1、ドロシィまで走る。
「くそっ」
軍隊では、拙速を尊ぶ。手持ちの武器ではどうにもならない。ドロシィのところへ戻るしかない。
アイリーンを置いて走り出す。だが、この判断はあまりに拙すぎた。ドロシィまで、十数メートル。だが、90o砲弾よりも、速く走れる人間は居ない。たとえ、直撃を受けなくとも、9pの物体が高速で通り過ぎる衝撃波は、生身の人間を弾き飛ばすには十分すぎた。
アイリーンの涙混じりの叫び声が、遠くに聞こえる。
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