WEEKLY INTERVIEW 再録
(毎月1日、16日更新)
第1回 1975年 出典:FMfan 1975年NO.24 「いんたびゅう」(1975年12月)
シンガーソングライターの荒井由実が、「ライバルは」と聞かれてた時に「そ
れは吉田美奈子ね」と答えたという。その吉田美奈子が、先日、中野サンプラ
ザホールでのコンサートで、大変な評判を呼んだ。レコードも「MINAKO
」を
発売したのをはじめ、続けさまに合計3枚よいう忙しさだ。
吉田 こちら側としては、荒井由実は可愛いミュージシャンだし、好きな作曲
家でもあるし、とてもいいお友達だと思っています。
Q 今年、ティンパンアレイのメンバーと全国で開いた「ファースト&ラスト
コンサート」はどうでした?
吉田 終わったからいえるんですけど、小坂忠とのからみあいで、いろんなリ
ズムの声を乗せていったわけで、地声でどれだけ高い声出せるかという、
「いい練習」になったみたいね。だから今では声が楽に出るようになったみ
たい。
Q そうすると吉田さんは、作詞作曲というよりよりも歌の方により力を?
吉田 うーん、作詞作曲は、あくまでそれができるということで、たまたまオ
リジナルばかり手がけてきたものだからシンガーソングライターという名前を
つけられてしまったようね(笑)。
Q 外国の曲なんかに興味ありますか?
吉田 取り上げるには取り上げているんですが、詩の面でひっかかっちゃう。
原曲と同じイメージで、日本語に置き換えられれば十分に聴衆とコミュニケイ
トできるんですが。メロデイとか音的には隔たりはないんです。ですから今、
それを考えているところね。
Q それじゃ、外国で歌ってみたい?
吉田 演奏は外国の人と同じレベルだと思うんです。細野晴臣さんなんかとも
よく話すんですが、やっぱりショウアップの点ではるかに負けちゃう。
Q これからの抱負聞かせてください。
吉田 ボーカリストという見方からすれば、どんな曲歌っても、それが美奈子
だというカラーが出せれば。でも好みの音(バックサウンド)があるわ。
だから大正琴をバックにしては、歌いたくないの。自分も楽しめて、聴く人も
楽しんでくれればいいという、単純な発想なの。ただ続けていければ、幸せね。
☆★☆★☆★ 著作権上 一部省略します。 時代(美奈子22歳、デビュー3年
目、男性フォークミュージシャン全盛期)を考えながら読んでください。☆★☆★