書斎から

第3時限

2000年9月6日 真夏の夜の夢


(45)父の死(6月20日)

(44)わたしゃ幼稚園の先生か?!(4月1日)

(43)滑るトラ(2月26日)

(42)初体験2題(1月31日)

(41)ミックス・ド・シャンプー&リンス(2001年1月11日)

(40)ゴミ溜と化したキーボード(12月11日)

(39)あぁ、師走(12月1日)

(38)素描・公園にてU「犬と公園」(10月9日)

(37) 真夏の夜の悪夢(9月6日)

(36) ”人を見たらドロボーと思え”ってか!(8月31日)

(35) 哀しき詐欺師(8月20日)

(34) 悪口雑言・罵詈罵倒・U(7月18日)

(33) 悪口雑言・罵詈罵倒・T(7月1日)

(32) 何切ったの?(6月13日)

(31) 最新文庫案内(6月3日)

(45)父の死

昨年10月、父が腹部の痛みのため入院した。
ドクターは肝臓が悪いと、言ったきり胃カメラ、大腸カメラなどの検査漬けの日が続いた。
そんな中一週間も過ぎた、ある日私と妹が病院に呼ばれた。
病状から「ひょっとして」という気持ちもあったが、最悪の事態が予想された。
ドクターの説明。
肝臓全体にガンが発生している。それが転移性のガンであるので、どこから転移したのかを検査してきた。 その結果、胃ガンから転移したものだというのが分かった。
手術はもうできない、抗がん剤投与も高齢なので寿命を縮めるだけの可能性が強い。とのこと。
今まで病院にはほどんど行ったこともなく、健康だった父に「あと数ヶ月」と、突然の死の宣告だった。

父へ告知はしなかった、いやできなかった。
告知することにより、経過はどうあれ最終的に死を受入れ、身辺への配慮もやっただろうと思うが、私には 告知はできなかった。
その是非については、入院中も現在も私の中でいくら自問自答を繰り返しても答えが出ないままである。

父は家に近い病院に転院を経過し、数回帰宅もしたが、調子の良い日・悪い日を繰り返しながらも着実に 弱っていった。
幸いにも強い痛みに襲われることもなかったが、食べられないつらさ、肝臓障害からのつらさは健康な者 には分からない苦しみがあったろうと、思う。

闘病半年、春真っ盛りを迎えた5月3日、ほんとうに眠るようにいってしまった。
激動の時代を生きた80年、長い間お疲れ様でした。

(44)わたしゃ幼稚園の先生か?!
会社であたっていたパソコンが、ようやく更改された。
今までのはスペックも低く、ハードデスクの容量も小さい上に図体がでかくて、机の半分近くを占有 していたのが、最新型の自立タイプの液晶ディスプレイに替わると、まるで景色が変わるものだ。
・・・まあ、それはいい事だ。しかし・・
私の課に、搬入された今回更改される8セットの山を前に誰も手を出さない。箱を開けようともしない。
ふーっ、やっぱりオレかい?

パソコンの設定は、社内LANに組み込むため、かなり面倒。
更にWindows98が入ってるだけなので、Office2000、Netscape、ウィルス・ソフトやメール・ソフトを インストール・設定する必要がある。そんなんで、皆より若干詳しい私の出番とあいなる次第。
折り悪く、時は人事異動の時期で、転入・転出の挨拶に来る方々が入れ替わり立代わり現れて、こっちも 立ったり座ったり・・・。送別会に退職激励会etc.・・・。
それだけじゃあない、ブラウザ(Netscape)を使った社内システムが更改されるので、課内全端末 の設定替え指示が飛び込んできて、結局約20人全員のメンテナンスをやるハメになった。

再!それだけじゃあない。
ようやく設定が終わり使用者に引き渡したところ、西に何を血迷ったのか、また再設定をしてしまい、おかしく してしまう人あり。
東には、ツールバーがないとか、どうやっても終了できない(再起動をしていた)とか騒ぐ人あり。
そんなこんなで自分のパソコンを設定し終えたのは、もう一週間近く過ぎた頃だった。
すると何と!私のディスプレイは不良品で返品する運命だった。

(43)滑るトラ
今冬の北海道の”しばれ”は、強烈だった。
札幌なら凍った車道も数日で融けるのが常なのだが、連日の低温でツルツル状態が解消しない。
そのため、車の接触、追突事故が多発し、近所の修理工場などでは修理待ちの車で「押すな押すな」の 大盛況。

そんなツルツル路面の、ある夜の話。
同じ会社の某社員の彼は社内で行われた、飲み会でたらふく飲んで帰宅の途についた。
だがスリッパ同然の屋内履きを、履いたままなのに気がつかない。
変だ!めっちゃ滑る。
ようやく我が家のある駅に降り立ち、歩き出すが足はカラ回りするだけで、前に進まない。
こんな調子じゃあ朝まで歩くハメになる、と思った彼はコンビニに駆け込んだ。
「滑って歩けないんです!タクシー呼んでください!」
翌朝スリッパだったことに気づいた彼、その後、社内で飲む時は事前に外靴に履き替えた上で、飲む ようになったとさ。

(42)初体験2題

今週はいろいろ初体験が多い週だった。
まずは、ジャンプのワールド・カップ札幌大会の観戦。
ラージヒルつまり昔の90mクラスであるが、どこにどこに100mは当たり前、130mを超えないと ベスト3には入らない。
長野オリンピックで活躍した、船木や原田を始めとする日の丸飛行隊は不調で、世界に蹂躪された大会だった。
TVでしか見たことのない人のために、大会の流れを説明すると、
まず数人の若手選手により、テスト・ジャンプがある。ジャンパーの中には小学生なんかもいて、これが 60数mは飛んでくる。
次に予選が行われる。この日は63名がエントリーしており、本選に上から50名が出場となる。
ここでようやく本選1本目。50名が予選の成績の悪い順に飛ぶ。
ただし、ここでも振るい落としがあり、2本目には上位30名しか進めない。
すなわち、この30名はつごう3本飛ぶことになる。3本とも集中力を欠くことのなかった、選手たちの 驚異的なパワーに拍手!
でもさぶかった。テレビで見てる方がいい。

そして本日初体験したのが、人間ドックでの胃カメラ検査・・・オェーッ。
「なんだそんなの」って思う人も多いだろうが、何十回も飲んでる人でも初体験があったはず。
想像しただけでも、あんなものを自分の喉が受け付ける訳がない・・・・と思っていたが、簡単に はいってしまった。
案ずるより生むがやすしですね。 まあ、これもドクターの”腕”によって、苦楽が分かれるともいいます。
私を担当したドクターは腕が良かった。彼、タバコを目の敵にしている。
ドック受検者を前に講演会で、「あんた達タバコ止めないとガンで死ぬぞ!」の連呼。
さらに私の個人問診の際に「タバコ飲むんだネ」と確認し、
胃カメラを入れる直前にも「タバコ飲むんだ?」と、念押し確認されて、
思わず「やめよかな」と心にもないことを一瞬考えた私でした。

(41)ミックス・ド・シャンプー&リンス

とうとう21世紀になってしまった。
20世紀はさぞかし、騒がしく、人類史上これほど人の命が軽視された世紀はないと、後世に 語り継がれることになるのだろう。
騒がしいで思い出した話2題。
1.スキー場。日頃の喧騒から逃れ、山奥のゲレンデでリフトに乗ってると、聞こえる”音楽”。
ラウド・スピーカーからガンガンと強制的に聞かされる。
こんなとこまで来て、街中気分になりたいか?。聞きたきゃあないよ!静かにしろ!。
2.早朝の札幌市内。人が多くて騒がしいのは当たり前だから、別にいい。時間が早くて人通りが少ないのに 、通りに面した大画面から大音量でガンガンやってる。
そこの前後を通るときはやかましくて、ウォークマンが何にも聞こえやしない。バカヤロー、 朝ぐらい静かにしろ!

唐突に話しは変わって、先日シャンプーとリンスの詰め換え用の容器から専用容器へ、なかみを移した ときのこと。
シャンプーとリンスを混合すれば、楽ではないかとやってみた。
というのは後から考えた理屈で、実はまだ残っていたリンス容器に、詰め替え用シャンプーを間違って 注いでしまったのである。
最初のうちはよかったが、時が経過するうちに固まってしまい、ゼリー状になり、ポンプ式容器から 出なくなってしまった。御用心・御用心。

(40)ゴミ溜と化したキーボード
このHPも開設から、丸2年を過ぎた。アクセス数はトータル3,600を超え、いろんな方からメールを頂いて、ずーっと ”メール通”が続いている方もいる。
メール通が長続きする・しない、というのは当然のことながら書き手にかかってくる。
ロンドンを前面に出しているので、「ロンドンへ行ってきました、よかったです」というメールを頂くことが多いが、 それに対して私の方から、いくつかの質問を糸口にして相手のおしゃべりを待つ。
が、質問の回答のみでよけいな事はいっさい書いてこない人が結構いる。
二度三度と繰り返しても、同じ。キーボードに向かうのが好きじゃないのか、これは味気ない、それっきり になってしまうパターンである。

キーボードといえば、オフィスで私の隣に座るTさん。先日この人のキーボードを掃除する幸運(?)に 恵まれた。
というのは、課内のOA機器のメンテナンスを、私がやることになってしまっているという理由からであるが、 特に普段からOAに”無頓着”な人には目をつけている。
Tさんもその一人である。
私がなにげなくTさんのキーボードを逆さにした。すると、パラパラとホチキスのタマが出てきた。
振ると、どんどん出てくる。いくら出ても、中ではカサカサいう音が止まない。
手が疲れてくるほど振った後の机の上は、消しゴムの屑、綿ゴミ、ホチキス屑だらけになった。
行先を考えずに書類のホチキスはずしをやるのが原因。
Tさん、性懲りもなく翌日もホチキス飛ばしを始めてる。

(39)あぁ、師走
久しぶりの書き込みになった。二ヶ月近くHPを更新していない。
書きたいネタがわいてこないと同時に、書こうあるいは更新しようという気力が出なかったせいである。 それで今回は、クリスマス色を表紙にデザインしてみながら、書いている。

先日、本屋さんでスティーヴン・キングの新刊「デスペレーション」(新潮文庫、上下)を発見して、 中身も見ずに買った。デスペレーション(desperation)とは、”死にもの狂い”の意味があり、久方ぶり のキングらしい本のようなので、いつから読もうかワクワクものである。
というのも、今読んでる最中のがあって、更にその次に読もうと順番待ちさせてるのもあるから、もう 大変。
今読んでるのは、マイケル・ギルモア著「心臓を貫かれて」(文春文庫、上下)で、4人兄弟のうち 2人が凶悪犯罪者となってしまったノン・フィクションを、末子であるマイケル・ギルモアが書いている。
最初のうちは家系やモルモン教の話しが延々と続いて、飛ばし飛ばし読み進んだが、後半ようやく熱を入れて 読めるようになった。
つぎに読もうとしているのは、マイクル・クライトン著「エアフレーム」(早川書房、上下)で、 航空機事故ものを扱った作品である。キングが出たことで、どっちを先に読もうか、頭の中ではせめぎあい中 である。

(38)素描・公園にてU「公園と犬」
この夏は、初めての方から随分メールを頂いた。ロンドンに関しての感想やら質問であった。
中でも添乗員をされている女性から質問があったりして、「オレもあてにされてるなア」なんて 一人ほくそ笑みが出たりした。
まあとにかく、自分が見てきた・経験してきたものを、見ず知らずの人が「良かったよー」と伝えて くれる時が、このHPを開設しててよかったあーと感じる瞬間なのです。

話しは変わって、広い公園と犬というのはベスト・マッチと言っていいくらいしっくりするものです。 猫なんかを連れてる人なんかは見ないし、ましてや牛とかゾウを散歩させてる人なんかはいませんネ。 (訳の分からんことを言うな)
私は通勤途上に歩いている公園とは別の公園へ休日などに、ウォーキング目的でたまに行くことがあります。 その公園は札幌オリンピックの時に作ったもので、大変広く森林なども残されており、冬は歩くスキーも できる公園なのです。
この10月の連休の日曜日の早朝、松山千春のMDを聞きながら静かな公園内を、気持ちよく歩いていた 私の後方から、なにやら怒鳴り声が聞こえてきました。
振り向いてみると、中年夫婦と見える二人のうちのオバサンがジョギングしながら手をメガホンにして、
犬を繋ぎなさいぃぃー、放し飼いはやめなさーいぃー
確かに、私の前方には犬2匹を連れたオッサンが、1匹を放している・・・ただし、その犬はダックスフンド を更にぎゅーと縮めたくらいのおもちゃのような犬で、しかも飼い主から一歩も離れようとしない・・・ ”ジョガー”二人はスピードが遅くて、歩いている私になかなか追いついてこない。
その間ヒステリックになってきた怒鳴り声は続く。
犬のオッサンは無視していたが、コースから外れて草原の中へいなくなった。・・・ようやく静寂。
ところが数分歩くと、犬のオッサンがまた現れた。そのころには”おたけびジョガー”は私のすぐ後ろに 来ていて、またメガホンが始まった。
今度のもしつこい。犬のオッサンもとうとう反撃し始めた。
うるせーーっ、バカヤロー、さっさといけぇー
この間、ジョガーのお父さんの声は一言も発せられず、ひたすら伴走するのでした。

いやいや、静寂を求めて来た公園で非常に心乱された10分間なのでした。
公園では大声はミスマッチです。あの10分間を返せ!ばかっ!

(37)真夏の夜の悪夢
ある日、自分の車に今までなかったキズやヘコミを発見することがある。いつ?、どこで?、がもう定かでは なくなっている。スーパーの駐車場などで、当て逃げされているのである。
やられた方は本当にやり場のない怒りがこみあげるものです。
予防策としては
@隣との間隔をあける。
A頭からつっこんである(出る時にバックで出ざる得ない)車の隣は避ける。
B小さいガキが乗っていそうな車の隣は危険。・・・いるのです、子供にドアを開けさすような無神経な親が。

最近、元同僚だったYさんに起こった災難。
4階建ての社宅に住む彼の車の両隣には、真上と真下の住人の車が駐車してある。
ある日Yさん、愛車の前バンパー角にザクッと接触した跡を発見した。最初は奥さんを疑ったが、身に覚え なし、ということで「やられたー」とガックリ。
どうしても、ふに落ちないYさんは夜になってもう一度愛車の現場検証に行ったところ、隣の車(上階の住人) の後部に新しいキズを発見した。キズの高さや付いてる塗料の色が一致したことから、コイツだと断定するに至った。

もし違ったらどうしようという気持ちもあるので、明日になったら言ってくるかも・・・と、待つことにした。
が、しかし待てど来ないので、とうとう訪問することとなり、車を見ながら説明すると上階の奥さんが 「私こすったかも」と認めたので一件落着。
数日後、板金塗装修理で帰ってきた愛車をたまたま居合わせた、真下に住んでいる人と眺めながら「きれいになったネー」 と喜んでいたのだが・・・・・・。
翌日の夜、真下の人から電話があり、「すいませーん、今、お宅の車にこすっちゃったんですぅ」

「がぁーーーん」

(36)”人を見たらドロボーと思え”ってか!
夏休みを利用して、仙台の友達のところへ一人旅をした、高校生の姪。
楽しい数日を過ごして、お土産でふくらんだ荷物とともに、帰りの途につこうと仙台空港へ入った 折りの出来事。
貨物室に預けるほどの荷物ではないので、大小三つの手荷物を持って搭乗ゲートへ入った。
おなじみのレントゲン検査器へ荷物を送り込んで、本人は金属探知ゲートをくぐる。
何事もなく、荷物を取って(受け取るのではなく、かってに持っていく)搭乗口へ向かって 進んで行った。
ほどなく、大事なものが入っているバッグを取り忘れたことに気がつき、戻ってみると・・ない?、ない!。
立っている警備員に尋ねても、忘れ物はなかったと言う。じゃあ、後ろから来た人が間違って持っていった?。
何回か放送をかけても、反応ナシ。結局、出てこず、盗まれたと考えらず得ない結論。

搭乗ゲートをくぐるのはチケットを持ってる人に限られる。そこに乗客、警備員双方に油断が生じるのでは ないか。
まして一人旅で金属探知が作動すると、身体検査のうえ、再度くぐらされる。その間は手荷物はほとんど、「ノーマーク」 状態であり、他の人が持っていってしまえるのが実態ではないか。
引換券制などの導入で仕組みを変えなければ、この種の犯罪は繰り返されるだけです。

(35)哀しき詐欺師
十数年前のこと。
仕事で函館へ2週間の出張で行き、宿泊はHという民宿に投宿した。
民宿Hの御主人Kさんは、幌馬車を馬でひく市内観光業も営んでおり、焼酎が大好きなオッサンである。
入宿した夕刻、他に一人しかいないTさんというお客さんを紹介された。
Tさんは、J航空に勤務する貨物便のパイロットで、今は規定の飛行時間を飛んでしまったので、調整の ため、待機状態という由。話しもはずみ、、宿の主人Kさんを交えてカラオケ大会やらですっかり意気投合 した。
ある日など、このTさん、接待費を持ってるからと、”自費”では入れないような料理屋さんでごちそうに なったりしてお世話になったこともあり、お礼の意味で、あいだの土曜・日曜は札幌の自宅へ招待した。
彼は私に「今度、航空券を送るから楽しみにしていて」と言い残して別れたが、その後何の音沙汰もなかった・・・。

翌年、函館へ遊びに行った際に駅前で観光幌馬車の準備をしていた、Kさんと再会した。
私の顔を見るなりKさんは「Tさんのこと、聞いたかい?」と言う。
「えっつ!?」もちろん何のことか分からない。
Kさんの話しによると、
あの後、あのTさんはいつまでも居続けるためちょっと不審に思い出した。そのうち宿の金庫の金が少しずつ 無くなるようになったため、警察に相談に行った。
内偵の結果、秋田県警から女性の行方不明事件の重要参考人として、指名手配されている男であることが 判明、函館駅前で逮捕されたとのこと。

私がいた時にも、昼間は空き巣・詐欺なんかをして、”かせいでいた”らしい。
『するってーと、盗んだ金で私は飲み食いしてたんかい!?。』
それにしても、頭の回転は早かった。
いろいろ話し合ったけど、一度として矛盾したことは言わなかった。しかも部屋には、その身分を証明すように 、社名入りの制服がかかっていたのである。

(34)悪口雑言・罵詈罵倒・U
礼儀知らずの夫婦のお話し。
レンタル・ビデオ店でビデオを物色していた時のこと。陳列棚とそれを見ている私の”間”を、おばさん が通過していった。・・・・・と、続いてそのダンナみたいのが、スーッと通っていくのである!。 無言で・・。
棚と私の間隔は5,60cm程度で私の後ろは広く開いていた。店内も空いている状態で、人の前を抜けて 行く理由などこれぽっちもないのに・・である。
小学生でも高学年になると、やらなくなるよ、ホントに子供以下です。恐ろしいのは本人達が、なんとも 思ってないことで、いたる所でこんな風に”のほほん”とやってんだろうね。

人の出入りが激しいドアを次々と人が出入りしている風景。
後ろから来る人へちょっと気遣いをみせて、(あるいはふりでも)手でドアを押さえる・・・大体、半数 以上はそうします。でも、ドアにちょっとも触れずサッとすり抜けて行くヤツもいる。
いずれの場合も、「しつけ」とか「教育」などの次元じゃなく、それ以前の問題であるという気がします。

(33)悪口雑言・罵詈罵倒・T
たまには真面目な事を書きます。
政治的にはどちらかと言うと「ノンポリ」に近い私でも、先の衆議院議員選挙では自民党とその取り巻き 集団からの政権交代を望んだひとりであった。
が、しかし結果は変わらず・・・・。
現在の経済・不況問題をキーにすると、政権交代は必須であった。
というのも、構造不況だとか呼び名を付けた今の不況も7〜8年になろうというのに、何をやってきたか?。
相変わらずの「公共事業」をメインに”半年スパン”効果施策のみ。考えるブレーンは議員と役人とで、 もがくのみ。これが今までやってきて、またこれからもやろうとしていることである。
もう政権を代えるしかないでしょう。

私は、経済政策とは商品券を配って国民に金を無理矢理使わせる事じゃなく、雇用と老後の安心だと思うの ですが。・・・これが充実することで、ちゃんと金を使い、経済は健康的に回るのではないですか。
それを政府は「年金」をどんどん削るような不安定な制度に変えている。これじゃあ、サイフのヒモだって緩むわけがない。雇用が少ない なら、道路工事の何分の一かの金をまわして、年数を限定して若年層を国が雇用するとか、考え付かないのかネ。
もっと民間の専門家・学者をブレーンにして真剣に討議すべきです。
でも経済企画庁長官の堺屋太一のような評論家はダメ。「底入れした」とか「底が見えた」などの評論はもう 聞きたくありません。

最後に先日のNHKのインタビューに答えていた、アメリカの経済学者ジョン・K・ガルブレイス の言葉から。
(日本の長い不況についての質問に対し)
「今までは銀行や企業のための政策ばかりで、労働者や消費者のためにはなっていない。」

(32)何切ったの?
公園でバカ犬のコロを放し飼いにしている”コロちゃんママ”(第30話で登場)は、相変わらずである。
先日も前とは違うじいちゃんに吠えていた。でも他の通行人には吠えない・・・。
吠えられてる方は、ヒゲもじゃでちょっと風体の怪しいそうなじいちゃんで、・・・・犬のコロの目にも 「怪しい」と見えるのかナ・・・・ひょっとして、意外に賢い犬だったりして!?。
コロちゃんママは、この前怒鳴られたせいで行動が素早くなっている。飛んできてコロを押さえつけている。

去る日曜日、いつもの理容院に行った。
先客二人が散髪中で終わるのを待つ間、よくしゃべる一人の客の話しを聞くとはなしに聞いていると、 何やら銭湯に行って、みぐるみパンツのはてまで盗まれた話題。
他の客が終わり、私の番がきた。例の客は新品のいいパンツだったとか、車のキーもいっしょに盗まれた ので業者を呼んで1万6千円かかったとか、とうとうと続いている。
突然、話題が変わった。
「てっぺんにシミがあるぞ」その客の相手をしていた床屋の主人が言った。
思わず私も客の顔を見たが、アレッ?、なんか変だな・・・・。
そうだ!ハゲてる!、まだ40前のようだけど、”松山千春”状態である。
それはいいのだ、好きでハゲたわけでもないのだから。
でも・・・床屋に来て、何を切ったのか。切る前の状態が見たかったあ。

(31)最新文庫案内
<<日本ぶらりぶらり>>山下 清著・ちくま文庫
かの山下清の国内旅行記である。「ヨーロッパぶらりぶらり」に続いて出版された 一人語りの旅。
最初から最後まで、平坦でもある語りは終始変わらない。放浪していた思い出を交えながら、大好きな 九州から函館までたんたんと語りつづける。

<<ひとり暮らしのロンドン>>岩野 礼子著・黄金文庫(祥伝社)
最初は軽いタッチのロンドン案内書かな、と予想して読み始めたが、どうしてどうして。
まだ半分しか読んでないけれど、真剣にロンドンで生活する著者の苦闘記である。語学スクールや アパート事情の現実が手に取るように分かる。
また、ロンドンの街角を丹念にリサーチされていて、ロンドン好きにはたまりません。

<<氷の接吻>>Marc Behm マーク・ベイム著・ハヤカワ文庫
次々と男を虜にし、殺していく一人の女に魅入られた探偵の目で、ストーリー は進んでいく。
この男女の接触がほとんどないまま、エンディングへ向かっていくため、やや欲求不満な感じが残る。
また読み終わって、この小説にフランス映画風フィルム・ルノワール的な印象を受けたのだが、それも そのはずで、著者ベイムはアメリカ人であるが、パリに住んでるとのこと。