*はじめに*

かつて北海道には数多くの炭鉱がありました。
それは高度経済成長を支えた賜物。
敗戦後の人々に活気が生まれ、街も賑わっていました。
しかし訪れたエネルギー革命により
人々は職を失い、街を離れ、跡にはたくさんの廃墟だけが……。

多くの子どもたちが通った学校も、閉校になったものばかりです。
そして防犯上などの理由で解体される始末。
過去を懐かしむ余裕も無いまま、更地にされていく光景。

僕がこの空想小説を書こうと思ったのは
ちょうど夕張の鹿島小学校の校舎がまだ残っていた頃、
その圧倒される光景を目にしたのがきっかけです。
そして少しずつですが、
その当時使っていたワープロに書き始めました。
旧ホームページにて掲載したこともありましたが、
今回新たに書き直しも含めて、掲載することにしました。

なお、夕張の鹿島地区を参考にしている部分が多くあります。
そして不慣れな部分も数多くあり、
脈絡が変な部分もありますが、どうぞご了承下さい。

1 炭鉱の街「音士別(おとしべつ)」

2 音士別再訪