町内神輿かつぎ

わが町内、石川町はかっては武家屋敷の町内だった。だから祭りといっても町衆のやる山車(やたい)引きなどには参加しないものとされていた。 だから私などは少年時代は山車(やたい)引きをする友達を羨ましく思ってみていたものだった。しかし十数年前、成年会が町内会の事業の実行主体として結成された。その行動の一つが神輿渡御を正座して迎えるかっての風習の復活だった。さらに子供会の神輿を作って子供たちに担がせて祭り参加をするようになった。それが今年になると法被を揃え、鳥越八幡宮の神輿を借りてきて成年会員が担ぐことにした。法被は刺し子つくりで、襟に戸沢様の本紋を配してある本格的なもので、1着4万円もしたそうである。餅まきする餅も600個ほど用意したそうだ。こうゆう様式の祭り参加が今後も続けられていくであろう。それがやがて伝統となっていくのかも知れない。もはや石川町は、かってのお高く止まっていた武家屋敷から脱皮したのかも知れない。これはどう見ても江戸下町風の粋な勇み姿ではあるが・・・。