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新聞記事

「ぶらり食べ歩き」 河北新報 2009年(平成21年)6月19日(金)掲載

河北新報掲載写真01

ジンギスカン料理の由来については諸説あるが、山形市の蔵王温泉でも半世紀にわたって、名物料理として観光客らに親しまれている。

戦後間もない1949年、「名物料理をつくろう」と雄志が取り組んだのが始まりで、羊毛価格の暴落に困窮する県内農家を救済する目的もあったらしい。旅館のおかみが集まって作り方の教室を開催。メニューとして出した59年の冬季国体で好評を博し、全国に知られるようになったという。

蔵王温泉街の近くにある専門店「元祖ジンギスカン・シロー」では、当時の味を楽しむことができる。 ラム肉の赤身を、脂をひいた特製の鉄板に載せる。「ジュウッ」という食欲をそそる音と、広がる羊肉の香り。キャベツやモヤシ、ピーマンなども焼き、肉汁をたっぷり染みこませる。驚くほど柔らかい肉は不思議と臭みがない。

店主の斎藤と恒晴さん(59)は「食べやすく胸焼けもしないと、幅広い年代の人に喜んでもらっている」と自慢する。ロース肉を生のまま買い付け先から直送。自家栽培のコメや野菜など、素材にはとことんこだわる。

おかみらに作り方を教えたのが、斎藤さんの父で創業者の恒夫さん(84)。以来50年、蔵王温泉は全国からスキー客らが訪れる観光地になった。温泉街の旅館も、ジンギスカンを看板メニューに掲げている。

店によって味は少しずつ違うとういうが、「元祖ジンギスカンシロー」は開業当時から同じ料理方法を守る。「変らない味を懐かしんで、何十年も通ってくれるお客さんもいる」と恒晴さん。「原点の味」を伝え続けてる。(山形総局・浦響子)