十二月の夢酔


 


仏蘭西少女(2010/12/01)
もう師走ですなぁ。

本体死亡によるニューベガス停止で、どうしたもんかと思っていたら、PILの仏蘭西少女が安くなっていたので衝動買い。最初に見たときは2006年ぐらいで、制作中のままずーっと止まってた記憶があるんだけど、開発に4年ぐらい、企画からすると10年越しだったらしい。

開けてみたら、普通のAVGなのに、DVD二枚組ってどういう分量じゃーい。と思ったら、パッケに「48通りのマルチストーリー」とか。マルチエンドでなくて、マルチストーリーっすか。とはいえ、この手の売り文句は、ペテンめいているので信じてはならぬ。マルチエンドと言いながら、エンディング一個に、ゲームオーバー多数ってやつもそれなりに体験してきたしっ。日本のゴールデンエイジである大正時代は、よくテーマにされるのだけど、それゆえに、安易に取り上げられて、地雷率が結構高かったりするしっ(御神楽とか)。

と言うところで、違う意味で、どきどきしながらプレイ。第一印象、久しぶりに、テキストを読めるADVでした。それはまぁ、体験版で分かってたんですけどね。ルート分岐がきちんとしてて、選択肢の意味もあり、選択内容で、展開が変わってくる。と言う、きちんとゲームになっているゲームだと。

難点は…これは、マルチストーリーでなくて、マルチエンド止まりだねぇ。ただ、さっきも書いたけどマルチエンドって言うと、「エンディング一つで、他はゲームオーバー」みたいな意味合いも含みつつあるので、それは避けたかったのではないかと推察。盲導犬ゲームが主流で、特にADVは、マウス連打で必ずエンディングに到達って当たり前ですもんね、今時。そんなのと一緒にしないでくれって気持ちは分かる。

あとは、やっぱり、大正時代かな。大正感を出すために、無理矢理ねじ込んだようなエピソードが、散見できて、うーんとか。炊きたてのご飯で作ったにぎりめしの中に、冷やご飯の固まりが混じってるような感じがあるところが、少し。

核心に触れるルートに入ってないので、シナリオ評はまた後ほど。テキストの感触としては、幻想・幻覚と狂気の境界線上を漂う感触が心地良い。テキストも良いし、ゲームとしてもしっかり作られているし、原画もtonyだし、もっと評価されて良いと思うんですけどねぇ。まぁ、幻想と狂気の間を心地良いと思う人は、そうはおらんか。

シナリオ担当が、丸谷さんで、Pilcasexの「犬」の人かっ。犬のテキストで「こいつぁすごいぜ」と驚愕した身としては、気に入るのは当たり前か。しかし、犬がデビュー作だったとはなぁ。ただまぁ、犬はゲームじゃないんですけどね。ご当人も、あれは小説だしと言ってらしたようで。でも、まだボルジア家を引っ張り出してくるとは…よっぽど、好きなんですな、チェーザレ。

ちょっと無意味な考察をしたのが、嗜好が近いと思考も近くなるのか?と言う疑問。ぶっちゃけて、文章表現で、雫でも似たような表現(盗作ではなくて、近い感触)を見たような記憶があるような気がしたところがあったり、お恥ずかしながら、私もかつて使ってたりと、こう、幻想と狂気の狭間が心地よい人間が見ている世界って、結構共通なのか?とか思ったわけですよ。見えている世界が同じだからこそ、同じ物を書き記そうとしたとき、同じような表現に行き着くのか?。そしてそれがアカーシャの真実なのか、シンクロニシティの原理なのか?狂気を見つめられる人間が感じる世界は共通なのか?。

冗談を理解できない人間が、文章を文字通りにしか理解できないように。種としての精神の元型は意外と共通なのだろうだろうか?。ユング部分正解?。

と言うと思い出すのが、雫で「赤、赤、赤、赤」と言う表現をしてたところで、「私も『似た』表現してたんですよね、私は「あか」の漢字変えてましたけど。」と書いたら掲示板で「それだと意味変わっちゃうね」とか言う人(っていうか、コピペ吶喊くんでしょうけど)がいたんですけど、根本として、「雫の表現がうまくない」とか「私の案のが良い」とは一言も言ってなくて、表現法というか、発想根源が近いってだけの話なのにねぇ。

ちなみに、仏蘭西少女でも「赤、紅、朱、あか、アカ」と言うシーンが出てきます。他のお二人がどういう意図で使ってるか、知りようがないので断定は出来ないんですけど、あか色を、向こう側の象徴色として設定してしまうあたりに、シンクロニシティを感じるわけですよ。狂気を見つめられない人は、黒とか濃紺をイメージするんじゃないかなぁと思うのですが?。向こう側は、あかいんですよ。と言うか、向こう側は色彩豊かで輝いていて、モノクロに沈んでいるのは、こちら側なんですよね。だからこそ、向こう側から目が離せなくなる。

ふと、天才って完成された狂気なのかな。だから、未完の人は紙一重って言われるのかな。しかし、本質は同一なハズ。詰まるところは、凡愚が受け入れられるか否か。と言うことなんでしょうかね?。そして受け入れられたいと思っている間は、完成しないのでしょうな。


ひさびさに(2010/12/05)
ようやく左翼(左派じゃないよね、もう。極左に近いわ)政党の沈没が見えてきたこの頃。か細い奇声を発しなくてもいいや。と思ってましたが、ひさびさに。いや、ホントに、菅政権出来たときに「鳩山のがマシだったと言われそう」という予言がおおむね当たりそうですな。厚顔無恥に権力にしがみついて、任期満了まで解散しないってのは外れて欲しいですが、当たりそうですし。

何度でも言いますけど、労組、日教組母体の政党が、まともな訳がないんだってば。

と言うところで、この記事の引用ブログの中の一つ。反小泉のプロパガンダに洗脳された人はまだ残っているのだなぁ。「ともくんの〜」と言う奴なんですけど、まぁ、日本語読めてないしね。日米中正三角形が無理だ。と小泉氏は言っているのに、件のブログは「おまえが言うな」「日本を売ったのは小泉が最大」とか、話の内容がむちゃくちゃで、内容反論になっておらず、完全な感情的反論。まぁ、完全な左翼教師に染められてますな。

「おまえが言うな」って、別に小泉は、日米中正三角形を推奨したことは一度もないぞ?。かつて、推進しといて、今になってダメだ。とか言ってたなら分かるが。

中国は信用できない。と親米路線を小泉氏は取ったわけで、尖閣問題でそれは実証された。実際に、東南アジア諸国や韓国と連合したところで、中国には太刀打ちできず、手を組むとすれば、アメリカしかないのが現実。改革開放路線を、売国というのは、単に浅はか。保護項目を減らしたから売国?。

今現在、国会議員として発言権がないのは、かつて社会党にいた議員たち。すべてにおいて「おまえが言うな」って話ですわな。北朝鮮の拉致に始まり、中国の尖閣問題まで、あれだけ共産主義国、社会主義国を褒め称えておいて、この現状になにか言えるのか(社民とかシュリンクしてますけど)。速やかにバッヂ外せと言いたいですな。

改革開放路線に関しては、小泉政権以後、内需拡大で経済復興を目指し続けて全部失敗しているわけですよ。私は経済とかてんでダメなんで、うまく言えませんが、パスカルの論評で言われているのは、貿易国家なんだから、貿易に力を注ぐべきで、それをやっていたのが、小泉政権なんですな。続けてやっていたら、うまくいったのかは、ifなのでどうとも言えませんが、少なくとも、小泉時代、景気は上向いたのは事実です。

民主党政権のあまりのダメさに陰に隠れてますが、ゆうちょの事実上、公営差し戻しとか、鳩山時代に息巻いてたやんばダムの中止とか、ドコ行ったんでしょうな。ホント、ダムは結局、どうなったの?。

常々思うのは、日本人は単一の事案に対する評価を出すのも、それを受け入れるのも下手。と言うことですかなぁ。映画で言うと、同じ監督でも、失敗作も成功作も絶対にあるわけですよ。でも、それを指摘すると、こういわれちゃう「アレは褒めてた(けなしてた)、おまえは矛楯している」とね。政策に関しても、アレは良かったが、コレはダメだ。と評してしかるべきだが、こうした思考を持つ人は、党や党首、総理個人全て、同一評価でないとダメらしい。

まじめに、高校生ぐらいの課題図書に詭弁学を入れて欲しいわ。議論下手以前の、論理思考が出来ない人が目立ってきてる。コレは社会規範的にピンチな傾向と思うぞ。


リーク(2010/12/06)
急速に包囲網が広がったウィキリークスなんですが、コレを支持している人が、おもしろいほど安保世代、全共闘世代、左翼という。全ての情報を開示すれば、世界が良くなると言う狂気にとりつかれている人たちですな。漏洩した公安情報を出版したどこぞの赤社長も、擁護してそうだ。

今回の外交公電の公開は、前にあった民間人誤射事件の隠匿とは、全く別物で、なんの価値もなく、誰も得をせず、ただ世界が混乱するだけの、情報テロリズム。シンガポールが、日本はいつか核を持つだろう。と戦々恐々としていることを、世界に知らしめて何の得が、誰にあるのか?。要人評を公開することに意味があるのか?。

たとえば、営業の引き継ぎで「あそこの社長は、エロ狸。キャバクラで接待して、渋るなら風俗へ」と言う、内部文書を公開して誰が得をするのか?。会社同士が、国同士になっただけで、商談という外交は、そんなモノだ。きれい事だけで、政治が出来ると思っている左翼政党の民主党政権が、外交でどんな目に遭っているかを見れば分かるハズだ。

今回の件は、短期間に、名声と権力と力を持った小物が、自分を世界の王と勘違いしただけの事件だ。騒がしくしなければ、目障りと思われたろうが本気で駆除される事はなかったろう。小うるさく騒ぎ立てれば、小虫も駆除される。正直言って、民主主義国家相手だから、コレですんでいるが、社会主義や共産国家相手だと、一週間以内に、事故か病死の一報が入ってきていただろう。

で、情報公開こそが、世界の浄化だ。と言う左翼の弁は、一部正しい。だが、考えてみて欲しい。左翼思想で国家を運営している共産、社会主義国家こそが、もっとも言論弾圧、情報規制をする国家なのだと。ウィキリークスの保護を訴えるなら、天安門やチベット武力制圧、拉致被害、近いところでは、尖閣問題。明かで、より深刻な情報を隠匿している国家へ、声を上げないのはなぜなのだ?。

ウィキリークスも同じで、外交公電の公開を他の主要国のモノも行うならともかく、アメリカだけねらい撃ち。というのは、完全に反米テロリストと認定して良い。上でも述べたが、こうした情報を公開されることをもっとも恐れているのは、ソ連、中国の共産国家なのだ。だから、中国など、早い段階でウィキリークスへの非難を発表した。

繰り返すが、誤射事件や捕虜への虐待などの隠匿情報をリークすることには意義がある。だが、外交公電の公開には、まったく意味がない。あるとすれば、自分の力に酔いたいだけの小物がウットリできると言うだけだ。しかも、それは自分の力ではなく、リークしてきた情報提供者の上前をはねているだけと言うことに気がついてない、恐ろしいほどの小物だ。

学生にわかりやすく言えば、三者面談会場で、「この生徒は、権力者にへつらう傾向がある」と、担任の、自分への評価が公開されて、何の意味があるのか。ただの嫌がらせ、いじめでしかない。しかも、その評価は事実で、怒れば怒るほど認めることになる。

アメリカ外交公電の要人評も、我々が抱くイメージと遠くなく、我々よりも的を射ているモノばかりだ。こうした簡潔な人物評から、交渉を優位に進める戦略を練るのが外務省であり、情報当局というモノ。先の三者面談の例でも、そうした性格から生活指導、進路指導を考えねば、マニュアル通りのおざなりなことしかしない、サラリーマン教師なのだ。

マスコミも、おもしろおかしく、プーチンを「企業の犬」とアメリカが評している。など言うが、私からすれば、だからなんだって言うのだ?と言いたい。プーチンは、確かに新鋭のロシア企業と結託して権力を手にした人物であり、ガス田開発では、日本も痛い目にあって居るではないか。ガス田が完成したら、国営化すると言って取り上げ、飼い主のロシア企業に献上してたよね?。

金正日がただの太ったおっさん。と言うのも正しく、あそこまで弱ってしまったら、長期の国家戦略など立てようもないだろうし、視察すらままならいようで、偶像としても使えなくなってきている。時に、健康なくせに、長期展望どころか、短期計画すらなく、場当たりを繰り返す菅政権は、なんて評価されてるんだろうなぁ(笑)。

詰まるところ、コレを擁護している人たちも、権力に立ち向かっている自分に酔ってるだけで、何の展望もない。全共闘の頃は、社会主義国家の樹立だの、世界統一だの無謀な展望があったが、ベルリンの壁も崩れ、ソ連もなくなった現代で、ようやく幻覚と気がついた世代が、自分の青春時代を否定したくないと言う一心なだけではないのか。民主党にいる社会党や学生運動の燃え滓どもを見ていると、心底そう思う。彼らは、国でも国民のためでもなく、自分のためにしか働いていない。

自分の青春時代を、無意味、無価値なモノにしたくない。と考えれば、燃え滓閣僚の発言も全て合点がいく……よね?。


霧と虫(2010/12/09)
と、言うわけで、ペルソナ4。クリアしました。falloutや仏蘭西少女で放置してたモノで。

ラスボス見た感想。「シナドさまやん」。容姿も発言内容も、必殺技も目からビームで一緒だったり。でも、P4のが発売早かったよね…と調べてみたら、三ヶ月差。P4が2008/7で、アバドン王が同年10月。意外と、P4新しかったなぁ。と言うか、ゲーム開発で三ヶ月差なら同時進行だよね、コレ?。ああ、シナド様は、アバドン王のラスボス。って、わがのアバドン王の感想文みたら「シャドウの集合体」とか、知らずに言ってるな。

で、アバドン王では、弾が「呼ぶんじゃー」とか、村での伏線とか効いているんですけど、ペルソナ4だと、殺人事件の犯人とサギリの接点が、ほぼなく、降ってわいたようなラスボス。どっちが、どうなんですかねぇ?。ペルソナ3以降、ペルソナって、廉価制作というか、スタッフ遊ばせたくないから作るみたいな感触が無きにしもあらず。ペルソナ(一部専用を覗いて)が、かつての悪魔デザインそのままとかね。2までは、全部書き下ろしてたのに。

さらに卑怯なのが、審判のコミュが、ラスボス後にMAXになるので、さっさと2週目始めてね。って感じ。しかし、序盤のチュートリアルが、ンコ長い(ゲーム内日時で一ヶ月程度)な上に、知ってる展開を再トレースしてあまりある魅力があるかって言うとない。

ペルソナ3、ペルソナ4、九龍妖魔学園記って、結構な同一スタッフな訳なんですけど…オカルトとか、神話学、悪魔学に興味薄いよね?。今回も、ラスボス…二年前のゲームだから良いか。アメノサギリなんだけど、おお、レアなトコ持ってきたな。と思ったけど、コレって、名前がサギリで、霧が付いてるから持ってきただけ感、バリバリなのよ。クマの正体、クニノサギリ(アメノサギリの対神)でよかったんちゃうかと。と言うか、超剛速球にニヴルヘイムとかでも。んー、ホントにヘルの策謀のが合う気もしなくもないな。 オーディンは、戦死者ほしいから、戦争起こさせたりしてるし。ヘルも亡者欲しいからってやりそう。

ペルソナの覚醒も、神から英雄神とか英雄に行く場合が多く、普通に考えたら、逆よね?。英雄、英雄神から神にするよね?。直斗のペルソナ、スクナヒコナからヤマトタケルなんだけど…グレードダウンしてるよねぇ、コレ。完二の、タケミカヅチからロクテンマオウとかも。コミュのタロットの配置も、なんか違和感多いしねぇ。

まぁ、それ以前に、殺人とラスボスの暗躍に、あまり接点が感じられず、とってつけた感がかなりキツイ。虚構への耽溺というか、現実からの乖離をあおるためなら、何でも良かったんだろうけど。連続殺人犯を追うと言う、ゲームにしては個人的動機のままラスボスまで引っ張ったのに、その犯人を追い詰めたら、サギリが出てきて、世界を均一化が目的だったのだ。とか言われてもなぁ。サギリの登場シーンで、「ああ、コレがラストダンジョンか」と思ったら、そのまま戦闘だし。やっぱり、11月ぐらいで、真犯人追い詰めた後、もう一展開あって、実は世界を賭けた戦いでした。とするべきよね?。そのラストダンジョンが、巨大球体の中。そしてそれは、オープニングで訪れた、霧の中のダンジョンとすれば、すごく綺麗にまとまると思うんだけど。さらには、コミュマックスにした分、ショートカットができるダンジョン構造にするの。絆アイテムで霧が晴れて、進めるようになる感じで(無いと遠回りさせられる)。各コミュの悪役(無責任な噂や、義務の押しつけしてくる人たちみたいな)の権化みたいな中ボスシャドウと対決のが良いか。取得経験値ゼロで。

ともあれ、無理矢理に世界を救う決戦に持ち込んだ(しかも、連続戦闘で回復する暇もメンバー交代も、ラスダンも無い)のは、とってつけた感と、蛇足感でかなり白けました、私は。真犯人の動機も、小物感バリバリだったし、そこからいきなりでは…しかも、ペルソナ使える理由もない。

あと、最終期限を12/24にしといて、クリスマスデート無しとか、信じられないなぁ。

戦闘もアンバランスで、自動戦闘にしてると、前作同様、かなり苦しいンだけど、支持出すと、めちゃ楽なのよね。ラスボス一回負けてるんだけど、クマがなぜか回復せずに(SP200近くあって、味方にHP200切ってる奴居たのに)殴りやがりまして、次の全体攻撃で、全滅と。手動に切り替えたら、単なる作業でした。

で、2週目って何が引き継がれるのか、確かめたかったんだけど、長いので、だれちゃった…まぁ、全書と作成条件が解放済みってトコですかね?。さすがに、二度とレベルは引き継がないでしょ?。全体としては良くできてる…というか、普通にゲームになってます。前作の3がひどすぎた上に、ここのところ「普通」のゲームにも出会えなかったので、甘めの評価かもしれませんが。

コミュフルコンプしたら、トゥルーエンドとかあるんですかね?。とりあえず、現状でレビュー書くと思います。久々に、良い感触で書けそうで、嬉しいですわ。


どーん(2010/12/16)
ペルソナ4の肉枝もとい、千枝の追撃のかけ声「どーん」にキュン死している訳ですが、雪子は…あいとのバッティングで「うるさい」に声が入ってたら、キュン死してたと思います。そこかよっ…セルフつっこみで、さらに気温を下げたところで。

ま、そんなわけで、そいや、世界コミュがねぇよなぁ。前作のモナドみたいなトコ無いよねぇ。コミュフルコンプで解放?と思って、二週目ビギナーでプレイしてたんですが、最後の最後で2つほど届かず。諦めて、攻略wikiに頼ったところ〜、最終日の選択肢かよ。コミュ関係なしかよ。しかも、ちょい卑怯つーか手間というか、見つけた人はすごいなぁ。

感想文も、ひと頃形にはしてあるのですが、どうも納得がいかず…というか、XTHと同じく、後から後から書き足して、スンゴイ読みにくくなってて、整理しようとするとさらに書き足してカオス!。ちょ、風林火山持ってきて!みたいな。そいや、P4って、商品名丸出しなんだけど、提携?。つられて、かぶのみメロン買ってみたら、たしかに美味かった。かぶのみコーヒーは、甘すぎてダメだったから、メロンはもっと甘いと思ってたんだけど意外だった。って、なんの評価だ?。

そんでもって、ガンパレオーケストラ。芝村終わったなと。マーチから何も進化しとらん。というか、状況設定はマーチのが上手いぞ。日本と中部アメリカと、南アフリカしか残ってない状況で、少年兵、老年兵に動員がかからんわけ無いじゃないか。てゆーか、50年続いていたら、12歳ぐらいから、軍事教練必修やろな。降伏できたり、交渉できる相手ではないし、軍人か否かを見てるわけもなし。

そんで、なにより、士魂号かえせやーーーー。騎魂号もーーーーーー。なに、この安い深夜のB級ロボットアニメ丸出しのデザイン。いや、一応デザイナー名、前に出してるから、有名な人なんだろうけど…士魂、騎魂号の機械としての無骨さと、日本刀のような兵器としての美しさ、あの絶妙なデザインを返せぇぇぇぇぇぇ。さらに、トゥーンレンダーつーの?アニメパペットみたいなのが、私ダメでして、やる気完全にロスト。しかも、マニュアル見たら、戦闘がアクションっぽい……そらぁ、売れへんかったやろな、コレ…いま、300円な訳だよ…おまけのアニメDVDみたら、起床訓練に、あくびで出てくるとかありえへんし。

さらに、マニュアルのスタッフ一覧見たら、マーチのキャラまで書いてあって、あんたアレだけ高飛車に出たのに、マーチの威光をまだ引きずってますか…オーケストラだと、全キャラ選べるけど、選んだキャラが隊長として赴任って、マーチより退化してますやん。整備兵は整備兵の人生送りたいですやん?。誰選んでも、隊長として赴任って…まぁ、マーチの段階で、芝村さんには、ダメだししていたわけですが…まぁ、正しかったと。未プレイですけど、たぶん、マーチの方が出来は良いよ、コレ。つか、マーチをポリゴン綺麗にして、戦闘の微調整と、仲良くすると死んじゃう(不可避)シナリオを直して…PS2なりPSPで出した方が良いんじゃないかな?…って、そりゃ、全面改修だな…


違和感の元(2010/12/17)
そんなわけで、ペルソナ4。駆け足でサギリを倒し、トゥルーエンドルートに入ってみたら…違和感の元が分かりました。

こんな細かく伏線張れて、なおかつ綺麗に、かつ、見事に処理できる人が、なんでこんな当たり前のことを見逃しているんだろう。と言うのが違和感だったんですが、だいぶ氷解。いや、そう来ましたかと。なんで、回復アイテムが桃かと不思議だったんですが、シコメに投げたからか。とか、江戸川先生の特別講義、ここにつながるか。とか。思わず、一気にトゥルーエンド迎えましたよ。

ただし、やっぱり、サギリの暗躍がとってつけた感があるのが惜しい。つーか、クニノサギリと、アメノサギリ逆だよね?。クニが天から降りてきて、アメが地からわき出るって、逆だわ。なんぼ、真の黒幕が糸を引いてたとしても、サギリの暗躍は暗躍で実働してたわけで、そこにつながりがないのは、おかしい。あとはねー、随所に盲導犬にガイド付きみたいな事をやっているのに、要所要所で、ものすごい突き放すのよね。真犯人ルートに入るための、選択肢クイズとか。まぁ、真犯人の名前当てるのは、推理っぽくて良いけど。トゥルールートへの入り方も、本かネット前提みたいな気がする。そこは、多めのヒントがいるところだろう。ってところで突き放してて、ヒントいらんってところで、これでもかって世話焼いてくると言う。

で、やはり、私の第一印象の直感って、ウィザードアイだわ。P4ある程度やったときの印象がね「これ、P3での失敗をやり直してる感じだな」だったんですけど、トゥルーエンドルートのラストなんか、もろにP3の失敗をやり直しました。って感じ。というか、全くの同パターン。でも、P4のが遙かに上手い。これがセンスの差?。いや、ホントに、またここで「はい、ユニバース」って、イゴール出てきたら、どうしようかと思ったぐらいですから。

そう考えると、ホントにP3ひどかったなぁ…初期ペルソナのオルフェウスとかなげっぱだったし、究極ペルソナであるはずのメサイアも投げっぱだったし。P4は、初期ペルソナすら伏線だったという。

ただまぁ、世界のペルソナが出たときに、真のラスボスから一言欲しかったよね「やはり貴様が背後にいたか、我が君よ」的なねー。江戸川先生の講義もあったことだし。霧に沈める。とか言うよりも、壮大な夫婦げんかで良かった気がするなぁ。というか、真の姿を見られたときに、「許さぬぞ、貴様ら」とか言って欲しかったなあ。

まぁ、ともあれ、書いても書いても、違和感が拭えなかった理由が分かってすっきり。いやぁ、上げなくて良かったわ。今なら、全面的に書き直せる。というか、一から書かないとダメなぐらい、大きく変わったわ。

そんでもって、P4は間違いなく、良いゲームです。しかし、なんつーか、伏線張れる人は、ものすごく上手く扱えるけど、ダメな人は全くダメと言う。0か100かみたいなのは、なんなんだろうなぁ。ゲーム業界…まぁ、たまに、ほどほど張れてますってのも見ますけどね。


散弾哀歌(2010/12/26)
ちゅーわけで、仏蘭西少女。さすが、丸谷さん。テキストが重い。良い意味で。密度があるし読み応えもあるから、ついつい読んじゃってスキップなんて出来ない。1エンドにたどり着くのに、小説一冊読むぐらいの精神的な体力使うという重さ。また、PILだから、ドSルートが、重いと言うか、メンタルに痛いんだ。刺すようなら良いんだけど、にじむような鈍痛は来るものが。

明らかに、破滅しているエンディングなのに、該当者は、なぜか救われているような感触をうけるエンドとか、やっぱり、違うわぁ。目先のインパクトと、こんな不幸を思いつきましたっていう聖少女(ディシプリンとかね)とはランクが違います。一級の悲劇ってのは、破滅の中に、ごく微細な救いが見えるから美しい。救いがなければ、ただの破滅だ。

ピカレスクも似たようなところがあって、悪党が好き勝手に暴れてるだけでは、ピカレスクではない。ディザスタームービーと同じで、派手な銃撃や爆発シーンで、目先のインパクトをただ連続させているに過ぎない。ディザスタームービーが、文学たり得ないのは、ただ、竜巻だの津波だのが、暴れていくだけだからで、それは映像ならば派手に写るが、文字ではなんの迫力もない。

ピカレスクは、ピカレスクロマンと言われるように、自分が悪であるからこそ、手に入らない純愛や真実と言ったものに恋いこがれ、その生涯を終えるから美しいのであって、好き放題に暴れるだけでは、ただの悪党アクションに過ぎない。

と言うところで、舞子ルートは、丸谷さんならきっと分かっていると信じていたので安心して進められた。そして予想通り、舞子は颯爽と立っていた。熾烈で過酷な運命に負けず、颯爽立つ姿こそが救いなんですわ。これが、聖少女だったら、そのまま籠絡されて終わってるんだろうな。と、思ったのでちょっと書いてみた次第。相変わらず、スターレスは、今冬発売って、もう年変わるけどねぇ。

ただ、歴史的な視点から仏蘭西少女を見ると、穴が大きくて、羞恥プレイで「下着を着けるな」って再三やるんだけど、女性が下着を着けるようになったのは、ホテルニュージャパン火災からで、昭和に入っても、まだまだ下着は着けないのが普通だった。大正時代なら、言わずもがな。そもそも、1920年代の下着って、まだまだ野暮ったいものが多く、アメリカでも、男性ものは、シャツと股引がつながった「つなぎ」みたいなのが一般的だし、女性はコルセット付きも多かった。フラッパーという、今風に言うと、ギャル?みたいな人たちは、コルセットを外して、ガーターを外し、ストッキングをずらして、膝を見せて踊っていたわけですが、20年代が過ぎると、コルセットを巻くのが普通になってしまいます。

服装も、男性は洋装が結構いたようですが、まだまだ女性は和装が当たり前。外では洋装の男性も、家に帰ると和服に着替えると言う生活だったそうです。良くある大正ものでも、カフェーの女給が、和服にエプロンと言うスタイルで書かれている通りです。カフェーという西洋文化の店でも、制服としても洋服はまだまだだったわけです。

ガーターも、靴下やストッキングを止めるのに絶対に必要でしたし、ガーターを付けるのは恥ずかしいことではなかったはずです。むしろ、素足を出している方が恥ずかしいのではないかと。なにしろ、当時の女性の水着というのは、半袖、半ズボンのワンピース型。それでも、女性が人の目も気にせず肌を露出するなど。と言われた時代ですから。

でもまぁ、下着付けるな。と言えなかったら、羞恥プレイってほとんど機能しませんからねぇ。歴史は歴史、物語は物語で分けて考えないと、公演中の漫才師に、説教するような恥ずかしい人になってしまいます。


ちゅーわけで、オーケストラ。
マーチで未完だったシステムをなんとかまともに仕上げたようですけど…結局、各種イベントが脈絡無くふってくる上に、押しつけがましく、発生もランダムと、まぁ、やっぱり思想は進化してないようですわな、芝村さん。てゆーか、時代に置いて行かれている分、退化したと言えます。GTAとかが先に完成させちゃってるのよね。

あと、相変わらずの解決策のない選択肢。意味のない選択肢より立ち悪い。嫉妬大爆発で「どっちにするの」と迫られるのですが、どっちも選べない。なんだそりゃ?。単調な作業プレイと、押しつけがましい不可避の突発イベント。まぁ、コレは転けるよね。

さらに、詳しそうに見えて、実は生兵法な知識。私も人のこと言えませんけど。マーチでも、戦術大事って言いながら、それ戦術でなくてテクニックだからみたいな。軽機関銃入手したら、やたら弱くてなんじゃとステ画面見たら、画像が拳銃サイズ…SMGやん、短機関銃と軽機関銃間違えてますやん。とか。

絶対的に、警護師団の売りは、人型戦車で、65点オールマイティに使える事が第二戦級部隊にマッチしていたはず。その人型戦車も、下手なガンダムものみたいに、砲戦仕様とか軽装甲仕様とかオカシイやろ?。携行火器で汎用性を出すのが人型兵器やろが。マーチの頃は、標準タイプから軽装甲や重装に換装できたのに。騎魂号がコストに合わないから、バックユニットを換装して、砲戦仕様、対空仕様に出来るとか言うのが筋ちゃいますのん?

そもそも、前作では全員出てたのよね。今作では、クラスメイト、ランダム。初回プレイ、佐藤で始めたのに、運命の人、真央がいないとかだったし。負傷入院で、欠員補充出来ないとか。色々ヒドイ。ホントにヒドイ。結局、このオーヴァーズシステムも、初期スキルとクラスメイトの好感度に差があるだけで、キャラ選択にほとんど意味がない。マーチなら、整備兵は整備兵の一日を送れたけど、今作だと、選んだキャラは小隊長固定。選ぶ意味ねぇ。

売りであろう、戦闘も、不出来なTPSもどきの、不出来なリアルタイムステトラジーモドキ。ロックオン出来ないミサイル(自動追尾能力のないミサイルはロケット弾と言います)や、砲の仰角に限度があるのはかまわないが、カメラの仰角に限界があったり、敵も、ずっとロックオンしてるのに特定距離で瞬間的に現れたり、樹の間を抜けられないとか、もうヒドイ。部下は弾切れデース。と言ったまま突っ立つ。いや、弾切れたら自分で補給車までいけよとか。

私ワンコインで買ったからイイモノの、コレ、定価はもちろん、限定版に万出した人、暴れなかったのだろうか……


表層理解の左翼(2010/12/27)
まぁ、左翼ってくくると、まっとうな左翼の人に失礼なんですが、鳩山、菅、仙谷と、どうも上辺しか理解してないのに得意げに語る傾向が。と言うこの記事。確実に、左翼の、歪んだ女性解放運動家に囲まれて「女が家に入るのは差別だ」とか染められたんでしょうな。

そもそもにおいて、機械化以前は人口数が生産力であり、軍事力であり、国力であった。農家は特に家族数=耕せる畑の数だから、必然的に大家族が必要だった。だから、娘を嫁に出すのは結納金をもらうわけ。その分減る生産力を補填しろって訳。逆に、娘側の親に打算があれば持参金を付ける。小作人は、半奴隷だから、地主の持ち物扱い(小作人の結婚って、持ち主の認可が必要だった記憶があるのだけど)

そんなわけで、子供や女性は、良くて半人前扱い(今でもパートのおばちゃんの扱いが悪いのも、そこから続いている)。工業化・機械化以前の女性は、正直、女性解放運動家が言うとおり、もの扱いされていた。

仕事も、家事も、育児も、夫の世話(夜の世話も含む)も、姑の世話も全部やらされていた。夫は、就業時間以外は自由だったが、妻たちは家事が待っていたわけで、それが機械化・工業化によって、昼の就業時間から解放されたと考えるべきだろう。家事と仕事どちらに重点を置くかは、その家庭ごとに決めるべきだが、家庭を強要された事は間違いない。

専業主婦になりたい人はなればいいし、社会でバリバリ働きたい人は、働けばいい。そうした選択がつつがなく行えることが正しい自由社会であり、どちらか一方を押しつけることは、結局、強権的でなんら旧体制と変わりない。

仙谷の弁を見ていると、どうやっても「ぬくぬくダラダラと、専業主婦なんかやらずに働け、この無駄飯食らいがっ」としか見えない。 明治の頃の酒におぼれたダメ親父のようにしか見えない。なぜならば、父親の育児参加や育休を取りやすくするといった男女同権という発想が全く感じられないから。 女性の育児面を軽減すると言う発想が見えない。明治の頃のように、仕事もして家事もして育児もするのが女だ。と言わんばかりの気がするのは私だけか?。

ちなみに、仙谷氏の奥方は、働いてらっしゃるのだろうか?。それとも、専業主婦という病に伏せっておられるのか?。どうでも良いが、自分の選挙事務所を手伝ってます。とか言うのを社会 で働いてるとか言うなよ。

ぶっちゃけ、この程度なら、おバカさんで、生ぬるい視線を送ればすむのだが、「沖縄に来て海兵隊の必要が分かった」とか「釈放は、検察が判断した」とかそんな事言われちゃなぁ。

スンゴイ今更だけど、台湾のセクシーアイドルのグラビアで「柳腰」って見出しが踊ってました。確かに、民主党政権の外交は、仙谷が言う柳腰外交ってあってるかもな。中国から見れば、魅惑の腰つきだろうし。セクハラしても、何も言わないし。女給はお手つきになることを喜べってか?あ゛あ゛ン?


小泉・竹中は何故嫌われるのか(2010/12/30)
未だに、納得できる結論を得られないのだが、何故、小泉政権を目の敵にする人がいるのだろうか。と言う問題。

「パスカルの論評」で指摘されているとおり、民主党は、小泉政権に対して「小泉の構造改革では、ぬるい!甘い!物足りない!」と再三言っていたわけであり、少なくとも、民主党支持者は、鳩山、菅政権に対して、構造改革が進んで無いじゃないか。とか、郵政の再国有化はおかしい。と叫んでしかるべきである(支持者にも健忘症が多いようなので書いておくと、ゆうちょの貯金上限一千万はまだ高い。五百万にするべきだ。とか言ってたのだ。亀に踏まれて二千万にしたのは約束違反である)。

構造改革を後退させたのは、安倍、福田、麻生政権であり、本来なら攻撃目標は、ここでなくてはならない。奇跡的だったのか、ただの偶然だったのかは知り得ないが、小泉政権時に景気は確実に上向いたのは、紛れもない事実であり、口だけの「上昇傾向」「底を打った」と言い続けた(裏を返せば、景気が底を這い続けた証拠)、例の三政権と、民主二政権は、形の上ですら景気は上向いていない。まぁ、民主政権にはリーマンショックという不可抗力があったのも事実だが。

民主党政権の唯一の手柄と言われる事業仕分けも、構造改革あればこその実施であり、官僚から癒着をはがす事こそが、構造改革の本丸であり、その巨大な城の一つがゆうちょだった……ハズ。だからこそ、民主党も基本ラインとしては同意し「まだ詰めが甘い」「内容がぬるい」と小泉政権を突き上げていたわけである。

親小泉の改革路線から、次第に元に戻っていったのが、安倍、福田、麻生政権であり、その結果政権を失った。小泉政権以上の構造改革を推し進めるはずだった民主党は政権維持のため、あっさりと手のひらを返し国民新党にすりより、構造改革を放棄する。そしてあるのが、現在だ。にも関わらず、小泉・竹中の構造改革が無条件で批判と言うよりも、スケープゴートにされているのは何故なのか。と言うよりも、構造改革が悪だと、信じ込んでいるのは何故なのか。いや、小泉を憎む理由は構造改革ではないのかもしれない。

とすると、帰結する先は一つしかない。靖国参拝である。小泉純一郎氏は、総理在任中、参拝を欠かさなかった希有な存在である。あえていっておくが、実は小泉氏は、総理就任前は、ほとんど参拝していない。参拝は総理就任してからであり、思想的には右翼ではない。その証拠に、辞任後は参拝してないと思う。それはそれで、英霊に失礼な話ではあるが。

靖国参拝が問題となるのも、突き詰めれば、中国に敵対したことへの反発であり、親米路線も、反中路線への遠回りな抗議だと言えよう。親中の小沢一郎氏や、拝中の仙谷氏が、それぞれ崇め奉った結果、何が起こったかは、今年一年を振り返ればよく分かる。前にも書いたが、韓国や東南アジア諸国と連合したところで、中国を止める力とはなり得ない。ヨーロッパは遠く、利害に絡んでいないため、本腰を入れてくれない上に、EUが崩れないように全身で押さえるので手一杯だ。とすれば、組む相手はアメリカしか居ない。小泉氏は何も間違っていない。

にもかかわらず、小泉政権が目の敵にされるのは何故か。任期途中で政権を投げた安倍でも、無策のまま手も足も出なくなった福田でも、失策が続いた麻生でもなく、五代も前の政権を目の敵にするのか?。ま、これらはやり玉に挙げるほど功績がなかったと言うことなんでしょうけども。詰まるところ、叩くためには、功績がある人間を叩かなければならない。と言うことなんですかね?。

とあるコラムで『ベルリンの壁崩壊で、左翼は、成田、ヒロシマ以外の主張を失った』と読んだ。そこに答えがある気がする。すでに成田は闘争の種とならない。ヒロシマも評価が固定され主張にはならない。普天間に活路を見いだそうと、結集したようだが、かつての若頭、中国共産党によって普天間を闘争の支柱にすることも潰えた。反体制・反政府も、現在は民主党という左翼政権であり、それも出来ない。

そこで見つけたのが小泉という、靖国に欠かさず参拝し、改革開放路線で、企業を優遇した左側の敵。だったのではないか。考えてみれば、小泉政権下って、たしかに、日教組と労組はかなり冷遇されてたよなぁ。ゆとり教育の是正に動いたのは、小泉か安倍政権ぐらいだった記憶が…詰まるところ、小泉・竹中を毛嫌いしてる人って、バリバリの日教組組合員から洗脳教育でもうけたか、自身が左か、なのか…となるわけだけど、ちょっと安直すぎるよね?、まぁ、当たらずしも遠からじ。とは思うけど。

ちなみに、私は、小泉さんは、すごい。と思うけど好きではない。今、民主党は永田町の妖怪である小沢を放逐するのに、手間取っているわけだけど、小泉さんは、自民の根幹をなす妖怪を、まとめてバッサリ切って捨てた。それだけでも、私は歴史に名前を残すだろうって、ずっと言ってた。構造改革も完遂できれば、戦後政治の英雄になっていただろう。だけど、無理だと見るや、あっさりと撤退したからねぇ。あの引き際も、すごいと思うけど。どっかの「やめるのをやめます」とか言ってる人とは大違いだ。

でも、やっぱり、途中で見捨てられた。って思うのよね。あの退陣は。そんなわけで、コレを2010年のまとめとします。良いお年を。



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