「野沢温泉の四季」 「岡本太郎も愛した野沢温泉」



中むら屋旅館全景雪解けとともに始まる野沢温泉のうららかな春。晩秋に植え込んだ野沢菜の種が5月に入ると1メートル近くに成長し、レモンイエローの菜の花が鮮やかに村を埋め尽くします。山麓にはバラエティに富んだ自然が展開し、ここに生息する動・植物は多彩。6月にはヤマツツジが満開になり、つつじまつりも行われます。

木々の緑が次第に濃さを増していく夏の到来。毛無山北麓に広がる上ノ平高原は、ブナの原生林やシラカバ林が残る広大なグリーンゾーン。森林浴&散策の出来るトレッキングコースの他、スタカ湖キャンプ場やマレットゴルフ場などもあり一日たっぷり楽しめます。特産品がずらりと並ぶ朝市へは徒歩5分。浴衣姿でぶらりとどうぞ。

山々が紅葉に彩られる秋。湯沢神社の灯ろう祭りも秋の訪れを告げて華やかに繰り広げられます。霜が降りる11月頃、村のあちこちでは野沢菜の採り入れが行われ、北信濃の風物詩ともいわれる“お菜洗い”が始まります。村民の台所として賑わう源泉麻釜(おがま)で洗うとその成分でおいしい野沢菜に。大女将自慢の野沢菜漬もこの頃漬け込みが始まります。

美味なる野沢菜漬が味わえるようになる冬。毎年1月15日の夜に行われ、日本三大火祭りにも数えられる「道祖神祭り」は、勇壮で美しい祭りを見ようと多くのお客様で賑わいます。毛無山山頂から山裾に広がる野沢温泉スキー場は、ゲレンデ・施設・積雪どれをとっても日本有数のレベルを誇り、絶景と最高の雪質を思う存分に楽しめます。



岡本太郎氏デザイン「湯」と「夢」

大阪万博のシンボル「太陽の塔」で有名な芸術家、岡本太郎氏が野沢温泉村の名誉村民であることはご存じでしょうか。昭和49年、スキーの本場オーストリアにある野沢温泉の姉妹村サン・アントンから「アルペンスキーの父」として知られる「ハンネス・シュナイダー」のブロンズ像が送られ、これを野沢温泉スキー場の日影ゲレンデに建立する際、記念碑のデザインを岡本氏に依頼したのがきっかけです。当時63歳の岡本太郎氏は以降、毎年野沢温泉を訪れ様々な作品を残しました。現在、野沢温泉村役場前の村民憩いの広場には岡本氏作のレリーフ「野沢の乙女」が建立されています。中むら屋館内でも岡本太郎氏デザインの「湯」「夢」などの暖簾を見る事が出来ます。