2002,7,17掲載 | 今週の話題バックNo.48 | 2002,6,1〜6,30 |
秋田内陸縦貫鉄道株式会社(本社・阿仁町、社長・岩川徹鷹巣町長)の第18回定時株主総会が28日、阿仁町のふるさと文化センターで開かれ、13年度の収支報告などを承認した。利用客減少に伴う運輸収入の減収などで、単年度経常損失は303,025千円に上り、前年度比48,126千円(11.9%)減少、2年連続で赤字が3億円を上回った。
岩川社長はあいさつで、「営業的に非常に厳しい状況。努力を重ねてきたつもりだが、このままだらだらと続けていくわけにもいかない。今後の道を選択するべく、本年度から3ヵ年で最後の頑張りをし、最終的な方向性を見いだしたい」と理解を求めた。
収支状況は、収入が▽鉄道事業収入;220,627千円▽関連事業収入;34,337千円▽営業外収入;2,086千円の合計257,050千円となり、前年度比で48,778千円の減収となった。
これに対し、費用(支出)は560,075千円。内訳は、▽人件費;307,498千円▽修繕費;135,122千円-など。経費削減など経営改善策が一定の成果を収め、前年比で89,604千円減少したものの、収入から支出を引いた単年度の経常損益は303,025千円の赤字となった。
定期券による通学利用が6万人近い落ち込みをみせており、大幅な輸送人員減少につながった。
全日本スキー連盟(堤義明会長)は今日、都内・赤坂プリンスホテルで本年度春季の定例評議員会を開き、併せて米国・ソルトレークで行われた冬季五輪で入賞した選手などの表彰式を行う。このうち秋田県関係では、今五輪コンバインドで入賞を果たしたノルディック複合界のホープ、阿仁町出身の高橋大斗(鷹巣農林出・北海道東海大4年、21歳)が、世界を相手にともに戦ったチームメンバー3選手とともに、晴れの表彰を受ける。
表彰式は午前11時から行われ、ノルディック複合の新種目、スプリントで日本勢最高の6位と善戦した高橋、また、団体で8位入賞を果たした高橋、荻原、富井、森ら4選手。
その他の受賞者は、ジャンプ陣の船木和喜、原田雅彦、宮平秀治、山田大起。フリースタイル・モーグルの里谷多英と、上村愛子。クロスカントリーの今井博幸、スノーボードの中井孝治と三宅陽子。
25日午後零時30分頃、森吉山8合目付近を登山中の森吉町米内沢字柳原14−7、森吉警察署員・斎藤吉幸さん(36)が転倒、左脚骨折の重傷を負った。斎藤さんは、高山植物鑑賞のため職場の同僚7人と阿仁スキー場のゴンドラを利用して登山をしていたもの。
同僚が携帯電話で救助を要請し、県警のヘリコプター「やまどり」が現場に急行したが吊り上げられず、結局県の防災ヘリコプター「かもしか」が出動して吊り上げ、同町米内沢の丹平川原まで運び、救急車で公立米内沢総合病院へ収容した。
ゴンドラを利用すれば、簡単に登山できると思われがちだが、着いた先は1,200メートルを超える高山で、しかも足場が悪い。安易な登山は禁物!くれぐれも注意を!
森吉山阿仁スキー場のゴンドラを使って、森吉山の花々を楽しむ「森吉山花の百名山紀行」は、連日多くのハイカーで大盛況。25日の魁紙夕刊に特集記事が掲載されたせいか、26日は平日にも拘わらず、中高年の登山者で終日賑わった。
ゴンドラ山頂駅舎(1,200b)から山頂(1,454b)までは1時間。石森周辺まで歩道沿いにイワカガミ、ゴゼンタチバナ、アカモノが満開。紫色のハクサンチドリが彩りを添える。
避難小屋〜山頂間はヒナザクラ、イワカガミが満開だが、シラネアオイ、チングルマは盛りを過ぎた。コバイケイソウが花を付けだし、ニッコウキスゲが僅かに一輪だけ咲いていた。
頂上直下のミヤマシャジン、ハクサンフウロは影も形も見えない。絶滅してしまったのだろうか?
山頂から山人平までは、約30分。山頂を下る急斜面に大量の残雪がある。急斜面を下って山人平へ向かうハイカーも多い。山人平は木道が整備された湿原。ショウジョウバカマの大群落がある。
石森〜森吉神社間の雪田で可憐なヒナザクラが満開。神社前のハクサンチドリとニッコウキスゲが(2本のみ開花)際立って綺麗だった。神社と冠岩を礼拝。
神社〜石森間の歩道下の斜面はニッコウキスゲの大群落があり、7月になれば一斉に咲き誇る。その頃はゴンドラの運行はないので、額に汗して登った者のみが、その代償として感動を得られる!
山もその頃は雑踏と喧噪から開放され、いつもの表情に戻ることだろう!
同スキー場のゴンドラを使って、森吉山の花々を楽しむ「森吉山花の百名山紀行」は、阿仁、森吉両町の主催。ゴンドラは、30日まで運行している。
上小阿仁村の6月定例会が、25日〜27日までの3日間の日程で開会した。上程議案は、14年度一般会計補正予算、同簡易水道事業特別会計補正予算、同老人保健特別会計補正予算、村職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正案、村情報公開及び個人保護に関する条例改正案の計5件。報告7件。
行政報告の中で北林村長は、地方交付税の13年度実績が前年度対比5.5%の減額となっていると指摘。その上で、「市町村合併の促進など昨今の市町村行政を取り巻く情勢は大変厳しく、よりスリムな自治体運営を強いられてきている」とし、今月18日に行政改革推進本部を設置した旨を報告。そして、「改めて行政改革大綱を策定し、行政改革に取り組んでいく」との方針を示した。
また、ペイオフ対策については、4月以降、公金の確実かつ効率的な運用を図るため、公金管理委員会を設置し、運用方針を定めて対応していると説明。さらに、「金融機関の健全経営の指標といわれている自己資本比率の基準は、国内営業の場合は4%、海外営業の場合は8%といわれている」とし、一層の確実性を図る見地から6%以上をクリアしている場合は継続して取引をし、それを下回ってきた場合は対応を再検討していくとの姿勢を明確にした。
26日は一般質問が行われ、2議員が登壇して、市町村合併や介護保険と福祉施策、バス路線空白域の解消などについて村長の意思や今後の方向性などを質問する。
「足もとを見つめ豊かさを実感できる山村社会の創造を」をテーマにした山村蘇生シンポジウムが、21〜23日の日程で阿仁町を会場に開かれた。同会議は、歴史の中で築かれてきた地域の生活文化を再認識し、21世紀の暮らしのあり方を再発見しようというのが目的。
今回の会議には全国各地から約80人が参加して町民との懇談会、鉱山やマタギなど町の自然、文化をテーマにしたフィールドワークなどを行った。
シンポジウムには、会議の参加者のほか地域住民らも参加。農水省の「食料・農業・農村審議会委員」などを務める女優の浜美枝さんが「新しい風がふく〜まち、むら〜」と題して講演。午前中に参加した森吉山のゴンドラツアーの感想について、「素晴らしい自然環境に感激した。地元に住んでいるとあまり実感できないかもしれないが、皆さんは素晴らしい宝に囲まれて暮らしている。この町、この地域に住んでいるということを誇りに思って」などと述べた。
講演終了後は、浜さんと民族文化映像研究所の姫田忠義所長、秋田大学の松岡昌則教授、岩手大学の岡田秀二教授の4氏が、パネルディスカッションを行い、山村の未来について語り合った。
夏休みを利用して児童らが合川町の自然や農家とふれあう「2002年夏休み 短期・長期子ども自然村」は、短期留学コースが7月下旬に、長期留学コースが同下旬から8月上旬にかけて行われる。21日に参加受付を締切、まとめたところでは、短期が定員15人に対して県内外から25人の応募。しかし、長期は同30人の募集枠に対して10人の応募にとどまっている。このため事務局は、長期の応募期間を延長することに決めた。
今年のスケジュールによると、「短期留学コース」は7月26日から31日までの6日間で▽阿仁川で泳いだり釣りをしたり、さし網で鯉をとるなどの川遊び▽イワナやヤマメの渓流釣りやつかみ取り、カブトムシやクワガタムシなどを探しに行こう▽農家の子供になり、一緒に泊まる友だちと兄弟になろう。農家の仕事を手伝おう。秋田名物の「きりたんぽ」を作ってみよう、など地方色豊かな体験をする。
「長期留学コース」は、初日が短期と同様の7月26日。祖先を供養する同町の伝統行事「万灯火(まとび)」が行われる8月8日まで滞在し、自分たちで作ったイカタでの川下りやブナ林登山など、短期以上にさまざまなメニューを盛り込んでいる。短期は町教委単独、長期はこれに県補助を受けての事業予算計上。
参加に関する問い合わせは、町教育委員会「まとびの里」子ども自然村係(電話:0186-78-2117)
阿仁町選挙管理委員会が20日開かれ、立候補予定者説明会の日程や投票時間、開票場所などについて協議した。
立候補予定者説明会は来月9日午前10時から、役場会議室で行うことを決め、立候補の受け付けは、16日午前8時半から午後5時まで役場第3会議室で行うことに決まった。
21日に行われる投票は前回同様、町内9ヵ所で午前7時から行われるが、三枚、中村投票区は投票時間を2時間繰り上げ午後6時まで、吉田、水無、銀山、荒瀬、伏影、根子、比立内の各投票区は1時間繰り上げて午後7時までとした。
開票会場はこれまで、町民体育館としていたが「体育館の照明が暗いことや、心機一転という意味も込め」、町ふるさと文化センターに変更。午後8時から開票作業が始まり、当落判明は午後9時ごろとなる見込み。
不在者投票は16日から20日までの午前8時半から午後8時まで、開発センターで受け付ける。前回、選挙無効の原因となった県指定施設(町立病院、町養護老人ホーム、特別養護老人ホーム)での不在者投票に関しては、5月に県の不在者投票事務マニュアルについて各施設関係者と学習会を開催していることもあり、「あくまで施設の責任において行う」としたが、「施設から依頼があった場合は、町選管から立会人を出席させる」ことを確認した。
21日午前5時半頃、阿仁町比立内猿倉の比立内川沿いの砂利道(右岸)を走っていた埼玉県草加市瀬崎町1314-10、会社員・矢口富夫さん(54)の乗用車が約12b下の川に転落した。矢口さんは落下地点から約70b下流で発見され、救急車で阿仁町立病院に運ばれたが、約1時間後に脳挫傷で死亡した。
森吉署の調べによると、矢口さん等は阿仁町でイワナ釣りをしようと、友人3人と一緒に20日に埼玉県の自宅を車で出て、4人が2人ずつ車2台に分乗して、この日午前5時ごろ現場付近に到着。
矢口さんが川に降りたが魚影が見えないので30分ほどで車に戻り、場所を変えようと先頭になって出発、間もなく砂利道の作業道から先頭の矢口さんの車が誤って川に転落。矢口さんが車外に放り出されたとみられる。助手席に乗っていた千葉県我孫子市並木8-6-5、会社員鈴木広治さん(55)は落下後、自力で車から脱出し、軽いけがを負った。
現場は、比立内から旧国道(105号線)の牛滝橋(比立内川と繋沢の合流点)を渡って直ぐ右に曲がる作業道の旧比立内発電所へ通じる途中。発電所に通じる吊り橋までの間で、急な坂道の上、林道の下が川まで崖になっている箇所。県内では未明から雨となったが、事故当時、現場付近でも雨が降り続いていた。
7日の米内沢地区を皮切りにスタートした森吉町の「市町村合併についての懇談会」が、町内を一巡して終了した。これは、町の将来や町民生活に直接かかわる市町村合併について理解を深めてもらうとともに、広く町民の意見を聴き、今後の判断材料にしていこうと開催したもので、当初は8地区で開催する予定だったが、小又地区から単独開催の要望が出て、1地区を追加、20日までに終了したもの。
この間、町長や助役の他、企画観光課の担当職員が毎晩各地区をまわり、合併までの流れや効果などについて説明した。合併が必要とされている理由や全国的な動き、町の財政事情、合併特例法、合併までの流れなどについてスライドを使い、解説。合併による具体的な効果として、鷹巣阿仁部5ヵ町村の合併例をもとに、「人口は4万5千人を超え、市となる。議会議員や職員が減ることで、人件費だけで年間9億4千万円の削減が可能。また、事務系統の主要歳出だけでも、13億4千8百万円のコスト削減になる」と、財政面でのメリットを試算。
一方で、合併をしなかったケースについても述べ、「今後、地方交付税の減額などを考慮すると、財政計画の精査や行政改革による合理化の推進、独自施策の展開、住民負担の検討などが必要になってくる」とし、「合併は町民の総意で決めること。関心を持って考えてほしい」と理解を求めた。
ところで今回の懇談会に対する町民の出席率は概して低く、ほとんどの会場で参加者が低調だった。原因としては、午後7時からの開催なので、「未だ夜上がりしない人が多い」、「8時を過ぎると大儀になる」、「W杯サッカーの試合と重なった」などが考えられるが、マスコミや県のアンケートによると、合併に対する意識は高いと報道されているだけに、関心の低さが気になるところ…!
大館能代空港管理事務所が19日までにまとめた利用状況によると、東京(1日4便)、大阪(同2便)の両便をあわせた5月の利用客数は、前年同月比1,241人、8.6%減の15,739人。搭乗率は55.4%で、4月に比べて4.9ポイントアップした。利用客のうち同空港で降りたのは7,867人で、搭乗率55%。これに対し、同空港から乗った客は7,872人を数え、搭乗率は55.7%だった。
両便のうち東京便の利用客数は、降りた客5,206人、乗った客5,403人の計10,609人で、前年同月比224人の微増ながら5月実績としては開港以来最高数。また、大阪便の利用客は、降りた客2,661人、乗った客2,469人の計5,130人。前年同月を1,017人上回り、東京便同様、5月としては最高の実績を確保した。
このほか、5月の貨物取扱量は前年同月を1,416.3`、12.2%上回る13,052`。内訳は東京便が11,970`、大阪便は1,081`。
合川町の6月定例会は18日開会、会期を21日までの4日間とし、金田陽太郎町長の行政報告に続いて一般質問、議案上程、説明を行い散会した。行政報告の中で金田町長は、木材産業の振興と上杉駅前団地の販売促進を目的に、インターネットを利用した住宅販売を展開していく方針を明らかにした。また要介護高齢者などの受け皿となるNPO法人運営の、痴呆対応型共同生活介護(グループホーム)を援助していく姿勢も明確にした。
今定例会の上程案件は、本年度各会計補正予算7件、固定資産評価審査委員の選任への同意の計8議案のほか、13年度一般会計繰越明許費に係る繰越計算書を含む報告3件、専決処分報告の承認5件。
行政報告のうちインターネットを利用した住宅販売の展開は、木材産業の振興と上杉駅前団地の販売促進を図ることを目的に、町内外問わず大工工務店などを募集し、木の温もりを感じ、人にやさしい木造住宅をテーマとする設計図面を募集。それらの図面をインターネット上で公開し、広く全国に向けて情報を発信していく計画だ。「インターネット上で建物の平面図や立面図を公開することで、実際にモデル住宅を建築する費用負担がかからず、ローコストで全国に情報を発信できる」と町長の弁。今後は、町産材で建築した場合の助成制度を設け、木材産業の一層の振興と同団地販売促進の一助にしたいとしている。
また、要介護高齢者などの受け皿となるNPO法人運営の痴呆対応型共同生活介護を援助するのは、痴呆高齢者対策の一環。町長は「NPO法人の組織化に有志らが奔走中だが、社会的にも責任ある活動を継続的に行い、痴呆性高齢者の今日的課題を農・医分野と提携しながら解決していく上で必要」と強調。大野台の旧農業担い手研修教育センターを改造し、定員規模5人以上9人以下の1ユニットのグループホームを設置し、居宅整備とNPO法人の運営を積極的に支援する、との方針を示した。
阿仁町選挙管理委員会(柴田光顕委員長)が17日午前、町役場で開かれ、来月16日に告示、同21日に投開票の日程で町長選挙を執行することを決めた。これは、昨年6月に行われた同町長選の無効裁決取り消し訴訟で最高裁が今月11日に、現職浜田章氏(76歳=阿仁町銀山字下新町69、無所属)の上告を棄却したことに基づくもの。上告棄却を受けて浜田氏は同日から失職。出直し選挙は、浜田氏と1票差で惜敗した前町助役の小林精一氏(66歳=阿仁町銀山字下新町13−6、無所属)の再出馬が確実なほか、前回大差で敗れた前町議の山田博康氏(52歳=阿仁町根子字根子又69、無所属)の出馬も有望視されるなど、同じ顔ぶれによる三つ巴の戦いになりそう。
昨年6月の町長選では、有効投票数3,501票のうち、浜田氏が1,475票、小林氏が1,474票、山田氏が552票を得、浜田氏はわずか1票差で小林氏を退け、初陣を飾った。しかし投開票後間もなく小林氏は、不在者投票に違法行為をあったとして異議申出書を提出。聞き取り調査などをもとに町選管は7月になって選挙の無効を決定したが、これを不服とした浜田氏は県選管に審査を申し立てた。
県選管も町選管の決定を事実上支持し、町長選無効の裁決を下した。特別養護老人ホーム「山水荘」に入所している54人分の不在者投票用紙を、入所者本人の投票意思を確認しないまま一括請求したことが、自主的意思に基づく投票とは認められないとの論拠から、不在者投票の手続き違反と県選管は結論づけた。
浜田等氏は裁決の取り消しを求めて昨年10月に仙台高裁秋田支部に提訴したが、同支部は山水荘で行われた不在者投票行為を公選法違反と断じたほか、わずか1票差であったことも重くみて、同氏の請求を棄却。これを不服とした同氏は今年2月に最高裁に上告していたが、今月11日に最高裁第3小法廷(上田豊三裁判長)は同氏の上告を棄却した。これによって、同日から浜田氏は失職し、今月12日から14日までの6月定例議会も高堰信男助役が町長職務代理として行政報告するなど、町長不在の状態となっている。
公職選挙法の規定では、最高裁の通知書が町選管に届いた翌日から50日以内に再選挙を行わなければならない。町長選の無効を伝える通知書は14日に到着しており、週明けのきのう、町選管は委員会を招集して出直し選挙の日程を決めたもの。前回選挙の投票率は92.34%だったが、町内では、この1年間の空白をもたらしたことで、かなりの町民が冷ややかな見方をしている反面、各陣営の支持者等は「今度こそきちんと決着を」との期待も大きいだけに、山田氏の去就が焦点となった。
阿仁町の初夏を代表する観光イベント「花しょうぶ祭り」は、今月27日から7月7日までの11日間、同町荒瀬地内のしょうぶ園で開かれる。
「花しょうぶ祭り」は約200種、300万本が咲き誇る「日本一」のしょうぶ園を会場とする季節イベントだが、開会日にあわせてなかなかタイミングよく咲いてくれないのが例年悩みの種。今年も寒暖の変動が大きく会期設定がなかなかむずかしい状況となっているものの、気温推移や長期予報などをもとに、昨年より2日早い今月27日を開幕日とした。祭り会期中は例年、特設ステージで演歌や民謡などのショー、伝統芸能などのイベントが来場者を楽しませるほか、いろいろな種類の花しょうぶを安く購入できるとあって県内一円から多くの客が連日詰めかける。
今年のイベント内容によると、今月29日は高八訃ちえ子(郷土民謡協会優勝)、今孝一(演歌)、佐藤貞子(新舞踊)、大潟八郎の面々による歌謡・民謡ショーが午後零時半から2時まで、河田カツ子歌謡ショーが同4時半から5時半まで。翌30日は林るり子ショー(演歌)が午後零時半から2時まで、菊地鉄男(津軽民謡優勝)、工藤悦子(青森県手踊り同)、大潟八郎さんらによるショーが同2時から3時まで。
また、7月6日は正午から午後1時半まで大潟さんが秋田漫芸でたっぷりと笑わせるほか、「出羽野路よされ」のヒット曲をもつ桂洋子さんや元ロスプリモスのメンバー村上章さんらがプロの歌を聴かせる。続いて大潟八郎さんの司会で阿仁町長杯カラオケ大会が午後2時から行われ、同5時半から1時間にわたって地元の民謡同好会が日頃の稽古の成果を披露する。
最終日の同7日は正午から午後2時まで、三味線立ち弾き語り最優秀国際グランプリ受賞者の花京院しのぶさんが力強いバチさばきで来場者を心酔させ、大潟さんらもクライマックスのステージに花を添える。そして同3時からのチピッコ舞踊で祭り全日程を終える。
祭りは連日午前9時から午後9時まで。期間中の土曜、日曜日は秋田内陸線の阿仁合駅から会場まで送迎バスを運行する。期間中は会場に「しょうぶの俳句」応募箱を設置し、俳句を募集。優秀作品などの発表は7月7日正午に会場で行う。
森吉町奧森吉のノロ川流域のブナ林で、新たな営巣木からの巣立ちが14日、確認された。巣立ったのはオス1、メス2の計3羽。一昨年まで7年連続で確認された営巣木から、直線でわずか100b弱の場所で2年ぶりに確認された。クマゲラは、国の天然記念物で、レッドリストの絶滅危ぐ種U類、県のレッドリストでは同TA類に指定されている。森で確認された巣立ちは、これで20羽となった。
自然保護のシンボルといわれるクマゲラ。同地区では6年から12年まで営巣が確認され、17羽のヒナが巣立っている。
しかし、7年目には、クマゲラの巣穴と、同じ木にあったほかの巣穴がつながってしまったことから、この営巣木が放棄された。
自然保護関係者らが周辺の観察を続けた結果、昨年、新しい巣穴を発見したが、巣立ちの時期を過ぎており、新しい営巣木と断定するまでには至らず、確認は今年の繁殖期に持ち越されていた。
つがいが選んだのは、以前の営巣木から東に100m弱。直径約70cmのブナ。高さ約8m。巣穴は南向きに口を開けている。
長年観察を続けている日本鳥学会永年会員の明石良蔵さん(大館市東台=68歳)は、5月5日に親が抱卵の交代を行うのを確認。観察を続けてきた。
明石会長によると、午前7時半ごろと同10時40分ごろに雌のひなが、午後零時8分ごろに雄のひなが巣立った。
森吉町の6月定例町議会は14日午前、最終本会議を開き、初日に上程した13議案と最終日追加提案の5議案の計18議案を可決、同意、閉会した。追加議案の中には「市町村合併調査特別委員会」設置に関する動議も含まれ、可決とともに即日設置し、正副委員長などを決めた。
しかし本年度一般会計補正予算の歳出中、総務費の公立病院派遣職員給与費負担金826万1千円については、審査を付託された総務財政常任委員会から、不適切な予算計上との理由で削除する修正案が出され、全額予備費に計上し直すことにした。
また「ごみポイ捨て防止に関する条例」は、公共の場所や他人が占有、管理する場所にごみを捨てたり自動販売業者が適正な管理を怠った場合に適用。町長が必要措置を勧告、命令できるほか、立ち入り調査権を認めるというもので、違反者には3万円以下の罰金を課すもの。
一方、追加提案されたのは、町議会会議規則の一部を改正する規則案、町議会議員の定数を定める条例案、食品の産地偽装・不正表示の根絶と輸入食品の厳重な検査を求める意見書案、「市町村合併調査特別委員会」設置に関する動議、農業委員会の推薦の5件。うち「市町村合併調査特別委員会」設置に関する動議は時代の趨勢に沿ったもので、可決とともに即日設置し、10人の議員で構成。委員長に春日一文、副委員長に柴田林之助両議員を選出した。
さらに、議会推薦の農業委員には武石隆憲議員(森吉町米内沢字根小屋140=52歳)と、千葉春美さん(同町米内沢字大野岱131=55歳)の2人を推薦した。このうち一般町民からの推薦となる千葉さんは酪農家。平成6年に県内第1号の女性農業士となり、元県農業士会長・前秋田県農業会議常任委員などを歴任、現在はJAあきた北央女性部の副部長などを務めている。同町初の女性農業委員。
最高裁の決定で阿仁町長選無効が確定し、11日失職した浜田章前町長が12日、町役場で職員に離任のあいさつをした。町長職務代理者には同日付で高堰信男助役が就いた。
12日は、町議会6月定例会が開会。本会議の冒頭、高堰信男助役が11日の最高裁の決定や、町長の職務代理者になったことを議会に報告。高堰助役は、失職した浜田章氏(76)に代わって行政報告を行い、町議の一般質問にも応じた。
同町は、収入役を置かず、助役二人制を採用しているが、元同町助役の小林精一氏(67)が昨年6月の町長選出馬のために助役を辞職してから、二人目の助役は空席のまま。再選挙で新町長が決定するまで、三役は高堰助役一人しかいない異例の事態が続くことになる。
再選挙は公職選挙法で、通知を受理した翌日から50日以内に実施することが定められている。しかし、最高裁の決定通知書は浜田氏と県選管には届いたものの、町選管へは13日に発送されたため、再選挙の日程を協議する町選挙管理委員会(柴田光顕委員長)の開催日は週明けの17日になりそう。新町長の任期は再選挙後から4年間。
県選挙管理委員会が、町長選を「無効」とした裁定を不服として阿仁町の浜田章町長(76)が起こした無効裁定取り消し訴訟の上告審で最高裁は11日、訴えを棄却、浜田氏の失職が決まった。しかし、町民等にとって敗訴は、予想した事態と受け止めている。過疎と高齢者の町の、恩師と教え子による対決が再現されそうだ。
浜田氏の後援会は、先月中旬から町内の旅館に事実上の選挙対策本部を構えている。小林氏の後援会も最高裁決定が出た11日夜、選対幹部が急きょ小林氏の自宅に集まって実質的な選対本部をスタートさせた。今後、小林氏の自宅とは別に事務所を構える予定。
浜田氏は11日、「町づくりのやりかけた仕事があり、私の手で片付けていきたい」とあらためて意欲を示した。
一方の小林氏は「当然の結果だと思うが、今日まで一年間も問題を長引かせたことは極めて残念。町政史上にぬぐい去れない汚点を残したと思う。町の信頼回復、良識が問われる選挙。それに町村合併をどう位置付けるかが争点」と述べ、「(再選挙に向けて)準備はしている。出馬するつもり」と、浜田氏同様、意欲をみせた。
前回最下位の山田氏は「選挙日程が決まった段階で後援会に現在の心境を話すが、前回と同じ構図なら引き下がる理由はない」と意欲をにじませていると言う。
最高裁から県選管と町選管あてに上告棄却の決定通知が届き次第、町選管は選挙無効を告示する。再選挙は通知が到着した翌日から50日以内に実施しなければならず、早ければ7月下旬にも新しい町長が決まる。
町特別養護老人ホームに於ける不在者投票の手続き違反を理由に、昨年6月の阿仁町長選挙を無効としたのは、高齢者の選挙権の保障を無視し違法だとして、浜田章町長(76歳)が県選挙管理委員会の無効裁決取り消しを求めた訴訟で、最高裁第3小法廷は11日、2審判決を不服とする浜田町長の上告を棄却する決定をした。
上田裁判長は、浜田町長の上告について「違憲を主張しているが、実質は単なる法令違反の主張」と判断、憲法違反など上告理由に当たらないとした。さらに判例違反などがあれば認められる上告受理の申し立てについても、不受理と決めた。
これで町長選挙の無効が確定し、浜田町長は失職。町選挙管理委員会は無効を告示し、50日以内に再選挙を実施する。
町選管は昨年7月、町長選次点候補(1票差)の異議申し出を受け、選挙無効を決定。浜田町長は、不服審査申し立てをしたが、県選管も同9月無効と裁決。浜田町長は同10月、県選管の裁決取り消しを求め、仙台高裁秋田支部に提訴。今年1月29日の高裁判決は、浜田町長の請求を棄却。
それに対して浜田町長は「公選法を厳格に適用すれば、高齢者は憲法で保障されている選挙権を著しく制限される。高齢化社会における法の適用について、最高裁の判断を仰ぎたい」と上告していた。
昨年1年間の県内の人口千人あたりの出生数を示す出生率は7.6人で、7年連続で全国最下位となったことが、7日発表の県の人口動態統計でわかった。同じく死亡数を示す死亡率は、10.1人で全国ワースト2位だった。女性が生涯に産む子供の平均数(合計特殊出生率)は、全国平均とほぼ同じ1.4人だった。
昨年の出生数は前年比134人減の8,873人で、死亡数は同154人減の11,872人。出生率は年々下がり続け、昨年は第2次ベビーブームの1974年の14.6人のほぼ半分だった。逆に、死亡率は高齢化を反映して年々上昇しており、死亡率が出生率を上回り人口が自然減となる状態が9年連続となった。
死亡者の死因では、がんと脳血管疾患、心疾患の「3大疾患」が全体の6割を占めた。がんの死亡率は全国1位で、前年まで5年連続で同じく1位だった脳血管疾患は3位。自殺は7年連続全国1位だった。
人口千人あたりの婚姻件数を示す婚姻率は4.9人で全国最下位。平均初婚年齢は全国平均とほぼ同じ男28.7歳、女26.7歳。
昭和初期から戦後にかけて、旧米内沢町(森吉町米内沢)の青年農民の指導者として活躍した金作之助翁の遺品などを収めた「金作之助資料展示記念室」の標柱除幕式が7日、森吉町の同記念室で開かれた。標柱は、かつて金翁が開設した農民道場「瑞穂行学舎」の門下生だった宮城善正さん(沖縄県那覇市、建設会社社長、76歳)が「師への恩返しに」と寄贈した。
除幕式には、沖縄から駆けつけた宮城さん、信子さん(75)夫妻のほか、地元の門下生の子孫たちで作る金作之助舎友会の会員ら12人が出席。宮城さん夫妻等が除幕した後、同会の金勝彦会長、松橋久太郎町長が感謝の言葉を述べた。
同記念室前に立てられた標柱は、木製で高さ5.5b。「金作之助先生資料展示記念室」と記されている。
金翁は明治18年、現在の森吉町本城に生まれ、地元小学校などで教壇に立った後、昭和2年に本城地区に「瑞穂行学舎」を開設。地元青年農民等を集め、開拓者精神や社会奉仕の大切さを説いた。同9年からは米内沢町長、県議などを歴任し、同32年に73歳で亡くなった。
田沢湖町玉川の国有林にタケノコ採りに出掛け、6日から行方不明になっていた秋田市旭川清澄町の会社員菅原忠博さん(56)は7日午後7時ごろ、入山地点近くのがけ下で遺体で発見された。菅原さんは脳挫傷やひざを骨折するなどしており、角館署は誤って滑落したとみて調べている。
調べでは、7日午後1時ごろ、上空から捜索していた県警ヘリ「やまどり」が、入山地点から500bほどの高さ約200bの切り立ったがけの中腹で菅原さんとみられる男性を発見した。
現場は急斜面で捜索隊が近づくことができなかったため、航空自衛隊秋田救難隊に出動を要請。同救難隊のヘリがつり上げ収容した。
菅原さんは町立田沢湖病院に運ばれたが、午後7時25分、死亡が確認された。即死とみられる。
阿仁町打当と田沢湖町玉川を結ぶ町道ブナ森線一帯は、タケノコの宝庫として知られ、シーズンとなれば多くのタケノコ狩り客で賑わうが、毎年行方不明者などの遭難騒ぎが起きる危険地帯でもある。
特に阿仁町側の上岱一帯と町境付近は、100〜200bにも及ぶ切り立った断崖となっており、極めて危険。この付近では数年前にも森吉町の老婆が滑落死するなど、合わせて4人の方が遭難死しており、入山には特に注意が必要な地域。
阿仁川漁協阿仁支部は6日、阿仁町を流れる打当川上流部の1`を、試験的に「キャッチ・アンド・リリース」区間に設定した。釣り人に対し、釣り上げた魚のすべてを川に戻すよう呼び掛け、イワナやヤマメの資源保護を目指す。県水産振興センターによると、県内河川での再放流区間設定は初めて。
再放流場所は、阿仁川との合流地点から上流約10`の1`区間。▽釣った魚はすべて再放流する▽魚を傷つけないため、釣り針は返しのない針を使う―などと書いた看板を設置し、今期の漁期が終わる9月20日まで、監視員を配置して釣り人に協力を呼び掛ける。
再放流区間の下流側から1`は調査区間とし、今まで通り釣った魚は持ち帰りできることとした。
同支部は、打当川での釣り人から1日1000円の遊漁料を徴収しているが、担当者は「魚を持ち帰らないで釣り上げることだけを楽しむ人も多い。資源を確保し、釣り客も減らさないために再放流という方法を選んだ」と話している。
今後、効果が確認できれば区間の延長や、漁協の遊漁規則改定によって正式に再放流区間を設定することも検討する。以上は魁紙の報道。
小生は阿仁川漁協組合員だが、たまたま6日午後5年ぶりで同区間に入渓、打当川の“岩井の又沢”出会いから“安の滝沢”合流地点までの予定で釣り遡行していた。
打当川の渓流の淵には既に釣られたためか魚影が見えず、瀬にヤマメが着いて時々ヒット、たまに力強いアタリはイワナだった。ところが1`ほど遡上したら、突然左岸に「キャッチ・アンド・リリース区間」の看板が現れ、驚いた。正に“魚(ギョ)ッ”とした。
今回の設定は我々漁協組合員にも知らされていなかったし、その地点以外に今回の設定を知らせる立て看板もなく、全く知らなかったので本当に驚いた。
昨春の小又川上流以来1年ぶりの釣りだったし、「キャッチ・アンド・リリース区間」は初めての経験なのでそのまま遡行した。確かに淵には大型のイワナがうようよしている(しかし瀬には全く居ない)。ミミズを付けて竿を入れたが全く見向きもしない。それどころか人影を見ても全く驚かず、悠々と泳いでいるではないか!試しに水の中に入ったが、平然と泳いでいる。
やっと暇を見つけて出かけた釣りだったが、全く釣れない上、魚が逃げ隠れもしないので、釣りの醍醐味がなく、さっさと止めた!
長い間、幾世代にも亘って養殖池のプールで育てられたので、人影にも驚かない。また飼料でのみ飼育されたので生き餌には反応を示さないのだろう。プールの泳ぎは得意だが、瀬に着く能力は未だないのだろうか…
奥阿仁の豊かな自然の渓流に、養殖魚の野生を失ったイワナを放流して入漁料を取り、「キャッチ・アンド・リリース」などと、果たして「如何なものだろうか?」。都会の管理釣り場ならいざ知らず…
中国遼寧省営口市の農業経済交流団4人が3日、森吉町を訪れ、両国の農業事情などについて意見を交わすと共に、中国側から友好交流の一環として農業研修生の受け入れなど要望が出された。
一行は日中国交30周年にあたり日本を訪問。同市と姉妹都市の群馬県太田市などで農業機械や野菜出荷市場などを視察。森吉町に国際交流員として滞在したことがある同市外事弁交室国際交流科副科長の叢(そう)玲(れい)さんとの縁で来町した。
中国側の劉(りゅう)団長は、「日本ではお年寄りが農業をしているところがあると聞いている。労働力が必要な所に研修生を派遣し、言葉と農業技術を学ばせれば、お互いにいいのではないか。派遣することも交流の一つ」と語ったと言うが、本当のねらいは、農産物の日本への輸出にあるらしい…
今年もタケノコシーズンの最盛期を迎えたが、県内では連日のように行方不明者などの遭難騒ぎが続出している。
当地でも2日大館市の女性(62)が、森吉町種ヶ沢地内にタケノコ採りで入山し、行方不明となり、翌3日午前11時頃無事発見され、事なきを得た。
この女性は、2日午前7時に友人と2人で入山した。呼びかけに応じなくなったため、同伴者が午後4時半頃まで探したが、発見できず遭難。3日午前7時から捜索を再開し、入山地点とは反対側5.2`付近にいたのを発見、救助された。
また山本郡峰浜村の男性は去る5月25日、通い慣れた水沢山へタケノコ採りに入山したが、クマと遭遇して逃げ回ったことから遭難。実に8日ぶりで自力で下山したが、この奇跡的な帰還も、沈着冷静な判断と行動によると言う。
こうした実例から見ても、もしもの場合に備えて、必要最低限の食料と雨具などは必携!
肉牛の放牧場として県北最大の規模を誇る森吉町営ノロ川放牧場では、31日に今年最初の放牧が始まった。450fの広大な牧場に放された牛たちは、自然を満喫。
同放牧場は県の農地開発事業の補助を得、4億5,000万円の事業費を投じてノロ川地区の米内沢営林署国有林跡地に、昭和54年度に完成。翌55年度から夏山冬里方式で放牧が行われて今年で22年目。450fと肉牛の放牧場としては秋田県北部最大で、広大かつ起伏に富んだ地形。この地形を利用して平成10年にはボーイスカウトの祭典、第12回日本ジャンボリーが開催された。
延べ放牧頭数は例年の200頭前後の予定で、31日の入牧式には森吉町の松橋久太郎町長をはじめ関係者が参加。飼育農家らが秋のセリ市まですくすく育つよう願いを込めながら、放牧した。
生産農家にとって気になるのは市場価格の動向だが、日本フードサービス協会が24日発表した4月の全国の外食産業売上高は、既存店ベースで前年同月比7.1%減。このうち焼肉店は売上高で同23%、客足も同24.6%の落ち込みを強いられるなどまったくの不振。BSE騒動の影響で、農家は頭を抱えている。
合川町の公共下水道事業発注に絡み、金田陽太郎町長が背任容疑で告発された問題で、秋田検察審査会から再捜査の要請を受けていた秋田地検は29日、金田町長を前回同様の不起訴処分とし、金田町長の不起訴が確定した。
問題となったのは、金田町長が10年12月、工事の実施設計で東京の業者と約3,700万円の随意契約を結んだケース。町財務規則では、130万円を超える契約は競争入札が原則で「町長の目的は業者の利益を図ることで、町に損害を与えた」として、町議9人が12年1月に告発した。
同地検は昨年3月、「町に損害を与えたとはいえない」と不起訴処分を決定。町議らはこれを不服として同審査会に審査を申し立て、同審査会は「不起訴不当」として昨年7月、再捜査の要請を決議した。
鷹巣町の九島平悦まちづくり政策課長(52)が、教育委員会課長だった昨年10月に町教委が実施した文化遺跡ワーキンググループ海外(英国)研修の町補助金と旅行費用の一部を私的に流用していたことが、31日わかった。流用していた47万8千円は借金の返済にあてられていた。町は九島課長を31日付で、懲戒免職処分とした。
松田孫明教育長も教育委員会から監督責任を問われて十分の一、3ヵ月の減給処分を受けた。
研修は町が参加者一人当たりの費用の二分の一を補助して、昨年10月20日から31日まで実施。研修には九島課長のほか町民10人が参加した。当初は12人が参加の予定だったが、9月にニューヨークで発生したテロ事件で2人が取りやめたため、昨年11月27日に旅行会社から47万8千円が町に返還されたが、課長は3月になるまで町民に返さなかった。また余剰となった町の補助金39万円も、5月になるまで戻していなかった。
調査に対して課長は、流用の事実を認めた上で、「知人の借金の連帯保証人になったが、知人が返せず、返済のために使った」などと説明したという。
人口速報は出生、死亡を自然増減、転入、転出を社会増減として扱う。ただし、県は国勢調査結果を基準にはじき出しているのに対し、市町村は住民基本台帳をベースにしているため、県の統計結果と市町村が広報などで示す数字との間にはいくぶん開きがある。
4月中の動きを示す秋田県の5月1日現在人口は男557,904人、女619,293人の計1,177,197人で、1ヵ月間で444人増加した。内訳は、4月中に721人生まれたのに対し、1,072人亡くなったため、351人の自然減。一方、4月中に県外から3,850人転入してきたのに対し、3,055人が転出したため、795人の社会増となり、
自然減を社会増がカバーした形だ。
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町村名 | 人口計 | 前月比 | 世帯数計 | 前月比 | 社会減少数 |
鷹巣町 | 21,541人 | 36人増 | 7,356世帯 | 40世帯増 | 50人増 |
合川町 | 7,811人 | 14人増 | 2,295世帯 | 28世帯増 | 18人増 |
森吉町 | 7,664人 | 1人減 | 2,483世帯 | 2世帯増 | 1人増 |
阿仁町 | 4,307人 | 3人増 | 1,501世帯 | 8世帯増 | 8人増 |
上小阿仁村 | 3,279人 | 1人増 | 1,128世帯 | 3世帯増 | 5人増 |
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