WEEKLY INTERVIEW 再録

 

(毎週土曜or日曜更新)時々臨時休業



   

  第16回 1996年  出典:11月30日東京、銀座
   山野楽器で行われたアルバム「KEY」発売記念のトー
   クショーで美奈子さんと萩原健太さんの対談形式のショ
   ーで当日来場の方からの質問にも答えています。
   その 1回目

  (お詫び:前回予告で、このトークショーの”完全再録”と銘打ち
       ましたが、一部こういうメディアに載せては、問題のあ
       る発言が数カ所ありました。また、雑誌、放送インタビ
       ューの著作権以上に気を使わねばならないイベントの物
       なので、当日の質問者の名前、住所は削除させて頂きま
       す。結果的には90%再録となります。
       今回忠告くださったT.Sさん、某FM局のT.Oさん
       ありがとうございました。)


   拍手に送られて2人が登場。揃って「こんばんわ」

萩原(以下H)「トークショウですよ。美奈子さん、よくやるの?トークショウ」
吉田(以下M)「えー 初めてですねえ」
H 「握手会とか、ないんですか?」(一同爆笑)
M 「それは(笑)ないですね」
H 「えー、美奈子さん。僕が最後に美奈子さんにお会いしたのは、そんなに前じゃ
   ないですよね」
M 「そうねえ」
H 「僕の方は、以前から聴かせてもらってたんですけど、FMでやった番組のゲス
   トで出てもらって、何か取材で美奈子さんとこ行って、アルバムの話を伺った
   んだけど、その話が終わるのを待って、僕がアメリカンフットボールが好きな
   のをどこからか、聞きつけてて、”早く終わんないか”って顔してて、終わっ
   たとたんにアメリカンフットボールの話をふってきて(笑)」
M 「今日は、服に何もつけてないね、お互いに」
H 「今年は、2人の好きなチームはお互いに終わっちゃってるんです」
M 「もう、ダメなんです。」
H 「プレーオフにも出られないような状態でして、あまり触れないようにして、さ
   あ!何の話から始めましょうか?」
M 「何にしましょうか?さっき、質問がたくさんあって、全部目を通してなくて…
   視聴者参加ってことで。(笑)」
H 「それで、やっていこうと思ってますけど、まあ、とりあえず今日は”KEY”
   というアルバムを発表したということも含めたイベントですので、まず、”K
   EY”のことをちょっと話してくださいよ。」
M 「何を話しましょう?”KEY”の」
H 「まあ、そういう質問もありますから、質問の中から紹介していきましょう、皆
   さんからのね。」
M 「そうしてもらえる?」
H 「わかりました(笑) それじゃまず、非常に音楽的質問から。いいですか?
   お風呂に入る時はどこから洗いますか?」(大爆笑)
M 「え〜(笑)ボクね、お風呂にゆっくり暖まってられないんですよ」
H 「え、何で?」
M 「汗が、代謝が悪いんですよ。それで、湯舟に浸かちゃうと、出たあと全然、代
   謝しなくて夜に入ると、次の日汗が出なくてだから、シャワーなんです。カラ
   スの行水みたいなんです。シャワーなんで、最初足がすごく冷えるじゃないで
   すか、だからかなり長い間、足に(お湯を)かけてます。
H 「足だけでも、湯舟に入っているとかそういうことは?」
M 「足湯はしているんですよ(笑)あと、腕湯っていうの。ヒジの近くまで、足と
   同じように民間療法(笑)足湯のあとに腕湯を45度くらいのお湯でやる。毎
   日やってんです。」
H 「ほら山下達郎って人いるじゃないですか。あの人、腰湯やってる(笑)」
M 「腰湯ねえ(笑)腰湯はねえ、深さがないとね、座っちゃうとあんまり効果がな
   い。ヒザついてこう(といってポーズを取る)」
H 「達郎さんやってんのかなあ?(笑)」
M 「やってんじゃないの」
H 「一瞬、絵が浮かんでくる(爆笑)」
M 「やってんでしょうねえ」
H 「まいりましたねえ…。さあ、次、どんどんいきます。競演したい若いミュージ
   シャンはいますか?」
M 「音楽の業界にいても、あんまり情報が入ってこなくて、あんまりお会いする機
   会がなくて、ミュージシャン同士のそういう話がなくて、つきあってる人はそ
   のバンドの人っていうよりスタジオミュージシャンの人が多いんで、その人達
   ってそのセッションのリードボーカルがいったい誰なのか分からずに録ってる
   ってことも案外多くて、あんまりそういう情報が入ってこない。」
H 「今回、”KEY”とかアルバム聴いてると、美奈子さんなりのヒップホップに
   対する感じ、解釈とか入ってるじゃないですか?僕は若い人、ヒップホップや
   ってるヤツらとの交流がどんどんできると」
M 「今度、六本木のピットインで演るじゃないですか(96年12月)その時、ス
   クラッチの人入れようか?でも、いまさらスクラッチでもないしね。それで、
   ウイナーズっていうCDショップが六本木にあるんで、話に行けるかなあ(笑
   )朝、4時、5時までやってんですよ。そこはクラブにCDとかアナログを卸
   したりしてるんですけど、よくそういう情報が入って”誰かいい人いませんか
   ”って話してみたんですが沖縄出身のDJがすごくいい、性格もすごくいい(
   笑)センスよりビートと性格がいいほうが良い!」
H 「若いヒップホップやってるヤツらが美奈子さんの曲を実際がクラブでガンガン
   かけたりとか、サンプリングしているじゃないですか。で、今度は美奈子さん
   側からのアプローチみたいなのがあったらねえ…。日本って、新旧世代の交流
   がヘタじゃないですか。そういう突破口を美奈子さんがやってくれるといい、
   特に今回のアルバム聴いて、これならイケるって僕なんかはしたんです、
   ぜひ!」
M 「ハイハイ」
H 「さて、質問。美奈子さん。歌詞で好きな言葉あると思いますけど、例えば”ゆ
   るやか”とか”しなやか”とか何か思い入れあるんですか」
   
M 「ゆったりしたものが好きなんですね。例えば、ほとんど聞かれないんですけど
   好きなタイプの男性(笑)って”静かな呼吸ができる人”。好きなんです、男
   性、女性に限らず。静かな呼吸でいられる人だから突風が吹いたとしても、精
   神はちゃんと静かでいられる。それで、”ゆるやか”とか”しなやか”とかそ
   のカーブが自分で認識できる角度や時間を持ってる」
H 「美奈子さん、言葉の使い方面白いですよね。もちろん、歌うこと前提に書いて
   いるってこともあるんでしょうけど、そのもの以上の表現にするじゃないです
   か。ゆるやかなのは、ゆるやかなんですけど、それを歌うともっと違う表情が
   伝わりますよね、歌についてですけど。」
M 「歌っている中で1番気にしてるのは、歌詞に追いまくられて、ブレスが早くな
   ることに気を使います。生理的に人間って全部息がなくなっても、自然にリラ
   ックスしてくれば、自ずと空気が入ってきてくれる。ですから、次の歌詞とか
   ビートに追いまくられて早い息を吸ってしまうと、下手な歌になっちゃうんで
   す。」
H 「カラオケの時は気を付けてください」(笑い)
M 「それで目一杯気持ちも継続する、その前の言葉の最後まで意識してもっていっ
   て呼気を抜くと息って自然に入ってくる。そういう風に丁寧に歌うと、とって
   も上手く歌える」
H 「今回のアルバムで僕が一番印象い残ってる歌詞は茶髪(チャパツ)!っていう
   ヤツかな(笑)茶髪って歌うとは思わなかったですよ。」
M 「ビートも変じゃないですか」
H 「〜〜茶髪ってこんなにカッコ良く聞こえるとは思わなかったですよ。」
M 「サラっと歌っちゃうと誰も気がつかないと思ったけど、やっぱり気がついた(
   笑)」
H 「チャパツかあ… 次の質問。私の美奈子さんについての第一印象は髪のすごさ
   でした。髪に対する思いってあるんでしょうね?」
M 「切りたいとは思うんですけど、ウチの母が”あなたは長い方がいい”って(笑
   )」
H 「親孝行なんですねえ」
M 「そう?便利なんです、髪洗う時だけ溶かせばいい。ズボらなO型の人間として
   は、非常に楽なアタマ。ケンタさん血液型は?」
H 「AB型ってやつです。」
M 「二重人格ですね(笑)」
H 「そんなねえ、人間を4種類に分けようなんて、まちがいですよ(笑)複雑なん
   ですから」
M 「O型なんて、何かイヤなことあっても1晩寝ると忘れちゃう。」
H 「いい性格ですね。」
M 「その後ずいぶんたってから、ムカーときたりして(笑)恐竜みたいですけど」
H 「まあ、日本の音楽シーンにもベテランの方が増えてきたじゃないですか。この
   投書の中にも、山下達郎さんに”発売遅らせるな”って一声言ってくれ!て(
   笑)言ってる方もいますけど。
     (以下 気を保たせて、次回へ)
    


 ※次回は、2回目(KEY絡みの山下某さん関連の話他)


 

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