< 座談会 >

皆が前進! 皆が人材!

 


 

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広布と師弟に生き抜く人生を
友情と幸福の連帯を広げよう
学会と社会を担うリーダーに
眼前の戦いに一つ一つ勝利!
折伏・弘教は仏の使いの実践
仏法の人間主義に広がる信頼
功徳の体験語り、折伏に挑戦
友の命の幸福の種は必ず開花
師弟が開いた世界広布の大道
信心の実証光る地域の灯台

 

 

 

 

<1> 広布と師弟に生き抜く人生を
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、志賀青年部長、西方男子部長、大串女子部長

 大串 「前進・人材の年」が、晴れ晴れと幕を開けました!
 長谷川 「創価学会創立90周年」「池田先生の会長就任60周年」という意義深き佳節(かせつ)を迎える本年、合言葉は「皆が前進! 皆が人材!」です。この紙上座談会もタイトルを一新し、新たな決意で(のぞ)んでいきたいと思います。
 西方 まず、何より大きな喜びになったのが、1月2、3日に行われた箱根駅伝での、創価大学の力走ですね!
 志賀 往路7位、復路9位で過去最高の総合9位となり、見事、悲願のシード権(10位以内)を獲得することができました!(一同、大拍手)
 大串 快進撃は1区の米満選手のスタートダッシュから始まりましたね。歴代2位となる記録で区間賞に輝きました。チームが勢いづき、全員の力走につながりました。
 永石 なかでも、10位と「55秒差」の11位でたすきを受け取った、10区の嶋津選手の力走には、本当に感動しました。序盤からのハイペースで、従来の記録を19秒上回り、13年間塗り替えられなかった区間記録を更新! チームとして総合9位の大逆転を果たしたのです。その奮闘は、多くの人たちに勇気を送ってくれました。
 長谷川 選手やスタッフはもちろん、全国の皆さんの応援が一丸となってつかんだ栄光ですね。駅伝終了後、選手らが口々に応援してくれた方々に感謝を述べていたのが印象的でした。
 原田 創立者である池田先生も「大勝利おめでとう。本当によく頑張った。ありがとう」と、皆の大健闘をたたえられていました。私たちも、各人が掲げる本年の勝利の(みね)に向かって走り抜いていきたい。
 西方 今年の夏には、いよいよ東京五輪・パラリンピックが行われますね。
 原田 今、大舞台を目指して真剣に努力を重ねているスポーツ部のメンバーもいます。また、それぞれの分野で多くの同志が今年の飛躍(ひやく)を期しています。皆で応援していきましょう。
 永石 池田先生は、本年の出発に向けて「(学会創立)100周年へ向かう10年は、人類にとって重大な分岐点となる10年である」と述べられました。
 長谷川 では、「人材」とは果たしていかなる人なのか。小説『新・人間革命』にはつづられています。「学会の人材の要件とは何か――。根本的には、生涯(しょうがい)、広宣流布のために生き抜く人です。学会と共に、師弟不二の大道を歩み続けていこうと決意し、それを実践している人です」(第25巻「人材城」の章)
 原田 現実に日蓮大聖人の御遺命(ごゆいめい)の通り、「死身弘法(ししんぐほう)」で広宣流布の道を開いたのが創価三代の師弟です。その創価の師弟に連なる人生を生き抜く中にこそ、自身の偉大な人間革命があり、無限の可能性の開花もあります。
 志賀 青年部も、徹底した折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)実践(じっせん)の中で、一人一人が次代を担う使命を自覚し、人材へと成長してまいります。
 永石 各地で行われた新年勤行会では多くの新入会員も誕生しました。全員が宝の人材の方々です。
 原田 御書には「一切の仏法も(また)人によりて(ひろ)まるべし」(465ページ)と(おお)せです。新しい人を励まし、育ててこそ広布は進みます。折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)、訪問・激励(げきれい)、また、任用試験など、数々の機会を通して人材を育み、「前進・人材の年」を、かつてない池田門下の陣列(じんれつ)荘厳(そうごん)していこうではありませんか。

連載開始から55年

 大串 1月1日には、1965年に小説『人間革命』の連載が開始されてから55年の佳節(かせつ)を刻みました。
 長谷川 先生は『人間革命』の執筆(しっぴつ)について「師の戸田の決意と精神を、全同志が分かちもってほしかった。そのための執筆でもあった。安楽に慣れ、原点の精神を忘れれば、(たましい)は滅びる。人類の幸福の宝城(ほうじょう)たる学会を永遠ならしめるには、戸田の敢闘(かんとう)を永遠に伝え抜かなくてはならない」(『新・人間革命』第10巻「言論城げんろんじょう」の章)と、真情をつづられています。
 永石 『人間革命』の冒頭(ぼうとう)は「戦争ほど、残酷なものはない。戦争ほど、悲惨なものはない」から始まっています。この一節は、人類の平和と幸福の実現という、学会の運動の目的を象徴しています。
 原田 当時、連載が開始されると、すさまじい勢いで同志の間に感動が広がっていきました。また、同年に発刊された、単行本の第1巻は、たちまちベストセラーになりました。その反響は社会にも広がり、「小説を読み、真実の学会の姿を知りました」「反戦を掲げた主題から、学会が発展する要因が分かりました」と、各界からも感動の声が寄せられました。
 西方 まさに、先生の言論闘争が、会員一人一人を鼓舞(こぶ)するとともに、学会の正義を社会に広く伝えていったのですね。
 志賀 当時の青年部員も、『人間革命』から崇高(すうこう)な創価の師弟の精神を学び、折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)、メンバーの激励(げきれい)(かて)としていたと伺いました。
 原田 その通りです。今、半世紀を経て、同じように、青年部の皆さんが『新・人間革命』を真剣に学び合っている姿に、いつの時代も変わらぬ後継(こうけい)息吹(いぶき)を感じます。先生の執筆(しっぴつ)闘争に感謝するとともに、一人一人が師弟の精神の体現者として成長していきましょう。

信心深める座談会

 長谷川 間もなく、本年最初の座談会が各地で行われます。各人が新たな目標を掲げ、勢いよく一年をスタートしていきたいですね。
 原田 座談会は「皆が信心を深める」「皆が主役」の歓喜(かんき)あふれる場にしていくことが大切です。
 永石 『新・人間革命』第2巻「先駆(せんく)」の章には、こう記されています。「信心の確信あふれる、和気あいあいとした座談会を開催していくならば、弘教(ぐきょう)の輪は必ず広がっていきます。座談会は、学会の縮図です。職業も、立場も異なる老若男女が、幸福への方途を語り合い、励まし合う姿は、現代社会のオアシスといえます」
 原田 本年も、座談会を中心に仲良く(ほが)らかに前進していきましょう。

(2020. 1. 6. 聖教新聞)

 

 

<2> 友情と幸福の連帯を広げよう
出席者:原田会長、永石婦人部長、志賀青年部長、大串女子部長、堀関西女子部長、田中九州女子部長

 志賀 本年は、若き池田先生が、戸田先生からの個人教授を受けた「戸田大学」が始まって70年に当たります。聖教新聞の新年号でも特集されていました。
 原田 池田先生は常々、戸田先生からの薫陶(くんとう)こそ、人生最大の誉れであると語られています。「師弟の命運(めいうん)は弟子で決まる」との決意のもと、自らの行動で師の偉大さを満天下(まんてんか)に示してこられたのです。
 志賀 小説『新・人間革命』について、先生は、「『戸田大学』で恩師から一対一の薫陶(くんとう)を受けたように、日本中、世界中の青年たちと、この書を通して命と命の対話を交わしたい」と言われました。私たちは、この師弟の一書を学びに学び、世界広布の潮流(ちょうりゅう)をさらに起こしていきます。
 永石 13日は、成人の日です。本年の新成人は122万人。ピーク時のおよそ半数です。
 原田 少子化ゆえに一層、一人一人が一騎当千(いっきとうせん)の人材であるとの思いを深くします。各地で開催される勤行会で、温かな励ましを送り、次代を(にな)う宝の友を応援していきましょう。

必ず思いは伝わる

 志賀 13日から、女子部の「ロマン総会」が始まりますね(2月2日まで)。
 大串 今年から、女子部員と共に友人にも参加してもらい、有意義な語らいで、学会理解を広げる場にできればと考えています。
 永石 婦人部としても、一人でも多くの方が参加できるよう、全力で応援していきます。
 原田 先生は「楽しいところ、ほっとするところ、新鮮な感動が生まれるところに、人は集まる」と言われています。これまで女子部の皆さんは、この指針(ししん)を胸に、皆が来たい≠ニ思う内容を考え、生き生きと体験を語り、人材の裾野(すその)を広げてきましたね。
  伝統はそのままに、VODなどを活用しながら、皆で信心を一歩深め、友人と一緒に希望の未来へ踏み出す場にもしていきたいと思っています。
 永石 先生は折伏(しゃくぶく)について、「窮屈(きゅうくつ)に考えなくてよい。ありのままの自分で、誠実に語っていけば、真心は通ずる。仏縁(ぶつえん)が必ず結ばれる」と述べられ、「今、世界の青年が、仏法の哲理(てつり)を求めている時代である。自信満々と(ほが)らかに、(みずか)らの体験を伝えていくことだ。座談会など学会家族の人間共和(きょうわ)の世界へ、いざなっていくことだ」と強調されています。勇気をもって語っていけば、必ず思いは伝わります。

楽しく温かな集い

 大串 神奈川のある華陽(かよう)リーダーは、一昨年のロマン総会に友人と一緒に参加。その友人は、楽しくて温かい集いに感動したそうです。その後も、お母さんと一緒に対話を続け、今年も総会の話をすると、「今年は学会に入会して参加したい!」と、1月2日に御本尊を受持しました。
 田中 九州でも折伏(しゃくぶく)に挑戦する華陽(かよう)リーダーや地区リーダーが多くいます。「自分が一番元気になる場だから」と、友人と一緒にロマン総会に参加することを楽しみにしています。
 原田 自身の悩みや課題を率直に語り、励ましを送り合い、挑戦の意欲を燃やしていく。ともすれば、愚痴(ぐち)をこぼし、(なぐさ)め合うことに終始(しゅうし)しがちな社会の中で、学会の存在は希望の光となって輝いています。
  関西でも、1月2日を目指して弘教(ぐきょう)を実らせた女子部の先輩の姿を見て、意欲的に折伏(しゃくぶく)に挑戦するメンバーが多くいます。
 永石 関西は、12・14「関西女性の日」を記念した婦女一体の取り組みでも、目覚ましい前進でしたね。
  はい。11月の関西白蓮(びゃくれん)グループ総会の参加者は800人でしたが、婦人部の皆さんと力を合わせて折伏(しゃくぶく)に挑んだ結果、そのメンバーで、350人を超える友人を入会決意に導き、集い合うことができました。
 大串 この勢いのままに迎えるロマン総会が楽しみです。総会は、普段なかなか会合に参加できない方とお会いできるのも特徴です。九州でも今、大きなうねりが起きていますね。
 田中 昨年から、圏ごとにリーダーが一堂に会し、訪問・激励に歩く日を設けています。皆が励ましに動く中、多くの体験と歓喜(かんき)のドラマが生まれています。
 永石 訪問・激励(げきれい)は、訪問に歩く私たちの方も元気になります。リーダーが率先して歩くようになり、目を見張るほどに会合参加者が増えたと聞きました。
 田中 昨年1年間で、方面全体の会合参加者が2倍近くになりました。この中で迎えるロマン総会です。人材拡大の新記録を目指していきます。
 原田 先生は、「広宣流布とは、人間と人間の深き心の交流を、地域へ、社会へ、明日へ広げながら、自他共(じたとも)の生命に、三世に輝く『栄光』を築いていける、最高のロマンなのである」と指導されています。「今生(こんじょう)人界の思出(おもいで)」(御書467ページ)となり、「未来までの・ものがたり」(同1086ページ)となるのが、私たちの広布の活動です。
 大串 本年の「ロマンカード」には、「(われ)(なら)びに()が弟子・諸難(しょなん)ありとも(うたが)う心なくば自然(じねん)に仏界にいたるべし」(同234ページ)の御聖訓(ごせいくん)が書かれています。「この御文(ごもん)身読(しんどく)が、創価学会の永遠の生命線です。常にこの御文(ごもん)に立ち戻り、前進していけば、私たちの信仰は不滅(ふめつ)の輝きを放つからです」と先生が言われている一節です。
 原田 ロマン総会に集った全員が、幸福の直道(じきどう)である信心の世界に触れ、希望のスタートを切りゆくことを祈っています。

(2020. 1. 9. 聖教新聞)

 

 

<3> 学会と社会を担うリーダーに
出席者:原田会長、永石婦人部長、山口未来本部長、尾高副女性未来本部長、志賀青年部長

 永石 「学会創立90周年」の開幕を告げる本部幹部会が盛大に行われました。
 志賀 創価班、牙城会、白蓮(びゃくれん)グループの代表による活動体験など、青年の意気に満ちた幹部会となりました。
 永石 SGIメンバーのはつらつとした笑顔も弾けていましたね。
 原田 池田先生は、地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)について説かれた「大地の(そこ)にかくしをきたる(しん)の弟子あり・()れにゆづるべし」(御書905ページ)との御金言を通し、「創立100周年への十年の先頭に立つ、誇り高き青年部・未来部の友の『熱と力』に、私は『令法久住(りょうぼうくじゅう)』の一切を託します」とのメッセージを寄せてくださいました。
 志賀 今、山積(さんせき)する地球規模の諸問題に対し、青年の力が求められています。世界の若き池田門下と手を取り合い、「立正安国」(そく)「世界平和」の大理想へ前進してまいります。

一生を決める時代

 永石 本部幹部会では、「富士中学生合唱団」による「青年よ広布の山を登れ」の合唱が大きな感動を呼びました。
 原田 実に見事な歌声でした。後継(こうけい)の決意を込めて歌う姿に、頼もしさを感じました。
 志賀 今月15日に中等部は結成55周年を迎えます。
 山口 1965年のこの日、各地で結成の会合が行われました。喜々(きき)として集い合ったメンバーは「将来の学会を(にな)う人材に成長しよう!」と決意を固め合ったそうです。
 原田 当時は、学会の中でも2世≠フ未来部員が増えてきた時期でした。そうした中、若い世代にどのように信心を継承(けいしょう)していくかが課題になっていたのです。また、当時の『青少年白書』には、犯罪が低年齢化し、少年犯罪が増加の一途(いっと)をたどる様子が指摘されていた時期でもありました。どのように青少年へ希望を送るかが、社会の大きな課題だったのです。
 尾高 池田先生は、当時の真情を小説『新・人間革命』第9巻「鳳雛(ほうすう)」の章にこうつづられています。「日本の未来を考えると、これから、若い世代をいかに育成していくかということが、極めて重要なテーマになってくる。それを、本当に行うことができるのは、創価学会しかない」
 原田 先生が、はるかな広布の展望と同時に、社会的な大きな責任感に立って結成されたのが中等部だったのです。この使命は今も変わることはありません。
 山口 結成から5年後(1970年)には、待望の第1回中等部総会が行われました。今年で半世紀の歴史を刻みます。
 原田 先生は各地から集ったメンバーと懇談的に指導をしてくださいました。その中で、中学時代に勉強したことが全て自分の将来の財産になることを強調されました。さらに、日興(にっこう)上人(しょうにん)が今の中学生の年齢に当たる時に日蓮大聖人のもと、師弟の道の第一歩を踏み出したことに触れつつ、「中等部の時代こそ、一生の決め手である」と万感の激励(げきれい)を送られました。当時の中等部員は、先生の期待を胸に鍛えの青春を送り、その誓いのままに現在まで広布と社会の第一線で活躍しています。
 山口 今も、中等部員は真っすぐに先生を求め、それぞれの目標に向かって奮闘しています。
 原田 先生は世界各地への激励行(げきれいこう)の中で、必ずといっていいほど未来部のメンバーに直接、声を掛けられ、(はぐく)んでこられました。その原点を胸に、多くのメンバーが各地の広布のリーダーへと成長しています。私たちも先生の行動を手本に、未来に羽ばたく(たから)の未来部を励まし抜いてまいりましょう。

保護者にも配慮を

 尾高 受験シーズンが、いよいよ本番を迎えます。
 山口 先生は、かつて受験生の友に「山を登る時も、頂上を間近にした最後の坂が、一番苦しい。しかし、その坂を登り切れば、新しい大きな展望(てんぼう)が広がる。登り切るための信仰(しんこう)です。勝ち抜くための信仰(しんこう)です。私は毎日、皆さんの健康と成長、そして大勝利を真剣に祈っています。みんな、断じて負けるな!」とエールを送ってくださいました。
 原田 皆さんの健康と勝利を先生が見守ってくださっています。最後まで(あきら)めず、粘り強く取り組めるよう、私たちも温かな励ましを送っていきましょう。
 尾高 大学生を対象にしたアンケートによれば「受験時の相談相手」として教師に次いで多かったのが「両親」という回答でした。受験生にとって、いかに家族の存在が支えになっているかが分かりますね。
 永石 婦人部としても、受験が目前になれば、保護者の方に「会合をお休みしてもいいですよ」と伝えたり、周囲に対しても「長電話は控えるように」と呼び掛けたり、受験生の家族の方に、十分な配慮をしていきたいと思います。保護者が正役職の場合には、周囲が配慮し、役割分担をするなど工夫をお願いします。また、会場提供者のご家庭に受験生がいる場合は、会場を変更する等の配慮を心掛けたいと思います。
 山口 先生も、かつて「受験生は、大人が思う以上に、大きな重圧や不安と戦っているものです」「伸び伸びと自分らしく力を出し切っていけるように、聡明(そうめい)な応援をお願いします」と呼び掛けられました。
 尾高 また、受験を控えたこの時期は、家族も含めて体調管理にも十分な配慮をしていきたいですね。
 志賀 全国的にインフルエンザが流行しています。外出後の手洗いや、マスクの着用など具体的な予防策を励行してまいりましょう。また、十分に睡眠をとることや、バランスのよい栄養摂取も体の抵抗力を高めるために効果的です。
 原田 受験を通して信心の体験をつかみ、家族の(きずな)を実感する契機でもあります。受験生が万全を期して悔いなく挑戦できるよう、皆で細やかな配慮と応援をしていきましょう。

(2020. 1.13. 聖教新聞)

 

 

<4> 眼前の戦いに一つ一つ勝利!
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、西方男子部長、大串女子部長

 大串 1月度の本部幹部会の中継行事が、本日から始まります。いよいよの決意で出発していきたいと思います。
 永石 池田先生は、本年の学会創立90周年から、100周年へと向かう10年は、「人類にとって重大な分岐点となる十年」であり、「地球の平和と繁栄を開く大事な十年」であると強調されています。
 長谷川 学会にとっても、この10年間は、眼前(がんぜん)の戦いを一つ一つ勝ち越え、「末法(まっぽう)令法久住(りょうぼうくじゅう)」を盤石(ばんじゃく)に決していく重要な時となります。
 原田 大事な一年のスタートに当たり、私たちは、「自身の一歩前進」こそ、創立100周年を勝ち開いていくと命に刻んでまいりたい。まずは、先生の第3代会長就任60周年の「5・3」を、折伏(しゃくぶく)と人材の拡大でともどもに祝賀していこうではありませんか。

青年が拡大に先駆

 大串 女子部では「ロマン総会」が始まりました。私も早速、会合に参加。少人数の集い(本部・支部単位)だからこそ、皆で率直に語り合うことができ、笑顔が絶えませんでした。
 原田 先生は、8日付の「新時代を築く」の中で、「妙法の乙女(おとめ)が生き生きと躍動(やくどう)するところ、家庭も、社会も、未来も、福徳(ふくとく)智慧(ちえ)の門が開かれていく」とつづられています。皆さんの前進こそ、世界の希望なのです。
 永石 「華陽(かよう)姉妹が『一番星』の輝きを自分らしく伸びやかに放っていけるよう、婦人部と共に皆で応援していきたい」とも述べられています。私たちも、「ロマン総会」の大成功を全力で応援しています。
 大串 ありがとうございます。一人でも多くのメンバーと総会に集い、信心の確信を深めながら、(さち)の連帯を広げ、池田先生の誕生月を祝賀してまいります。
 西方 このたび、正義の論陣(ろんじん)の先駆けを(にな)ってきた「創価新報」が「月刊紙」となり、特に「教宣(きょうせん)」に力を入れた青年部の機関紙として、リニューアルされました。
 原田 企画の(はしら)の一つが、これまでの学会の正義の闘争史を振り返るインタビューです。1月号は、谷川主任副会長が第2次宗門事件について語っています。
 長谷川 また、小説『人間革命』『新・人間革命』から破邪顕正(はじゃけんせい)(たましい)を学ぶ連載も始まりました。
 西方 男子部は、この「創価新報」を大いに活用しながら、正義の言論戦(げんろんせん)をさらに力強く繰り広げてまいります。
 永石 男子部では今、広布後継(こうけい)の「3・16」を目指し、わが部、わが本部で10人の「一騎当千(いっきとうせん)の人材」を育成する「広布十傑運動」を推進し、人材のすそ野を大きく広げていますね。皆が応援しています。
 西方 ありがとうございます。全リーダーが訪問・激励に奔走(ほんそう)し、「部活・本部活」の「10人結集」に総力を挙げてまいります。
 長谷川 拡大においても、「5・3」を目指し、「全国3万の折伏(しゃくぶく)」を掲げて進んでいますね。頼もしい限りです。
 西方 弘教(ぐきょう)拡大と人材育成の決勝点として、3月に北海道、5月に総東京、7月に九州で、「新時代全国男子部幹部会」を開催します。必ずや勝利の実証を打ち立ててまいります。

不屈の精神で復興

 原田 本年は、阪神・淡路大震災から25年となります。先生はいつも、亡くなられた全ての方に、追善(ついぜん)の題目を送ってくださっています。そして、「生死(しょうじ)不二(ふに)であり、妙法で結ばれた我ら創価家族は、必ずや常楽我浄(じょうらくがじょう)の旅を永遠に離れることなく続けゆけることを、私は確信してやみません」と励ましを送ってこられました。
 長谷川 あの日から25年。兵庫、関西の同志は、不撓不屈(ふとうふくつ)の精神で、復興の道を歩んでこられました。関西魂を発揮し、世界の希望と輝く「三変土田(さんぺんどでん)」「立正安国」の実証を敢然(かんぜん)と示してこられたのです。
 原田 先生は、いかなる試練にも負けない、兵庫、関西の同志の強く深い団結の勝利を、日蓮大聖人が、これほどの「未来までの・ものがたり」(御書1086ページ)はないと(ねぎら)い、たたえてくださっているに違いない、と言われています。東北の同志とも肩を組みながら、地球社会を照らす励ましのスクラムを、さらに大きく広げていっていただきたい。
 大串 さて、1月は、年間で最も平均気温が低くなる傾向です。特に今は「(かん)(うち)」で、一年で最も寒い時季といわれます。
 原田 凍結などによる転倒の危険も高まります。高齢者の方は、会合参加に際しては、決して無理をされないよう、お願いします。
 長谷川 また、交通事故にも十分に注意を払っていきたいと思います。特に、車を運転する方は、時間に余裕をもって安全運転に努めましょう。
 永石 思わぬ所から人が飛び出してくるケースもあります。制限速度を順守し、細い道などでは、すぐに車を止められる徐行運転を心掛け、事故を未然に防いでいきたいと思います。
 原田 携帯電話を使いながらの運転(ながら運転)の厳罰化も進んでいます。事故は、起こした人も、被害にあった人も、皆が悲しみます。絶対に起こさないよう、あらゆる努力を払っていきたい。
 永石 また、歩行者の場合、信号がない車道を横切った所で事故に遭うケースがあります。たとえ面倒でも、信号のある横断歩道を使うようにしましょう。
 原田 いずれにしろ、健康であり、無事故であってこその広布の活動です。皆で何度も声を掛け合いながら、充実と前進の日々を送っていきたい。

(2020. 1.16. 聖教新聞)

 

 

<5> 折伏・弘教は仏の使いの実践
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、志賀青年部長、大串女子部長

 長谷川 各地で新年最初の座談会が行われ、全国の同志が勇んで対話拡大への挑戦を開始しました。人々に確かな幸福の道を教える折伏(しゃくぶく)崇高(すうこう)利他行(りたぎょう)です。
 原田 本年、私たちは「皆が前進、皆が人材」を合言葉にスタートしました。目指すは「皆が功徳を受けた」「皆が幸せになった」という実証です。その直道(じきどう)折伏(しゃくぶく)の実践です。
 長谷川 御書には「法華経を一字一句も唱え(また)人にも語り(もう)さんものは教主釈尊(しゃくそん)(おん)使(つかい)なり」(1121ページ)と説かれています。
 原田 池田先生は小説『新・人間革命』第25巻「福光」の章に「勇んで唱題と折伏(しゃくぶく)に励むことによって、仏に連なり、仏の使いの働きをなし、地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)となり得るのだ。つまり、自行化他にわたる信心の実践によって、仏の力が涌現(ゆげん)し、地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)の大生命が脈動する。救世(きゅうせい)闘魂(とうこん)と大歓喜が胸中(きょうちゅう)にみなぎり、わが生命の変革がなされていくのである」とつづられました。今、世界中の同志が自他共の幸福を築く使命に目覚め、世界広布が勢いよく進んでいます。
 永石 各地で喜びの弘教(ぐきょう)が実っていますね。長年、地域貢献(こうけん)を重ねている壮年部、婦人部の姿を通して「学会の人は素晴らしい方ばかりですね。自分も仲間に入りたいです」と入会を希望される方もいらっしゃいます。私たちの日々の振る舞いが、学会理解につながることを実感します。
 志賀 男子部も、池田先生の会長就任60周年の「5・3」を祝賀しようと折伏(しゃくぶく)に全力で挑んでいます。
 原田 若き池田先生は、戸田先生の会長就任式が行われた1951年5月3日に知人への弘教を実らせました。当時の真情について、「広宣流布の大師匠が誕生するのだ。弟子として、それをお祝い申し上げるには、弘教(ぐきょう)しかない」(『新・人間革命』第27巻「激闘」の章)とつづられています。
 志賀 師に勝利を誓い、広布拡大の結果でお応えする。ここに師弟の精神が脈打っていくことを深く自覚して戦っていきます。
 大串 かつて、SGIの女子部メンバーが、同世代の若い友人に仏法を伝えていく上での指針を先生に伺いました。これに対し、先生は温かく「誠実に、わかりやすく話していくこと」「仏法の偉大さと信心の素晴らしさを自信満々と話していくこと」「自分自身の確信と体験を堂々と語り抜いていくこと」と示してくださいました。
 長谷川 皆さん、その通りに信仰の喜びや体験を生き生きと語っていますね。
 原田 リーダーは対話に率先するとともに、青年部をはじめ、初めて折伏(しゃくぶく)に挑戦した友をたたえていきたいと思います。それでこそ、対話拡大の波動は、さらに広がっていくからです。

人権闘争の「源流」

 大串 1月25日は「大阪事件」の無罪判決の日です。
 永石 1957年7月3日、事実無根の選挙違反の容疑で池田先生は不当逮捕されました。周知のように全くの冤罪(えんざい)でした。
 志賀 取り調べをした検事は「罪を認めなければ、学会本部を手入れし、戸田会長を逮捕する」と、池田先生をどう(かつ)。この頃、すでに戸田先生は衰弱(すいじゃく)されており、逮捕されれば命に危険が及びかねない状況でした。池田先生は、恩師と学会を守るため、法廷で真実を証明することを決断されたのです。その後、法廷闘争は4年半にも及び、公判は84回。そして、62年、ついに無罪判決を勝ち取られたのです。
 原田 この間、先生は同志の再三にわたる要請で60年5月3日に第3代会長に就任。熾烈(しれつ)な法廷闘争が続く中で、どれほどのご苦労があり、大変な戦いであったか。しかし、先生は心労などみじんも見せず、厳然(げんぜん)と指揮を執られ、日本のみならず、世界にまで広布の道を開かれたのです。
 長谷川 大阪事件は、当時、庶民の平和勢力である創価学会が急速に伸展することに危機感を(いだ)いた権力による弾圧(だんあつ)であったことは明白です。
 永石 当時の真情について、先生は『人間革命』第11巻「裁判」の章につづられています。「大阪事件」を通して、山本伸一が心に深く刻んだ人権闘争の誓いが「やがて、広く世界をつつみゆく、SGIの新しきヒューマニズム運動の、(だい)潮流(ちょうりゅう)をもたらす源泉(げんせん)にほかならなかった」と。
 原田 まさしく、先生の無罪が証明された1月25日は「民衆勝利の日」として、広宣流布の歴史に不滅(ふめつ)の光を放っています。先生が身命を()して学会を守り、民衆を守ってくださったがゆえに、今日の世界広布の大発展があることを、私たちは決して忘れてはなりません。
 志賀 後継(こうけい)の青年は、この崇高(すうこう)なる師弟の道を進む誇りに燃え、広布にまい進してまいります。

文化機関の先駆け

 永石 1962年の1月27日、東洋哲学研究所(東哲)が設立されました。これは、先生が創立される文化・教育機関の先駆けとなりました。
 大串 以来、池田先生ご自身が、宗教間対話、文明間対話の先頭を走ってこられました。世界の識者・知性と1600回を超える対話を重ねられたのです。
 長谷川 東哲が企画・編集する創価学会「法華経写本シリーズ」は、19点がこれまでに発刊され、仏教研究に大きく貢献しています。また、国内外の諸研究機関との共同シンポジウムの開催や、機関誌の出版など、仏法の英知の光を世界に広げています。
 志賀 近年も、東哲が企画・制作する法華経展≠ヘマレーシア、インドネシアなどイスラム文化圏でも開催され、これまで世界17カ国・地域を巡回し、約90万人が観賞しています。
 原田 今、世界が仏法の生命尊厳(そんげん)の哲学を求めています。「人類の幸福」と「世界の平和」の実現へ、東哲のさらなる発展を期待してやみません。

(2020. 1.20. 聖教新聞)

 

 

<6> 仏法の人間主義に広がる信頼
出席者:原田会長、大場SGI理事長、笠貫SGI女性部長、西方男子部長、大串女子部長

 大串 1月26日はSGI発足(ほっそく)45周年の記念日です。
 原田 1975年(昭和50年)のこの日、世界51カ国・地域の代表158人がグアムに集いました。私も参加させてもらいましたが、グアムは第2次世界大戦の戦場です。この地から、世界平和への新たな挑戦が開始されたのです。
 大場 池田先生は参加者に「自分自身が花を咲かせようという気持ちでなくして、全世界に妙法という平和の(たね)()いて、その尊い一生を終わってください。私もそうします」と呼び掛けられました。全世界の友が自身の使命を胸に刻み、SGIは結成されました。
 西方 以来45星霜(せいそう)。今や創価の連帯は、世界192カ国・地域に広がり、聖教新聞では、毎日のように、世界の同志の活躍が紹介されています。
 大串 今年の新年勤行会では、ヨーロッパ、インド、アメリカの友の躍動感あふれる映像が上映されました。世界広布の今を伝える感動的な内容でした。
 西方 私は、世界最南端の都市≠ナあるアルゼンチンのウスアイアの聖教記事をよく覚えています。南極圏まで1250キロほど。「世界の果て」ともいわれる町でも、創価の同志は、人々のため、地域のために奮闘しています。
 原田 南米ペルーの空中都市マチュピチュがあるクスコ地区の記事もありました。クスコは、かつてのインカ帝国の首都です。標高は3400メートルもあり、富士山の8合目に相当します。ここでも、創価の旗が厳然(げんぜん)(ひるがえ)っているのです。
 笠貫 大西洋(アフリカ大陸の北西沖)に浮かぶ小さな島国カボベルデ共和国の同志の写真や動画も、大反響でした。人気の観光地として知られ、宝石のような輝きを放つこの島でも、創価の同志は広宣流布に生き抜いています。

良き市民≠フ連帯

 大場 「ワン・ヨーロッパ! ウィズ・センセイ!(欧州は一つ! 池田先生と共に!)」の心で進む欧州では、伝統の広布サミットが今年も開催されました。青年を先頭にして、教学を根本に、さらに小説『新・人間革命』の真剣な研さんを進める欧州は、まさに世界広布の模範(もはん)として大発展しています。
 笠貫 地動説を唱えた天文学者コペルニクス、大音楽家ショパン、大科学者キュリー夫人らを生み出した「学術と芸術の国」ポーランド。かつての共産圏の国にSGIの支部が結成されたのは、東欧革命から3年の1992年のことです。
 原田 人口の9割がカトリックを信仰する国で、友は仏法の人間主義を基調に、良き市民≠ニして地道に信頼を広げてきました。今では、世界遺産の古都・クラクフなどでも、メンバーが躍動しています。
 大場 大西洋と太平洋を結ぶ「パナマ運河」がある中米パナマでは、毎月の「座談会」とは別に、会友を対象とした「折伏(しゃくぶく)座談会」を開催しています。しかも、支部や地区単位で毎週です。それほど多くの人が、仏法を求めているのです。
 笠貫 日付変更線に近く世界で最も早く朝を迎えるオセアニア。世界広布のトップランナー≠ニの誇りに燃え、リーダーが毎朝午前6時に、拡大への誓願(せいがん)の唱題をしています。
 大場 「池田先生の平和思想と偉大な行動を、全世界の人々が模範(もはん)として実践すべき」とたたえ、1月2日に先生ご夫妻へ「名誉市民証」(京畿(キョンギ)()平澤(ピョンテク)市)が授与された韓国。ここでは今、「私の青年育成運動」と銘打ち、総力を挙げて青年の育成に励んでいます。理事長や婦人部長をはじめ全リーダーが、一人の青年の幸福責任者≠ニなって、家庭・仕事・人間関係の悩みなどを聞きながら、励ましを送り、信心を継承(けいしょう)させているのです。

無量無辺の功徳が

 大串 先行き不透明な時代にあって、幸福への羅針盤(らしんばん)≠ニもいえる確かな哲学をもつSGIの運動には、各国の識者から期待の声が寄せられています。
 原田 南米パラグアイのコルンビア・デル・パラグアイ大学の創立者の令孫(れいそん)であるウルビエタ副理事長は、「池田博士が築かれたSGIには、後退という言葉が見当たりません。常に前進の息吹(いぶき)がみなぎっています。このエネルギーこそが、混迷の時代の闇を破るカギでありましょう。世界は今、SGIの理念と実践に学ぶべきです」と語っています。こうした評価の声は各地から届いています。
 西方 朝日新聞出版の週刊誌「AERA」で、連載「池田大作研究――世界宗教への道を追う」を続ける、作家の佐藤(まさる)氏は、自著(じちょ)に記しています。日本発の仏教団体である創価学会は「世界宗教化」の途上(とじょう)にあり、「半世紀、一世紀という長いスパンで見るなら、『創価学会が世界三大宗教の一つとなる時代』が必ずやってくると、私は本気で考えているのです」と。
 原田 20世紀最大の歴史家であるトインビー博士は、歴史を(つく)るのは水底(みなそこ)のゆるやかな動きである≠ニ洞察(どうさつ)されていました。博士は、仏法を根底(こんてい)にした学会の民衆運動に深く期待していました。先生と共に世界の同志が進めてきた世界広布の大河は今、新しい時代の暁鐘(ぎょうしょう)を告げる一大運動になりつつあるのです。
 笠貫 御書に「妙法の五字を(ひろ)(たま)はん智者(ちしゃ)をばいかに(いやし)くとも上行(じょうぎょう)菩薩(ぼさつ)化身(けしん)(また)釈迦(しゃか)如来(にょらい)(おん)使(つかい)かと思うべし」(550ページ)と(おお)せです。先生は、大聖人に直結し、広布に生き抜く私たちこそ、「最も尊貴(そんき)な『世界の(たから)』の存在」であると強調されています。
 原田 世界広布にまい進してきた「学会員に、無量無辺(むりょうむへん)功徳(くどく)が降り(そそ)がぬわけがない」とも述べられています。私たちは、いよいよの前進をしていきたい。

(2020. 1.23. 聖教新聞)

 

 

<7> 功徳の体験語り、折伏に挑戦
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、志賀青年部長、大串女子部長

 大串 いよいよ、令和の時代になって初めての「二月闘争」が始まります。
 長谷川 1952年、24歳の池田先生は蒲田支部の支部幹事として指揮を執られ、1カ月で201世帯という弘教(ぐきょう)拡大の金字塔(きんじとう)を築かれました。
 原田 これが戸田先生の願業である75万世帯達成への突破口(とっぱこう)となり、現在に至るまでの世界広布の拡大の(いしずえ)になったのです。
 永石 2月は日蓮大聖人の御聖誕(ごせいたん)の月、そして、戸田先生のお誕生月です。若き池田先生はこの2月を最高の弘教(ぐきょう)でお祝いしましょう≠ニ皆に呼び掛け、戦いを開始されました。
 長谷川 そして、「戸田先生の指導があって、今の私たちがあります。ご恩返しをするには、広宣流布の戦いしかない」と力強く訴えられました。
 大串 池田先生は「大白蓮華」2月号の「世界を照らす太陽の仏法」で、当時を振り返りながら、「私は、偉大なる広宣流布の師匠(ししょう)の弟子として、必ず『報恩の拡大』を成し遂げようと決めていた」「広布の前進こそが、師匠(ししょう)への最大最上の報恩です」と、つづられています。
 原田 今、私たちは世界広布新時代という大事な時に、ともどもに勇んで信心に励み、一人一人が最高の人生の道を歩んでいます。これも全て、池田先生が死身弘法(ししんぐほう)の戦いで世界広布の道を開いてくださったからです。これまで、どれだけ多くの同志が先生から真心の励ましを受け、希望の人生を歩むことができたか、計り知れません。
 志賀 先生と学会なくして、今の自分はありません。今こそ、報恩の証しとして、(えん)する人を幸福へと導く折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)に挑戦してまいります。

「大願」の生き抜く

 長谷川 日蓮大聖人は「仏心(ぶっしん)とは(だい)慈悲(じひ)(しん)(これ)なり」(御書769ページ)と(おお)せです。大聖人は、大難(だいなん)渦中(かちゅう)にあっても全民衆の救済(きゅうさい)を祈られたのです。日蓮仏法を(たも)つ私たちも「悩んでいる友人の力になりたい」と願い、自行化他の実践に励みたい。その中で自身の境涯(きょうがい)を大きく開き、人間革命(かくめい)していけるのです。
 原田 あの二月闘争を戦った人たちは、生活が苦しい、闘病中である等、決して恵まれた環境ではなかった。しかし、自身の使命に目覚め、折伏(しゃくぶく)に挑んでいく中で多くの同志が信心の体験をつかみ、人間革命を果たしていったのです。先生は「より重要なことは、勇んで二月闘争を展開した同志は、功徳の体験を積み、歓喜(かんき)と確信に燃え、苦悩を乗り越えていったという(げん)たる事実である」(小説『新・人間革命』第29巻「清新」の章)と、つづられています。
 永石 また、「どんなに大きな苦悩をかかえていても、友の幸せを願い、勇気をもって仏法を語り、励ます時、わが胸中(きょうちゅう)地涌(じゆ)菩薩(ぼさつ)の大生命が脈打つ。その生命が自身の苦悩を打ち破り、汲々(きゅうきゅう)とした境涯(きょうがい)を大きく開いていくのだ」とも記されています。
 長谷川 広布の「大願」に生き抜く時、自分の「小我(しょうが)」が「大我(たいが)」となっていくことを示されたのです。
 原田 先生と共に広布の開拓に戦われた、草創(そうそう)の同志の方々に話を(うかが)うと、皆さん「あれほど楽しい戦いはなかった」「皆が折伏(しゃくぶく)歓喜(かんき)と功徳の体験を語っていた」と目を輝かせて言われます。そして、その原点を胸に生涯、信心を貫き、幸福な人生を歩まれています。
 大串 信心の大先輩たちの姿に接すると、「師弟共戦」の人生がいかに尊く、福徳に満ちあふれているかを実感します。
 永石 二月闘争の折、先生は多忙な中でも、広布の最前線で奮闘する人たちを、一軒一軒(たず)ね、親しく語り合い、励ましを送ることを重要な日課とされていました。
 長谷川 先生の真剣な姿に、一人また一人と自身の宿命転換を()けて、折伏(しゃくぶく)に立ち上がっていったのです。弘教(ぐきょう)・拡大といっても、この地道な励ましの積み重ねがあってこそ、勇気と希望の前進となる。「一人を大切にする」精神こそが、全てのリーダーが心すべき点です。
 原田 大きな会合で呼び掛けているだけでは、人の心は動きません。リーダーが唱題を根本に生命力をみなぎらせ、自身の体験と確信を生き生きと語る中で共感と納得が生まれ、前進の力が出てくるのです。
 永石 大切なことは一人一人が張り切って「私の二月闘争」に取り組んでいくことですね。
 原田 創立100周年へ向かう大事な十年≠ヨの出発の年です。私たちは師弟誓願(せいがん)の祈りと戦いで、自身の人間革命に挑戦してまいりたい。

牙城会結成記念日

 志賀 2月1日は男子部の人材グループ、牙城会の結成記念日です。
 永石 牙城会の皆さんの献身(けんしん)があって、日々、安心して会館を利用することができます。心から感謝いたします。大変にありがとうございます。
 志賀 今月は、牙城会の永遠の指針(ししん)である「信念の人」「努力の人」「忍耐(にんたい)の人」を池田先生から頂いて40周年となります。今、全国の牙城会メンバーが改めて、自分自身への指針として受け止め、それぞれの使命の場所で先駆(せんく)折伏(しゃくぶく)弘教(ぐきょう)に励み、職場や地域でも実証を示す挑戦を続けています。
 原田 先生は「牙城会の成長が、学会の発展である。牙城会の勝利が、創価の勝利である」と万感の期待を寄せてくださっています。広布の宝城(ほうじょう)である会館を護ることは、自身の人生を照らす福徳となることを確信して日々の任務と学会活動に当たってください。

(2020. 1.30. 聖教新聞)

 

 

<8> 友の命の幸福の種は必ず開花
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、西方男子部長、大串女子部長

 大串 中国を中心に感染が拡大している新型コロナウイルスについて、WHO(世界保健機関)は1月30日、「国際的に懸念(けねん)される公衆衛生上の緊急事態」に当たると宣言しました。
 西方 厚生労働省は、日本国内で広く流行が認められている状況ではないとし、過剰に心配することなく、インフルエンザ等と同様に、「手洗い」や「せきエチケット」等の基本的な感染症対策に努めてほしいと呼び掛けています。
 大串 十分な睡眠とバランスのよい食事を心掛け、免疫力を高めておくこと。乾燥しやすい室内では加湿器等を使い、適切な湿度(50〜60%)を保つことが重要だともいわれています。
 原田 1日付の聖教新聞でも報じられた通り、正確な情報の把握に努め、「手洗い・うがい」「せきエチケット」「体調がすぐれない場合は早めに医療機関で受診し、会合参加をはじめ、活動を自粛」の3点を徹底していきたいと思います。冷静かつ着実な対策で、健康を勝ち取りましょう。
 西方 さて、池田先生が本年も、1・26「SGIの日」を記念する提言を発表されました。タイトルは、「人類共生(きょうせい)の時代へ 建設の鼓動(こどう)」。「気候変動問題」への視座(しざ)と行動、「核兵器禁止条約」発効に向けた取り組みなどについて、つづられています。
 長谷川 「教育のための国際連帯税」の創設など、紛争や災害の影響で教育の機会を失った子どもへの支援強化も訴えています。
 永石 その最後で先生は、90年前の1930年11月18日に発刊された『創価教育学体系(たいけい)』のケースや表紙に描かれた「ランプ」の絵柄について紹介されています。教育の光で子どもたちを照らしたい!≠ニの牧口先生・戸田先生の「誓いと行動が込められている気がしてならない」との一節(いっせつ)には、深く胸を打たれました。
 原田 一国()げて軍事化へ狂奔(きょうほん)していく中、牧口・戸田両先生は、「教育のための社会」「子どもの幸福のための教育」を厳然(げんぜん)と訴えられました。生命尊厳(そんげん)哲理(てつり)を基調に、平和・文化・教育の光で社会を照らす、SGI運動の原点の一つがここにあります。
 長谷川 そして今、学会の存在は、世界の希望の(はしら)となっています。たとえば、ブラジル・カンピーナス大学のモハメッド・ハビビ客員教授は、「SGIは世界平和の模範の団体である」と語り、「池田会長は場所や時間に縛られることなく、人類を救っていく希望の道、そして未来永遠にわたる平和の道を示されている」と述べています。
 西方 SGI提言≠ノついては、これまで、インド、スペイン、ボリビアなどの国で識者が登壇してシンポジウムが開かれ、講義の教材として使用する大学も多くあります。
 原田 日本でも、多くのマスコミが報道をし、注目しています。私たちはこれからも、平和・文化・教育の運動を大きく展開していきたい。

「今生人界の思出」
 永石 全国の友が今、弘教(ぐきょう)・拡大に全力を尽くしています。ある方は、「30年来の友人に折伏(しゃくぶく)が実りました。相手の方から『ずっと変わらず応援をしてくれたのが、うれしかった』と言われ、やはり下種を続けることが大切であると感じました」と語っていました。
 原田 御書に「法華経を耳にふれぬれば(これ)(たね)として(かなら)(ほとけ)になるなり」(552ページ)と(おお)せの通り、日蓮仏法は「下種(げしゅ)仏法」です。友の生命に、「仏の種」「幸福の種」を下ろしていけば、必ず花開く時がやって来ます。
 大串 先生は「信念をもって語り切ることだ。そのために悩むことは、菩薩(ぼさつ)の悩みである。全ての苦労が、仏の境涯(きょうがい)を開いていく」と強調されています。
 永石 「折伏(しゃくぶく)は真心が通じますように≠ニ祈っていくのです。そうしていけば、信用が残る。感動が残る。それが大事です」との指導もあります。
 原田 友の幸福を祈り抜く。これほど崇高(すうこう)なことはありません。「祈りから全ては始まる」ことを命に刻み、新たな勝利の歴史を開く「令和の二月闘争」を起こしてまいりましょう。
 長谷川 その中、1月に発刊された『ワールド セイキョウ』が大好評です。「斬新(ざんしん)な内容で友人に渡しやすい」「感動で涙があふれました。素晴らしい体験を友人にも伝えます」などの声が届けられています。
 大串 特に、芸術部の加藤茶さん・綾菜さん夫妻へのスペシャルインタビューの反響はとても大きく、夫妻の信心のドラマに感動が広がっています。
 原田 「ワールド セイキョウを活用して、ますます折伏(しゃくぶく)に挑戦します!」と元気の語る同志も多くいます。「(すべから)く心を(いつ)にして南無妙法蓮華経と(われ)(とな)()をも(すすめ)んのみこそ今生(こんじょう)人界(にんかい)思出(おもいで)なるべき」(御書467ページ)です。勇気の対話で、最高の思い出を築いていこうではありませんか。

励まし運動に注力

 長谷川 本日からは、本年最初の「励まし週間」が始まります。全リーダーが一丸(いちがん)となって、訪問・激励に動いていきたい。
 西方 ある識者が語っていた言葉が印象に残っています。「現代は、激しい競争社会です。誰かが勝って、誰かが負ける≠ニいう構造が常態化(じょうたいか)し、他者と分かち合う力が弱くなっています。こうした中で、励まし合うことは、実は非常に困難なことなのです」と。
 永石 その方は、「池田会長は互いに励まし、支え合いながら、全員が人生の勝利者になってほしいと願われています。その通りに、励ましの世界を広げているのが、SGIなのです」とも述べられていましたね。
 原田 創価学会は「励ましの団体」です。それは、全ての人間がもつ限りない可能性を信じているからこそできる行動です。ここに世界の一級の識者は注目しています。私たちは、その誇りも高く、「励まし運動」に徹していきたい。

(2020. 2. 3. 聖教新聞)

 

 

<9> 師弟が開いた世界広布の大道
出席者:原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長、志賀青年部長、大串女子部長

 大串 2月11日、戸田先生の生誕120周年を迎えます。
 原田 戦後の荒廃(こうはい)した日本社会にあって、戸田先生は学会を再建し、庶民の幸福のため、立正安国の闘争を開始されました。そして、不二の弟子たる若き日の池田先生が、その全てを支えられたのです。
 永石 池田先生は「私が戸田先生にお仕え申し上げたのは十年余。しかし、この十年で、百年にも、千年にも匹敵(ひってき)する薫陶(くんとう)を受け切ったと自負しています」と語られたことがあります。
 長谷川 どれほどの激闘(げきとう)の日々であったか。池田先生が戸田先生のもと戦われた10年余で、学会は、戸田先生の願業であった75万世帯の弘教(ぐきょう)拡大を達成することができました。
 永石 しかし当時、今日のような世界宗教としての学会の運動の広がりを想像した人は内外ともにほとんどいなかったと思います。
 長谷川 その中で、戸田先生は「われわれの目的は、日本一国を目標とするような小さなものではない。日蓮大聖人は、東洋にとどまることなく、全世界の果てまで、この大白法(だいびゃくほう)を伝えよと仰せなのである」と、世界広宣流布を展望されたのです。
 原田 それを自身に託された使命として深く受け止め、一人立たれたのが池田先生でした。全国各地で拡大の先陣を切り、日本国内の広布の基盤を築かれていきました。そして、池田先生は師の大願を胸に、第3代会長として世界広布の指揮を執られたのです。
 永石 会長就任5カ月後には世界への平和旅の第一歩を刻まれました。広布の未来を開かれた大闘争に、ただただ感謝の思いです。
 志賀 今や、世界の知性がSGIの理念に深く共鳴する時代になっています。ハーバード大学名誉教授のヌール・ヤーマン博士は、「創価学会の思想は今、世界のどの地でも受け入れられています」と、社会に根差し、励まし合いながら進む学会の運動を高く評価。さらに、「池田先生は、この宗教の持つ役割、そして仏教の最善の側面をさらに高めて、普遍的な人間主義の思想を広められています。仏教史上、初めての偉業(いぎょう)です」と語っています。
 長谷川 世界からのこうした評価も、一朝一夕(いっちょういっせき)に築かれたわけではありません。全て、世界を舞台にした、池田先生の対話の戦いがあってのことです。先生の、世界の識者・知性との対話は実に1600回を超えています。
 原田 SGIの発足は今から45年前の1975年1月26日。当日のスピーチで先生は、トインビー博士が先生との対話を通して将来、地球的規模で人類の統合がなされる時には、世界宗教が広まることが重要な役割を果たすであろう≠ニの考えに立つようになったことを紹介されました。
 志賀 そうした深い意義と展望をもって、SGIは発足したのですね。
 原田 そうです。先生は、対談の最後、博士にアドバイスを求めた際のことも教えてくださいました。「博士は大きく手を振って『何もない』と答えました。私は学者であり、実践(じっせん)家ではない、意見を述べるなど、おこがましいと言うのです。そして、『世界の人びとのために、仏法の中道哲学の道を、どうか勇気をもって進んでください』と言われました」と。
 志賀 国際情勢が混沌(こんとん)とする現代にあって、SGIの使命がますます大きくなっているのを実感します。
 原田 5年後にはSGI発足50周年、10年後には学会創立100周年を迎えます。この10年は学会にとっても、激動する地球社会にとっても最重要の10年になります。御書に「(なんじ)(すべから)く一身の安堵(あんど)を思わば()ず四表の静謐(せいひつ)?(いの)らん者か」(31ページ)とあります。私たちは生命尊厳(そんげん)哲学(てつがく)(かか)げて広布拡大に取り組み、さらなる飛躍(ひやく)を期していこうではありませんか。

多くの友人も参加

 志賀 女子部の「ロマン総会」が、大成功で終わりましたね。
 大串 総会に際して、池田先生からはメッセージをはじめ、聖教新聞紙上でも重ねて激励(げきれい)をいただき、感謝の思いでいっぱいです。
 永石 リーダーの皆さんが真剣に祈り、友情と共感を広げる姿が各地で感動を呼んでいました。通常の会合の2、3倍のメンバーが集った地域も多かったそうですね。
 大串 はい。初めて女子部の会合に参加したメンバーや、ロマン総会を機に、学会活動に一歩踏み出すメンバーも各地で生まれ、喜びが広がりました。地域の婦人部、壮年部の方々の大応援のおかげです。大変にありがとうございました。
 永石 多くの友人も参加されていましたね。
 大串 対話を重ねてきた友人が、同世代の女子部が信仰を通して生き生きと活躍している姿に感動し、その場で入会を希望するなど、数多くの弘教(ぐきょう)が実りました。参加していたメンバーにも感動が伝わり、折伏(しゃくぶく)の波動が広がっています。
 原田 女子部の発展が未来の学会の土台となります。皆が幸福の大道を歩んでいただきたい。(とうと)華陽(かよう)姉妹のいっそうの活躍を願っています。

絶対無事故を祈念

 長谷川 1月は暖冬と報じられましたが、2月上旬は平年並みの寒さが続く予報が出ています。
 永石 特に朝は冷え込みます。日々、聖教新聞を届けてくださる販売店、無冠の友の皆さんはくれぐれも健康第一、無事故第一でお願いします。私たちもしっかり祈ってまいります。
 原田 一切の油断は禁物です。共々にはつらつと広布の使命を果たせるよう祈り、各人が健康管理と無事故に徹していきましょう。

(2020. 2. 6. 聖教新聞)

 

 

<10> 信心の実証光る地域の灯台
出席者:原田会長、落合農漁光部長、鈴木農漁光部女性部長、西方男子部長、大串女子部長

 西方 2月16日は、日蓮大聖人の御聖誕(ごせいたん)の日です。創価学会は大聖人直結(ちょっけつ)仏意仏勅(ぶついぶっちょく)の団体として、御遺命(ごゆいめい)である世界広宣流布を現実のものとしてきました。
 大串 大聖人は、「多くの川の流れが集まって大海となり、小さな(ちり)が積もって須弥山(しゅみせん)となる。日蓮が法華経を信じ始めたのは、日本国にとっては、一滴(いってき)の水、一粒(ひとつぶ)(ちり)のようなものである」(御書288ページ、通解)と述べられ、「二人、三人、十人、百千万億人と、人々が法華経の題目を(とな)え伝えていくならば、妙覚(みょうかく)須弥山(しゅみせん)ともなり、(だい)涅槃(ねはん)の大海ともなるであろう」(同)と宣言されています。
 原田 この御本仏(ごほんぶつ)(おお)せ通りに、一人また一人と法華経の題目を唱え、語り広げてきたのが創価学会です。192カ国・地域に広がる創価の連帯が、その何よりの証明です。目覚めた一人が、次の一人へと仏法の偉大さを伝えていく――永遠に変わることのない広布の道を私たちはさらに力強く歩んでいきたい。

「体験主張」に共感

 西方 昨年は、大型台風や記録的豪雨などの影響で、特に大きな自然災害があった年でした。そうした中でも、日夜奮闘(ふんとう)してこられたのが、2月17日に「部の日」を迎える農漁光部の皆さんです。
 原田 池田先生は昨年12月の「随筆」で、「災害が打ち続いた本年、農漁光部の方々のご苦労が痛いほど(しの)ばれてならない。『変毒為薬(へんどくいやく)』されゆくことを祈念(きねん)し、題目を送らせていただく日々である」と真情をつづられています。私たちも、「豊作」「豊漁」を深く祈念しています。
 落合 鳥取でブルーベリーを栽培する壮年は、農業のことをもっと専門的に学びたいと、地元の国立大学の大学院に進学。この3月に、修士号を取得する予定です。皆さん、災害に負けずに頑張っています。
 大串 部の日を記念して、「農漁村ルネサンス体験主張大会」も開催されますね。圧巻(あっかん)の体験にいつも感動しています。
 鈴木 参加を楽しみにする友人も多く、ある県では前回の体験主張大会に、女性だけで148人の来賓(らいひん)が集いました。「さまざまな困難に直面しながらも、前を向いて励む力は、深い信仰のおかげなのでしょう」「自信をもって堂々と発表している、生きる姿勢がすごい。大迫力でした」などの感想を語っていました。
 大串 今や地域の名物行事となり、地元の新聞で会合の模様が大きく報じられることもあるそうですね。
 落合 登壇(とうだん)される方の活躍も目覚ましく、2016年に発表をされた長野のトマト農家の方は、果物のように甘くて芳醇(ほうじゅん)≠ニ高い評価を得て、、後日、島根県浜田市が行う大規模栽培を任されるようになりました。
 鈴木 兵庫県で酒米を作る方は、自分の酒米で造った日本酒を販売できるようになり、地域の名産として、ふるさと納税の返礼品にも選定されています。
 原田 今年は、対話拡大の息吹(いぶき)がみなぎる中で開催される体験主張大会です。大勢の方の参加を念願しています(VOD番組として視聴。開催単位、日程等は方面・県に一任)。

創価の旗を掲げて

 鈴木 農業・漁業を営む方のもとへ、一軒一軒、家庭訪問に(うかが)う中で、キャベツ農家の婦人部員にお目にかかりました。その方の仏壇の前には、池田先生が農漁光部の友に贈った「誠実の汗を光らせ 農村で奮闘する 神々(こうごう)しき君を思う。『今年も 豊作であれ!』『労苦(ろうく)よ (みの)りとなれ!』 私は きょうも祈る」との指針(ししん)が置かれていました。自然が相手の仕事です。思い通りにならないこともあります。でも何があっても、先生の指導を抱き締めて前進されていることに深く感動しました。
 西方 牧口先生は、日本海に(のぞ)む新潟県の荒浜(あらはま)で生まれ育ちました。戸田先生は、石川県の塩屋の漁村に生まれ、北海道の厚田で育ちました。池田先生も東京湾の海苔(のり)屋の生まれです。
 原田 池田先生は、この事実を通し、農漁光部の指針(ししん)集『希望の新時代は我らの農漁村から』の中で、「創価の三代は、(みな)、生命を(はぐく)み支える海辺の農漁村の出身であること、すなわち『農漁光部』の一員であることを、無上(むじょう)(ほま)れと強く自負(じふ)してきました」と述べられています。
 落合 これほど励みになる言葉はありません。中には、地域でただ一人、創価の(はた)(かか)げ、粘り強く信頼を広げる方もいます。そうした方々にとって、全てを分かってくださる師匠と一緒に歩めることが、どれほどの力になっているか。
 原田 昨年9月に聖教新聞に掲載された、山形で酪農を営む婦人部の方の体験は大きな感動を呼びましたね。彼女は、それまで全く経験したことのなかった酪農の家へ(とつ)ぎます。病気も経験し、慣れない作業の毎日でしたが、持ち前の明るさで、地域の灯台(とうだい)≠目指す姿を、全国の「酪農発表大会」で語った結果、最優秀賞に輝いたのです。
 落合 思いを詰め込んだタイトルは「地域の灯台目指して 〜一家和楽の道=酪農/宿命を使命に〜」。原稿の中で、「農村の模範となるような、盤石(ばんじゃく)な家庭を築き上げることができれば、そのご一家は、地域社会を照らす確固(かっこ)たる灯台となります」との池田先生の小説『新・人間革命』の一節も紹介しました。
 鈴木 来賓からは、「計り知れない苦難を乗り越え、これからの展開が最も期待される家族経営であり、地域の灯台にすでになっている」などと称賛(しょうさん)が寄せられました。
 原田 聖教新聞では今、厳しい自然環境に屈せず、日本、世界の食を支え、命を(はぐく)む、農漁業の関係者を紹介する企画「(えん)Joy×農(漁)Life」を連載しています。食と生を守ってくださる全ての方に感謝を申し上げ、ますますの健勝を祈念しております。

(2020. 2.13. 聖教新聞)