ランブルローズ


人には、人の生き方が…鬼には鬼の生き方があるんじゃあっ
−イワン・シュテンドルフ(ザ・モモタロウ/にわのまこと/集英社)


最初に、結論めいたモノを上げますと「プロレスルールの対戦格闘ゲーム」と言う事になります。純粋なプロレスゲームを期待して購入しますと、肩透かしを喰らう結果となります。対戦格闘ゲームである事を認識さえしていれば、良く出来たゲームだとは思います。ポジションとしては、対戦格闘と従来のプロレスゲームの融合とも言える感じで、スピード感が良い感じ。

ランブルローズのルール的には、3カウントとギブアップのプライド。と言うのが一番近いかも知れません。

プロレスと呼べない理由の一つに、試合の演出が出来ない事があります。試合の組み立てや、アピールなんかがやりづらく、魅せる試合がやりにくい。やはり、力比べ、小技の応酬、大技、得意技、決め技でフィニッシュ。と言う流れの中にも、見せ場、盛り上がりを作れないと、プロレスとは言えません。と思いますので。

その一因として、ハンマースルーで投げる方向が、決められないと言うのがあります。これが、出来れば、大分違うと思うのですが。くわえて、自在に振れないので、コーナーポスト串刺しが、リーサルムーヴの条件だと、えれぇ手間です。

また、システムも、若干問題があり、掴みからテイクダウンが一連になっています。また、ダウンから起こすと、よろめき状態で、その状態から、掴み操作をしても、大技が出てしまいます。そのため、掴みからしか出ない技が非常にかけにくい(捕:どうやら、敵の残体力次第っぽくもあり、明確な条件分かりません)

また、キャラクターの向きは無関係で、レバー方向で出る技が決まります。これは別に不満は無いのですが、ついつい、レバー方向に投げると言う無意識の思いこみが発動する事がしばしば。ここまで、操作を簡略化するならば、全キャラで、技の傾向を統一した方が良かったのではないかと。レバー左右は、投げ技。レバー上下は、関節技とか。

プロレスにするには、掴み(含む力比べ)>テイクダウン(小技ですね)が、無いと虚しいです。掴みから、レバー上+小技ボタンで、ボディスラムで、上半身掴みダウンとかさー。掴みから○ボタンで、大技とかやって欲しかったですな。

そう言った点が重なり、魅せる試合という組み立てが非常にやりにくく、技も、意外と共通の技(基本的な技なら良いのですが、高等技でも共通が多い)ので、少々、キャラクターの魅力というか、特徴を減退させます。この手のゲームで、いくら画像や、設定に凝ったとしても、繰り出す技の4割程度が共通ならば、すべて同じに見えてしまいます。

バーチャファイターや、鉄拳、ストリートファイターシリーズで、全てのキャラの4割が共通の技だったら、全てのキャラが無個性に見えると思いませんか?。容量や、ハード的な限界。と言う事があるのでしょうけども。

格闘ゲームのキャラクターの特徴は、その繰り出す技にあるのだと思います。小柄ながら、パワーファイターのハズのアイグルなんですが、今ひとつパワーを感じさせる技がない。繰り出す技を見ていると、巧者な感じを受けてしまいます。

私個人としては、アイグルは、投げっぱなし型の技をメインに装備させます。小柄ながら、ポイポイと相手を投げ飛ばした方が、パワーファイターとして特徴が出ると思うので。叩きつけるバスター系より、投げ飛ばすホイップ系のがパワーを感じると私は思います。

◆システムの欠陥は、ハンマースルーの方向が決められない。と言うのを上げましたが、ゲームモードの欠陥として、エキシビジョンマッチがあります。通常エキシビジョンと言うと、普段あり得ないような対戦を自由に組めるものですが、このランブルローズでは、ベビーフェイス・ヒールの属性変化をエキシビジョンでやるため、不意にヒールでやりたくなったりとか、フェイスでやりたくなったとき、まずは属性を変えてから、プレイしなくてはなりません。

これは致命傷でしょう。エキシビジョンは、やはり、条件を解放したら、全キャラ選択できるようにするべきです。零子VS麗琥などが、プレイできるのが、ゲームでのエキシビジョンの売りなハズです。

属性変化は、システム現状のままで、ツアーモードとかチャンピオンシップとか、そう言う、属性変更のモードを作れば、それで良かったはずです。

また、マッチ形式も、選択の幅が非常に狭い。マッチ形式は、試合選択時に、会場選択するするように、その都度、選べるようにすべき(3カウントオンリー、ギブアップオンリーなど)、また、せめて、タッグマッチとか入れて欲しかったですなぁ。

試合会場も三カ所から選べるのですが、綺麗で、細部まで良く出来ているのですが、どれも代わり映えがしないと言うのも欠点でしょうか。

キャラクター自体や、技自体は綺麗なのですが、キャラクターの個性ではなく、技の個性のにかけるのが残念です。柔道少女のマコトならば、やはり、裏投げ、俵返しは入れて欲しかった。アイグルが、ドラゴンスクリューするのもなんか違うと思う。紅影には、ロープ渡りとか欲しいよな。などなど、技の個性が欠けます。属性の裏表含めて、10キャラになるのですが、技の種類というか、技の方向性が似たり寄ったりなので、実情、数キャラしかいない感じさえします。

そうそう、意外にも、ホールド系スープレックスを使うキャラが少ないのも、プロレス感を感じさせない要因でしょう。というか、まともなスープレックスも、パワーボム系も少ないです。フルネルソンバスターってあんまり好きじゃないし。

華美な技も良いのですが、やはりレトロな大技、アトミックドロップだの、リーバスインディアンデスロックだの、ボウアンドアロー(ヤシャが持ってました)だの、入れて欲しかったですな。中には、おお!と思うような、技も入っているのですが。懐かしの鎌固めとか。

一番の問題点は、裏属性のストーリーモードの手抜きというか、脱力具合でしょうか。ある意味、裏属性のストーリーモードが、一般の対戦格闘ゲームの展開に近いと言えば、近いです。試合>固定の勝ちゼリフ>試合の繰り返しですので。ノーブルローズや、ヤシャなど、表属性からストーリーつながっていると思うじゃないですか?。ストーリーにあんま意味なし。

次ぎに、ヒールなんですが、別に反則技つかうからヒールじゃないと思うんですけど?。反則が売りのヒールもいますけども。実際、ヒールは試合の演出が上手い人と思います。技の間の小憎らしいアピールとか、ヒールの要素かと。試合下手なヒールって皆無だと思いますから。

表がベビーフェイスだったキャラの転向理由がほとんど「反則繰り返すうちにヒールに」ってのは、芸がないデース。弱さからヒールになるってのも、ヒールの方に失礼ですわな。つーか、実生活まで、ヒールになるのはどうかと思いますが。

ヒールには、ヒールの生き方が、プライドがある。逃げ込み先みたいに扱って欲しくないですわぁ。強さへの渇望が、勝利への渇望にすり替わってヒールにとか。カミカゼローズの名を守る事、それは勝利し続ける事とか、いろんな言い方あるじゃん?。

くわえて、ヒールのキャラも技がヒールっぽくないんですわ。ヒールの定番、地獄突き(紅影は手刀上手そうなのに)とか、一本足頭突き連打とか、ちゃんとやってくれよう。ベビーフェイスのデキシーが、コーナー串刺しからの攻撃で、サードロープに乗っかって、相手を殴打って、ヒールっぽいっス。

やり込み要素ですが、試合のマッチモードの脆弱さ、エキシビジョンで全キャラ解放されない。追加要素が薄い(追加の衣装もただの色違い一色のみ)。等の点から、やり込み度も低いです。せめて、エキシビジョンで、全キャラ解放してくれれば、気が向いたときに、ちょっと息抜きに一試合。とか出来るのですがねぇ。

アメリカでは、大人気の泥レスキャットファイトですが、日本ではどうなんでしょうなぁ?。

◆私が感じたのは、やはり、技の少なさ、ハンマースルーの方向が決められない。と言うのが致命傷かな。プロレスゲームとしては。やっぱり、いかなる状態からでも、掴み状態から、技の展開ってのは必要だったと。掴み>小技って流れ。上半身掴みダウンが、ボディスラムだったり、下半身ダウンが、ドラゴンスクリューだったり、それだけでプロレスっぽくなると思うのですが?。

まぁ、プロレスっぽさを求めたのは、私の妄想だったわけで、ウーマンレスリングとしている時点で、プロレスは目指してなかったのでしょう。と思いたい。プロレス的ルールの対戦格闘としては良く出来てますよ。

ランブル2とは言いませんが、次作の折りには、ぜひとも、つーか、絶対に「ハンマースルーで投げる方向は、プレイヤーの操作で決める」にしてくれないと困ります。あと、エキシビジョンでの全キャラ解放。

細かいところでは、ギャラリーモードの個人プロフイールのトコに、登場シーンのムービー見れるようにして欲しいですな。と言うよりも、ギャラリーのムービーのトコに、なぜ登場シーンがないですかね?


無意味な改案 プロレスっぽくするためには。

ハンマースルーで投げれる方向は、レバーで決める。
全ての技は、掴みから派生。いきなり飛びつく系は、特殊動作に組み込む。
組んだら、□ボタン+上下で、小技でダウン。左右はつかみ打撃。△中技、○大技、×ハンマースルー
アピールの変更。得意技決める前のアピールは必須でしょう。
フォールスタイルをキャラクター事に変更。つーか、何故、共通にしましたかね?
各キャラクターの技に特徴を持たせる。設定と技スタイルに壁ありすぎなので

ヒールのストーリーを変更。


麗虎
カミカゼ・ローズの伝説を守る事。それは勝ち続ける事。華麗に、完膚無きまでに、完全な勝利を続ける事。
相手の技を受けることなく勝ち続ける私に、いつしか罵声と怒号が浴びせられた。
戦うたびに、勝利を重ねるたびに、飢えと渇きは募っていく。

そして、気づいてしまった。罵声と怒号の裏にある、恐怖と哀願に。
屈強であるはずのレスラーでさえ、私という恐怖に抗うために猛り吠える。
それは、戦う者へ最大の賛辞。飢えと渇きを癒す唯一のもの。

永遠の挑戦者。失うモノは何もない零の子はもういない。ここにいるのは、獲物をなぶり、狩る、麗しい猛虎。
そう、私は麗虎。
怒号と罵声という賛辞を浴び、決して満たされぬ飢えと渇きを癒すために、リングへ上がる。

作中では、麗琥ですが、あえて、虎に。よって、虎武羅会に変更したいです。

技傾向:打撃と投げっぱなし系の技メインに。間(ま)がある技が多いと、特徴になるかと思います。
ナックルアロー 一本足頭突き連打 超滞空垂直落下式ブレーンバスター 投げっぱなしジャーマン等々。

スペンサー先生:アマレススタイルベースに変更。学生時代にレスリングはいいけど、スイングDDTって…プロレス同好会?
アイグル:これも、豪快な投げっぱなしメインのパワーファイターへ。バスター系よりホイップの方が、パワー感じると
マコト:柔道ベースに。膝十字とか、チキンウィングアームロックとか柔道の関節技も結構多彩なんですよ
キャンディ:ケンカファイターっぽく。パチキ(頭突き)、パンチ連打とか、
デキシー:テキサスブロンコと言えば、スピニングトゥホールドだっ。

報酬、完成したソフトでいいから、アイディア垂れ流しにさせて欲しいですわぁ〜



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