ボールの行く末


作中ではよく蹴飛ばされるボールですが、何のためにこんな動く棺桶を連邦軍は作ったのでしょうか。
実は、ボールの役割は、地上におけるガンタンク。つまり、曲射による支援兵器です。適当に試射しながら、誤差を修正していくアレです。

特に、ガンタンクの両肩の120oキャノンは、直接射撃でなく、間接射撃するべきだと思うヨ、ハヤト君。・・・・つーか、ザクマシンガンと同口径ですか?。確かに砲塔の長さと、炸薬量が違うとしても・・・ちょっとなぁ。

ともあれ、08小隊では、震える山前編で、曲射つーか、長距離射撃してましたけど。アレが正しい使い方。少なくとも、制圧射撃に使うべきです。ガンタンクは砲兵部隊に支給されるべき。そのための複座だろうし。とにかく、ガンタンクの砲弾は、徹甲弾ではなく、榴弾であると考えるべきでしょう。

それで、ボールなのですが、15機ぐらいが、陣形を組んで一斉射撃、面で射撃をかければ、命中率はかなり上がりますし、ジオン側の部隊も、緊急回避によって、陣形が乱れ、ソコにジムが突入すれば、多対一の図が容易に完成します。

サッカーと同じく、アシストポイントも評価されていれば、ボールの撃墜数はかなりの数に上るのでは無いでしょうか。
記録に残らない評価。ってヤツですね。ボールが有人ではなく、無人ドローンだったら、恐ろしく有効で、コスト的にも優れた一年戦争のベスト兵器になっていたでしょう。

ちなみに、宇宙空間では榴弾は無意味(全くの無意味ではありませんが、縦軸が要求される宙間戦闘で有効打を得にくい)なので、ボールの180oキャノンは徹甲弾でしょう。

しかしながら、搭乗するのは、おそらくMSのパイロット養成所を卒業したパイロットたちでしょう。6ヶ月以上の訓練を積んで、ようやく卒業し、エリートコースの第一歩と思ったら、与えられた機体がボールでは…私なら、上官を射殺します(笑)。

逆に考えれば、正規のパイロットではないのかも知れません。訓練期間をそうとう簡略化された、階級の低い人たちかも知れません。一般兵よりも、給料は良いはずですし、上記の戦法を取るなら、ジムに乗るより生還率は高いので、募集定員を大きく上回る応募が殺到したのかも知れません。さらに押し進めると、コロニー出身者に優先的にボールが配備されていたのかも知れません。

ソロモンに突入したり、ア・バオア・クー戦で、カイに「ここの一番乗りは…ほら見ろいわんこっちゃ無い」と言われて、撃墜されたジムとボールの小隊は、コロニー出身の連邦兵で、意図的に消耗戦に使用されていたのかも知れませんし、忠誠を示すために、無謀な突撃をさせられていたのかも知れません。って連邦ってそういう所ですしね。

第二次世界大戦、アメリカの日系人部隊を思わせる感じですね。
連邦軍の体質を如実に表した機体なのかもしれません。


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