上野早生/興津早生/宮川早生 −旬の喜びいっぱいつまったおいしさ− |
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みかんは,収穫される時期によって早い品種から極早生(ごくわせ),早生(わせ),中生(なかて),普通みかんに分けられます。極早生の収穫は9月〜10月,早生は11月〜12月前半,普通みかんは12月です。極早生と早生はすぐに収穫しますが,普通みかんはすぐに出荷(しゅっか)されるものと倉庫に一時保存,予措(よそ)貯蔵(ちよぞう)してから出荷します。品種には,石地,日南1号,宮川早生,南柑20号,大津4号,青島温州などがあります。このほかに,最近は,津之望,津之輝,西南のひかり,はれひめ,南津海,はるひといった新しい品種もあります。 |
百年小みかん −下蒲刈島といえば「葉つきみかん」− |
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■広島県のみかん栽培は,江戸時代の1537年ごろ,呉市下蒲刈町で栽培されていた「小みかん」に始まったといわれています。みかん畑の多くは,海のそばにあり,石垣のあるだんだん畑になっています。ミカン畑は太陽の光と海からの反射された光に暖められた石垣の石によって土があたたかさを保ち,木が育ちます。だから,あまくておいしいいみかんができるのです。
■広島県の島しょ部は,一年を通して温暖で晴れの日が多く,畑の土は水はけがよく,栄養分を多くふくんでいるので,おいしいみかんができる環境にめぐまれています。そのため,明治維新をへて1900年ごろからさかんに栽培する農家がふえはじめたそうです。
■ミニヤギの後ろの小みかんの木は,百年以上も前に植えられた我が家自慢の小みかんの原木です。下蒲刈の小みかん栽培は歴史が古く,かざりもののミカンとして正月に売られている『葉つきみかん』としても有名です。
■私が子どもの頃は,収穫した小みかんを家に運び,畳をあげてそこに山積みをして貯蔵していました。そして,「みかん船」にのせて量り売りをしていました。
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デコポン(不知火)−皮がでこぼこして,むきやすくて,大変甘い糖度13〜14度にもなる− |
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ポンカン(太田ポンカン)
12月の終わりから収穫。糖度11〜12度と甘く,皮が柔らかく香りが良く食べやすい。独特の香りが生きています。 |
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■みかんの木は,種をまいて育てるのではありません。まず,カラタチというみかんの仲間の種をまいて,カラタチの木の根元がえんぴつの太さぐらいになったところで,味のよいみかん品種の枝や芽をくっつけ,苗木をつくります。
■この苗木を2年間ほど育てた後,みかん園に植えかえます。みかん園に苗木を植えてから4〜5年ぐらいでみかんがなりはじめ,10年ぐらいからたくさん実るようになります。
■みかんの木は90年ぐらいたっても実をつけることがありますが,もっとも多く実をつける木は15年〜30年ぐらいたった木です。それから少しずつおとろえていくので,だいたい30年をすぎたころから新しい木に植えかえます。 |
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