恵嵬が谷で修行をしてたときに目の前にあらわれて邪魔をしようとした鬼神のひとりで、美しい天女のすがたをしてます。
さんざん恵嵬にじゃれついて修行のさまたげをしてましたが、恵嵬が「わたしのこころは死灰のようなものだ」と言ったところ「海水も須弥もかたむけることが出来るが上人の心志はかたむけられぬ」とおそろしい声をあげてパーっと消えてしまいました。それ以後、鬼神たちは邪魔しに出ることはなかったと言います。
☆ 莱莉垣桜文 附註
『梁朝高僧伝』などに出て来るもので、「むとうき」と「むふくき」につづいて恵嵬法師の前にあらわれました。
和漢百魅缶│2013.02.07
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