ナボコフおもちゃ箱 2007年
オンライン短篇映画 A Nursery Tale
こちらもYouTubeにあるものです。ナボコフが1926年にベルリンで書いた短篇"A Nursery Tale"の映画化で、4分56秒のサイレント作品です。監督はGeorge Xanthopoulosで、主人公のErwin役も演じています。印象としては、あまり屈折していないミニ・ジャームッシュとでもいえばいいでしょうか。クレジットには"Produced at NYFA, 2006"とありますので映画を志している若い人らしいです(NYFAは、New York Film Academy)。ニューヨークで撮影されたようですが、ヨーロッパ風の雰囲気があります。
CD Transparent Things
エレクトロパンク系のバンドFujiya & MiyagiのCDです。CDタイトルの曲はナボコフの小説から名付けられたそうですが、聞いてみるとさほど深いつながりはないようです。"I look through transparent things and I feel OK"が繰り返されています。バンド名からは「日本人かな?」と思うのですが、英国ブライトンのトリオで、日本人も日系の人もいないようです。ヴォーカルとギターのMiyagiことDavid Best、キーボードとプログラミングのFujiya(この時期つい「不二家」かと思ってしまいますね)ことSteve Lewis、ベースとギターのMatt Hainsby("&"がステージネームという説もあり)の3人です。
アマゾンに出ているデザインだと中央部分が楕円になっているのですが、私のところに届いた実物はまん丸でした(楕円のほうがよかった)。
YouTube上のナボコフ
YouTubeにあるものなのでいつまで残っているかわかりませんが、とりあえずご紹介します。
Nabokov on Kafka
より
クリストファー・プラマーがナボコフに扮し、コーネル大学でカフカの『変身』を論じています。実際にナボコフが教えていた教室でロケが行われています。プラマーはなかなかの熱演ですが、ナボコフのように原稿を「読んで」はいませんね。この映画はビデオになっているのですが、絶版になっていたのでこれまでご紹介しませんでした。アメリカでは今年7月にDVD版が出る模様です。
Vladimir Nabokov
doloreshaze1935によるオリジナル作品です。ナボコフの写真を中心に生涯と作品の紹介を10分ほどにきれいにまとめています。
Nabokov
2分40秒ほどの小品。2006年のおもちゃ箱でご紹介したBernard Pivotによるインタビューはその後YouTubeからは消えてしまいましたが、一部が冒頭に出ています。ナボコフが蝶の採集をしているところ(動画)やキューブリックの『ロリータ』からの場面が出てきます。インタビューはスペイン語の字幕つき(初めはスペイン語の吹き替えでしたが途中で変わった模様)、映画はスペイン語の吹き替えになっています。
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