ねっとCafe/nc:小説工房談話室


タイトル  :RE:おぼろ月夜の光暈のように…(行間の不備、段落の把握)
発言者   :和香
発言日付  :1999-04-11 20:14
発言番号  :1426 ( 最大発言番号 :1526 )
発言リンク:1422 番へのコメント

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 こんにちは。ROOTECさん。

 表示の問題ということで、興味あります。
 まず一般論から。次に、ROOTECさんへのコメントという形で述べます。




1) 行間の不備

 お手元にある日本語書籍を手にとってくださればすぐお分かりいただけると思うのですが、日本語というのは読みやすさのためにはある程度「行間」があいていることが望ましいのです。(「文字間」はむしろくっつき気味のほうがよい)
 大文字小文字のある言語の場合、たとえ行間が詰まっていても、それは大文字として詰まっているだけで、大半を占める小文字にとっては行間は確保されています。

 最初にインターネットをしはじめた頃、ブラウザは当然「行間調整」ができるものと思っていました。出てくる文章ほとんどがべっちゃり行間が詰まっているものですから、読みづらくてしようがありませんでした。どこを直せば行間があくのか色々さがしてそれでも分からなかったので、私の知識がまだ足りないのだなあ、と思っていました。
 結論として、無いのですね、行間調整が・・

Just View 3.01 :これが一番行間がまともでした。そこで初期から愛用しまして(その頃は前のバージョンでしたが)、今でもメインブラウザです。ただしこれはスタイルシートが効かない。惜しいです。

Netscape Communicator 4.03 :行間については、全くだめです。どうしてこのブラウザで楽しく日本語を読めるのか不思議です(^^) でも、スタイルシートが反映しますので、ブラウザとしては調整はききませんが、HTML文書の側で行間を指示すればこれを表示させることはできます。

Internet Explorer 3.02 :やはり、行間はペケでした。でも同様にスタイルシートは生きます。

Internet Explorer 4.*:ようやくこのバージョンになって、行間が日本語用に改善されてきたようです。スタイルシートも効きます。また、「ユーザースタイルシート」という機能があって、ブラウザの側で行間調整ができるらしいという情報だけ、入手しました。(このブラウザは個人で入れていないので詳細は不明)


 と、私が検証できるブラウザでは以上のような状況でした。
 「行間を如何に空けるか」
 これが解決できれば、ブラウザ表示は相当に日本語に優しくなる。
 せめて自分の書くものだけでも、もう少しまともにできないか、と願いました。

 結局は、私が努力したというよりも、詳しい方のご指導などいただきまして、
 <STYLE><!--BLOCKQUOTE{line-height:145%}CENTER{line-height:145%}--></STYLE>
 というような形でスタイルシートを入れて、スタイルシートの反映するブラウザにはこの行間145%で行くという方針に(私は)落ち着きました。
 スタイルシートの反映しないJust View 3.01 は、もともと行間がまともなほうでしたので、まあいいか、と。


※ これはつまり、私の作るHTML文書でのことですから、ネット上のHTML文書の大半はスタイルシートなど使っていませんで、以前のまま行間べっちゃりです。そこで、読むということに関しては、Just View 3.01 がとても重宝するのです。

※ この発言のソースをご覧いただいても分かると思いますが、スタイルシートは、<HEAD> </HEAD>の中に記述します。

※ 上のスタイルシートは一例です。BLOCKQUOTEとCENTERで囲まれている部分は、145%で行間があくというわけです。(100%と記述すれば行間は無し)。TD{line-height:145%}とすれば、テーブル内の行間がそうなります。
 ただし、「画像」及び「拡大文字」と(ときには「テーブル」と)、この行間%指定スタイルシートの相性はあまり良くないので、注意してくださいね。あくまでもブラウザによってなのですけれど、貼り付けた画像が欠けてしまう、ある程度以上のサイズ(相対サイズ。<FONT SIZE="6">等の記述)の文字にすると上下の行と重なってしまう、などなど、不都合が生じます。もし上のスタイルシートを常用するなら、いくつかのブラウザで検証できる環境を作って、相性について経験を積むことをお勧めします。

※ 私は、文字の絶対サイズ(ポイント指定)、フォントの種類については、ブラウザの側で調整できる以上、HTMLの側(送り出す側)で指示をしないほうがよい、という考えです。読者の好みの表示を、尊重しようと思います。
(本音としては、手抜きなんですけどね ^^; 文章の内容以外のことは、なるべく手間をかけない、最低限のところが確保できればよし、です)
 というわけで、上の行間%指定以外では、スタイルシートは使ったことがないので、全く詳しくありませんし、書籍などで体系的に学習したのではなく、狭い経験だけでものを言っています。
 誤記、過不足等ありましたら、どうぞいつでもご指摘ください。 > みなさん




2) 段落の把握

 文字があります。
 これが単独で、あるいはいくつか組み合わさって「単語」となります。「言葉としての最小単位」でしょうか。名詞、動詞、助詞等々に分類されます。
 名詞と助詞、など単語同士が結合して、「意味としても発音としても最小単位」である「文節」となります。「私は/山で/変人に/遭った」は四文節。
 文節がまとまって、「文」となります。普通は、句点の次から句点までの一区切りを「一つの文」と考えればいいと思います。

 ここまでは特にご異論はないはずです。
 次に「文」の集合としての「段落」を考えたいのですが、ここら辺から、ちょっと複雑になってきます。
 心の動き、感情であれ、理屈であれ、これの、あるまとまりを「段落」が反映していると、私は考えます。このまとまりに区切りがついたあと、心の動きは一息つくでしょうから、「間」が生じて欲しい。それが、改行と次の行頭一字下げで表現されている。
 ですから、段落とは、「心の表われそのものである」と私は考えます。
 文章が長くなりすぎて読みづらくなるのを避けるために適当に区切りを入れるというたぐいの、消極的な意味のみの産物ではないはずです。
 表記の上でいえば、行頭一字下げから強制改行(←下端や右端での自然改行ではないということ)までが一段落となります。
 ワープロでいえば、改行マークの次から、改行マークまでが一段落です。
 HTMLでいえば、<BR>の次から、<BR>までが一段落です。

 と、ここまで来ると、いや違うよ、という人もいらっしゃると思います。
 というか、原稿用紙に手書きする場合ならほぼ同意見でも、ワープロやHTMLの場合は、一段落を、改行マークや<BR>で更に分割している方が多いのではなかろうか、と見ています。
 間違い、とは申しませんが、私は、なにか無意味に細切れにしているという気がしてならないときがあります。
 例えば、一行をある字数(仮に30文字)でそろえたいと考える人がいて、一段落(仮に100文字)を、HTMLで次のように記述するとします。冒頭一字下げも一字と数えています。(<BR>自体は表示には現われません)

□□□□□□□□10□□□□□□□□20□□□□□□□□30<BR>
□□□□□□□□40□□□□□□□□50□□□□□□□□60<BR>
□□□□□□□□70□□□□□□□□80□□□□□□□□90<BR>
□□□□□□□100<BR>

 十分に大きな画面、十分に小さめのフォントならば、たしかにきれいに表示されるかもしれないのですが、横幅一杯を使ってもこの一行の字数が入りきらない場合ですと、次のように表示されます。

□□□□□□□□10□□□□□□□□20□□□□□□
□□30<BR>
□□□□□□□□40□□□□□□□□50□□□□□□
□□60<BR>
□□□□□□□□70□□□□□□□□80□□□□□□
□□90<BR>
□□□□□□□100<BR>

 これで一段落であり、しかも、<BR>は字数だけの関係で挿入されているため、「文節」や「単語」がそこで千切れます。かなり読みづらくなる、美しいとは言えない、ということになってしまいます。
 あと、段落を一定の字数で分割してしまうこのやり方は、一旦分割したあとでは文章の推敲がしづらくなるという難もあります。終わりのほうの行ならまだしも、前のほうの行で文字数が増減しますと、いちいち段落の終わりまで調整し直さなければならないですから。

※ 注1 ※
 ここでは今、表示画面の問題を、その表示画面の中で説明するために、やむを得ず図式化して仮に30字としています。現実では、一行30字〜35字程度なら、たいていのブラウザ、画面、フォントサイズで問題なく表示されるはずです。

※ 注2 ※
 また、今はHTMLで書くという前提で述べています。「テキスト発言」の場合は、ここで述べている細工のほとんどができません。そこで、すぐ上の「注1」で述べたように、30字から35字程度のうちどれかの字数に決めて、行を揃えるという方法は、テキスト発言の見映えにとってはかなり効果大となるはずです。


 私の場合は、一段落を細切れにしませんので、次のようになります。

□□□□□□□□10□□□□□□□□20□□□□□□□□30□□□□□□□□40□□□□□□□□50□□□□□□□□60□□□□□□□□70□□□□□□□□80□□□□□□□□90□□□□□□□100<BR>

 横幅については、ブラウザの大きさにおまかせです。右端の折り返しは、ブラウザがしてくれます。
(普通は縦より横の長い画面が多く、その場合、一行が長くなりすぎて読みづらくなりがちです。この点は、左右に余白が生じるよう、BLOCKQUOTEやテーブルで調整しています)

 画面が小さくなったとしても、伸縮自在ですので、段落途中でみにくく千切れることもありません。

□□□□□□□□10□□□□□□□□20□□□□□□
□□30□□□□□□□□40□□□□□□□□50□□
□□□□□□60□□□□□□□□70□□□□□□□□
80□□□□□□□□90□□□□□□□100<BR>

 文章の推敲も、発表直前まで存分にすればいいだけで、一行の字数とかを気にする必要はまずないでしょう。

 なぜ、一段落と改行記号が一致するという単純明解、なおかつ、不都合の少ないこの形をみなさん採用しないのかなあ、・・と不思議です。




3) 『おぼろ月夜の光暈のように…』へのコメント

> 私「日本じゃ当たり前の字が、何故いちいちひっかかったり、何とか表示されても字画が無茶苦茶になるんだ?! ・・・・・

 困りもんですよね、たしかに。
 でも救いと言えるのは、私たちは実は、その変な文字を打ち込んでいるというより、その変な文字(フォント)を呼び出す電子記号を打ち込んでいるだけということです。
 つまり、将来、フォントのほうをまともに改善していってくれれば、過去や現在書いている文章のその変な文字が、自動的にまともなものに置き換わるであろう、という希望があります。
 私はそうであればいいや、と割り切っています。

(そうこうしているうちに「変な文字」のほうが市民権を得てしまう、「変な文字」を見慣れた世代が多数を占めてしまう、などなど、懸念はありますが・・ ^^;)

> じゃなく、『暈』でなきゃならないんだ!」

 『暈』の拡大表示ですが、私のブラウザでは、Internet Explorer 3.02 、Netscape Communicator 4.03 では全く反映してませんでした。Just View 3.01 でだけOKです。
 ↓
 ただし、これは、ブラウザの罪というより、ROOTECさんのHTMLの書き方にもある程度原因があるかもしれない、という気がしますよ。
 この部分、<PRE>については一旦解除されているんですが、<BLOCKQUOTE>はそのままです。<BLOCKQUOTE>にはスタイルシートで文字サイズの指定がかかっていますので、このスタイルシートの指定が優先したのでは、という可能性がまずあります。
 もう一つは、<FONT SIZE=+3>という書き方です。
 これを、基準サイズ3に加えるという意味で「3+3=6」と解釈するするブラウザと、数学的に言って「+3=3」に過ぎないと解釈するブラウザがあるようです。
 <FONT SIZE="6">と書く方が間違いが少ないと思いますが・・

> 私もこれまで幾つかのフォーラムで幾つかの発言をさせていただく中で「HTML」発言をし
> てきましたが、とにかくいつでも悩みのタネとなるのが「書式」です。
> もちろん表示させたいフォントやそのサイズに関する設定も含めての話なんですが、これ
> が一向に思うようにいかず、毎回うんざりしてしまいます。

> 特にブラウザ間でタグの実行結果に差が出てしまう時には、ほんッとにアタマにきますよね(笑)。

 決定版はまだないと思うんですけど、私の感覚では、複雑なことを書けば書くほどブラウザ間に表示差が生じる、その可能性が増える、というところでしょうか。苦労するわりに、使いものにならないような。
 単純明解な書き方で、しかも、あるていど満足いく形。最小投資で最大効果を得たいのなら、上の1)や2)で述べた私の方法、まんざらでもないと感じます。

 私の方法の基本
  ○ ブラウザまかせ
  ○ 読者まかせ
  ○ でありながら、読みやすい
  ○ その上、書きやすい

 上は、「基本」と言うより「理想」かな。まだ完成ではないでしょうから。(^^)








 ではまた〜


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