偽典・女神転生

一冊の本を最後まで書き終えて、初めて成功と言えるのです。
−トム・クランシー


買ってから、ずいぶんと放置していて、ちょっと試しにプレイしてみたら、あまりのゲームシステムや、プレイアピリティに欠けるので、やる気を失い放置してました。が、ようやく見切りが付いたので書きます。

いろいろと、悪い噂は聞いていたのです。シャレにならないバグがあるとか。しかし、これほどまでに、ゲームシステムが崩壊しているとは思っても見ませんでした。

しかも、ゲームのヒントと言うチラシが入ってますが(WIN版)、ヒントと言うより、致命的バグの回避法なんですけど、コレ・・・DOS版、DOS改訂版、Win版となっているのに、デバッグ諦めたんですか・・・

偽典のレビューを見て回り、ほとんどのサイトで酷評受けてます。私も、諸手をあげて賛同しました。ちゃんと批評しているレビューを読みました。ほとんどのサイトで、シナリオは良いのに、システムやプログラムがヘボすぎる。と言う評価に落ち着いてます。

このゲームを殺している、プログラム上の欠点、システム上の欠陥などは、語り尽くされているのであえて言いません。PCが高性能であればあるほど、敵側の処理速度が上がり、なまじリアルタイムバトルもどきをやっているので、プレイヤーが、1コマンド選択する間に、敵(と言うかPC内部では)数ターン経過している模様。よって、ボス戦だと、何もできない内に全滅します。

ペン3でも、速すぎで、難易度が激増するとか・・・ペン4でやっている私は、自虐プレイですな。

そもそもにおいて、この疑似リアルタイムバトルと言う方式、評価される様なシステムなんでしょうか?。おそらくは、ダンジョンマスターに端を発する、リアルタイム3DRPGの流行にのっかる形で、こうなったんでしょうけど、もう少し考えて欲しかったなぁ。

せっかく、良いシナリオがあるんだから、じっくりとシナリオを追える、ベーシックなシステムで良かったはず。ダンマスなんて、ストーリー無い分、アクションとダンジョンギミック(パズル的な謎解き)で保たせていたわけだし。その辺の見極めが出来ていないのが、敗因でしょうなぁ。

また、クリアした人の話では、序盤のレジスタンスの作戦を成功させるまでが、鬼で、その後は、ぬるくなるそうです。ゲームバランスすら崩壊してますな。

確かに、ストーリーはこの先どうなるんだろう。と先を見たくなるほど魅力的です。が、脚本の部分、セリフまわしの語調が不統一で、寒〜いギャグセリフなどが雰囲気を台無しにしています。

攻略サイトでエンディングを見ると、やっつけと言うか、投げっぱなしジャーマンと言うか、突き放したエンディングだったようで。ミステリーハウス時代並の「アナタハ、タカラモノヲテニイレタ」ぐらいの終わり方らしい。

正直、こんなゲームを血眼になって探していたのかと思うと、情け無くなってしまいます。序盤のヒロインが死亡するイベントでも、どろろなオチは見え見えでしたしねぇ。

ストーリーも、見え見えのお涙ちょうだいを通り越して、ここで泣け。と言わんばかりのシナリオだとか。ペルソナでも、お涙ちょうだいはあるけれど、分かっていても、ぐっと来ると書かれていました。それは、単純に文章力の差でしょうね。文体の不統一、寒いギャグセリフ、そうしたモノが、感動を殺し、冷めさせている原因かと。

で、アスタルテが園田を殺す理由が分からない。と言っておられたのですが、園田はアスタルテに心臓を取り出されて殺されるのですが、序盤の由宇香が、殺されるシーンで、アスタルテは「私だったら、永遠の愛を誓わせた上で、心臓をえぐり取る」と言っているのが伏線かと。

つまりは、心臓を取り出すというのは、アステルテの歪んだ愛情表現なのでは無いかなぁと、思う次第です。選択肢も「私のために死ねる」とか聞いてくるところもあるそうなので。園田も「死ねる」と答えて、心臓を取り出されたのではないだろうかと。

心臓を抜き出される。としか知らないので、飛んでもない勘違いかも知れません。戦闘後に殺されるのかも知れませんし。嫌がり、泣き叫び、命乞いをしているところを殺されるのかも。

ともあれ、ストーリーも、システムも未完の駄作ですな。

イシュタル様がメインな話なので、先を見たいとは思うけども、シナリオの程度もそこが見えてるしなぁ・・・


さて、長らく放置していたのですが、知人から98ノートNaを譲ってもらった事もあり、ダンタリオン2をノートでクリアして、その後、バリュースターNXにてクリアしました。

総括としては、鈴木大司教の悪癖が全面に出たゲームでした。大司教の悪癖とは、私が考えるに「都民の常識を地方民に押しつける」と言うもの。

例えば、原宿シェルターから、新宿まで。とか、新宿から市ヶ谷とか、なんの手がかりもなく、そこへ行け。と言われても、だいたいの方角すら、見当つきませんって。さらには、大破壊によって断層や亀裂が生じているので、地下鉄でその裂け目とかを乗り越えるのですが、地下鉄銀座線とか有楽町線とかいわれても、どっち方面に伸びているのか、わかんねって。

フィールドマップでの移動が、簡便ならば、適当に動き回って見つける。と言うのもアリと思うのですが、実際の地図を取り込んだかのような、細かい路地まで規定されている上に、道路を直接クリックすると、マーカーが自動でそこへ向かう。と言う移動方法なのですが。

この移動処理プログラムがバカ過ぎるので、1ブロック先を右に曲がるだけなのに、突如後ろに移動し、左回りで逆送してマウスポインタを目指すことしばし。さらには、先を指定しすぎると、角が見つけられず、延々と同じところを往復する始末。現在地とマウスのクリック場所を直線で算定しているのだろうなぁ。

まぁ、要するに、超初期のカーナビの如く、ものすごい遠回りをやらされると言う。

シナリオも、ラスボス倒したら、そのままドンで終わるのも、なんか拍子抜け。レジスタンスを追い出されるまでは面白かったんだけどなぁ。また、ショートシナリオを一つをクリアしたら、完全に情報が途切れてしまうので、次ぎ何して良いか、まったく解らなくなる事もしばし。



さて、ゲーム的な事以外で、もしかしたら重要な事に気が付いたかも知れないので、書いておきますと。

事実上、我らが大司教が手がけた最後のメガテンが「偽典・女神転生」なわけです。これの発売はアスキー。そして、儀典のシステムは、あまり知られてないのですが「真・女神転生TRPG基本システム」そのままです。有り体に言うと、テーブルトークとコンピューターゲームのマルチメディア展開だったわけです。

本家のアトラスは、真2以降、正史から離れ、ifやデビルサマナー、ペルソナなど外伝的なものに走ります。偽典の発売は、ifのあと。時期を考えると、真2のあと、大司教がアトラスから抜け、アスキーに出奔。と言う構図が見えます。メガテン系のTRPGルールは、エンターブレインつまりアスキー系から出続けている事考えても…。

つまり、アトラスは、メガテンの正史。を制作しないのではなく、出来ないのではないかと。だって、預言者たる鈴木大司教がいなくなっているのだもの。

考えてみれば、if以降、悪魔が悪魔らしい行動を取るモノは減っていき、FFなどと同じく、名前だけ借りてきているような感じになってきている気がします。アホほど深い悪魔学・神話学知識を持つ大司教でないと、正史は語れそうにないですしねぇ。現状、ペルソナ3では、もう完全に悪魔は飾りになりつつあります。

さて、メガテンシリーズは、コレまでの実績に頼り切る、ンコゲーと知りつつも好きなタイトルだから買ってしまう。と言うゲームになるのか、それとも、巻き返せるのか。


ミニ情報
ラスボスの指針。

必須魔法。バーサーキング。マグラ。

バーサーキングは、唱えると、バーサークし、自動で攻撃する(稀に味方にも)。コレにより、マウスを連打して、コマンドをポップアップさせる手間が減る。と言う訳。ラスボスは、仲魔の退去魔法を使うので、バーサーキングは、人間系の仲間が好ましい。イシュタル信徒やレジスタンスなど。

マグラは、攻撃魔法を敵味方ともに無効にする。ラスボスは、魔法攻撃が熾烈なので、とにかくコレを唱えておくと、7割ぐらいの行動を無効化できる。育成無しで使えるのは、女神ニンフルザク。

必要魔法。サマリカーム。メディアラハン(メディラマでも可)。あれば、カジャ系。

よほど育成していない限り、イシュタル信徒やレジスタンスは、ラスボスの猛攻で死んでしまう可能性がかなりあります。リカームでは、回復させないと行けないので、サマリカームで。また、単体回復魔法では、コマンドポップ。魔法選択、対象選択としている間に、攻撃されまくって…という可能性がかなりあります。

カジャ系は、デカジャを連発してくるので、あまり有効ではありませんが、あると助かります。

有効技。
複数回攻撃。武者車など威力も高く、複数回なので大変よろしい。

基本は、複数回攻撃がある前衛には、攻撃回数が少ないけど、威力の高い武器を。無い仲魔には、攻撃回数の多い武器を持たせるのが基本。ダメージ100を1回よりは、ダメージ30を五回の方がトータルでは高威力ですので。

なお、ラスボスは、火炎に耐性があるので、折角手に入れたヒノカグツチよりは、ヴァジュラの方が良いです。ニュートンにはオクトパイクを。バーサーキング要員にもオクトパイクを。

あとは、ひたすら殴るだけ。デカジャでマグラも消えるので、その点だけ注意を。

役に立つ仲魔。
人それぞれですが、ハリティーはムドオンと全体回復が使えるので、ナーガカンニャで経験値稼ぎの時に便利。
ヤクシニーは、武者車や剣の舞と全体回復を覚えます。MP少なめが欠点
クーフーリンやスサノオは、そのままで十分に攻撃力を持っています。クーフーリンはゲイボルクを持っているので奪うのもヨシ。
リリムも育てていれば、MP吸収とダンスマカブル(ムドオン効果:射程がチョイ短い)が使えるので、ナーガカンニャで経験値稼ぎするときに、無補給で続けられます。



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