっていませんでしたが、実際の姿を見て認識が一変。唱題を根本にして介護福祉士国家試験に挑戦した友人は、合格を果たし、大きな確信をつかんで入会しました。
 さっそく友人は紹介者と共に友好対話に励み、母親からは「最近、元気になったね」と言われているそうです。対話拡大に率先してきた紹介者の部長は、同志の訪問激励にも全力で取り組み、活動に立ち上がるメンバーが誕生しています。

人生蘇生のドラマ

分部 青年に負けず、壮年も張り切っています!
 群馬・沼田県の壮年部本部長は昨年の任命後、全壮年部員への訪問激励を始め、青年学会の構築のために壮年部の先輩と協力しながら、男子部と合同の集いを開催し、青年を激励してきました。秋のセミナーには、男子部のリーダー全員が友人と一緒に出席。本部長の夫人である地区婦人部長も、30年にわたって対話し続けてきた友人と参加し、御本尊を授与できました。今年は支部単位で防災に関するセミナーを開き、壮年部員が地元の名士の方々と友好を深めています。
 こうして一人立つ壮年の奮闘から各部一体の団結が生まれ、模範の友好拡大を成し遂げています。
原田 「学会の黄金柱おうごんばしら」たる壮年部らしい姿です。壮年の活躍は広布拡大の決定打です。婦人部や青年部にも勢いが波及します。
分部 仏法に巡りあい、人生を蘇生させたドラマも各地で生まれています。
 千葉・船橋常勝県のある壮年は以前、残念ながら奥様を交通事故で亡くしました。ショックで記憶障害になり、難聴や目まいに襲われる日々が続きました。そんな時、たまたま手にした聖教新聞に、夫を亡くした婦人が悲しみを乗り越え、自らの重病も信心で克服した体験が載っていました。壮年は毎日、聖教を読むようになり、池田先生の指導などを切り抜き、ノートを作って学習。「座談会に出たい」と希望して参加し、中継行事にも出席して感銘を深め、入会しました。
杉本 「一番苦しんだ人が、一番幸福に」との先生の言葉を思い起こします。
分部 壮年は入会後、やまいが劇的に回復。驚く医師に、学会に入会したことを告げると、「学会員の患者さんをたくさん診てきましたが、医学では分からない(ちから)がありますね。続けたほうがいいですよ」と言われたそうです。壮年は信心の大歓喜を胸に、何人もの友人と仏法対話。ある友人は題目を一緒に唱え、入会を決意してくれました。
橋元 確信に勝るものはありません。たとえ自分では小さなことと思えても、皆に語れば勇気と喜びを広げることができます。
正木 友人の声に耳を傾けながら、自らの信念を堂々と語る――これが創価の対話運動の根幹です。自信と誇り、勇気をもって語らいを広げていきたい。

(2012. 6.14. 聖教新聞)

 

 

<39> 自他共の幸福のために行動を
出席者:原田会長、正木理事長、金沢総東京長、津田総東京婦人部長、棚野青年部長、吉井女子部長

吉井 今月から来月にかけて、55周年の節目を刻む記念日が続きます。6月30日は「学生部結成記念日」であり、その前後に起こった夕張炭労事件、大阪事件からも同じく55年です。
正木 1957年(昭和32年)のことです。戦後の再建以来、学会は戸田城聖第2代会長の指揮のもと、破竹の勢いで弘教(ぐきょう)を進めてきました。
金沢 病苦、経済苦などさまざまな宿業(しゅくごう)を抱え、悩んでいた庶民が、妙法で蘇生し、大歓喜と大確信が日本中を包んでいきました。
 こうした学会の躍進は単なる宗教運動にとどまりません。よりよき社会をつくるための大民衆運動となりました。
原田 その通りです。日蓮大聖人は重書(じゅうしょ)立正安国論(りっしょうあんこくろん)」で、時の最高権力者に「一身の安堵(あんど)を思わば()四表(しひょう)静謐(せいひつ)?(いの)らん者か」(御書31n)と訴えられました。自分のためだけではなく、自他じたともの幸福と社会全体の繁栄はんえいのために祈り、行動するのが日蓮仏法です。学会も、この仏意仏勅(ぶついぶっちょく)大道(だいどう)を歩んできました。
棚野 一方で、社会の変革のために声をあげた、新たな民衆勢力の台頭に、権力が恐れをなし、弾圧を始めました。
 それが、当時は絶対的な(ちから)を誇っていた北海道の夕張炭労が学会員を抑圧してきた夕張炭労事件であり、無実の池田先生が不当に逮捕された大阪事件です。
金沢 いずれも池田先生が矢面(やおもて)に立ち、学会と同志を守ってくださったのです。この不惜身命(ふしゃくしんみょう)の闘争のおかげで、192カ国・地域に広がる世界広布が実現し、私たちは喜び勇んで信心に励むことができます。師匠の精神を継承するとともに、広布破壊を企み庶民を抑圧する障魔(しょうま)とは、敢然(かんぜん)と戦い抜かなければなりません。
津田 55年前の7月12日、池田先生の不当逮捕に抗議し、反転攻勢に立ち上がる「炎の東京大会」が開かれました。この日は「総東京婦人部 幸福・勝利の日」となっています。
 東京、第2総東京、そして山梨の婦人部の皆さんは、この日を目指し、友好の語らいを進めています。
金沢 池田先生はかつて、東京大会について述懐(じゅっかい)()、こう呼びかけられました。「いつ、いかなる時も、真っ向から勇敢に戦う。これぞ、広布の本陣・大東京の(たましい)だ」と。
 創価の師弟の勝利を決するのは本陣・総東京≠ニの自覚を新たにし、いよいよの決意で大前進していきます。

携帯マナーを順守

棚野 さて近年、スマートフォン(多機能携帯電話)が普及し、音楽や動画をより手軽に楽しむことができるなど、私たちの生活はますます便利になっています。
 学会の組織でも、ごく普通に、携帯電話などのメールで情報が交わされるようになっています。
正木 その一方で、携帯電話やメールなどの利用について、マナーを守ってほしいという声もあがっています。
津田 そうですね。たとえば、深夜や早朝の時間帯にメールやファックスが届き、着信音が鳴ることに不快感を抱く方もいます。また、以前に比べて勤務形態が不規則な場合が多く、深夜に働く方もいます。相手の生活状況をよく理解し、常識的に、賢明に利用したいですね。
吉井 メールでの情報発信は、どうしても一方的になりがちです。たとえば、会合場所や時間の急な変更をメールだけで済ませてしまうと、相手が見落としていたり、読んでいなかったりすることもあります。
棚野 メールを送ったことだけで安心せずに、大切な情報をきちんと共有できているか、互いに確認し合うことが必要です。緊急の大事な連絡であれば、なおさらです。

迅速な報告が鉄則

正木 また、携帯電話やメールについては、世代間のギャップもあります。携帯電話の存在が当たり前という環境で育ってきた青年部やヤング・ミセスと、多宝会の方々とでは、携帯電話やメールによる連絡に対する感覚が異なって当然です。自分の感覚や考え方だけで判断するのではなく、相手の立場に立つことが大事です。
津田 メールで済ませるのではなく電話してみる。電話だけでなく直接会いに行く――ちょっとした思いやりが、安心感と信頼を生みます。
原田 便利な情報ツールは、価値的、かつ安全に使っていくことです。
 しかし、学会の同志のきずなは、どこまでも「フェース・トゥ・フェース」――一人一人の同志が顔と顔を合わせて励ますことで築かれ、強まるものです。その大切な原点を忘れず、真心(まごころ)(かよ)い合う激励を重ねていきたい。
金沢 いずれにしても報告、連絡、相談は活動の生命線です。
 池田先生は、こう指導されています。
 「報告は迅速(じんそく)に。これが勝利の鉄則である。報告が早ければ、早く手が打てる。一つ注意を呼びかけるだけで、皆が助かる場合も多い。報告が遅いのは無慈悲である。混乱を招く。それでは同志を守れない。横着ではいけない。また、遠慮などいらない。報告・連絡は徹底して早く――これが、あらゆる団体が、生き生きと発展し、絶対無事故で勝利していける道である」と。
吉井 また、こうも語っておられます。
 「正確な最新の情報を、時の逃さず発信し続けること――それが、いかなる戦いにおいても生命線となる」
 「正確な情報が、味方のすみずみまで素早く行きわたるには、打てば響くような報告と連絡の流れが欠かせない。だからこそ、同志間の対話、呼吸の一致が大切になるのである」
正木 情報のやりとりが正確かつ迅速に行われていることは、組織が団結している(あか)しです。
 いま一度、同志の皆さんで報告、連絡、相談の大切さを確認し合っていきたいですね。

(2012. 6.18. 聖教新聞)

 

 

<40> 地域の繁栄を開く主体者に
出席者:原田会長、正木理事長、金沢総東京長、津田総東京婦人部長、棚野青年部長、吉井女子部長

正木 25日は「団地部の日」。皆さんが模範の地域友好を進めています。
棚野 一人暮らしのお年寄りが増えるなど、さまざまな問題に直面する団地は日本の縮図≠ナす。同志の方々は「私たちの『幸福(しあわせ)の城』を輝かせよう」と日々、尽力されています。
原田 池田先生は、団地を「小さな合衆国」と表現されたことがあります。お互いの安心と幸福な暮らしのために協調し合っていく姿を例えたものです。その期待の通りに、「無私(むし)の精神」で行動されているのが団地部の皆さんです。
金沢 東京都足立区・江北地域のある団地では先日、団地部の方を中心に防災フォーラムを開きました。自治会長のバックアップのもと、皆で「自助(じじょ)」と「共助(きょうじょ)」の具体的な工夫と知恵を共有するとともに、「公助(こうじょ)」となる行政の防災対策を学習。約100人が参加する大盛況でした。
 同志の皆さんが日ごろから挨拶や清掃活動を重ね、その振る舞いが厚い信頼となって表れています。
正木 千葉県白井市の団地では、長年、団地のために尽くしてきた支部副婦人部長が自治会顧問を務め、団地の世話役≠ニして皆さんに親しまれています。昨年の東日本大震災にあっては、学会の同志が中心となって安否確認や炊き出しを行いました。
 日常的に一人暮らしの高齢者に声を掛ける取り組みを行っていたことが、いざという時に(ちから)を発揮し、住民の方から感謝が寄せられています。
吉井 池田先生が団地部の方に贈られた指針は、そのまま、地域友好に励む全同志の指針となります。
 先生は若き日に東京・大田区の青葉荘に住まれたことを振り返り、「信心は最高の生活法だ。戸田先生の弟子として、このアパートの中で接しゆく方々を妙法の功徳(くどく)で包んでいくのだ」との思いで日々真剣に祈ったと語っておられます。
津田 「私はいつもいつも、爽やかな挨拶を大事にした。皆、(えにし)深き方々である。何か意味があって、このように近所におられるのだと、大切にしていった。でき()る限り、友好と親交を結ぶことを心がけた」とも述べておられます。
棚野 「声仏事(ぶつじ)()す」(御書708n)です。友情も挨拶から始まります。
金沢 仏法の視点に立てば、同じ団地内に住むのも、同じ地域内に住むのも、「縁」あってのことです。それを自覚し、祈りを根本に、声を掛け、仏縁ぶつえんを広げていく。仏法者としての大切な振る舞いです。
原田 「()(くに)の仏法は貴辺(きへん)にまか(任)せたてまつり(そうろう)ぞ」(同1467n)です。私のいる地域の幸福と繁栄(はんえい)は、ほかの誰かではなく、私自身が開く!――この使命に立って主体的に行動するとき、近隣友好は深まっていきます。

真価は人材の育成

津田 信心に励む私たちの姿自体に、共感が広がります。東京・蒲田広宣区のある地区副婦人部長は昨年、自身の病気を大手術で乗り越えました。信心の歓喜(かんき)を皆に伝えたいと、女子部員である娘さんの友人と対話。友人は座談会やセミナーに一緒に参加し、入会しました。すると、唱題を実践し、先生の指導を学び成長していくわが子の姿を見ていた、そのお母さんが入会。さらに、学会に批判的だったお父さんも、入会したお子さんと奥さんが生き生きと活動する姿を目の当たりにし、自ら入会を希望されました。
正木 信心の歓喜は皆の心に伝わります。新会員の成長の姿は最も明快に、信心の偉大さを証明します。
津田 世田谷総区では20年近く前から月1回、新会員のための「ルネサンス大学校」を開いています。先生の指導や教学、広布史の学習とともに、新会員の体験発表と総区のリーダーが新会員の質問に答えるコーナーが好評で、皆が納得と確信を得ています。丁寧な激励により、参加者は自信をもって折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)や聖教新聞の拡大、自らの宿命転換に挑戦。新会員による弘教が数多く実り、また未入会家族が入会して一家和楽の信心を実現するなど、学会家族の輪が勢いよく広がっています。この集いから青年リーダーも数多く誕生しています。
原田 素晴らしい取り組みですね!
 どれだけの人を励まし、人材を育成してきたか――これがリーダーの真価(しんか)です。朝晩の勤行・唱題で友の成長を真剣に祈り、激励に徹していきたいですね。

近隣で知恵を共有

棚野 21日は夏至です。一年のなかで昼間が最も長い日です。
吉井 毎年、この夏至の日と7月7日の七夕(たなばた)(クールアース・デー)にあわせて、ライトダウンキャンペーンが行われています。
 ライトアップ施設や家庭などで、夜に照明を落として節電することにより二酸化炭素の排出削減に取り組み、環境問題について考える企画です。
正木 今年は早くから、夏場の電力不足への懸念が報道されてきました。会館、個人会場や家庭でも、工夫して節電に取り組んでいきたい。
金沢 東京都を例にとると、全消費電力量の35%が家庭部門です。家庭の節電の取り組みで、大きな効果が得られます。
津田 たとえば、冷蔵庫の温度設定を弱めにする、白熱電球をLEDや電球型蛍光灯に交換する、テレビの設定を省エネモードにするなど、1回の設定変更や器具の交換等で、継続的かつ手軽に省エネができ、電気代の節約にもなります。こうした知恵を近隣で共有し合うことも有益です。
吉井 また、冷房の設定温度を1度上げる、フィルターをこまめに掃除する、電気ポットの長時間保温をやめる、冷蔵庫に食品を詰め込みすぎないなど、日ごろの心がけで節約できる電力はたくさんあります。
原田 ただ積極的に取り組むあまり、冷房使用を我慢することで熱中症になったり、体調を崩したりしては元も子もない。夏本番へ無理なく賢く、聡明に、節電に取り組んでいきたい。

(2012. 6.21. 聖教新聞)