陸上戦をコンセプトとした機体であり、EZV計画のもっともベーシックな機体といえる。
従来のMSは、バーニアパックとビームサーベルパックを兼用としたランドセルと呼称されるものを背面に背負うが、EZ2では、背面はウェポンラックになっており、任務と使用目的によって変更することが可能とした。
再装填不可能な内蔵火器であるキャノン砲を撃ちつくした中距離支援MSは、ただの鈍重なMSでしかなく、作戦遂行に支障をもたらす。しかも、機体特性が違いすぎるために、キャノンタイプ専門のパイロットとして訓練しなければならなかった。
バックパックシステムなら、残弾が切れたところで、除装、通常のMSとして戦闘の継続が可能となり、作戦の継続をより簡便にする。また、同一機体を使用するため、補給や整備、維持が簡略化できると言う利点がある。
レビル将軍がもっとも期待した機体であるのも頷ける。
生産された、バックパックは、通常のランドセルパック。270oリニアカノンパック。18連ロケットランチャーパック。の三つである。
ランドセルパックは、推進力、ビームサーベル威力ともに強化されており、MSの稼働時間の倍にするため、長期任務、もしくは機動力を必要とする作戦で使用された。
270oリニアカノンは、弾倉によって使用方法が異なる。可動式の砲塔は、榴弾使用時は、従来通り、肩の上にまわし、アンカーをおろして、機体を固定、曲射で敵陣地等を砲撃する。徹甲弾使用の際は、F91のヴェスパーの様に、腰から前面に砲塔を向け、直接照準で射撃する。
18連ロケットランチャーは、俗称、レビルのオルガンと呼ばれており、他部隊への完全な支援目的でのみ使用される。当初から、面での射撃を目的としており、ジオン陸軍には、あの独特の発射音は驚異であった。単機でも三回の発射が可能で、僚機の随伴があれば、再装填も可能であった。
ジャブロー防空用に、有線誘導式の四連大型地対空ミサイルパックを装備させる計画もあり、実際にジャブロー防衛戦に参加したとの、情報もある。
本体、バックパックシステムの運用試験も軒並み好調。操縦性も素直で、パイロットや随伴歩兵達からも好評であった。15機が試験的にロールアウトされ、ジャブロー防衛に10機。残りが東南アジア方面のコジマ実験大隊へ配備。06小隊が使用していたようである。
EZ2を元に、コスト高であったバックパックシステムを廃し、兵装コンテナに変えて、量産化されたのが、RX−79(G)である。
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