< 座談会 >

師弟の大道を歩む

新しい力で時代を開け!

 

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文化・芸術交流が心を結ぶ
世界各国で創価の青年が躍動
皆が「青年の心意気」で前進!
広布に進む功徳が故人への供養
学会活動は全て「信心の戦い」
人材を育てる人こそ真の人材
広布は「一人」への激励から
尊き婦人部に敬意と感謝を
仏意仏勅の学会は世界へ発展
「自分自身に勝つ」日々を!

 

 

 

<61> 文化・芸術交流が心を結ぶ
出席者:原田会長、正木理事長、谷川副会長、杉本婦人部長、橋元男子部長、吉井女子部長

橋元 8日は、戸田先生の「原水爆禁止宣言」(1957年<昭和32年>)から55周年。学会の平和運動の原点として、不戦と核兵器廃絶への誓いを新たにしていきたいと思います。
正木 また8日は、池田先生の「日中国交正常化提言」の日でもあります(68年<同43年>)。
吉井 先生はアジアの安定と世界平和のためという大局観に立ち、中国との国交回復を訴えられました。単に国家関係だけでなく、民衆同士が友情を結ぶことを願われた提言です。
原田 二つとも青年の前で発表されたことは大事な歴史です。弟子の青年と(とも)に平和の新時代を切り開こうとの師匠の思いが深く響いてきます。
橋元 今月は日中国交正常化40周年。これまでも両国間にさまざまな問題が起こってきましたが、そのなかでも池田先生は文化・教育・青年交流を大きく進めてこられました。
杉本 先生は「政治や経済の次元では、さまざまな波風が立つこともあるでしょう。しかし、人間と人間、民衆と民衆、青年と青年の真の友誼(ゆうぎ)は、何ものにも壊されません」と語っておられます。

偉大な思想家2人

谷川 いま、中国の上海魯迅(ろじん)記念館では「自然との対話――池田大作写真展」が開かれています。先月、その開幕式に学会の代表として出席してきました。
杉本 中国の友人と一緒に鑑賞した日本人の方が「文化、芸術を通しての交流は、一瞬にして人と人の心をつなぐ、大きな(ちから)があると痛感しました」と語っていたのが印象的です。
吉井 写真展は、先生と魯迅の思想の共通性を研究してきた王錫栄(おうしゃくえい)館長が長年、実現を願い続けてこられたものだと(うかが)いました。
谷川 開幕式の後、王館長は「魯迅と池田大作――東アジアの2人の偉大な思想家の共通点」との特別講演を行われました。そこで紹介された七つの視点は示唆(しさ)に富んでいます。
 「国を愛し民衆を愛する心を生涯貫き通す」「悪には(てっ)して厳しく、あきらめない心」「深い思想で暗闇に(ともしび)をともす」「文壇の第一人者として等身(とうしん)に及ぶ著作」「世界に目を向け、時代を牽引する」「()むことを知らない献身的な精神」「東洋の哲学者であり、広範で深く鋭い智慧(ちえ)を有している」です。
原田 深い洞察(どうさつ)です。池田先生への尊敬の念に満ち満ちた講演ですね。
谷川 講演の最後では、「この2人の哲学者を生み出したことは、東アジアの栄誉ではないでしょうか。偉大な先人である魯迅と池田先生を、共々に擁護(ようご)敬愛(けいあい)尊崇(そんすう)してまいろうではありませんか!」と語っておられました。

励まし合いの絆を

正木 今回は、作家・巴金(ばきん)氏の故居(こきょ)も訪問していましたね。記念館となっている湖居の館長であり、巴金氏の令嬢である李小林(りしょうりん)氏が歓迎し、4度の会見を重ねた巴金氏と先生を巡るエピソードを語ってくださったと聞きました。
谷川 そうです。その一つが84年(昭和59年)5月、東京での会見翌日、巴金氏と李館長がレストランで食事をしていた時の話です。なぜかその日から不思議にも、周りの方に声を掛けられるようになり、「記念撮影してください」とまで言われたそうです。実は、その日の聖教新聞を読んで、先生と巴金氏の会見を知った人たちが話し掛けてきていたのです。李館長は「池田先生の存在の大きさを知りました」と、ほほ笑んでおられました。
吉井 今回、李館長が応対された部屋は、巴金氏と池田先生がかつて会見されたのと同じ場所だったそうですね。
谷川 「池田先生に、私たちの部屋でゆっくり過ごしたことを思い出していただきたい」との李館長の真心で、そうしてくださいました。また李館長は、私たちの訪問にあたり、「強き信念〜池田大作と巴金」と題した小冊子まで、わざわざ作成してくださいました。それほどまで、池田先生との友情を大切にしておられるのです。
原田 友情は一朝一夕に結ばれるものではありません。先生は数多くの海外の識者と交流してこられましたが、たとえば会見の時だけでなく、その前後も折に触れて真心を込めた伝言を送られるなど、陰に陽に、誠実な振る舞いを重ねておられます。
橋元 日中友好に尽くした外交関係者も、「池田名誉会長ほど誠実な方は見たことがない」と感嘆(かんたん)しておられました。
正木 私たちの友情拡大も同じです。池田先生は「御義口伝(おんぎくでん)」の「(かがみ)(むか)って礼拝(らいはい)()す時(うか)べる(かげ)(また)(われ)を礼拝するなり」(御書769n)との御文を通して、こう語られたことがあります。
 「人間関係には、顔を合わせる関係、あいさつを交わす関係等々、さまざまな次元がある。その中でも、互いに励まし合い、助け合いながら向上していく(きずな)こそ、人間世界の(はな)であろう」
 「地域に尽くせば、地域の方々から守られる」と。
 私たちが友のため、地域のために地道に誠実に尽くした分、友情は深まっていきます。
杉本 とくに、毎日のあいさつ、声掛けから信頼が広がっていきます。(うるわ)しい地域をつくりゆく主体者として、近隣の方々との心豊かな交流を大切にしていきたいですね。

(2012. 9. 6. 聖教新聞)

 

 

<62> 世界各国で創価の青年が躍動
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

正木 本部幹部会の中継行事が各会館で開かれ、次の目標へ明るく元気よく出発しました。
原田 今回は青年部幹部会、SGI(創価学会インタナショナル)青年研修会、学生部大会の意義が込められましたので、本当に若々しい集いでしたね。
杉本 とくにSGI青年部のアピールには大喝采が送られました。韓国の素晴らしい拡大、友情輝くブラジルとアメリカの交流、「21世紀はアフリカの世紀」との池田先生の展望通りに発展が続くアフリカの様子。現地メンバーの生き生きとした映像とともに紹介され、感動的でした。
吉井 ある多宝会の方は「アフリカの人たちが、あんなにもたくさん、信心して、師匠を求めて頑張っている姿に、びっくりしました。池田先生が開かれた世界広布の規模を実感しました」と語っていました。
杉本 先生がメッセージの中で、「世界192カ国・地域に広がった創価の青年たちが、昇りゆく旭日(あさひ)のように、いよいよ人類を照らす『一閻浮提(いちえんぶだい)広宣流布』の(ひかり)を放ち始めたのであります」と語られた通りです。
棚野 日本の私たちの想像を超えるスピードと広がりで、世界広布が進んでいます。世界の青年部から大いに刺激を受けながら、日本の青年部もますます対話拡大に邁進(まいしん)していきます!
橋元 池田先生はメッセージで青年部へ万感の期待を寄せてくださいました。
 青年(りょく)とは「道なき道を勇敢(ゆうかん)に切り開く『開拓』の(ちから)」「いかなる邪悪にも屈しない『勇気』の力」「(ほが)らかに対話して友情を広げる『連帯』の力」であるとの指針を、われわれは具体的な行動で実践していきたいと思います。
原田 また「愛する青年の勝利の道を開くために、私は生まれてきました。すべてを耐え抜いて戦ってきました。君たち青年の爛漫(らんまん)たる大勝利の晴れ姿を見守ることが、私の人生の誇り高き総仕上げであります」と、真情(しんじょう)を述べておられました。
 私たち壮年・婦人部は、この先生の心を胸に刻み、若き人材の成長のために尽くしていきたい。それが師匠への報恩(ほうおん)の道です。
正木 そうですね。青年を励まし、成長を祈り、共に語ることです。また(みずか)らが(はん)を示せるよう、率先して各地をダイナミックに動き、友好を広げたい。

大難に不動の信心

棚野 9月12日は、日蓮大聖人が竜の口の法難(ほうなん)に遭われた日(1271年&lt;文永8年&gt;)に当たります。同時にこの日は、学会の教学部の日となっています。
吉井 竜の口の法難の後、佐渡の地で日蓮大聖人は、こうつづられました。
 「種種(しゅじゅ)大難(だいなん)出来(しゅったい)すとも智者(ちしゃ)(わが)()やぶられずば(もち)いじとなり、()(ほか)の大難・風の前の(ちり)なるべし」(御書232n)
 一切経を学ばれた大聖人は、いかなる大難が起ころうと妙法への確信が揺らぐことはありませんでした。むしろ大難が起こるほど、経典の通りだと(おお)せになり、「いよいよ(よろこ)びをますべし」(同203n)と大歓喜の境涯(きょうがい)で妙法流布に戦い抜かれました。
原田 仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の学会にも、さまざまな障魔(しょうま)が襲ってきましたが、それらを勝ち越え、より強く世界広布を進めてきました。師匠の指導のもと、常に御書を通して大聖人の御精神を(はい)し、実践してきたから成し得たことです。
杉本 池田先生の『若き日の日記』を読むと、先生が恩師・戸田先生の事業を支え、活動との両立に奮闘されるなかで、毎日、御書をひもとき、御聖訓とともに進んでおられた姿が浮かび上がってきます。
橋元 入信から3年後、先生が22歳の時の日記には、こうあります。
 「戦いは、毎日激烈を(きわ)む。(ただ)、勝つことを願い、前に前に進む以外の道なし。仕事も大事、(しか)し、御書の研究を、確実にすることを、決して忘れぬこと」
棚野 26歳の時は、こう記されています。
 「教学を深めねばならぬ。哲学を深めねばならぬ。教学が、学会の骨髄になってゆく事は必定(ひつじょう)であるからだ。指導者の第一の必須(ひっす)条件となるからである。情熱も大切。実践も大事。それに、英知が、更に重要となるなり」

「納得」が原動力に

吉井 1956年(昭和31年)、池田先生が指揮を執られ、圧倒的な勢いで拡大の実証を示した「大阪の戦い」でも、勝利のリズムをつくり出したのは先生による御書講義でした。
原田 教学は、信心の確信を得られます。納得を生みます。誇りと喜びが沸き上がってきます。それが戦いの原動力となります。
正木 とくにリーダーは、同志への指導や激励の際に、一節(いっせつ)でも御書を拝して語っていきたい。そのために日々、御書を学んでいくことです。
吉井 「大白蓮華」の「勝利の経典『御書』に学ぶ」や聖教新聞の「御書とともに 名誉会長が指針を贈る」、「きょうの発心(ほっしん)」、教学紙面など、教材は数多くあります。池田先生の小説『新・人間革命』や随筆、メッセージなどに御聖訓が出てくるたび、御書を開き、ノートに(しる)しながら研鑚(けんさん)している方もいます。
原田 「実践の教学」が学会の伝統です。闘争の中で学んだ御聖訓は、わが人生の指針(ししん)になります。戦う中で学ぶ℃タ践を重ねていきたい。

(2012. 9.13. 聖教新聞)

 

 

<63> 皆が「青年の心意気」で前進!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

杉本 今年は17日が「敬老の日」です。池田先生は年を重ねること≠ノついてこう述べておられます。
 「『老いる』ということは、その分、『生き抜いてきた』ということです。それは、(みずか)らの寿命を使って、家族のため、社会のために、働いてきた(あか)しです。一生懸命に、子どもたちを(はぐく)み、地域に貢献してきた尊い年輪なのです」「一日を飾る真っ赤な夕焼けは、余情(よじょう)も豊かに明日への希望を贈ってくれます。同じように、次の世代を照らす、最も人間らしい生命の美しさが光り出すのが、人生の総仕上げの時です」
正木 学会では多宝会(たほうかい)宝寿(ほうじゅ)会(東京)、錦宝(きんぽう)会(関西)の皆さんが、「第三の人生」を喜々として歩んでおられます。

信心に「引退」なし

橋元 「多宝」の名は、法華経の「多宝如来(にょらい)」に由来します。大地から涌現(ゆげん)した宝塔(ほうとう)の中で、多宝如来は法華経を賛嘆(さんたん)し、真実であると証明します。生き生きとした多宝会の皆さんの姿自体が、妙法を賛嘆する「多宝の証明」です。
棚野 アメリカでは、多宝会を「ゴールデン・ステージ・グループ」と呼んでいます。金の舞台≠ニいう名前が、人生の充実期を生きる多宝会の皆さんを象徴しています。
原田 仕事に定年や区切りがあっても、信心に引退はありません。自分らしく友情を広げ、「生涯青春」の気概で広布拡大に歩いてくださる多宝会の皆さんは、全同志の模範です。
杉本 「年は・わか(若)うなり福はかさなり(そうろう)べし」(御書1135n)です。信心に励むことで年々に若々しくなり、福運に満ちていくとの(おお)せです。
正木 皆で心しておきたい御文です。池田先生は「広宣流布に戦えば戦うほど、若くなる。福徳(ふくとく)が増していく。学会活動ほど、尊く、有り難いものはものはない」「過去にこれだけやったという慢心(まんしん)。新しい挑戦を避ける臆病(おくびょう)。若い人への遠慮。そんな心の隙間に老い≠ヘ忍び寄ってくる。最後まで戦い続ける人が、一番偉い」と言われました。
原田 皆が青年の心意気で進む。それが「創価青年学会」の姿です。
吉井 一方で、季節の変わり目となり、一日ごとに寒暖の差が出てきますので、体調管理を万全にしていきたいと思います。

思いを率直に語る

棚野 青年部はこの夏、折伏・弘教と友情の拡大を勢いよく進めてきました。男子部では創価班・牙城会大学校生が拡大の先頭に立って走っています。
橋元 東京・世田谷太陽区に、世界大会で優勝したレゲエダンサーの牙城会大学校生がいます。数年前、母親の病気で悩んでいた時、学会に入会しました。大学校で初めて仏法対話に挑戦しましたが、何を語っていいのか分からず、戸惑いました。ただ真剣に友人の幸福を祈り、自分の体験と師匠の偉大さをありのままに語りました。真っすぐな言葉が友人の心に響き、入会を決意してくれ、御本尊流布できました。
 彼はさらなる仏法対話と仕事での勝利を決意。その後も2人に弘教でき、仕事では1万人規模の野外イベントやDVDのプロデュースなど活躍の舞台を広げています。いま、女手一つで育ててくれた母親を幸せにしたいと願い、仏法対話を続けています。
杉本 何より、自分が感じたままを率直に語ることが大切ですね。
棚野 東日本大震災の被災地である仙台・宮城野本陣区の創価班大学校生は、感音性難聴(かんおんせいなんちょう)で両耳がほとんど聞こえず、人付き合いが苦手でした。10年前に入会して信心に励むと、自分の障がいを生かそうと思えるようになりました。今年、大学校に入校し、皆に信心の喜びを伝えたいと祈り抜くなか、入会直後から対話してきた友人から連絡が来ました。以前もう二度と信仰の話をしないで≠ニ言った友人ですが、仕事の悩みを打ち明けられました。誠実に悩みを聞き、仏法対話と勤行指導を重ねた結果、友人は入会しました。
 この大学校生は昨年、念願だった整骨院を開業し、仮設住宅の方々をはじめ皆さんの心身のケアに取り組み、評判を呼んでいます。
正木 戸田先生は「折伏すれば信用が残る」と言われました。幸福を願う気持ちが友の心に残り、時が()って対話が結実するという、素晴らしい例です。
吉井 いま女子部で最も輝いているのは、7月に誕生した華陽(かよう)リーダーです。滋賀・草津太陽圏のある華陽リーダーは、一家で一人だけ信心していたお母さんの姿を見て、高校2年の時に入会。信心で自分の(やまい)を乗り越えることができ、その確信を友人に語ろうと対話に挑戦しました。幼なじみの友人と一緒に座談会に参加し、地域の同志の応援もあって、友人は入会を決意してくれました。
 彼女は、仏法対話の模様を白蓮(びゃくれん)グループの会合で報告することになりました。その彼女の原稿を、偶然、未入会のお父さんが読み、友人を思う娘の真心や信心への純粋な姿勢に感動。何と、お父さんも(みずか)ら入会を決め、友人と同じ日に2人揃って入会しました。
杉本 一人の女子部員の誠実な姿は一家にも地域にも希望を送ってくれます。
原田 老若男女の皆が師匠のもと、広布のため心一つに団結しているから、学会は大前進できます。青年からは若さと勢い、壮年・婦人と多宝会の皆さんからは確信と智慧(ちえ)を出し合い、仲良く進んでいきたい。

(2012. 9.17. 聖教新聞)

 

 

<64> 広布に進む功徳が故人への供養
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

杉本 22日の秋分の日は、彼岸(ひがん)中日(ちゅうにち)です。この日を中心に、各地の墓地公園、納骨堂、会館で春季彼岸勤行法要が行われます。
原田 亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、追善(ついぜん)回向(えこう)の題目を心から送っていきたいと思います。また、法要の運営にあたってくださる方々には、いつもお世話になり、ありがとうございます。
杉本 日蓮大聖人は、夫を亡くした妙心尼(みょうしんあま)へのお手紙で次のように記されています。
 「法華経(ほけきょう)の題目をつねは・となへさせ(たま)へば()(みょう)()じ(字)(おん)つかひに(へん)ぜさせ給い・(あるい)文殊師利菩薩(もんじゅしりぼさつ)或は普賢(ふげん)菩薩或は上行(じょうぎょう)菩薩或は不軽(ふきょう)菩薩等とならせ給うなり……さばせかいの事を冥途(めいど)につげさせ給うらん」(御書1484n)
 故人へ真心から題目を(とな)えるならば、「妙」の字が亡き夫への使いに変わり、この娑婆(しゃば)世界のことを故人に伝えてくれると述べ、題目が必ず故人に通じると(おお)せになっています。
正木 広宣流布に日々前進している同志の題目こそ故人に通じる。この点に大聖人の御精神があります。
橋元 一方で日顕宗は坊主が(おが)まなければ故人は成仏(じょうぶつ)しない≠ネどと言っているが、そんなことを大聖人が仰せになったことはない。供養(くよう)集めを企んだ、とんでもない邪義(じゃぎ)だ。
棚野 こうした日顕宗の坊主たちの醜い姿にあきれて、今年も多くの法華講員が脱講(だっこう)している。

追善と誓願の題目

正木 題目を(とな)え、広布のために行動する中で得た功徳(くどく)を故人へ(めぐ)らし向ける。これが回向の意義です。
吉井 池田先生は学会の法要について、こう語っておられたことがあります。
 「学会の勤行法要は、まさに大聖人の仰せ通りの追善(ついぜん)の儀式である。そして参列する人が平等に祈願する場であり、皆が生命に刻んできた(だい)功力(くりき)を回向する場である。妙法の大功徳の音声(おんじょう)が、力強く大宇宙に遍満(へんまん)しゆく壮大な会座(えざ)である。さらに学会の勤行法要では、故人の追善とともに、互いに広宣流布を決意し合う誓願(せいがん)の題目が唱えられている。その題目の福徳(ふくとく)で、各人の『宿命転換』と『人間革命』がいやまして進んでいくのだ。題目は、亡くなった方だけでなく、(とも)に生きゆく人びとにも回向される」と。
原田 法要は、故人を(しの)び、追善の題目を唱えるとともに、故人の遺志(いし)をついで、勝利の人生へ決意を新たにする場です。ますます深い決心で広布のために生き抜いていきたい。

真面目で よく動く

棚野 さて政界では、各党で党首が任期満了を迎え、また新しい政党の動きがあるなど、連日、政治関連の話題が大きく報道されています。
正木 私たち国民にとって大切なのは、「どの党や議員が一番、国民のために仕事をしているのか」を見極めていくことです。
橋元 選挙が近づけばバラ色≠フ公約ばかりを並べるが、結局、「実現力」もなく、国民との約束を守れないような政党や政治家は、まったく信用できません。
棚野 長引く不況の中で、国民生活はまったなし≠フ苦境が続いています。それなのに権力争いの政局に終始する状態に、国民の不信は深刻なものがあります。
杉本 そのなかで公明党は、地道に、コツコツと実績を積み上げてきました。「国民の幸福のため」という一点で、(すじ)を通して行動しています。
吉井 政治評論家の森田(みのる)氏は、こう語っています。
 「各地方で起きている動きを正確に把握できる政党は、今や公明党だけ」「私は、公明党は他党に比べて圧倒的によくやっていると思います。たとえば、福島では十八歳以下の医療費無料化などの福島復興特別措置法を成立させたり……政党として初めて原発事故現場を視察するなど現場第一主義を貫いています」(「第三文明」10月号)
橋元 慶応大学教授の草野(あつし)氏も次のように評価しています。
 「公明党は自公政権時代に十年間の与党経験があり、政策通など人材が育っています」「議員としてもっとも重要な真面目さがあります。個人的に知っている公明党の国会議員、地方議員もいますが、真面目でよく動いていますね」(同)
棚野 明治大学大学院教授の青山?(やすし)氏は、かつて東京都副知事として、公明党の議員と接した時の経験などを踏まえ、こう述べていました。
 「地域社会の活性化に大きな役割を果たしうる存在は公明党」「たいていの議員が大学ノートを持ち歩き、地域の課題や住民のニーズをびっしりと書き込んでいた。吸い上げた要望を国政の場に届け、地域の実態に即した政治を展開している。机上の空理空論や、一時のムードに振り回されないことが公明党の強みであり良さではないだろうか。全国津々浦々の地方議員が集めた『住民の声』によって立つ公明党には、政党政治の本質を頑固に守る強みがあるように思う」(「潮」8月号)
原田 見る人は見ています。とくに地方議員と国会議員あわせて約3000人の「チーム(りょく)」は、他党にはない強みです。生活の現場≠知っているから、地に足のついた政策を立案し、着実に実行できます。
正木 公明党は、これからも政局ではなく、(しん)に国民のため、未来のためになる政治を貫き通してもらいたい。

(2012. 9.20. 聖教新聞)

 

 

<65> 学会活動は全て「信心の戦い」
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

棚野 連休を通して同志の皆さんが有意義な友好交流を進めておられます。
正木 学会は平和・文化・教育の多角的な運動を展開し、日常的な活動でも多様な取り組みがあります。そのなかで忘れてはいけないのは、全て「信心の戦い」であるという点です。
原田 そうですね。学会活動は、自身や一家の「人間革命」と「宿命転換」をかけた闘争であり、また地域や社会の発展と繁栄を開く取り組みです。皆で団結し、題目で生命力を湧き出し、前進するからこそ、さまざまな困難を打ち破ることができます。自分自身の心の壁≠乗り越えていくことができます。
正木 逆に、信心なき行動は空転≠オてしまいます。だからこそ全てに「強い祈り」が必要です。
吉井 池田先生は、こう述べておられます。
 「戦いは、『必ず勝つ』と決めた方が勝つ。『断じて勝つ』と、わが一念を定めることだ。そう決めて祈れば、勇気と智慧(ちえ)が湧いてくる。明るく生き生きと、生命が光ってくる。日蓮大聖人は、『なにの兵法(へいほう)よりも法華経(ほけきょう)の兵法をもちひ(たま)うべし』(御書1192n)と(おお)せである。何があっても、題目を朗々(ろうろう)(とな)え、勇敢(ゆうかん)に、粘り強く、へこたれずに前進していくことだ」と。
原田 大切な指導です。今一度、題目根本の前進を皆で確認し合いたい。とくにリーダーは、同志の幸福、健康、無事故とともに、誰よりも強い思いで、真剣に、広布勝利を祈り抜いて行動していきたい。
杉本 また、今月23日は少年少女部の結成記念日です。少年少女部員をはじめ、未来部員を激励してくださる未来部育成部長、21世紀使命会、地域の同志の方々には、本当にお世話になっています。
原田 御礼を申し上げます。未来部がいる家庭では、忙しいなかですが、勤行・唱題、聖教新聞や未来部機関紙の読み合わせなど一つ一つ、子どもと一緒に実践していきたい。

子どもは社会の宝

杉本 最近、いじめのニュースが続き、子どもの誘拐・監禁事件も相次いで、お子さんを持つ方々から不安の声が多く聞かれます。
正木 子どもは家族だけでなく、地域や社会全体にとっても大切な(たから)です。皆がのびのびと成長していけるよう、よりよい教育環境が必要です。
橋元 公明党は教育に関する問題に、真剣に取り組んできました。いじめは問題が複雑かつ深刻で、簡単に解決できる処方箋などありません。しかしそのなかで、臨床心理士など心の専門家≠ェ児童・生徒や保護者、教職員に助言・援助をする「スクールカウンセラー」の各校への配置を進めてきました。
吉井 公立中学校は、全校にスクールカウンセラーがいます。いじめの減少や不登校の解消などに効果が出た例があります。
杉本 また公明党は子ども読書運動を展開し、2001年の「子どもの読書活動推進法」、2005年の「文字・活字文化振興法」の制定を主導しました。地域や家庭での「読み聞かせ運動」、学校での「朝の10分間読書運動」なども推進し、読書運動は現在、全国2万7000を超える小・中学、高校で行われ、いじめや不登校、学級崩壊の減少という結果が報告されているそうです。
橋元 安全面では、学校や学校安全ボランティア(スクールガード)に助言を行う警察官OBなどの「スクールガード・リーダー(地域学校安全指導員)」を拡充してきました。
棚野 今月、文部科学省が、通学路の安全確保のため市町村に専門家を派遣する「通学路安全対策アドバイザー」制度を創設する方針を固めました。公明党は今年に入ってからも、スクールガード・リーダーをはじめとする外部専門家の派遣を提言してきました。

党利党略ではなく

橋元 一方で最近、興奮・幻覚作用を引き起こす「脱法ハーブ」の吸引による事件や交通事故が目立っています。麻薬と同じような害があるにもかかわらず規制されていない「脱法ドラッグ」の問題にも、公明党は長年、取り組んできました。
吉井 高校生や大学生などの若者が、インターネット等を利用して薬物に手を出すケースが増加していると言われていますね。
棚野 公明党は麻薬取締官の増員と、「脱法ドラッグ」を規制するための薬事法の改正を進め、「指定薬物」として製造、輸入、販売を禁止してきました。引き続き、こうした規制をくぐり抜ける化学物質の取り締まりを強化するべく、(ちから)を入れています。
正木 若者の薬物問題に取り組んできた夜回り先生≠アと水谷修氏は、こう語っています。
 「薬物対策の緊急性、重要性を多くの政治家・政党に訴えた時、ほとんどの政治家はまともに取り合ってくれなかった。そんな中で本当に耳を傾けてくれたのは公明党だった」
 「この日本で、社会的に弱い立場の人のそばに最も立ち続けてきたのが公明党だ」と。
原田 目先の党利党略ではなく、未来に対して責任を自覚するからこそ、子どもたちのために働くことができます。公明党には、今後も、日本の明日をつくりゆく教育に関する問題に、全力を尽くしてもらいたい。

(2012. 9.24. 聖教新聞)

 

 

<66> 人材を育てる人こそ真の人材
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

棚野 10月の本部幹部会を「ニューパワー大会」「華陽(かよう)リーダー大会」として開催することになりました。大変にありがとうございます!
正木 昨年秋からの1年間だけでも、本当にたくさんの新しい人材が出てきましたね。
橋元 折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)による新入会メンバーとともに、昨年の創価青年大会で立ち上がった「サンライズグループ」は30万人。男子部では多くのメンバーが創価班・牙城会大学校に入り、仏法対話の最前線を走っています。
吉井 女子部でも今年3月、1万7000人を超えるメンバーが「池田華陽会5期生」となり、さらに7月には「華陽リーダー」が誕生して、フレッシュな息吹(いぶき)にあふれています。
原田 素晴らしいことです。青年部に限らず、「新しい(ちから)」を見つけ、励まし、育てる。その積み重ねで学会は、さらに新たな広布拡大を成し遂げることができます。
杉本 池田先生は、こう指導されています。
 「『新しい人材』を育て、『新しい力』を結集したところが勝つ! これこそ、いつの時代も変わらない、絶対の勝利の方程式なのである。御聖訓(ごせいくん)には、『法(おのずか)(ひろ)まらず・法を弘むる(ゆえ)人法(にんぽう)ともに(とうと)し』(御書856n)と明確に(おお)せだ。人材の育成こそ、令法久住(りょうぼうくじゅう)の勝利である。青年の連帯こそ、広宣流布の勝利である」と。
原田 多くの皆さんが日々、真剣に、新しい人材の育成に取り組んでくださっています。ひたすら成長を信じ、祈ってくださっています。人材を育てる人が、(しん)の人材です。

未入会家族に配慮

正木 決意新たに信心に立ち上がった時は、周りの同志が心を尽くして面倒を見ることが大切です。勇気をもって、自身が学会員であることを初めて話したり、仏法対話に取り組んだり、全ての活動が偉大な、新しい挑戦です。そのなかで、友人から意外な反応があって戸惑ったり、いろいろな障魔(しょうま)が競い起こったりすることがあるかもしれません。そんな時こそ、皆で支え、励ましていきたい。
吉井 「人のものををし(教)ふると(もう)すは車のおも(重)けれども油をぬりてまわり・ふね(船)を水にうかべてゆ(往)きやすきやうにをしへ(そうろう)なり」(同1574n)という御文があります。
 人にものを教えるというのは、車が重かったとしても油を塗ることで回り、船を水に浮かべて行きやすくするように教えることである――という意味です。
 信心のことを一つ一つ丁寧に教え、伝えていくとともに、その人自身が自発的に、自分自身で進んでいけるようにしていくことが必要であると、(はい)することができます。
棚野 また、新会員であれば、そのご家族の未入会の方にも誠実に接していきたいですね。
杉本 そうですね。家族からすれば、入会したメンバーを通してはもちろん、(かよ)ってきてくれる方や近隣の学会員の姿を見て、学会を理解します。「わが子が学会に入って良かった」等と思っていただけるような、さわやかな振る舞いを心掛けたいと思います。
正木 未入会のご家族の理解があってはじめて、のびのびと活動できる方もいます。
橋元 池田先生は同志の家族への配慮という点で、細かく指導されています。
 「皆、それぞれに家庭の事情がある。食事や就寝時間など、生活の時間帯も、家庭によって異なる。さらに、病気の家族がいるお宅もあれば、受験生がいるお宅もある。また、家族が未入会の場合もある。訪問する際には、事前に連絡をして(うかが)うなどのマナーも、当然、心掛けなければならないし、玄関先で会話をすませるなどの配慮も大切である。また、自宅を座談会場などとして提供してくださっている家庭に対しては、特に、こまやかな心遣いが必要であろう」と。
正木 学会理解を広げるといっても、まず自分の足元≠ゥらです。とくに新しく立ち上がったメンバーは、未入会家族がいる場合はそこから信頼を勝ち取ろうと普段から心掛け、祈っています。そうしたメンバーの奮闘を皆で応援していきましょう。

油断という心の隙

橋元 日中の気温が低くなり、すごしやすい季節となりました。と同時に、日没の時間がますます早くなってきました。
棚野 この時期、夕方の時間帯に交通事故が発生しやすくなるそうです。薄暗い夕方は目が慣れていないため、自動車も自転車も、運転にはより注意が必要です。
杉本 早めにライトを点灯することが大切です。前方が見えやすくなるだけでなく、周りにも自分の存在を知らせ、事故を防ぐことにつながります。
吉井 また近年、高齢の方の交通事故が多く、交通事故死者数の半分を占めるそうです。
杉本 今年は、学校への通学途中で子どもたちが事故に巻き込まれる、痛ましい事件も相次いでいます。
正木 高齢の方や子どもたちに対して、重ねて絶対無事故の声掛けをしていきたい。
原田 多くの事故は油断という心の(すき)から生まれます。私たち一人一人が断じて事故を起こさないことを、より強く心掛けていきたい。

(2012. 9.27. 聖教新聞)

 

 

<67> 広布は「一人」への激励から
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

橋元 昼夜や日ごとの気温差が大きくなっています。体調管理に気をつけていきたいと思います。
正木 健康であってこそ、元気よく行動できます。自分自身のため、さらに広布前進のためにも、健康で充実した毎日を勝ち取っていきたいですね。
原田 よく歩き、よく動き、よく話す。学会活動は最高の健康法です。「月月(つきづき)日日(ひび)につよ(強)り(たま)へ」(御書1190n)との御聖訓を胸に、日々はつらつと行動しましょう。

満々たる求道心で

棚野 10月2日は「世界平和の日」です。1960年(昭和35年)のこの日、池田先生が初めての海外訪問へ旅立たれました。
原田 先生の海外訪問は、異文化の地で日蓮仏法を信仰するメンバーを激励し、各国の指導者や庶民と対話して心を(かよ)わせるなかで、世界の平和を確立しゆく壮大な平和旅≠ナす。
吉井 75年(同50年)1月26日、SGI(創価学会インタナショナル)の発足に当たって先生が語られた、「皆さん方は、どうか、自分自身が花を咲かせようという気持ちでなくして、全世界に妙法という平和の(たね)()いて、その尊い一生を終わってください。私もそうします」との言葉を思い出します。
正木 その宣言通りに、先生は平和の種を蒔き続けてこられました。それは、一人一人の同志を心から尊敬し、成長を誰よりも信じ、励まし抜く積み重ねにほかなりません。
原田 先月のSGI青年研修会で来日したアフリカメンバーとの出会いも感動的でした。「皆さんにお会いできて、うれしいです。皆さんの幸せを毎日、祈ってお題目をあげています。アフリカ、頑張れ! 大切な大切なアフリカの皆さん、いつまでもお元気で」との先生の言葉に、深い真心が脈打っています。
棚野 今回来日したアフリカメンバーは、たとえば年収をはるかに上回る渡航・滞在費を捻出したり、自国に日本大使館がないためエアコンのない窮屈なバスで往復40時間かけて二つ隣の国へ行ってビザを取得したりと、大変な状況も苦にせず集った、求道心に満ち満ちた方々でした。
橋元 数年前も象徴的なことがありました。アフリカ大陸南部のナミビアで新年勤行会が開かれました。日本の約2.2倍という国土にメンバーが点在し、その勤行会参加者は2人でした。決意を込めて撮った2人だけの記念写真を池田先生がご覧になり、「写真を見ました。偉大な勤行会だよ」「報告ありがとう。うれしいよ」と激励されたのです。中心者の方は「私たちの小さな会合に、ここまで心を砕いてくださる池田先生のお心に、ただただ驚きと感動で胸がいっぱいです」と語っていました。以来、勤行会参加者が着実に増えています。
原田 先生の激励は今も毎日、全世界の同志に広がっています。先生の渾身(こんしん)の励ましがあって今日(こんにち)の世界広布があることを、私たちは決して忘れず、使命の舞台で師匠と(とも)に勝利の日々を送っていきたい。

国民のために奮闘

吉井 21世紀は「アフリカの世紀」とともに「女性の世紀」です。日本でも長期的に、労働力人口に占める女性の割合が高まってきました。
杉本 公明党を支持する方には、働く女性としての観点から、実績を評価している方が多くいます。
吉井 「女性専用車両」は分かりやすい例です。さまざまな犯罪の恐れがある通勤時間帯の満員電車に、不満が上がっていました。今では全国約80路線で通勤時間帯を中心に女性専用車両が導入され、「安心して通勤できます」などと喜びが広がっています。
棚野 多くの電車・バスの優先座席付近に「マタニティマーク」が表示され、定着してきました。これも公明党の実績ですね。
杉本 とくに心身共に不安定で体調不良を起こしやすい妊娠初期の方は、見た目だけでは、なかなか気づいてもらえません。「苦しい時期にマタニティマークをつけていたおかげで席を譲られ本当にうれしかった」という女性はもちろん、「一目で妊婦さんと分かるから進んで席を譲れる」という男性もいます。
正木 不況の影響もあり育児と仕事を両立させたいという女性も多くいます。
杉本 出産で退職した後に再就職したい方や、育児・家事と両立して働きたい方のための求人案内として、「マザーズハローワーク」や「マザーズコーナー」が設置されています。全国約170カ所にあり、子ども連れでも気軽に行くことができる環境が整えられています。
橋元 託児所や残業の有無など、子育て中の人が考慮する条件で情報を調べやすくなっているそうです。
杉本 また「育児休業給付金」が、以前は育児休業中と職場復帰後の2回に分けて支払われましたが、今は育休中に一括で受け取れるようになりました。
吉井 保育士などが少人数の子どもを自宅等で預かる「保育ママ」事業も、各地で広がっています。
杉本 これも公明党がリードして法律で位置づけられたものです。まだ課題はありますが、深刻な都市部での待機児童解消の一助として期待されています。
原田 働く女性をはじめ、皆が生き生きと生活できる社会へ、政治家には国民の手足となって奮闘してもらいたい。

(2012.10. 1. 聖教新聞)

 

 

<68> 尊き婦人部に敬意と感謝を
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

原田 台風17号によって被害が出た地域があります。被災された皆さまに、お見舞い申し上げます。
棚野 台風が多い時季です。大雨・暴風の際には、学会活動で無理しないことはもちろん、外出する時にはくれぐれも気をつけていきたい。河川の増水、海の高波や高潮、山間部などの土砂災害にも、十分な警戒が必要です。
杉本 テレビやラジオ、インターネット等で、気象情報や警報・注意報を確認していくことですね。
正木 とくに社会の高齢化が進むなかで、どの地域でも独り暮らしの高齢者が増えています。積極的に声かけを行っていきたい。
橋元 「さきざきよりも百千万億倍・御用心(ごようじん)あるべし」(御書1169n)です。私たちは祈りを根本に、しっかりと用心していきたいと思います。

「一対一」の励まし

杉本 『池田大作全集』に収録された池田先生の著作『母の(うた)』『母の(まい)』『母の曲』の内容が放送されるラジオ朗読番組「母の詩〜すべての母に『感謝の花束』を〜」が、ラジオ日本、ラジオ関西、MRO(北陸放送)ラジオ、SBS(静岡放送)ラジオで、今月から始まります。
吉井 これまでも九州や山光(さんこう)地域をはじめ各地で放送され、感想の声がたくさん寄せられてきました。鳥取の教育者の方は、こう語っておられます。
 「子どもたちが負けない心≠持った人として育っていくためには、母親をはじめ、家族、地域の人々からの深い愛情を感じられることが特に大切です。朗読を聴きながら、子どもたちを(はぐく)む家庭や地域、社会のたしかな(ちから)を取り戻していく必要性をあらためて感じました。一つ一つの言葉から、いつもさまざまな示唆(しさ)を頂いています」
杉本 「(やまい)と闘う人が多いなかですが、そうした一人一人を激励される池田名誉会長の姿に感動しました」「親が真剣になれば、子どもの生命の奥底(おうてい)を揺さぶらないはずはないとのお話に、大変、感銘を受けました。一つ一つの言葉を心に刻んでいきたいと思います」と語る方もいらっしゃいました。
橋元 月刊誌「潮」で連載されている池田先生の評伝『民衆こそ王者』の第3巻が発刊されます。今回は「母たちの合掌(いのり)」編です。
棚野 「母」の歌の誕生に至る物語、創価婦人会館で池田先生・奥様が婦人を励まされたドラマ、昭和56年、57年の大分、熊本、秋田、茨城訪問での激励行も鮮明に描かれています。
正木 各地の婦人部の皆さんは、さまざまな宿業(しゅくごう)や悩みと闘っているなかで、池田先生との一瞬の出会い≠ェありました。先生は全てを見抜かれたように、相手の生命に響く激励をされます。そうした一瞬の出会いが、一人一人の人生の原点となり、人間革命の起点となっています。
橋元 先生は、こう指導されたことがあります。
 「揺るがぬ信念! 不撓不屈(ふとうふくつ)の決意! (いさぎよ)く挑戦の炎を燃やす勇敢なる同志。その話を聞くと、何を差し置いても駆けつけて、渾身(こんしん)のエールを送りたい――私のいつわらざる心情である。サーチライトを当てるように探し出しては、戦う同志を(たた)える。これが学会の指導者である。この人の幸福を! あの友の勝利を! とことんまで激励を続ける。これが本当の民衆のリーダーである」と。
原田 リーダーは会合で話すだけが役割ではありません。会合以外の場面で、どれだけ同志を一対一で励ましたのか、どれだけ話をじっくり聞いたのか、これが大切です。
棚野 同志の皆さんは、信心根本に宿命転換しようと、日々、真剣に祈り、戦っておられます。その懸命の闘争を知り、どれだけ題目を送って応援できているかです。
杉本 同志が10人いれば、10人それぞれの決意と前進があります。その一人一人の「心」と「行動」をたたえていきたいですね。

「桜梅桃李」で前進

原田 とくに壮年部は広布拡大の最前線で奮闘してくださる婦人部の皆さんに、深く、厚く、御礼を申し上げることです。
橋元 日蓮大聖人も、女性門下の純粋な信心を何度も賛嘆(さんたん)されています。
 「()(きょう)(たも)つ女人は一切の女人に・すぎたるのみならず一切の男子に・こえたり」(同1134n)、「末法(まっぽう)にして妙法蓮華経の五字を(ひろ)めん者は男女(なんにょ)はきらふべからず」(同1360n)です。
吉井 女性門下の方々を「聖人」「上人」と呼ばれたこともあります。
正木 池田先生は、次のように語っておられます。
 「母にかなうものはない。婦人部にはかなわない。婦人部は行動している。口先(くちさき)だけではないし、インチキもない。私は、常に婦人部を大切にしてきた。激励に激励を重ねてきた。女子部も尊い方々である。大事にするのは、当然のことである。男性は、女性を尊敬し、応援していくことである。また、女性が一生懸命やってくださることに対して、心から感謝の念を表していくことだ」
原田 女性が生き生きと活躍している姿を見て、学会を評価する方々も大勢います。(しん)の団結とは、「桜梅桃李(おうばいとうり)」のそれぞれの個性を尊重し、生かし、支え合っていくところに生まれます。壮年・婦人部と男女青年部の各部が励まし合いながら(ちから)を発揮し、心一つに前進していきたい。

(2012.10. 4. 聖教新聞)

 

 

<69> 仏意仏勅の学会は世界へ発展
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

吉井 10月13日は日蓮大聖人の()入滅(にゅうめつ)の日に当たります。弘安(こうあん)5年(1282年)に、死身弘法(ししんぐほう)の生涯を閉じられました。
原田 民衆の幸福を願い、破邪顕正(はじゃけんせい)立正安国(りっしょうあんこく)のために不惜身命(ふしゃくしんみょう)の闘争を貫かれた大聖人の御精神に学び、妙法流布の使命を深く自覚していきたい。大聖人直結の誇りを胸に、学会活動に励んでいきたい。
橋元 世界192カ国・地域に連帯を広げた学会に対して、日顕宗の衰退ぶりは(いちじる)しい。日如ら執行部の坊主が末寺にノルマを押しつけ、大号令を掛けても折伏(しゃくぶく)が進まない日顕宗では、何とかごまかそうと、数年前から本尊下付(かふ)の数ではなく、入信者の頭数をカウントするようになった。
棚野 それによって、何が起こったか。たとえば法華講員が葬儀や法要を口実に4人の家族を寺に連れ出し、授戒(じゅかい)の儀式を済ませれば、それだけで折伏成果が「4」となる。家族、親戚の名簿を集めて成果に入れる手口が横行しているというのだから呆れたものだ。
橋元 大阪では一昨年、法華講幹部が多数の生活保護受給者をだまして信者にして社会問題となり、一般紙でも報じられた。
棚野 結局、折伏が進んだ≠ニ騒いでいるが、その実態は、法華講幹部が「見ておりますと4、5年前より支部総登山の人数が増えていないように感じます」と漏らすほどの寒々しいものだ。脱講者も相次いでいる。
橋元 ともあれ、こうして成果に追われて墓参者や独り暮らしの高齢者を狙って学会員に声を掛ける日顕宗の策動には注意したい。

広布に障魔は必定

正木 苦悩にあえぐ末法(まっぽう)の民衆救済のために立ち上がられたのが日蓮大聖人の折伏行です。一方で「僧が上、俗が下」などと邪義(じゃぎ)を掲げ、腐敗(ふはい)堕落(だらく)した日顕宗。こんな邪宗門に、大聖人の信心の血脈(けつみゃく)≠ェ流れているはずがない。
吉井 世界広布が進んでいく時には必ずそれを妨げようとする障魔(しょうま)が現れると法華経に説かれていることを、大聖人は御書で強調されています。
 「()の経閻浮提(えんぶだい)に流布せん時、天魔(てんま)の人の()()りかはりて此の経を(ひろ)めさせじとて、たまたま信ずる者をば(あるい)はのり打ち所をうつし或はころしなんどすべし、()の時(まず)さきをしてあらん者は三世(さんぜ)十方(じっぽう)(ほとけ)供養(くよう)する功徳(くどく)()べし、()(また)因位(いんい)難行(なんぎょう)苦行(くぎょう)の功徳を(ゆず)るべしと説かせ(たま)う」(御書1415n)
正木 まさに学会と邪宗門の関係を象徴する御文です。学会が大聖人の未来記を実現し、世界広布を進めるなか、あろうことか邪宗門は学会に嫉妬(しっと)し、広布破壊を画策した。そんな謀略(ぼうりゃく)に微動だにせず、広布拡大の道を歩み続ける学会の功徳は計り知れない。
橋元 一方で、大聖人違背(いはい)の邪宗門が衰退していくのも当然だ。いまや信徒が全盛期の2%にまで減ってしまった。
原田 文証、理証、現証の全てにおいて、学会と日顕宗の「正邪」は明々白々(めいめいはくはく)だ。学会こそ仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の団体である。邪宗門を悠然と見下ろしながら、われわれは日蓮仏法の大道を突き進んでいこう。

公明が施策を推進

棚野 10月に入り、年度の下半期がスタートしました。今月から新しく施行された法律や制度があります。公明党の実績によるものも多くあります。
杉本 国民年金の保険料の納付期間が延長されました。これまでは、納付期限から2年が経過した場合、時効によって納めることができませんでした。しかし、この10月からの3年間に限って、10年前までさかのぼって未納の保険料を払うことができます。
吉井 1カ月分を後納すれば、年額約1638円の年金が増えるそうです(日本年金機構)。
橋元 また改正労働者派遣法により、雇用期間が30日以内となる日雇い派遣が、一部の業種や60歳以上の人を除いて、原則、禁止となりました。派遣労働者の待遇改善等が狙いです。
杉本 福島県では、18歳以下の医療費無料化が始まりました。3月に成立した福島復興再生特別措置法によるもので、公明党が制定を主導。県内に住むお子さんはもちろん、4月1日時点で県外に避難していても福島県内に住民登録があれば対象となります。
正木 年金、雇用、医療と、いずれも生活者に密着した実績です。公明党はこうして身近なところで政治を前に進めています。
原田 「王は(たみ)(おや)とし」(同1554n)と大聖人は(おお)せになっています。政治を(つかさど)る者は人民を親のごとく大切に思っていきなさいとの御教示です。
杉本 いつの時代も、政治家は国民の方を向いて政治を行うべきです。しかし、実現不可能な公約を並べて歓心を買うばかりでもいけません。国民生活という大地に根を張って、問題を吸い上げ、解決に尽くしてほしいですね。
棚野 本当に国民のためを思い、目の前の課題を解決しながら、将来を見据えた中長期的な視点で政治を進める。こうした政治家を国民は待ち望んでいます。
正木 公明党には、「大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいく」との立党精神があります。支援者は懸命に応援しています。議員、OB、その家族は一丸(いちがん)となって戦い抜いてもらいたい。

(2012.10. 8. 聖教新聞)

 

 

<70> 「自分自身に勝つ」日々を!
出席者:原田会長、正木理事長、杉本婦人部長、棚野青年部長、橋元男子部長、吉井女子部長

棚野 「ニューパワー大会」「華陽(かよう)リーダー大会」となった先日の本部幹部会は、各会場に「新しき創価の(ちから)」が集い合いました。
吉井 また、明年のテーマ「青年学会 勝利の年」が発表されました。
原田 今年は「青年学会 拡大の年」。「拡大」から「勝利」へ。同志の皆さんが広げてきた友情、信頼、歓喜のスクラムをさらに拡充し、自他共(じたとも)の幸福、地域の繁栄、そして創価の師弟の勝利を現実の姿で示していく時です。
正木 何ごとも「勝利」に至るまでには、長い道のりがあります。経済苦の克服を目指す同志にとっては、厳しい仕事に取り組む一日一日が、くじけそうになる試練との戦いです。また友人へ学会理解を広げるために行動している人にとっては、日ごろのあいさつや振る舞い、全てが大切な積み重ねです。だからこそ「今」が大切です。
橋元 「過去の(いん)()らんと(ほっ)せば()の現在の()を見よ未来の果を知らんと欲せば其の現在の因を見よ」(御書231n)ですね。今、戦わずして未来の勝利はない≠ニ(とら)え、何よりも自分自身に勝つ%々を過ごしていきたい。
杉本 来年の秋には、総本部が完成します。歓喜と福運にあふれた姿で、その時を迎えたいですね。
橋元 池田先生はメッセージに(つづ)られました。
 「広宣流布のために苦労したことは、すべてが、後になればなるほど、計り知れない功徳(くどく)となり、歴史となって輝きます。そして今、若き皆さんが、眼前(がんぜん)の戦いを一つ一つ断じて勝ち切ることが、広布と人生の未来を限りなく開くのであります。とりわけ、今年と明年の『青年学会の勝利』が、2030年の創立100周年に続く、壮大(そうだい)なる世界広宣流布の本門(ほんもん)の黄金時代を、必ずや開いてくれることを、私は確信してやみません」と。
原田 「青年学会の勝利」とは、新入会や新しい力として立ち上がった友の成長であり、広布後継の青年部の勝利です。青年の心意気で進む全同志の幸福です。未来の世界広布を開く大事な時ですので、一人でも多くの友を拡大の陣列に加えて前進していきたい。
正木 まずは今年の11月18日「学会創立記念日」まで1カ月。題目根本に、満々たる生命力を発揮し、それぞれの使命の場所で友情を広げていきましょう。

民衆立の文化団体

吉井 10月18日は、民主音楽協会(民音)の創立記念日です。
杉本 明年で50周年の佳節(かせつ)ですね。民音が進めてきた海外との文化交流は、今年のアルメニアをもって105カ国・地域となりました。半世紀にわたり人々の心と心を結び続けた、素晴らしい業績だと思います。
原田 民音の特徴は何といっても、庶民が設立の基盤となっている民衆立(みんしゅうりつ)≠フ文化・芸術団体である点です。民音推進委員と賛助会員の皆さまには、本当にお世話になっています。
棚野 国内外のたくさんの芸術家や識者の方々が、民音の功績を高く評価してくださっています。ドイツのハンブルク・バレエ芸術監督で、世界最高峰の振付家であるジョン・ノイマイヤー氏は、こう語っておられます。
 「『ハンブルク・バレエ』と民音は、同じ目的を目指す兄弟≠ニ思っています。それは民音が、商業主義とは一線を画し、『世界平和のために何ができるか』という崇高なビジョンのもと、世界各国との文化・芸術交流を行っているからです。経済至上主義で行き詰まる現代文明。今こそ民音のような深き哲学と強き意志、堅実な行動力が必要であると思えてなりません」
 「世界の人々を励まし、人類の幸福のために行動される民音創立者の池田SGI(創価学会インタナショナル)会長とともに、私も、世界平和への道を力強く進みたいと思います」

被災地復興に尽力

杉本 全国約4000の小・中学、高校などで開催してきた「学校コンサート」も、民音の大きな特色です。延べ125万人を超える児童・生徒に、一流の芸術に(なま)で触れる機会を贈ってきました。
棚野 いま東日本大震災の被災地である宮城、岩手、福島の学校で、地元ラジオ局などとの共同企画で「歌を(きずな)に――東北希望コンサート」を開いています。
原田 復興の長い途上にある被災地で希望となるのが、東北の未来を(にな)う子どもたちです。心に深い傷を負った子どもたちに、音楽を通して勇気と希望を送っていく企画です。
吉井 趣旨に賛同した音楽家の皆さんが出演し、子どもたちに大好評です。
 「迫力あるきれいな歌声に、勇気と元気をもらえた気がします。これからも大変な状況が続きますが、くじけず、前向きに頑張ろうと思います」(福島県南相馬市の中学生)
橋元 福島県相馬市の小学校校長は「今は、あらゆる機会を通し、保護者・地域・学校が一体となって、子どもたちの心を育てていく大事な時。そんな中、学校にいながらにして聴くことができた生演奏に合わせ、子どもたちが心を開き、全身で思い思いの感情を表現していた光景に感動しました」と述べています。
正木 実に民音らしい取り組みです。私たちも日々、被災地の復興を心から強く祈っていきたい。

(2012.10.18. 聖教新聞)