8.バンコク



3月8日(8日目)



車窓から(朝靄のバンコク)
寝台列車に揺られ、翌朝6時頃目が覚める。車掌がやってきて、寝台を分解してくれ、普通の椅子にしてくれた。朝もやの中、バンコクへ7時に到着する。
予定以上の、ハイピッチでの北上となり、当初の目的であった、マレー半島縦断は2週間を残しこの時点で達成してしまった。シンガポールからバンコクまで、2000kmを旅行してきたことになる。

バンコクのファランポーン駅に着くと、すぐにtourist infomationへ行き情報を仕入れる。やはり、バンコクで宿泊するとなればバックパッカーの聖地カオサン通りということで、タクシーを拾いカオサン通りへ。タクシーは、メーター付を選んだが、交渉してくるので、多少高かったが2人なので妥協しする。



カオサン通りに着くと、Jさんのインド行きのチケットを確保するため、旅行代理店へ向かう。希望通りのものがなかったため、日本人が運営する旅行代理店(M.P.Tour)へ。案の状日本人が多くいたが、バックパッカーばかりだった。こちらでも希望通りのチケットが取れず、とりあえず、保留する。この時、自分も今後の予定をたてるため、情報収集を行う。今後考えられるルートとすれば2通り。更に北上してチェンマイに向かうか東に向かいアンコールワット(カンボジア)に行くルートだ。


今回の旅行にあたって、カンボジアも候補に入っていたが、タイからカンボジアの陸路での移動は可能だが、国境周辺にポルポト派の残党がいるため、危険だということで見送っていた。チケットを手配した旅行代理店で相談しても、陸路での移動はできませんといわれ、もしアンコールワットに行きたいなら、首都のプノン・ペンへ飛行機で行き、そこからアンコールワット(シェム・リアップ)を薦められた経緯もある。


しかし、M.P.Tourでは、アンコールワットへのチケットも扱っており、多くの日本人が行っているとのことだった。かなり悩んだが、カンボジアに行くには、カンボジア大使館でビザを発行してもらわないといけないので、手っ取り早く行けるチェンマイに決定する。バスが、冷房車で通常200〜300バーツ(約600〜900円)のところが、100バーツ(約300円)でチケットが買えるのが決定打となった。その後、中華系の旅社で宿を確保し、カオサン通り周辺を探索。日本人バックパッカーから情報収集したり、タイマッサージをしたりした。




3月9日(9日目)


昼頃に起床し、昼食をとりバンコク中心部へ行くため、バスに乗ってワールドトレードセンターへ向かい周辺を探索。
 
あっという間に1日が終わる。


3月10日(10日目)


朝10時頃、再びJさんのチケット手配のため、カオサン通りへ。Jさんは、3月一杯かけてインドを一周したかったらしいが、思っていた以上にインドが広く無理だということなので、妥協し3月10日カルカッタ行きのチケットを購入する。同時に自分も、10日夕方発チェンマイへのバスチケットを購入する。


チケットも確保できカオサンでショッピングをする。すると、偶然コパンガンで出会った学生と再開し、午後はJさんとは別行動でその学生と2人で観光地をまわる。まず、ワット・プラケオに行き、王宮を探索。エメラルドブッダを見たかったが、高いのでやめて、無料のところだけ見てまわる。次に、ワット・ポーへ行き、寝釈迦像を見物。東大寺の大仏級の大きさだった。


ワット・プラケオ(チャクリー宮殿)
寝釈迦仏
            
ワット・ポーでは、タイ・マッサージの道場へいき、伝統的タイマッサージを受ける。そうこうするうちに、夕方となり、となりのチャオプラヤー川夕日を見に行くが、川沿いに建物があり、川岸へ辿り着けずみることができず。


仕方ないので、2人でカオサン通りへ戻っていると、たまたま近くを通っていたタイ人に声をかけられる。大阪に滞在したことがあるらしく、日本人の友人の話をしてきたので、折角なのでつきあってみる。最後に、案の状食事でもしながら話さないかと誘ってきたので、結局おごってもらうのが目的とわかったので、風邪を引いているので早く宿に戻りたいといい断る。カオサンに着いても、今度は、男女の兄弟から声をかけられ、同じように話、食事に誘われる。ここでも断り、2人で晩飯を食べ、就寝する。



3月11日(11日目)


いよいよ、Jさんと別れる日がきた。シンガポールで偶然出会い、結局10日間一緒に旅をしてきたわけだが、Jさんの英語力には大変助けになったし、普通の日本人なら行かないようなところ(シンガポールでは美大に入り、授業を見学させてもらった)へも行くことができた。特に、初の海外で1人旅行の自分にとっては、旅行をする上での勉強にもなった。
午前中にチェックアウトし、自分の荷物は夕方のバス出発まで旅社に預かってもらい、Jさんを見送る。Jさんがタクシーで出発すると、やはり寂しかったが、これで本当の1人旅の始まりということで期待も膨らんできた。
夕方、17時にチェンマイ行きのバスに乗り込む。バスでは、たまたまカオサンに来て知り合った日本人のバックパッカーHさんと同席する。チェンマイ到着は翌朝7時の予定となっている。