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トロンボーンの話 番外編その5
マントヴァーノンバックと会う

 先日、ニューヨークを訪れる機会があり
楽器屋で中古をいろいろ吹いていたら
こんなのが出てきました。
 ベルの刻印を見ればメルセデスモデルとあります。あれれ、ストラッドじゃないや。シリアルナンバーは5000番台なので、45年位前の製造ということになります。ボアは0.500インチ(だと思うんだけど)。

 マウスピースはブレッシングの6ハーフを、ケースはバンディを付けてもらいました。バンディはビュシャー(ブッシャー?)と並んで懐かしいブランド。ケースのシェルはしっかりしているものの中の押えが怪しいので詰め物をして機内持込。

 実は、楽器屋さんでまず目に入ったのはレイノルズでした。バランサーがRの字になっていて素敵なので「ジム・ロビンソンになりきるならこれしかない。音はともかく買っちゃおう」と思っていました。でも、せっかくの機会なので、ホルトンのカレッジエイトモデル(バランサーが正方形2個互い違いの変な付きかた)、Weril(ブラジル製の中級品らしい)なども吹かせてもらうことに。
 レイノルズは中音域・高音域が良い響き。ただし低音が鳴りません。ホルトンは私好みの音ではありませんでした。Werilは操作性がよく吹きやすいもののチューニング管のベル側に雑音(ビビリ)があってちょっとNG。
 店員さんにいろいろ言うと「なるほど、それならこれを吹いてみろ」と言ってマントヴァーノンバックを出してきました。
 外観は相当ぼろでスライドも重いのですが音はつややかでしっかりしています。しかも安い。店員さんは言います。「知り合いが急ぎで売りたがって委託しているものなので安い。私ならこんな値段でマントヴァーノンは売らないよ・・・」なんと魅力的なセールストークでしょう。というわけでこの楽器は今、私の部屋にあります。

 追伸 バックLT16Mのスライドが付くことを発見。うれしー。