屏風山      奥深き頂きを踏む
          
2006.05.04/単独

C361十梨別川二股橋〜金山林道〜老根別林道〜北東尾根(往復)


 屏風山は、夕張山地の主峰である夕張岳南方に位置する1200m級の山であり、無論登山道はない。
 山容は、南北に台地形状、西側に岩壁を見せる山容であるが、過去に周辺の山上からその存在感を意識して確認する事は稀であり、比較的奥深い山でもある。
 登頂時期としては、無雪期は西側、積雪期はアプローチ容易性から東側が良く、今回、緩等高線の東斜面を辿り頂きを踏んだ記録である。
 登山口へと金山市街地からC361十梨別川二股の橋まで車両進入でき実質の登山口となる。
 残雪薄い金山林道をスキーを背負い1.5Km程歩くと老根別林道口(標識有り)であり、積雪多しとスキー装着するも雪解けが急激に進行する時期、幾度となくスキー脱着の繰り返しであり、C520取付点までの6.5Km歩きが長い。
 ラウネベツ川沿い林道の小起伏には岩混じりのデブリが数箇所あり、林道の修復維持の難しさを実感しつつ、昨日登頂した三角山へと連なる稜線上の986Pを正面間近に見上げると地形図の林道終点付近のC515取付点に到着する。
 顕著な683尾根筋は急激に高度を上げていると北側に見ながら、尾根筋裾の緩等高線に高度を上げる。
 中密度の樹林帯もC800付近からは疎林景観となり、勾配も一気に緩くなり広尾根歩きが続くが、特徴のない地形に方向標定は難しい。
 C850付近からは東側に岩壁山容の夕張岳と遠望の芦別岳が顔を現すと高所雪質の広がりが静寂である。
 強烈なる陽射しにバテ気味となり、疲労感が強くなる頃、C1050から樹木が点在する広大な台地雪原越しに山頂部が忽然と姿を現す…感無量である。

 大きな空間の中、南東尾根筋に上がると地形図では断崖記号で狭小と予想、アイゼンも携行したがスキー装着状
態で最後の急勾配を上がると狭き山頂である。
 頂きからは、日高山系・夕
張岳・芦別岳等の全周展望であり頂上達成感十分の山頂である
 老根別林道には終始、熊の足跡が続き、東斜面に取付いてからも再び真新しい熊の足跡が
延び、特に広尾根では熊の新しい足跡が急に消える事が逆に怖くて忠実に追った時間も長く、体力面、精神的にも疲労感が濃い。
 夕張山系は、36座目となるが先週の鉢盛山次いで昨日の清風山・三角山そして今回の屏風山と懸案であった山々を踏み、夕張山地の結節となる頂きであると想い返す。

 下山は、一気に下降できるが、再びの老根別林道歩きに真新しい小熊の足跡が横断するのを発見…怯えつつ、金山林道に出ると春爛漫を味わい無事下山する。 

C361十梨別川二股橋
登り
5時間55分
3時間05分 下り
3時間15分
C520取付点
2時間55分
山  頂

1 三角山から屏風山(左)と夕張岳
2 C1050から山容
3 南東尾根から山頂部
4 山頂から夕張岳と芦別岳(右) 
HOME  MAP