漸化式-U
n}が n=2n-1+2n の関係を満たすとき、n1を用いて表せ。
  この問題だけでなく、n(n)=k{n-1(n−1)} ・・・@ として解くのが一般的です。
  まず、この問題では2nに着目して、  n+2n=2{n-1+2(n−1)}+4   と変形します。
  ここで、 an+2n を一塊に考えれば、線形の漸化式になります。
     よって、   an+2n+4=2{n-1+2(n−1)+4}  となるので、
   {n+2n+4}は、公比 2、初項 1+6  の等比数列になるので、
       n+2n+4 =2 n-1 1+6)  より、 n=2 n-1 1+6)−2n−4  

   変形のやり方にある程度の応用力が必要です。慣れるまでは、恒等式を利用してもいいです。
   恒等式を利用するには、この例題では、(n)が n の一次式であることは見当がつくので、
   (n)=pn+q とおきます。これで、(n−1)=p(n−1)+q  となり、@ に代入して、
   n−(pn+q)=k{n-1−p(n−1)+q} として、問題の n=2n-1+2n と係数比較します。


n}が n=2n-1+2n 2  の関係を満たすとき、n1を用いて表せ。
解答例  (ここでは、変形を考えるより恒等式の利用が簡単で速い)

    n(n)=2{n-1(n−1)}  となる(n)を、(n)=pn 2 +qn+ とすると、
    n−(pn 2 +qn+)=2{ n-1−(p(n−1) 2 +q(n−1)+)}  より、
    pn 2 +qn+−2{(p(n−1) 2 +q(n−1)+)}=2n 2    がすべてのnで成立するので、
              −p=2
            4p−q=0
        −−2p−2q=0   より、 p=−2,q=−8,=20
     (n)=−2n 2 −8n+20  によって定まる { n(n)} は公比2,初項1−10 の等比数列
    よって、 n(n)=2 n-1 1−10)  より n=2 n-1 1−10)−2n 2 −8n+20 


n}が n=3n-1−2n-2 の関係を満たすとき、n12を用いて表せ。
解答例(特性方程式で解答するだけではありません。)
     n=(2+1)n-1−2n-2 より  n−2n-1n-1−2n-2 , nn-1=2(n-1n-2
     n−2n-1n-1−2n-2n-2−2n-3=・・・・・=2−21 ・・・@
      nn-1=2(n-1n-2)=2 2n-2n-3)=・・・・・=2 n-2 2 1) ・・・A
     AX2−@ より、n=2 n-1 21)−2+21  

   中央の項の変形で、あっさりできます。ここでは、番号を下げて解きましたが、等比数列で解答してもOKです。
   また一方が階差数列を表すときでも連立で解いた方が楽です。)    


次の漸化式が成り立つ数列の一般項を求めよ。
(1)n=nn-11=1   (2)n=2n-1+3 n 1=1   (3)(n−1) n=nn-1+1,1=1
(1) (この解法は、和と積の違いで階差の解法に似ています。)
    番号を順に下げていきます。
       n=nn-1n-1=(n−1)n-2n-2=(n−2)n-3,・・・・,2=21
    ここで、最初の漸化式の番号と最後の漸化式の番号の関係から、n≧2 で、これらを辺々掛けると、
     nn-1n-2・・・2=nn-1(n−1)n-2(n−2)n-3・・・21  
    また、1=1 であるので全ての項について、n≠0 である。
         よって n=n (これは、n=1でも成り立つ。) 

    * 辺々掛け算をしたが、順に代入してもよい。(普通はこの方法を使います。)
       n=nn-1=n(n−1)n-2=n(n−1)(n−2)n-3=・・・・=n(n−1)(n−2)・・・21


(2) 3 n で割る方法と、(n)を用いる二通りの方法があります。
   [1]3 n で割る方法
       両辺を3 n

で割ると、 n .
n

n-1 .
n-1
+1 より、  n .
n
−3=
( n-1 .
n-1
−3 )   となるので、
       数列 { n .
n
−3 } は、公比
、初項 1
.
−3=−
 の等比数列であるから、
  
      . n .
n
−3=−
(
) n-1


=−4 (
) n


  よって、n=3 n+1

−2 n+2

   [2](n)を用いる方法
      ここでは、(n)=k3 n (kはnに無関係な定数) として、n−k3 n =2(n-1−k3 n-1
      与式を成り立たせるには、k=3 である。
      よって、 n−3 n+1 =2(n-1−3 n )=2 2 n-2−3 n-1 )=・・・=2 n-1 1−3 2 )=−2 n+1
              n=3 n+1−2 n+2   となる。

    どちらの解法でもいいですが、個人的には、後半の[2]の解法が私の好みです。


(3) 両辺をn(n−1)で割ると、 n
.
.n-1
n−1
   1  .
n(n−1)
.n-1
n−1
 1 .
n−1

        よって、 n
.

.n-1
n−1
 1 .
n−1
=・・・・・= 1
.
+1 =2   より  n=2n−1
    *階差数列を利用してもいいですが、形をそろえると簡単です。


 



             応用