4.ガウディの街
(5日目)





新婚旅行もいよいよ大詰め。
相変わらずヨメの体調は良くないが、ガウディの育った街バルセロナへ飛行機で向かう。

バルセロナ空港で添乗員の迎えを受けると、早速ホテルへ。



ランブラス通り


ホテル ガウディは、賑やかなランブラス通りを路地へ少し入ったグエル邸(世界遺産)の目の前にある。残念ながらグエル邸は改修中で見ることは適わなかった。


ホテルにチェックインすると、早速ランブラス通りへ。
週末ということもあってか、大道芸などをやっている人がたくさんいて非常に賑やかだ。

パエリア(チキン)


昼を過ぎていたので、ホテル近くのお店でパエリアを食べる。


マドリッドでは体調が悪くほとんど食べれなかったが、今回は無事完食。


おいしかった!!


グラナダでは、ヨメがフラメンコを見れなかったため、カタルーニャ広場の近くにある日本語案内予約センターへ。(ランブラス通りの日本語案内予約センターは休みだった)


明晩の老舗のタブラオCORDOBES(コルドベス)の予約をする。
夕食付もあったが、ホテルが目の前なので他の店で食べていけば安くあがることもあり、ドリンク付のみにする(1人:30ユーロ)。


ヨメの体調も引き続きよくないので、明日のために早めに寝ることにする。





6日目



明日は日本へ帰るだけなので、今日がスペイン旅行の最終日。
いよいよ、この旅一番楽しみにしていたガウディ作品とのご対面である。

午前中はツアーのオプション「バルセロナ半日市内観光」へ。



グエル公園(世界遺産)
マイクロバスに乗り込むと、モンジュイックの丘でバルセロナの街を一望後、オリンピック・スタジアムを見学。


次はいよいよアントニ・ガウディの作品が待つグエル公園へ。


(入場料:無料)

カメレオン
グエル公園(1900年〜1914年建設)は、1984年に「カサ・ミラ」、「グエル邸」などと共にユネスコの世界遺産に登録されたガウディの代表作のひとつである。


入口を入るとカメレオンがお出迎え。次から次へと不思議な形の造形物が現れてきて興味深い。。



波打つベンチ

産業革命の折、ここはブルジョワ向けの近未来的住宅地を目指し、当初60戸の住宅が作られる予定だったが、資金難・依頼主のグエル氏の死などもあり実際に住んだのは3軒だった。


そのうち2軒はグエル氏とガウディ自身だったそう。

    ガウディ自宅          お菓子のような家         波打つ洞窟

ツアーのトリはやはり、サラダ・ファミリア(聖家族教会)。


まだ無名であったアントニ・ガウディが、生涯をかけて建築した芸術作品である。1882年にガウディが建築を引き継いでから、100年経った今なお完成していない。


時間がかかっている大きな理由は、この建設は信者からの寄付で行うというガウディの意思を継いでいるからだそう。
ちなみに、一体いつ完成するのかと聞かれるとガウディは「我々の依頼主(神)は急ぎません」と答えたらしい。


資金難や2度の世界大戦などもあり、いつ完成するか分からないと言われてきたが、現在は資金も技術力も十分あるので、早ければ20年後には完成するとのこと。



サグラダ・ファミリア


ガウディの構想では、キリストの「生誕」「受難」「栄光」の3つのファザード(建物の正面)に石に刻まれた聖書を置き、それぞれのファザードに12使徒を表す4本の鐘塔を建て、そして4人の福音書家を意味する4本の鐘塔の交差部の上に、キリストとマリアに捧げる中央塔を設けるというもの。


設計図はなく、ガウディは模型で完成イメージを作っていたらしいが、戦争で壊れてしまったため、現在推測を交えながら建造を進めているらしい。

(入場料:8ユーロ)

生誕のファザード(東側)


ガウディが生前完成させたのは東側の「生誕のファザード」と4本の鐘楼のみ。


ちなみに世界遺産になっているのは、「生誕のファザード」と地下聖堂となっている。


日本人の外尾悦郎さんは、この「生誕のファザード」を修復しているらしい。

受難のファザード


現在は「受難のファザード」と8本の鐘楼も完成し、残りはあと「栄光のファザード」といった状況。


受難のファザードは、現代のスペイン彫刻家が作成したらしく、まだ新しいといこともあるだろうが、曲線的な生誕のファザードに比べ、現代美術のような直線的なデザインという印象を受ける。



建物内部に入ると、教会という名前に似つかわしくない幻想的な景色が広がる。


天井は高く、窓からは太陽の光が降り注いでくる。
柱は草木のように「ふし」があり、「ふし」からは枝が分かれその先には花ビラがある。


自然そのままが建物として表現されているのだ。

生誕ファザードの鐘楼


鐘楼へのエレベータに乗るために40分ほど待ち、いよいよ上部へ。


予想以上に高く狭いので、正直怖かったが鐘楼からはバルセロナの街を一望することができた。


ちなみに、エレベータは、生誕・受難側の2つがある。
入場口が受難ファザード側にあるため、入口近くのエレベーターが混んでいる印象を受けた。

屋外にも植物のようなデザインが立ち並ぶ


ガウディが手がけた生誕ファザードの鐘楼を見たいのなら、反対側の受難ファザード側から登ることをオススメする。


受難側は帰りもエレベーターが使えるが、生誕側は螺旋階段で下りなければならないので注意。

カサ・ミラ(世界遺産)


これで半日ツアーは終わり。


まだ見たいガウディの作品があるので、サグラダ・ファミリア駅から地下鉄で移動し、カサ・ミラへ。


これもまた、自然をモチーフとした現代様式とは隔絶した建築となっている。


直線的な部分を一切もたない建造物になっていて、屋上は山、外の波打つ曲線は、地中海をイメージして作成された。

(入場料:8ユーロ

カサ・バトリョ(世界遺産)


カサ・ミラから少し歩き、次はカサ・バトリョへ。


この建物は1870年に建てられたものをガウディが1904年から改築したもの。


この改築でガウディは、建物に5階と地下室を加え、玄関広間を広げ、階段や内壁を作り直し、各部屋に曲線的なデザインを持ち込んで、タイルやステンドグラスの装飾をほどこした。
(入場料:16ユーロ)



この建物のテーマは海。
建物の正面を海面とすると、内部は海底。


海面に光が反射しているかのような印象を受ける。

デザインばかりに目がいきがちだが、機能面を見ても現代でも十分魅力的な作りとなっている。







もう暗くなりはじめていたが、カタルーニャ広場近くのデパート(エル・コルテ・イングレス)でお土産を購入。
ランブラス通りのレストラン夕食を取るとCORDOBES(コルドベス)へ。


グラナダの洞窟フラメンコと違いこちらはステージの上でダイナミックな踊りが繰り広げられる。1時間ほどでショーは終了。


翌朝の便で日本へと無事帰国した。


スペイン旅行記 完





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