ついでにぺろり

4月のすばなし「ついでにペロリ」(デンマークの昔話)
お話するなら・・・小さい子から   5分くらい
『おはなしのろうそく』より

おばあさんにおかゆの番をたのまれたねこは,おかゆがあまりにもおいしそうなので,おかゆをペロリ,
ついでにおなべもペロリ,おまけに戻ってきたおばあさんもペロリ,そして散歩に出かけて,出会う人
たちを次つぎペロリ,ペロリ・・・。

聞いている子どもたちは,いったいどんなねこだろうかと目を見開いて聞き入っているようす。両手を
広げてねこの大きさを空中に描く子も。「まずはおかゆをはらいっぱい,それからついでになべひとつ,
・・・」とつづくねこのセリフは唱え言葉のように耳にここちいい。
最後にであった木こりがねこのおなかを斧でポンとわると,飲み込まれた逆の順に次つぎと出てくるところ
がなんともユーモラス。聞いている子どもたちも,「わっ」とわいて盛り上がる。

ぜったい絵には描けない,すばなしならではのおもしろさ満点のおはなし。

このおはなしは,「ねこ」だから妙に納得できるかんじがする。「いぬ」は飼い主を食べちゃうなんて,
ぜったいになさそうだもの。
きっとこのねこは,また,何事もなかったように,おばあさんの家の炉辺で居眠りをしに帰るんだろうな,
と想像しています。


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