CAUTION:全ての運動「スポーツ」また自然の知識や安全な対処方法ならびに救助方法を学習・習得する為には実際の環境下(水の上)で正しい指導と安全管理のもと学習ならびに練習する事が大切です。
4.カヤックの漕ぎ方(基本編)

4−3.パドリングの基本テクニック
カヤックを真横に進ませる技術として、ドローストロークとスカーリングがあります。リカバリーにも使える技術なので左右の苦手をなくすように練習しましょう。

 横への移動1(ドローストローク)
ドローストロークは、艇の真横にパドルを差し込み、遠くから手前にブレードを引き寄せます。この時に注意することは、上手を支点にしてパドルを立てた状態で水を引き寄せることと、パドルは常に艇に対して直角に保つことです。さらに、両膝で艇を押さえ込んでバランスをとりながらパドルを支点にして艇と体ごとブレードに近づける感じで行なうとよいでしょう。

1.右に艇を寄せる場合は、艇を寄せる側に若干傾け、左のブレードを肩の上まで上げる。
2.バランスに注意しながら、なるべく遠くの水をキャッチする。
3.水をキャッチしたところで左で押し、同時に右手を手前に引きつけたところでブレードを真上か後方に抜くか、ブレードの向きをかえ、水を切るようにして遠くへ伸ばし再び水をキャッチする。
4.次のキャッチに、はいる時はバランスを崩しやすいので注意。


 横への移動2(スカーリング)
横への移動手段としてもう一つのスカーリングの紹介です。

ドローストロークは引き寄せる時だけ水をキャッチするのに対し、スカーリングはいつもブレードに水の抵抗を受けています。

ドロー・ストロークと同じように上手を支点にして左右にパドルを動かすのですが、問題なのはブレードの角度と手首のスナップにあります。ブレードの角度は常に艇の側を向くようにし、手首のスナップを利かせながらコンパクトに、そして確実に水をキャッチしている状態を維持するようにします。

1.パドルを艇の横に高くあげ、なるべく遠くの水をキャッチする。
2.右手でブレードの角度に注意しながら、左手を支点に艇と水平に動かす。
3.右の手首を返し、艇と水平に動かす。
4.艇の傾ける角度とブレードにかかる負荷でバランスが取れるようにする。




・バランスを崩した時に、艇を立てなおす技術にリカバリーというのがあります。リカバリーにも2種類あり、以下に示しますので参考にしてください。
 リカバリー1(ロー・ブレイス)
ロー・ブレイスはリカバリーの基本的な技術で、流れの中でもよく使われるテクニックです。ハイ・ブレイスと違い、腕や肩に負担がかからない体勢で行なうので確実かつ安全な方法です。

1.バランスが崩れた方向へパドルを突き出す。
2.ブレードの裏面で水面を押さえつけて、上体を支えます。
このとき、拳は下を向きます。

※右手の手の甲は腕と水平にしましょう。右手で水をパンチする要領です。


 リカバリー2(ハイ・ブレイス)
ロー・ブレイスがブレードの裏面を使うのに対し、ハイ・ブレイスはブレードの表面を使います。基本的はやり方はロー・ブレイスと同じですが、違う所は、右手の手首が腕に対して90度になることによってブレードの表面で水を押さえつけることが出来ます。

※ひじが肩のラインよりあがらないようにすることと、腕を伸びきった状態で行なうと肩を脱臼する恐れがあるので注意が必要です。




4−4.直線からのターン・・・・・・・へ続く



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4−2.パドリングの基本テクニック4−3.横への移動4−4.直線からのターン