ソードワールドSFC


TRPGのソードワールドのルールをそのまま、コンピューターに持ち込んだもの。ソードワールドPCと言うパソコン版が、まずありきだったかな?。

小説を原作としているので、ストーリーはしっかりとしている。けど、よくも悪くもグループSNEの絡んだゲームだわ。当たり前と言えば、当たり前だけど、根底あるコンセプトや、ミニシナリオは、ロードス島や、パラケルススの魔剣と、大差ない。

ミッションクリアで、経験値がもらえるシステム。敵を倒しても気持ち程度の経験値と言う、テーブルトークの再現に固執しているとも言えるわな。

定番で、手垢が付いていると言う言い方もできるけど、きっちりと基本を押さえているとも言える。この差は、微妙なんだよね。プレイヤーの好感度とか、感性と合うかにかかっている。

いつも通り難点からあげていくと、まず2D見下ろし型なのに、自キャラの移動速度が遅い。意外と各建物が無駄なほど広いので、仲間を捜すのも結構ツライ。神殿も無駄に広いし、各ギルドもそう、情報集めるのが、面倒で。別に、余計な話を聞かなくても、シナリオは解決できるのだけど、良くできてるから、色々聞きたいのよ。

せめて、ダッシュが欲しかったなぁ。まぁ、戦闘マップと移動マップが同じなので、ダッシュがあると、敵を回避できるから、あえて無くしたのかも知れないけど、歩きでも回避できるから、ダッシュを付けるか、神殿や宿屋を狭くして欲しかったなぁ。この年代のRPGってこんなモンだったかなぁ?。

ダンジョンも結構広く、歩き回るので、足が遅いとイライラする。でも、まぁ普通のRPGの様に、ランダムエンカウントではなく、敵は見えていて、ある程度の距離になると戦闘モードに突入する。と言う方式なのでまだ救いはある。

ただ、歩きのフォーメーションが変で、すぐにひっかかってしまい、下手をすると戦闘に参加できなかったりするのは、大減点だなぁ。滅多に起こらないけど、ガンガン歩き回っていると、たまに起こる。

レベル上限が5。なのも減点だな。容量の関係で、魔法関係は制限があっても仕方ないと思うけど、戦士系はもっと上でも良いんじゃないかなぁ…まぁ、制作側の想定レベルなのかも…と言っても後半、かなり余るしねぇ、経験値…戦士、僧侶、シャーマン、セージぐらいはレベルマックスに出来るし…バランス考えてるとは言いにくい…

ついでに言うと、せっかく冒険者の店から、仕事を受注すると言うスタイルなのに、持ち上がる事案は常に一つ。って言うのも萎えますなぁ…折角なんだから、いくつかあるクエストから選びたかったなぁ。SFCと言うハードの限界なんですかね?。

押しつけられるシナリオだから、メインとサブの区別が付きにくくてさぁ…ついでに言うと、やや未消化な感じもするんだよね。メインのは解明されているのだけど、サブキャラがらみのは未消化っぽいのよ。クリアしたら、シナリオ達成率65%って出たから、なるほど、俺がシナリオすっ飛ばしたのね。

と、思っていて、色々と捜して見たんだけど見つからず、仲間を入れ替えて、プリースト技能を取らせて各神殿に入ったら、普段と違うメッセージが出てて、ショック。

宗派ごとに何かクエストがあるのか?、マーファ以外は、技能取らないと神殿に入れないのに。それとも、フリーダンジョンに何かあるのかなぁ…石化治療があるのに、石化させられる敵とは会わなかったし…コカトリスとか、ゴーゴンとかいたっけなぁ…

パーティーメンバーによって、シナリオメッセージに変化があるから、各NPCに呼応したシナリオがあるのかも。

どっちにしても、パーティーメンバーを入れ替えたり、イメージと違う技能、宗派を取らせるというのは、テーブルトークを目指したコンセプトとは外れるんじゃないかなぁ。まぁ、ロードスのPCゲームも、原作キャラにおんぶにだっこだったし、原作読んでないとダメなのかもね。

で、システムなんだけど、あまりにテーブルトークのルールを忠実に再現しているが故の不都合もある。テーブルトークの様な、人対人のルールだと、お互いが成功する方が不満がないわけだ。

つまり、攻撃失敗と言う結果だとしても、双方の命中判定に失敗して、攻撃失敗。と言うのと、攻撃は命中、回避も成功と言うので、印象が違う。対人だと、双方の判定が成功した方が満足感があるわけ。

これは、双方がサイコロを振るという能動かつ自己責任を背負うからで、ただ、ボタンを押すだけのコンシューマーゲームでやられると、腹が立つ。

ファイター5レベルで、器用度ボーナス+3、で、命中に+2されるヘビーメイスを使用しているのに、ゴブリンに回避されたり、ダメージ出せなかったりするのはどういう事よ?。一度や二度じゃないからねぇ…ムキィーとか言いながら、ボタン押してましたわ。

それから、セージ技能が読み書きだけってのもなぁ…敵キャラにカーソル併せて、セージ判定したら、敵のデータが見れるぐらいはして欲しかった。

いい点も多々あって、シナリオはしっかりしてるし、SNEが大好きなファンタジーワールドでの推理シナリオ(と言っても、歩き回って話聞くだけだけど)も入っていて、毛色を変えようとしているのは好感。

仲間として選ばなかったNPCも、パーティーがクエストをクリアするたびに、経験値が蓄積され、ドコでメンバーを変えても、お荷物になることはない。これは画期的。なんだけど、仲間に出来るキャラが少なすぎで、そっちの方ががっくり。これも、SFCと言うハードの壁?。

盛りを過ぎたSFCで、中古を380円で購入したから、不満はないけど、発売当初に原価で買ってたら、評価はもっときつかったかも知れない。良くも悪くも、あとに残らないゲーム。それが、SNEの絡んだコンピューターゲームの全てに共通する評価かねぇ…



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