1。FRDを受け取る。


首屋で指示された通り、隣の建物へ向かう。扉を開いた瞬間から、アルコールの臭いが充満している。消毒用ではない、飲用の安酒の臭いだ。

見事にはげ上がった頭頂部と、延び放題の側頭部の髪。アルコール漬けで澱んだ瞳、肝臓が機能していない様な青黒い肌、死体。と言われても疑問には思わない。

「つったってないで、さっさと服脱いで、そこに横になれ」

不安は尽きないが、言うとおりにするしかないだろう。

ヤヌス、ブラックヤヌス2ならば、スロットを一つ開ける事。ヤヌス2ならば、問題はない。新規の埋め込みに際しても、ヤヌス(セカンドエディション)、ヤヌス2,ブラックヤヌスどれでも選ぶ事が出来る。

外装式ならば、二の腕に機器を装着する事となる。


「FRDは、タワーに入ると、自動で起動する。起動すると、アンタの感覚と連動して、文字通り、記録するって寸法だ。ただ、タワー周辺でも、まれに作動しちまうから、気をつけるこった。ま、首屋の親父に、エロビデオをプレゼントしたいなら別だがな。さあ、いったいった。詳しい事は、首屋に聞きな。」

1、首屋に戻る

2,待ち合わせ場所に向かう