VOYAGE de FRANCE
フランス旅行記
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5日目:2002/10/23

モーニングコールは7:00。
 体温は少し下がって37度。とうとう旅行も半分の道程を終了しました。
 昨夜は頭も乾かさずに寝てしまうほど、何もせずに寝たみたい。疲れてるのね。
 今日になって、昨日どこかでサングラスを忘れてきてしまったことに気づく。
8:30、バスにてホテルを後にする。
 今日はボルドー地区へ入っていく。今日の行程は400kmほど。これでバスでの移動距離は
 トータルで1500kmになる。そうして、フランスを半周したことに。
 途中、ミディ・ピレネー地方のシリコンンバレーや航空産業の盛んなトゥールーズ市内を通過。
 シテ・ド・レスパスという町ではロケット型の巨大なショールームがあり、目を惹く。
 宇宙との中間の町といわれるらしい。
13:30、ボルドー地方ポムロールの市長も務めた事のあるデュポストさんのワイナリーに到着。
 このワイナリーのご主人・デュポストさんたちと畑を見学。
 ご主人はブドウの苗木の育成についてはとても詳しい方だ。現在ボルドー1高いワインである
 シャトー・ペトリュスも、彼に苗木について講義を受けるほど。
 ポムロールではセパージュ(品種)はメルローがメインで、石が多く下層が粘土質の土壌柄、
 鉄分が多く含まれるワインになる。
 こちらの畑は、甲子園球場4つ分の広さがあり、メルロー85%、カベルネフラン10%、
 カベルネソーヴィニヨン5%の割合でブドウが植えられている。
17:00、サンテミリオン散策。
 サンテミリオン地区は、200年前ルイ15世によって町づくりが行われた世界遺産地域。サンテミリオン(聖エミリオン)
 という修道僧がブドウ畑を栽培したことがこのボルドーの地でのワインの発祥になっているとも言われる。
 1時間弱の散策時間が設けられていたので、お買い物を楽しむ。ここにはワインに関するかわいい小物などが販売されていて
 ワインボトルの形のマグネットを数個購入した。雨が振るなかでの散策も雰囲気があってよかった。
 バスへ戻る途中、小さなスーパーがあったので、中に入る。お土産用にと、お菓子を少しとフランスでは
 ずっとお気に入りで飲んでいるフレーバード・ウォーターを購入。
ブドウの木はあまり高くして葉を多くすると、土壌の力と光合成の
バランスが狂ってしまい、果実に養分がいきわたらなくなって
しまうので、低めの背丈で、しっかりと果実に
養分をいきわたらせる。
今年(2002年)はブドウの質がよいので、2〜3年後に市場に出回る
2002年のワインは素晴らしいワインになるだろう。

←畑の土。石が多いことがわかる。        シャトーの看板→
赤ワインは製造過程で皮を取り除く作業をするが、その少し前に温度を
少し上げると旨み成分が更に出て来るそうだ。
日本酒でいう杜氏のような人がいて、その後それぞれの畑で
分けて醸したワインをブレンドし樽に移し熟成させる。
このときにいい樽を使うとエグい樽香が出ないらしく、
プレステージ(プレスタージュ)ワインには新樽を使用する。
1社の樽だけを使うと味が偏ってしまうかもしれないので、
5社位の樽を使用し、どの樽がいいか研究を続けている最中だという。
 果実が濃縮していると、樽香が強くても負けずに調和するらしい。プレスタージュはメルローを
 100%使用し、キュべというブドウの木のみを使い、年間2000本しか作られないワインだ。
 通常のワインは、 2年熟成させる間に4ヶ月に1度樽替えをする。
 このワイナリーでは決してフィルターはかけない。
 アメリカ人はオリをゴミのように感じるらしく、フランスでもフィルターを通すことが
 主流になりつつあるが、オリの中には旨み成分が入っているので、抜いてしまうことでワインに
 旨みがなくなってしまうのだ。コラージュ(卵白を入れてかき混ぜ、オリを包み込んで
 下に沈んだものを取り除くオリ抜き作業)さえもしなければさらに旨みが出るだろうということで、
現在こちらではオリ抜きをまったくしていないワインも造っている。
白ワインはソーヴィニヨン・ブランとミュスカデを作っている。
マセラシオン・ペリキュールという、皮を残したまま発酵しないように
低温でジュースを48時間放置して、粘り(とろみ)を出すという手法を
行っている。
熱心に説明していただいて、今回最もワインの勉強ができたひと時
だったと思う。彼らのワインにかける情熱をしっかりと感じ取ってきた。
試飲したワインたちも素晴らしかった。(元々ボルドーが好き)
18:00頃? ホテル到着。
 渋滞を乗り越え、ボルドーへ到着。ホテルはまたしてもメルキュールチェーン。ここのロビーは結構広かった。
 みんなは、ボルドーの名物である牡蠣を食べに出かけた。maiは生牡蠣がそんなに好きではないこともあったし
 なにより体が動かない。3時間以上は帰って来れないといわれたので、今回もひとりでホテルに残ることにした。
 グランテアトル近くの「チョーズジョエル」というお店に行ったようだ。レモンを絞った生牡蠣と白ワインを元気なら、きっとmaiも
 楽しんだだろうけど・・・結局ホテルでおとなしくしていても、1時間もしたらダウンしてしまった。
 今夜の晩御飯はベーコン味のスナック。なんだか生牡蠣とは雲泥の差のような・・・?


MERCURE CHARTRONS
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