フーリガン

宇宙に地図なんて、あっても無いようなもの。行けば行くほどキリは無し。
ー光速マンボ(フーリガン宇宙人チームED曲)


フロントウィングのゲームです。非常に、今さらかよってゲーですが、PS2版をなにげに手に取ったら、カードバトルとドタバタチックなシナリオと言うのが目に留まり、フロントウィングのHPに行ったらこういう文言がありまして『フロントウイングは、難しいテーマであると承知しつつも、面白おかしいギャグ系シナリオをベースにユーザーの心に残るものを提供していこうと考えています。』。

もはや、その心意気だけで買ったって気分になりました。大切なことですわ〜。このことを忘れると、キャラクター造形だけで押し切る形になって漠然としたモノになってしまうと思うのです。

さて、総括ですが、満足できたんですが、なにか物足りなさを感じてしまいました。「は?、なにコレで終わりなん?」と言う悪い意味の物足りなさではなく、例えるならば、あまりの喉ごしの良さに、気が付いたらペロリと平らげてしまった、大盛りのざるそばのような感じ?。お腹は膨れているのだけど、何かが足りないと感じてしまう感じ。

まぁ、得てして良いゲーム、と言うか、良いストーリーというモノは、際限なく続きを聞きたくなるモノなのですが。それはまぁ、ユーザーのわがままというモノなんでしょうねぇ。

◆さて、難点から行きますと、物語は、テレビの連続シリーズチックに展開するのですが、その都度、オープニングムービーとエンディングムービーが入るのです。それが、キャンセルできない。というのは大減点。流れ的に、ED曲が終わってすぐにOP曲が入るので、一曲二分として四分ぐらいのもったりした時間が発生してしまいます。

各話は結構テンポ良く進み、ストーリーも良いので、次の話が気になるのですが、キャセンル出来ないが為に、4分をイライラしながら待つわけです。どんなに出来が良くても、連続で見ていれば飽きてしまうのは必定。OPEDムービーのキャンセルは付けて欲しかったなぁ。カードバトルのスキップは用意しているのに。特にエンディングの回収の段階になってくると、OPとEDが邪魔で邪魔で。

曲はとても良くて、フロントウィングのHPから、OPと三種のEDをダウンロードしてきて、垂れ流して聞いてます。光速マンボが脳にこびり付いてます。

欠陥らしい欠陥はこのくらいですかねぇ?。カードバトルも今ひとつ戦術バリエーションに欠けるのも難点と言えば難点ですが。じゃんけんのカードバトルで、手札から三枚を同時に出しあい、3on3で、勝敗を決するのですけども。オプション札が、技ゲージMAXと相手の技ゲージダウン、HP回復の三つ。

まぁ、さくさく進むし、特に出来が悪いワケじゃないカードバトルです。こんな細かいところしか難点見つからないのよ。しいて言うなら、ゲームタイトルから、ゲーム内容が連想しにくいのも欠点かな。キャプテンラヴもだけど、直結とまでは行かないけど、連想しやすいタイトルの方が・・・とは思うのですが

◆さて、件の漠然とした物足りなさの原因ですが、選択肢からの分岐幅の少なさ。かなぁと思います。外道モードと言うか、悪の帝王シナリオがあっても良いと思うのだけども。全シナリオクリアしたボーナスとしてとか。

あとは、全体ストーリーの謎が八割方、解明した時点での選択肢には、ちゃんとルート分岐して欲しかったなぁ。BADエンドに流れても良いから。理性から「ヒロイン達を助けるから、味方になれ」と言う提案を受けたら、やっぱりそう言う結末になっても良いのではないかなぁ。と思う次第です。

作中に無意味な選択肢をネタにしたシーンがあるのだけど、それ以外でも無意味な選択肢あるのがなんとも・・・。やはり、キャラクター達の物語的な活動・活躍に対して、物語の展開の幅が狭い。と言うのが、物足りなさを感じさせる第一要因かなぁ?。

ストーリー全体は、基本的にはドタバタしながらも、泣かすトコはしっかり泣かす。と言う、ある意味吉本新喜劇パターン(恋姫パターンでも可)。東京版の新喜劇(東京の人は、ドリフ大爆笑の用に、舞台装置で何とかしようって発想しかないのだろうかと思ったよ、あたしゃ・・・)ではなく、大阪でいつもやってる方ね。ずっとドタバタしているけども、終了10分前ぐらいに、家族愛や兄弟愛を切々と訴える芝居が入って、そこから最後に、もうひとオチってのが、吉本新喜劇の定番なのね。

フーリガンも恋姫も、ドタバタしながらも、絞めるトコはしっかり締めているので、良い出来です。シナリオギミックと言うか、ストーリー全体の謎に対する展開ではなく、キャラクター同士のドラマが売りなのも、似てますかね。恋姫とフーリガン。私のツボはこういうパターンなんでしょうなぁ。

◆さて、久々、オカルトチェックぅ〜。
巫女姉妹チームがベースになるのですが、布留の言(ふるべ ゆらゆらと ふるべ)とか、息長とか、結構調べてるなぁ。と言った感じ。ここまで来たら、剣術の方は鹿島神道流の技名もってきた方が良かったのでは。と思って調べたら、神道流の技名って、七津之太刀とか、神集之太刀とか、八神之太刀とかで、ゲーム中でも「〜〜の太刀」とか言っていたので、ちゃんと調べて、、ベースにしてるのかも。

荒魂とかも使っていたけれど、微妙に誤用してたねぇ。細かく言い始めると、一霊四魂の理論展開になるからなぁ、簡単に言うと、一霊は、四つの魂、荒魂、和魂、奇魂、幸魂に大別され、それぞれが、勇、智、親、愛を司ると。それらの働きに過不足が生じれば、荒魂は争に、和魂は悪に、奇魂は狂に、幸魂は逆にを生むと。こんな感じ。

それと、星を飲み込んで超常能力を得た(と言っても比喩的な意味だろうけど)偉人ってのは、結構いるのよ。有名どころでは、空海さんも明星を飲み込んでます。地球には、結構昔から、宇宙エネルギーは飛来してきたのかも知れぬ。

◆そうそう、あと、コレだけは主張しておきたい。ミサイル君たちは絶対に喋らせるべきだったと思うよ(笑)。あと、歌の歌詞カードほしいなぁ・・・まぁ、カラオケに載るわけもないけれど、歌詞が知りたいなーっと。

と言うことで、バカゲーって程でもないけど、ノリの良いゲームがやりたいって時には、非常にお勧めかな。

フロントウィングのHPフーリガンのコーナー
光速マンボを試聴して、気に入ったらサントラ買うべし







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