「じんましんQ&A」宮地良樹編 医薬ジャーナル社 (Q13足立準)より

 コリン性じんましんは、運動、温熱刺激精神的緊張によって誘発されるじんましんで、1924年DUKEによって始めて記載された。

 蕁麻疹の中ではどちらかといえば珍しいほうだが、決して少なくはない。

1.発生機序

 多くの研究がなされているが、いまだに不明な点が多い。

 交感神経節後線維の興奮によってその汗線支配神経の終末からアセチルコリンが放出され、その後明らかにされていない過程を経て、マスト細胞からヒスタミンが遊離されて起こると考えられている。

 コリン性じんましんとアトピー疾患との合併がしばしば認められ、本症とIgEアレルギーとの関連が考えられる。

2.臨床

発症年齢

 10〜30台にかけて多く、20歳前後の青年期に特に多い。

症状

 運動や風呂、温かい食事や暖かい部屋に入って体が暖まったり、喜んだり怒ったりして興奮したときに、周辺に紅暈を伴った針先の大きさから4mm大の点状の膨疹が顔面、四肢末端より、むしろ体の中心部に認められることが多い。

 症状が強まるにつれて数が増し、重症の場合には全身に出る。自覚症状としては、かゆみ、あるいはピリピリとした痛みを訴えることがある。

 通常数分から1〜2時間、平均30分ほど持続する。一過性の血圧低下、腹痛、嘔気、頭痛などの症状を伴ったり、運動誘発性のアナフィラキシーをきす場合もある。

経過

 数年ぐらいして治るものが多い。全経過は3〜16年、平均7.5年という報告がある。

3.診断

 省略(専門的知識・用語の羅列のため)

4.治療

 抗ヒスタミン薬が第一選択とされる。以下省略(専門的知識・用語の羅列のため)