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トロンボーンの話 番外編その7
いにしえのプロポーション
(ヤマハYSL−254)

ヤマハのスチューデントモデルYSL−254
 私がはじめて吹いたトロンボーンはニッカンでした。ニッカン、ヤマハの入門モデルはカレッジモデルへ、そして現行のスチューデントモデルYSL−254へと続きますが、設計自体は初代プロモデル細管(赤ベル)に多くを負っているようです。そして、プロモデル細管がカタログから消え、インペリアルに相当するスチューデントモデルYSL−455Gがデュアルボアとなっている今、初代プロモデル細管のプロポーションを伝えるのはこの機種のみということになるのでしょう。
 楽器としてのグレードは低く設定されていますが、扱いやすく吹きやすい楽器です。また、いろいろ考えさせられます。

 その1 メインチューニング管がリバースではありません。従来のヤマハの高級機種であるプロモデルやカスタムはリバースでしたが、ゼノになるとリバースではなくなりました。そのため、現行製品はプロモデルとカスタムがリバースでスチューデントモデルとゼノがリバースではないということになります。仕様の一貫性が崩れているようで過渡期にあるのかなと思います。

 その2 マウスパイプ開口部が以前のカレッジモデルやインペリアルモデルに比べ肉厚です。最高機種のカスタムがゼノに変わった時に一番印象的だったのも、この部分の変化でした。吹奏感についてマウスピースを重くするのと同じ効果が期待されます。

 

 バランサーは半月型から丸型に。
 メインチューニング管はリバースでは
 ありません



 マウスパイプ開口部は肉厚