ガンダムを考える


試作機であるハズのガンダムと、その量産機であるジムの能力差から、ザクの試作機は、さぞ強力な機体だったのだろう。と言う野次がよく飛びます。あえて、この説に挑戦して見ようと思います。

私が考える、ガンダムとジムの関係は、F1マシンと市販のスポーツカーです。
ガンダムは、ただのテスト機や試作機ではなく、自軍の技術力がどれだけあるのか、を確かめるために作られた機体ではないかと思うのです。生産性、コストすべてを度外視して、性能だけを追求して作られた機体。F1やカートマシンの様に。

そのため、調整のしかたで性能にムラがあったり、整備に異常に手間がかかったり、ある部位のパーツは、一戦闘ごとに使い捨てだったりするのかも知れませんが、正規の整備兵のいないホワイトベースクルーはよくやってましたな。と言うか、連邦サイドの人間は、初めて目にするMSの上、全員民間人の子供、年長のブライト・ノア士官候補生でさえ、19歳。よく整備、調整できたなぁ。

ともあれ、RXの型番を持つ、連邦のMSは、すべからく特殊な、ある意味実験的な機体であると言えます。対して、ジムは市販のスポーツカーです。F1で培われた技術をフィードバックさせながら、採算性や、一般ドライバーへの配慮がされた機体。安全性と流通性をも考慮しているはずです。システムも簡便化され、整備性も高いはずです。

実例はありませんが、帰還から再発進までの調整(推進剤の補充や、武器弾薬の装填、損傷チェック)は、ガンダムよりかなり早いのでは無いかと予想されます。つまり、ピットインからアウトまでの時間にかなりの差があるのではないかと思われます。

こう考えれば、ガンダムより性能が劣るのも当たり前ですし、ガンダムが只の試作機や、データ集積機ではないことが分かるはずです。ガンダムとジム、元々開発コンセプトが異なる、系統の違うMSなのではないでしょうか。

ガンダムとジム、比べてはいけないのかも知れません。


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