転生してない転生ラノベとゲーム実況
そのうちキレイにまとめる予定ですが、現状、思い付きの思考実験。酔生夢死のピックアップ状態
チートという語弊(2023/04/20)
いまさらすぎるけど、ずっと気になってたのがラノベとかの「チート能力」という言い方。
勇者英雄は、選ばれた存在であり、与えられるべくして与えられた能力である。出身階層は問題ではない。大工の息子であったナザレのイエスとか。農民の娘であったジャンヌダルクとかな。まぁ、イエスは色々あって、実は高貴な生まれだけど、大工に預けられた(というか、身ごもったまま大工の嫁になった)とか諸説ありますが 。
だから、英雄勇者はギフテッド(神様から、才能を贈られたってことだな)やらチョーズンワン(選ばれしもの)と呼ばれる訳で、タレントも(特殊)能力持ちという事が原義。
物語やゲームの主人公は、こうしたtalentだからこそ、主役なのであって、分不相応な能力持ちではない。 だからこそ、大いなる力には、大いなる責任が伴う。力におぼれかけたときに、責任を自覚する場面がヒーローモノのカタルシスなんだが。
チートは「いかさま」「ずる」であるので、それはそぐわない。本来持つべきでない名もない雑兵が、裏取引で、労無く得たのならばチートと言えるだろう(悪魔と取引とか 。そしてそれは自滅につながる)。 修練によって得た能力はチートではないのだ。大谷翔平をチート能力者とは言わんだろう?。
足軽からなりあがった木下藤吉郎はチート能力なんだろうか?。ちがうよな。 主人公補正こそがチートと呼ぶべき能力だよな。探偵の行く先に死体が転がるような遠慮したい能力もあるが(笑)。
だいたい、下級貴族の八男だろうが、貴族に生まれた時点で勝ち側に入るしなー。階級社会において、貴族か否かは、絶対的な差を生む。
そもそも前世の記憶や意識を保持したままの転生自体が、Chosen oneである。そしてそれは、カインへの罰が死なない/死ねないこと。だったように、結構な拷問である。四苦八苦の四苦が生病老死とあるように、生まれたことがすでに苦であり、死という解放がないのだ。
2ちゃんとか、ラノベとかが、言葉を軽くしていく……まぁ、それしか知らなければ、うすっぺらいとは思わないのだけどね。外の世界を知らなければ、北朝鮮だって「この世の極楽」だろうしな。
だがまぁ、せめて、転生と転移ぐらいは、しっかり使い分けてほしいよな(笑)。列海王もショウ・ザマも同じ肉体と意識をもっているのだから、転移であるよ(いや、ショウを異世界転生とか、チート能力とか解説してるライターいたのよ)。
というか、転生と乗っ取りを混濁しているライターは多い。Ff14でも、ミンフィリアは転生してなくて、リーンの体を乗っ取っているだけだ。つか、ミンフィリアの意識体は、とある場所にとどまっているので、乗っ取りでもないのか。アモンとかはちゃんと転生しているのにね。
ともあれ、かつては、英雄としての才覚。と褒め称えられていたものが、イカサマ能力と言われてしまうというのが、 今の世相を表しているようだ。すさまじく、妬み嫉みで満ちた世界になっているよなぁ。この世の地獄ではなく、この世こそが地獄なのか。
そもそも、現代知識を持ったまま、古代に行くのことがチートである。過ぎた技術は魔法であるわけで。
それらはつまるところ、1920年代とかに見られた、人種的優位の差別主義系統であることに気が付いていない。素晴らしき白人様が、皆既日食に怯える原住民を指導するがごとく。である。 知識で自然を支配できるという錯覚でもある。
今の温暖化問題とかもそう。人間の活動規模なんて地球を左右出来るほど強力ではないのだ。人間が住めない環境に改変は可能だが。グレタの言う通り環境が破壊されても、死滅するのは人間で、地球と変化に対応できた生物は残る。太古に酸素に対応できたかどうかのようにね。人類の死滅=地球の破滅という発想自体が欧米人の傲慢である。
んで、その知識もボーイスカウト以下のキャンプ知識で、サバイバルでドヤ顔するわけだ。コミックサイトの宣伝で、小型水筒についている浄水器(長さ五センチもない)で、安全な水とか言ってる漫画見たときは、悶絶した。そんなおもちゃ(ボトルタイプ浄水器ではなく、濾過ストロー付き水筒)常備している時点で、ドラえもんの四次元ポケットなみチート 能力というか主人公補正である。
浄水ストローとか知らんのやろなぁ……煮沸するとか、そこいらにあるもので浄水フィルター作るとか…
まぁ、繰り返すけど、完全な人格と記憶を持ったままなのは、転生と呼べない。転移もしくは憑依である。という根本的な突っ込みを受けないまま、ブームになり、基本語として定着するあたりに、書き手も読み手も度し難しというか、救いがたしというか。編集者が校閲能力をもっていない、ただのマネージメント 担当になっている。という、三者ともに壊滅と言えそう。
つーかよ、イカサマするようなやつは、人間界でなく、畜生界か餓鬼界あたりからやり直しが妥当だろうよ(笑)。
そもそものチート能力が、テレビゲーム的な能力という時点で、作家能力お察しではある(通常攻撃が全体攻撃って、それはもう通常じゃねぇ。テレビゲーム的にはあり得るのだけど)。10年くらい前に、TRPGのシナリオ元ネタ探しは、小説でなくゲームになっているだろう。と書いたんだけど、小説の発案がゲームになっているほどに、落ちぶれるとは思わなかったな文壇。
ゲーム>小説漫画>アニメという、フォーマットチェンジで劣化していくことを考えれば、さもありなん現状である。JPEGと同じく、繰り返すと劣化していくのは世の常である。原作より面白いもの。小説より面白い映像作品は、数えるほどしかないのだ(全くないとは言わないが、原作より面白い映像作品は、原作が酷過ぎるだけだったりすることが多い)。
転生ラノベとゲーム実況(2023/05/11)
ふと、転生ラノベって、ゲーム実況なんかなと思い至る。
2000年初頭ぐらいからか、名前、性別、人格などが設定固定されたキャラクターを、プレイヤーは操作するようになっている。つまるところ、他人に憑依して、背後から選択肢という(現代知識による)入れ知恵をしていたわけだ。
転生したらと言いつつ、自我も記憶も保持しているのは、貴族の六男だか、第7王子だかに憑りついたに等しい。前世の記憶を思い出すなら、ともかくなんだが。この憑りつき方は、どう考えても、ゲームの操作キャラクターとプレイヤーの関係だろう。
そうすると、転生ラノベにおける読者のポジションは、憑りついたプレイヤーのプレイを傍観しているのではないだろうか?。憑りついた人の実況動画を見ているのに等しいのではないか。
なんというか、ゲームキャラクターの追体験しているプレイヤーを追体験する視聴者?みたいな、ややこしさに。自分で決断を下したくないという事なんだろうか。
まぁ、ゲームで育った世代が、ゲームのような設定(コマンド式ターンベースRPGとか)の話しか思いつかないのは道理である。やはり、悪い予想は斜め上で実現されるものだ。「最悪の予想は、まだ最悪ではない」。
まぁ、すでに下火とは言え、これ書いて根絶出来たら、そこそこ見られてんのかね?。
いや、「声は命を吹き込まない」をupしたあと、ホントに根絶状態になったもので(勘違いの元凶)
一番根絶したい「SAN値の誤用」は、まったくだけどね……
追記…そういえば、チート能力系のラノベ見なくなったね………上げ忘れている間に根絶されたか。