< 座談会 > 創立80周年へ

新時代を勝ち開け

 

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国連が池田会長を最大に賞讃
池田先生こそ言論人の模範
池田SGI会長に264の名誉学術称号
イスラム社会も創価の師弟を賞讃
正義の四国が新出発
四国青年部が勇み立つ
わが町の安穏と繁栄へ
SGI会長に268の名誉学術称号
「励まし」こそ拡大の第一歩
創価の宝「未来部」が新体制

 

 

<11> 国連が池田会長を最大に賞讃
出席者:原田会長、正木理事長、松下四国長、杉本婦人部長、中川東北男子部長、熊沢女子部長

松下 きたる10月24日は「国連の日」だ。1945年のこの日、国際連合が正式に発足した。
中川 終戦から2カ月後のことですね。
 戦前の国際連盟を発展、強化させるかたちで「人類の議会」が再建された。
正木 日本では、ちょうど戸田先生が、東京・西神田に「日本正学館」の事務所を開設され、創価学会の再建を始められたころだ。
杉本 奇しくも国連が誕生したころに、学会も戸田先生によって、広宣流布の第一歩を踏み出したのですね。
原田 だが戸田先生の時代は、まず日本の広宣流布だった。
 池田先生の時代になって、学会は世界平和への前進を開始したのです。

50年前に視察

松下 その通りだ。先生は第3代会長に就任から半年後の1960年10月、初の海外指導に旅立たれた。
 その折、ニューヨークの国連本部も視察し、委員会、本会議を傍聴されました。
熊沢 ちょうど国連の通常総会が開催中だったのでしたね。
 この総会には、悲願の独立を果たし、国連に加盟したばかりのアフリカ諸国の代表も集まっていました。
正木 その生き生きとした表情を見て、先生は「21世紀は、必ずアフリカの世紀になる」と語られたのです。
原田 以来、先生は一貫して人類の繁栄と世界平和のために、国連を重視してこられた。そして、この半世紀にわたって、力強く支援し続けてこられた。
中川 世界的に有名です。国連のチョウドリ前事務次長も、こう証言しておられる。
 「世界の指導者の中で、池田SGI会長ほど『国連を強化せよ』『国連に力を』と主張し、そのために建設的かつ不断の努力を注いでこられた方はいません」と断言しておられた。
杉本 チョウドリ前事務次長といえば、月刊誌「潮」で、本年9月号まで連載された、池田先生との対談も大反響でした。

1千万人の署名

松下 先生は、歴代の事務総長をはじめ、幾多の国連指導者と対話を重ね、友情と信頼を結んでこられた。
中川 フィリピンの識者が、こう讃えていました。
 「池田会長は、おそらく世界中の誰よりも、歴代の国連事務総長と語り合ってこられた。そしてまた、歴代のどの国連事務総長よりも、多くの大統領や国家指導者と一対一で会談してこられた」と語っていた。
正木 まったくだ。池田先生は、デクエヤル事務総長、ガリ事務総長、明石康事務次長、チョウドリ事務次長をはじめ、何代にもわたる国連指導者と親交を深めてこられた。
原田 1975年1月の国連事務総長との会談では、学会の青年部が集めた、戦争の絶滅と核廃絶を訴える1000万人の署名が、先生から手渡された。
松下 その後も、池田先生のリーダーシップのもと、SGIは国連を支援する活動を展開してきた。
 1982年6月、国連本部で開催された核の脅威展≠熨蜚ス響だった。
杉本 その後核の脅威展≠ヘ、旧ソ連や中国など、社会主義国も含む、世界24カ国39都市で開催。170万人の市民が見学し、平和建設への潮流を開きました。

「国連平和賞」

熊沢 それにまた池田先生は、1983年以来、毎年1月26日に「SGIの日」記念提言を発表し、国連中心の平和建設を提唱され続けています。
原田 先生の提言は、仏法を基調にした、高い先見と、知恵と勇気が光っています。
 毎年、世界の一流の識者が注目し、深く学んでいる。
中川 その通りです。
 国連「持続可能な開発のための教育の10年」の制定や、クラスター爆弾の禁止条約採択など、その後、現実に具体化した提言も数多い。この点が重要ですね。
熊沢 こうした池田先生の功績を、国連も最大に讃えています。
 1983年には「国連平和賞」、88年には「国連栄誉表彰」、89年には「平和貢献・国連事務総長表彰」、さらに国連の各機関も最高の栄誉を贈り、顕彰しています。

国連支援の模範

正木 池田先生が4度にわたって会談された、デクエヤル総長は、繰り返し語っておられた。
 「私がSGIの国連支援を評価するのは、具体的な行動を伴っていることに加えて、精神面での強い支援があるからです。
 その意味で、SGIは国連支援の模範であり、本当に頼もしい存在です」と強調しておられた。
杉本 それにまた先生は、ガリ事務総長とも同じく4度、会談されています。事務総長は、こう語っていました。
 「池田会長は、世界にとって大切な方です」
 「会長とトインビー博士との対談集は、私も読みました。また会長の他の著作も読んでおります。私は、一人の『学ぶ者』として、会長を尊敬しています」とまで賞讃しておられました。
松下 私の知る、著名なジャーナリストが語っていた。
 「何十年にもわたって、国連のリーダーに、これほど深く信頼され、重視されてきた日本人は、池田会長以外にいないでしょう。日本は、もっともっと池田会長を讃え、その思想と行動に学ぶべきだ」と強く訴えていた。
正木 先生の偉大なリーダーシップによって、創価の「平和・文化・教育」の運動は、今や世界を結ぶ大潮流となった。
 SGIの連帯も192カ国・地域にまで発展。ちょうど国連加盟国の数と同じだ。
原田 今日の壮大な創価の連帯も、池田先生の「一対一の対話」によって築かれた。ここにこそ、平和への王道がある。
 栄光の創立80周年へ! 我々も、わが使命の舞台で、真心の対話、勇気の対話を、力強く広げようではないか!

(2009.10.19. 聖教新聞)

 

 

<12> 池田先生こそ言論人の模範
出席者:原田会長、正木理事長、松下四国長、杉本婦人部長、中川東北男子部長、熊沢女子部長

松下 聖教新聞には毎日、愛読者の皆様から数多くの声が寄せられる。
 なかでも反響が大きいのは、池田先生のスピーチ、提言、随筆、小説『新・人間革命』などです。
杉本 昨年12月からスタートした、先生の講義「御書と師弟」も毎回、大反響です。
 連載は29回を数えます。
原田 先生は連日連夜、広宣流布の前進のために、激務の合間を縫って、正義のペンを振るい続けてくださっている。
 どれほど力強く、偉大な言論戦であられるか。

執筆開始45周年

中川 先生の著作の中でも、とりわけ小説『人間革命』は「世紀のベストセラー」として世界的に有名です。
杉本 連載は『新・人間革命』と合わせて5700回を突破。
 新聞小説として、断然「日本一」の大記録を更新中です。
熊沢 そして、あす23日には、待望の『新・人間革命』第20巻が発刊されますね。
正木 先生は昭和39年12月2日、沖縄の地で『人間革命』の執筆を開始された。
 もうすぐ45周年を迎えます。
松下 まさしく世界的な壮挙だ。先生が、どれほど活字文化の興隆に貢献してこられたか。
 その功績を、日本の出版界、言論界が、こぞって賞讃しています。

全国の書店から

杉本 その通りです。各地の書店商業組合や書店からの顕彰も、相次いでいます。
 本年7月には、創業135年を誇る愛知県豊橋市の書店「豊川堂」から、池田先生に「感謝状」が贈られました。
原田 これは、先生の長年にわたる「文字・活字文化振興への功績と尽力」と「世界平和を目指し、文化・教育に力を注いできた指導力と業績」と讃えたものです。
 豊川堂では『人間革命』第1巻の発売当時から、今日にいたるまで、学会関連の書籍を販売してこられた。
正木 その経験を通して、高須博久社長が、こう述懐しておられた。
 「常に感動してきたことは、名誉会長が、世界平和の実現のために多忙を極める中であっても、小説、詩歌、随筆、対談集、童話などの創作活動に精力的に取り組まれていることです」と、しみじみと語っておられた。
熊沢 それにまた先月には、三重県書店商業組合からも、池田先生に「感謝状」が贈られました。
 「言論の力を信じ、出版文化を支え続けてこられた貴殿の偉業は21世紀の希望の光であるとともに、出版文化に携わる私たちの模範であります」と最大に讃えていました。
原田 鋭く見ておられる。
 先生は、若き日から、書きに書き、語りに語って、世界に「平和・文化・教育」の大道を開いてこられた。
 まさしく「(こえ)仏事(ぶつじ)()す」の御聖訓を、厳然と実現してこられた。
正木 まったく、その通りです。著名な仏教学者が語っていた。
 「釈尊は生涯、民衆の中で語りに語り、『八万法蔵(はちまんほうぞう)』といわれる膨大な教えを残した。
 池田名誉会長も同じですね。民衆の中に飛び込んで、語り抜き、書き抜いてこられた。その著作は、質量とも膨大です。ただただ驚嘆するばかりです」と力説していた。

「式典に感動」

中川 東北の識者も先生の言論活動を心から讃嘆しています。
 福島民報社の花田(つとむ)会長も、その一人です。
 花田会長は昨年10月、創価大学を訪問。フィリピンの市立マニラ大学から、池田先生への「名誉人文学博士号」授与式に来賓として列席されました。
熊沢 その模様は、先日、発刊された『池田大作の軌跡』第4巻(潮出版社)にも詳しく綴られていますね。
 池田先生は記念のスピーチの席上、会場の隅々にまで熱い視線を注ぎながら、学生たちに「親孝行」の大切さを語られました。
中川 その姿に、花田会長は心から感激された。「青年の成長を願う、池田先生の言葉に思わず目頭が熱くなりました」と語っておられた。
杉本 こうした先生のスピーチや講演も、活字になり、日本中、世界中の人々に、はかり知れない勇気と希望を贈っています。
中川 花田会長は、こうも力説しておられた。
 「池田先生の折々の発言内容は、著書などを通じて広く、伝えられてきました。
 そこには活字文化を守り、育てることの意義も映し出されています。新聞人として範とすべし、との思いを新たにしております」と心から讃えておられた。
原田 世界の一流の識者が「模範」と仰ぐ、池田先生の言論戦だ。我々も誇り高く、堂々と続こう!
 「一対一の対話」で、真心を込めて、創価の哲学を語り、幸福・勝利の連帯を広げようではないか!

民衆が賢明に

松下 真剣に「正義」と「真実」を叫ぶ、民衆の声ほど強いものはない。
 かたや、下劣なデマを書き殴る一部の俗悪週刊誌! ますます市民に嫌われ、見捨てられる一方じゃないか。
原田 ウソ、デマに踊らされる、愚かな民衆であってはならない。一人一人が、ますます賢明にデマを見破るべきだ。
正木 その通りだ。デマがのさばる社会は暗黒だ。
 「正義が勝ち栄える社会」に! その先陣を切り開くのが、われわれ創価の破邪顕正の言論だ!

(2009.10.22. 聖教新聞)

 

 

<13> 池田SGI会長に264の名誉学術称号
出席者:原田会長、正木理事長、西山関西長、杉本婦人部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

杉本 先日、東南アジアの最高峰の大学である「国立インドネシア大学」から、池田先生に「名誉哲学・平和博士号」が贈られましたね!
棚野 授与式は今月10日、創大記念講堂で盛大に行われました。
西山 同大学のグミラル学長、プルノモ理事長、ビラン教授会議長および、名誉博士号の授与運営委員会など代表団が、はるばる来日された。
 そしてアンワル駐日大使をはじめ、大使館一行ら多数の海外・国内の来賓が祝福してくださった。
正木 これで世界の大学・学術機関からの池田先生への名誉学術称号は「264」。まもなく「265」番目の受章も予定されている。まさしく「世界一」の大壮挙です。
棚野 インドネシア大学といえば、日本の東京大学にあたる。世界最大のイスラム国の最高峰の名門です。
 国務大臣や政府の要人をはじめ、あらゆる分野に幾多のリーダーを輩出してきた。
熊沢 今回の池田先生への授与は、その誉れ高い名門学府の歴史上、初めての「国外での授与式」となりました。さっそく各界で反響が広がっているようですね。
原田 私の知る経済人も驚嘆していた。
 「あの名門インドネシア大学が、日本の仏教指導者に名誉学術称号を授与する。それだけでも異例でしょう。
 しかも、国外での初めての授与です。考えられないことです。池田先生が、どれほどイスラム圏の人々からも敬愛されているか。その証しですね」と絶賛していた。

厳格な手続き

杉本 今回の名誉学術称号の授与までにも、厳格な手続きがあったといいますね。
棚野 その通りです。インドネシア大学には「授与運営委員会」が組織されている。その全会一致をもって授賞が決定する。それが伝統です。
西山 今回の授与式には、学長、理事長、教授会議長、事務総長、授与運営委員長など、同大学のトップが全員来日された。
 池田先生への授与式に、並々ならぬ思いを抱いておられることが、この一事をもってしても分かります。
杉本 委員会のほとんどのメンバーが、敬虔(けいけん)なイスラム教徒ばかりだと、お聞きしました。そのどの方もが、池田先生を最大に賞讃されていましたね。
熊沢 本当に素晴らしい式典でした。インドネシア大学側は、あらかじめ池田先生の業績をまとめた冊子を200冊も準備され、その一冊一冊を、列席者に贈られていました。
西山 この冊子は、日本語に堪能なウィバワルタ人文学部長が作成したものだ。
 人文学部長は、流暢な日本語で、熱っぽく語っておられた。
 「池田先生の功績をまとめながらこんなにすごい人なのか≠ニ心から驚嘆しました。実際に、先生に直接お会いし、その声を聞いた瞬間、あまりの感動に、ぼろぼろと涙が止まりませんでした」と語っておられた。
熊沢 人文学部長は、こうも語っておられました。
 「特に、学生とのやり取りには感動しました。学生と心が通じ合っていないと、あのようなやり取りはできません。生まれて初めて、あのようなスピーチを拝聴しました」と心から感嘆しておられました。

仏教哲学に共感

正木 グミラル学長は、こう讃えていた。
 「(池田博士は)仏法の基本的な教義から実用的かつ重要なポイントを的確に捉え、宗教という変革の力、生命の普遍性、社会的な責任、持続可能な発展と開発といった、諸々の価値を開拓してこられた」と強調されていた。
熊沢 そして学長は、こう続けておられました。
 「池田博士は、自らの哲学を現実社会の中で生かしきっておられる。青年とともに、世界平和を築く挑戦をされている。
 私は青年に、博士の志を学んでほしいのです」と力説しておられました。
正木 イスラム社会に、これほど仏法への共感が広がったのも、池田先生の指導のもと、地元の創価学会インドネシアのメンバーの地道な前進があったればこそだ。
原田 その通りだ。今回、創価学会インドネシアからは、ペーター議長を含めSGIメンバー20人が参加した。
 インドネシア広布の進展を象徴する式典にもなった。
杉本 式典で、インドネシア語の司会を務めたのは、ペーター議長のご子息のハンドリオさんです。
 ハンドリオさんは、創価大学の別科で1年間学んだ後、今では学部生として学問に励んでいます。
西山 池田先生が学生に「インドネシア語ができる人?」と問いかけられた時にも、「ハイ!」と、いちばん元気よく返事をしていた。
 インドネシアの未来を担う青年が、立派に成長していると感じたよね。
原田 それにしても、池田先生は、はるか以前からインドネシア社会との友好の大道を開いてこられた。
 1973年には、民音がインドネシアとの交流をスタート。
 インドネシア大学とも、創価大学が1989年以来、20年間にわたって学術交流を続けてきた。
正木 創価学会インドネシアも大発展だ。今や、ジャカルタの官庁街の超1等地に、新本部が堂々と(そび)え立つ。
 SGIの集いには、ユドヨノ大統領、副大統領をはじめ、各界のリーダーが続々と訪れるまでになった。
西山 池田先生の長きにわたる教育貢献に対して、昨年11月には、理工系の名門スラバヤ工科大学から、初の「国際貢献賞」が贈られた。
 世界最大のイスラム国でも、先生とSGIを讃える声が澎湃(ほうはい)と沸き起こっている。そういう時代になった。

国家元首も熟読

熊沢 池田先生は、インドネシアの歴代の大統領をはじめ、要人との対話も重ねてこられました。
棚野 月刊誌「潮」でも、このたび先生とワヒド元大統領との連載対談がスタート。さっそく大反響ですね。
杉本 池田先生とワヒド元大統領の出会いは7年前に、さかのぼります。2002年4月、東京牧口記念会館で初めての会見が実現しました。
正木 実は、ワヒド元大統領は、20年以上も前に「世界的な歴史学者」のトインビー博士と池田先生との対談集を読んで以来、先生のことを深く敬愛してこられた。
 話題は多岐にわたり、会談は2時間以上にも及んだ。
原田 ワヒド元大統領は、先生の言葉に大きく頷かれながら今のお話はトインビー対談の、あの章でも論じられていましたね≠ニ、応じる場面もあった。
 そして「私は、トインビー博士と先生の対談を10回は読みましたから」と胸を張っておられた。それほど先生の著作を熟読しておられたのです。
西山 今日のインドネシア広布の大発展も、その源流には池田先生による「一対一の対話」がある。それが今や、大河のごとき流れとなっている。
原田 まさしく御書に「()ふかければ(えだ)しげし(みなもと)(とお)ければ(ながれ)ながし」と仰せの通りだ。
 一波から万波へ! 我々も真心を込めて「一人との語らい」を広げようではないか。

(2009.10.26. 聖教新聞)

 

 

<14> イスラム社会も創価の師弟を賞讃
出席者:原田会長、正木理事長、西山関西長、杉本婦人部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

杉本 世界最大のイスラム国であるインドネシアでも、池田先生の思想と行動が賞讃されている。前回は、その実情を語り合いました。
西山 インドネシアだけではない。今や、世界のイスラム社会が創価の師弟を、こぞって讃嘆(さんたん)している。
正木 その通りだ。たとえば、東南アジアのマレーシア。イスラム教を国教とする、この国でも、SGIの運動が高く評価されている。
原田 マレーシアでも、SGIのメンバーは良き市民として、地道に社会に貢献してきた。
 近年では、国家や各州の要請を受けて、独立記念式典や文化行事に出演するなど、大きな信頼を築いている。

前首相夫妻が

熊沢 マレーシアといえば、アブドゥラ・バダウィ前首相夫妻が先月末に来日し、創価大学(東京・八王子市)を訪問されましたね。
棚野 アブドゥラ氏は、本年4月まで首相を務められた。
 清廉潔白で、国民から「ラーおじさん」と呼ばれ、親しまれてきた指導者です。
杉本 アブドゥラ前首相夫妻が揃って、創価大学を訪問されたのは、昨年5月に続いて2度目のことです。
 ジーン・アブドゥラ夫人は、マレーシア公開大学の総長としても活躍しておられます。
熊沢 先日の訪問の折、ジーン・アブドゥラ総長は創価女子短期大学も訪れ、講演をされました。
 「世界を真によりよい場所へと変えていくのは、われわれ次第です」と熱く語る総長に、女子学生から次々と質問が……。
 真心通う交流となりました。
西山 マレーシア公開大学は、11もの国立大学を母体として創立。通信教育を通じて、約20カ国で8万人が学んできた。世界的に有名な大学だ。
棚野 このマレーシアが誇る名門学府からも本年2月、池田先生に「名誉人文学博士号」が贈られました。
 その折にも、ジーン・アブドゥラ総長が自ら来日し、授与式が厳かに執り行われました。

「池田博士は宝」

杉本 私も参加させていただきましたが、総長の晴れやかな笑顔が忘れられません。式典の終了後、こう感嘆しておられました。
 「きょうの池田博士のスピーチほど、心を揺さぶられたことはありません」
 「池田博士は宝です。創価学会が、戦後、貧しい人、悩める人を立ち上がらせ、ここまで発展したことに、大変、胸を打たれました。だからこそ、池田博士は宝なのです」と強調しておられました。
熊沢 そしてまた、総長は、「私も池田博士に続いて、価値あることを成し遂げてまいりたい」とも語っておられましたね。
棚野 池田先生は、アブドゥラ前首相の前のマハティール元首相とも、深い親交を結んでこられた。
 1988年2月、2000年11月の2度にわたって、マレーシアで親しく語り合われました。
西山 マハティール元首相といえば、22年間にもわたって首相を務めた、アジアを代表する政治家だ。
原田 その元首相も、SGIの運動に、大いに注目しておられる。
 かつて、マレーシア創価学会が国家行事に出演した折にも、2万人の国民を前にスピーチされた。
 「創価学会の皆さんの良き規律とスピリットを、ほかの団体の方も模範≠ニして学んでいただきたい」と強く訴えておられた。
正木 私の知る大学教授が驚嘆していた。
 「かつて日本が侵略したアジアの国々、それもマレーシアやインドネシアというイスラム国でさえも、池田会長とSGIの皆さんは、深く尊敬され、信頼を築いておられる。これが、どれほどすごいことか。
 まったく想像を絶する、平和建設の大運動です」と語っていた。

中東の国々とも

棚野 それにまた池田先生は、はるか昔から、中東の国々とも交流を重ねてこられた。
 会長就任から2年後の1962年には、中東4カ国を歴訪。いち早く友好の道を開かれました。
西山 日本は当時、原油の輸入が自由化される直前だ。中東の国々とは、まだ貿易すら本格化していなかった。
 ましてや民間交流、文化交流などは、皆無に等しかった。
熊沢 そうした時代に、先生は中東訪問を決断されたのですね。
原田 周囲からは「なぜ、今、中東へ行くのか」という無理解の声もあった。
 しかし先生は「中東の国々との友情を断じて結びゆくことが、未来の世代のために、世界の平和のために、一番大事である」との固い信念で、訪問されたのです。
正木 その後も、先生は中東諸国の駐日大使と対話を重ねられたり、民音(民主音楽協会)を創立されて、中東の芸術家を日本に招聘(しょうへい)されるなど、交流を深めてこられた。
杉本 それにまた、創価大学では1971年の開学当初から「アラビア語」の講座を開設。当時の私立大学としては、異例中の異例のことです。
原田 有名だ。その陰には、創立者の池田先生と、先生が創価大学に招かれた、アラビア研究の大家・川崎寅雄教授の奮闘があった。
正木 私は創大の3期生ですので、よく覚えています。創立者を深く敬愛され、学生を心から大切にされた、教授でした。
棚野 川崎教授は、創価大学の教授として、日本初の「アラビア語辞典」も発刊されていますね。
原田 そして今や、創価大学は、エジプトのカイロ大学、イスラエルのヘブライ大学、トルコのアンカラ大学をはじめ、中東の名門大学とも学術交流を結んでいる。
 日本と中東の友好に貢献する人材が、陸続と育っている。
西山 さらにまた池田先生は、エジプトのムバラク大統領、トルコのオザル大統領、デミレル大統領をはじめ、中東の指導者とも会談を重ねてこられた。
熊沢 そうした数々の業績を讃えて、トルコのアンカラ大学、ヨルダン大学からも、先生に名誉学術称号が贈られていますね。
正木 それほど偉大な先見であられるか。池田先生の偉業は、時がたつほど、ますます光を放ち、世界に輝きわたっていくにちがいありません。

(2009.10.29. 聖教新聞)

 

 

<15> 正義の四国が新出発
出席者:原田会長、正木理事長、松下四国長、杉本婦人部長、榎本四国男子部長、横山四国女子部長

原田 この秋「正義の四国」が、新体制で出発した。
 明年の創立80周年へ、堂々たる大前進を開始した!
松下 11・6「四国の日」も目前です!
 四国の同志は、いや増して広宣流布の使命に燃えている。

模範の聖教拡大

杉本 四国といえば、まず「聖教新聞の拡大」!
 模範の活動を展開していますね。
正木 本当に素晴らしい。
 池田先生も「堂々と/聖教広布は/日本一/なんと偉大な/四国なるかな」と心から賞讃しておられます。
松下 本年の後半戦も、わが四国は聖教拡大から、戦いの火ぶたを切った。
 各地で感動のドラマが続々と生まれています。
榎本 先日、高知県・中村本部の南津(なんしん)地区の支部壮年長の活動を聞きました。
 日本最後の清流・四万十川の河口から、上流へ車で1時間ほど。蛍が飛び交う、自然あふれる地域です。
松下 この壮年は「一人でも多くの人に聖教新聞を読んでもらおう」と奮起。地区の同志とともに、地域の方々と地道に対話を重ねていった。
 その結果、これまでに地区内の全世帯が、聖教を購読するまでになったのです。
原田 すごいね! 聖教の拡大は即、広宣流布の拡大だ。
 お一人お一人の尊い活動を、日蓮大聖人が、どれほど讃嘆(さんたん)しておられることか。
杉本 私も、高知県・鏡川(かがみがわ)本部の水源(すいげん)地区の取り組みを伺いました。
 この地区には、婦人部員が45人います。地区婦人部長を中心に「全員が聖教拡大に挑戦する地区に」と前進。
 心一つに祈り、励まし合うなかで、初めて仏法対話を実践するメンバーも続出。7割の婦人部員が聖教拡大にチャレンジするまでになりました。

道沿いの家々に

横山 四国研修道場がある、香川県高松市庵治(あじ)町でも、多くの地域の方々に聖教新聞が愛読されています。
 その陰には、配達員をされていた支部副婦人部長さんの地道な戦いがありました。
榎本 池田先生は昭和53年1月に、四国研修道場を訪問。まだ舗装もされていない、深い山道を車で走り、近隣を回ってくださいました。
松下 以来、彼女は「先生が足を運んでくださった地域の皆さんに、ぜひ先生のことを知ってもらいたい。聖教新聞を読んでもらいたい」と願い、朗らかに対話を広げていった。
横山 そして30年が経った今、先生が通られた道沿いのほとんどの家々に、聖教新聞を推進。
 その数は、実に約70件にもなりました(拍手)。
正木 素晴らしい戦いですね。こうした無冠の友≠フ尊い献身があってこその聖教新聞です。
榎本 それにまた、池田先生が、四国研修道場から望む庵治の海を撮られた写真が昨秋、聖教に掲載された時も、大反響でしたね。
松下 元町長、自治会長、婦人会長をはじめ、地元の名士の皆さんも「素晴らしい写真ですね! 名産の灯籠が写っているから、ひと目で庵治の海だと分かる。全国の人に見てもらえて嬉しい」と大喜び。
 地元の支部では、1日で40部の購読推進ができたという話です。

「心が洗われる」

原田 「聖教の四国」の源流には、幾多の師弟不二(していふに)共戦譜(きょうせんふ)がある。
 なかでも昭和48年11月10日、池田先生が愛媛県の旧松山会館を訪問された折のドラマは有名です。
松下 当時は、言論問題から2年半。愛媛の同志は「今こそ大言論戦を巻き起こそう」と、聖教新聞を手に、地域の友に学会の正義を語り抜いた。
 そして8000部を超える聖教拡大を成し遂げ、先生を愛媛に迎えたのです。
横山 聖教新聞を愛読している、愛媛県の女性識者が語っておられました。
 「聖教新聞は、誰にでも読みやすく、体験と実践を通して、私に力強く語りかけてくれるようです。
 池田名誉会長のスピーチには、いつも元気と希望をいただき、心が浄化され、気持ちが軽くなります」と喜んでおられました。
正木 ところで、四国でも「大座談会運動」が勢いよくスタートしたね。
松下 さっそく各地で拡大のドラマが生まれています。
 香川県・大川東本部の白鳥地区では昨年から、新しいお宅にも会場提供をお願いしながら、一軒一軒じっくりと対話。
 今では、座談会などの会場を提供してくださるお宅が、地区に十数軒もある。
榎本 そうしたなかで、座談会場のご家族が初めて座談会に参加したり、聖教拡大に挑戦した方、折伏が実った方……。新しい活動者が続々と生まれています。
松下 高知県・土佐正義圏の東伊野支部では先月、幹部が率先して「一対一の対話」を広げ、座談会への参加を呼びかけていった。
 その結果、各地区の座談会には、友人や「学会の会合は32年ぶり」という壮年など、合計35人もの新しい友≠ェ集いました。
原田 すごいね。毎月の座談会に、新しい同志が集う。友人と共に、朗らかに参加する。そのなかにこそ、広宣流布の前進がある。

離島、山間部でも

横山 それにまた、本部幹部会や青年部幹部会の衛星中継にも、数多くの友人が参加。学会の実像を目の当たりにし、驚きと共感が広がっています。
杉本 なかでも近年、インターネットによる映像配信が始まった、離島や山間部の地域。毎回、大反響の声が届いています。
榎本 たとえば徳島県の中央部、吉野川の支流・鮎喰川(あくいがわ)の上流から中流に広がる、神山町。
 この風光明媚な町でも、昨年6月からインターネットによる本部幹部会の映像配信がスタートしました。
横山 私も話を伺いました。会場の副支部長さん宅には、地元の名士が勢揃い。
 特産の梅の収穫で、忙しい時期にもかかわらず、地域の友人27人が集い、参加者は100人を超える大盛況でした。
榎本 皆さん「わが町に、池田先生をお迎えしたようです」「学会の世界的な発展は、本当にすごい!」と感激しておられた。
原田 まさに日本全国の津々浦々までに、創価の「正義の声」「師弟の声」が轟きわたる時代になった。その言論戦をリードする、四国の大前進だ。
松下 いよいよ「創立の月」の11月! われわれ「四国の月」が開幕した。
 ますます強く、朗らかに、正義と真実を語り、新時代を勝ち進もうではないか!

(2009.11. 3. 聖教新聞)

 

 

<16> 四国青年部が勇み立つ
出席者:原田会長、正木理事長、松下四国長、杉本婦人部長、榎本四国男子部長、横山四国女子部長

正木 今、全国各地で青年部の活躍が目覚ましい。「新しい力」が陸続と台頭している。
原田 わが学会は、いよいよ「青年の時代」だ。
 池田先生は先日、青年部に呼びかけられた。
 「若い熱と力で対話を広げ、仏縁(ぶつえん)を結んでいくのだ」「壁を破ってこそ青年だ」と、烈々と訴えられた。
松下 「断じて勝つ」との一念で、広宣流布の一切を担い、雄々しく前進する。それが、青年部の使命だ。
 わが四国でも、男女青年部の奮闘が光っている。
榎本 香川牧口大城県の男子地区リーダーは今年、勤めていた会社の経営が悪化するなか、一歩も引かず、仕事、学会活動に全力。
 この春、折伏した新入会の友人とともに、誠実に対話を広げていった。
 その後、好条件で転職が決まり、ますます頑張っている。
横山 香川池田正義県の女子地区リーダーは、美容師として活躍。先日の県美容技術選手権大会で見事に準優勝し、全国大会に出場しました。
杉本 素晴らしいですね! その陰には、たいへんな努力があったのでしょうね。
横山 彼女は入会して5年目です。仕事から帰宅するのは、毎日のように深夜になる生活のなかで、唱題と学会活動に挑戦。聖教新聞を隅々まで読みながら、友人との対話にも励んでいます。
 「池田先生の真心の激励に、勝利の結果でお応えしたい」と、笑顔で語っていました。

初訪問のドラマ

杉本 ところで四国といえば、このたび発売された、月刊誌「潮」12月号の「池田大作の軌跡」にも、池田先生と四国の歴史が綴られていますね。
正木 知られざる感動の秘話が満載だ。
 たとえば1955年1月22日、池田先生は戸田先生とともに、四国に第一歩をしるされた。この初訪問のドラマも、詳しく描かれています。
杉本 明年1月に、ちょうど55周年を迎えますね。
榎本 私も今回、あらためて深く学びました。
 この日、池田先生は大阪から空路で高知に入られた。学会員を陰湿にいじめる、宗門の坊主を戒めるのが目的でした。
松下 その通りだ。当時、高知市内の宗門の寺の坊主が威張り散らしていた。
 学会員が、やっとの思いで折伏し、入会を希望する人を連れて行っても、その日の気分次第で御本尊を下付(かふ)しない。そういう無礼千万の事件が、たびたび起きていた。
正木 自分ではロクに折伏もしないくせに、日蓮大聖人の仰せ通りに折伏に励む学会員をバカにする。
 そのうえ、あろうことか御本尊をタテに取って、広宣流布の邪魔をする。
 当時、そうした坊主どもの動きが各地であった。
原田 四国の場合は、香川県出身の小笠原慈聞(じもん)という坊主が陰で(うごめ)いていた。
 そうした動きを察知された戸田先生と池田先生が、高知を訪問されたのです。

師弟一体の闘争

松下 池田先生は、戸田先生とともに、宗門側との話し合いに臨まれた。厳然と学会の正義を訴えられた。
 その戸田先生、池田先生のお二人の戦いがあってこそ、ようやく四国広布の前進が本格的に始まったのです。
榎本 池田先生の四国訪問の第一歩は、破邪顕正(はじゃけんせい)の戦いであられた。
 師弟一体の「正義の言論戦」で、四国広布の幕を開いてくださったのですね。
横山 いよいよ前進への勇気がわきます。わき立ちます。
 わたしたち青年部こそが、先生の戦いの歴史を学び、四国広布の新時代を開いてまいります!

「提言」に大反響

松下 いま四国の各界の識者も、池田先生の思想と行動を、心から讃嘆(さんたん)しています。
 9月に発表された、先生の提言「核兵器廃絶へ 民衆の大連帯を」も大反響でした。
杉本 私も、徳島牧口県の圏副婦人部長さんから話を伺いました。
 彼女は提言が掲載された聖教新聞を持って、地域の教育関係者など30人と対話。
 そのなかで、中学校の校長が「11月、修学旅行で長崎を訪問します。その前に、名誉会長の提言を生徒とともに学ばせていただきます」と語っておられたそうです。
横山 小学校の校長も、心から讃嘆しておられました。
 「生命軽視のこの時代に、学会の婦人部の皆さんは、池田名誉会長とともに、真剣に平和のために行動しておられる。とても大事な運動ですね」と讃えておられました。
原田 庶民の草の根の対話運動ほど、強いものはない。尊いものはない。
 学会は、どこまでも「一対一の対話」を地道に、真剣に貫いてきたからこそ、これほどまでに大発展したんだ。
正木 その通りだ。反対に、あの日顕宗!
 坊主どもは、信徒を見れば、やれ「供養しろ」、やれ「登山しろ」。
 偉そうに命令するだけじゃないか。

続々と脱講

松下 四国でも、陰険、陰湿な宗門に嫌気をさして脱講する信徒が、いまだに引きも切らない。
 先日も、愛媛県松山市の妙源寺(みょうげんじ)の信徒だった婦人が脱講した。
榎本 妙源寺といえば、あの安沢淳栄(あんざわじゅんえい)が住みついている寺だな。
松下 この婦人は、かつて会社を経営する資産家だった。
 安沢は、お盆や彼岸のたびに、婦人宅に足しげく訪問し、供養をたんまりせしめてきたんだ。
榎本 ところが、だ。会社の経営が傾いた途端、安沢のやつはピタリと来なくなった。
 ようやく目が覚めた婦人は、一家一族そろって脱講。「寺は冷たい。どんなときも、変わらず接してくれたのは、学会員の皆さんだけだった」と、しみじみと語っていたという話だ。
原田 結局、日顕宗の坊主にしてみれば「金の切れ目が縁の切れ目」だ。どれだけ卑しい守銭奴か。この一事だけでも分かるじゃないか。
松下 さあ、創立80周年!
 われわれ「正義の四国」は、破邪顕正(はじゃけんせい)の言論で勝つ! わが四国の勝利の新時代が始まった!

(2009.11. 5. 聖教新聞)

 

 

<17> わが町の安穏と繁栄へ
出席者:原田会長、正木理事長、林地域部長、松江副地域部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

原田 学会創立記念日の11月18日が、いよいよ近づいてきた。
 池田先生の指揮のもと、毎年の創立記念日を節目として、学会は隆々たる発展と拡大を遂げてきた。
正木 世界192カ国・地域に仏法が広がることを、誰が想像したか。
 人類史に永遠に刻印されゆく壮挙だ。
原田 「仏法西還(せいかん)」の御聖訓(ごせいくん)を現実のものとされたのは、池田先生です。
 広宣流布の師匠である池田先生のご指導通りに進んできたからこそ今日の学会がある。
棚野 その報恩(ほうおん)と感謝を私たちは絶対に忘れてはならない。
 創立の月とは、三代会長、ならびに、草創の苦境を乗り越えて大創価学会を建設してくださった庶民の大英雄に感謝する時である。

民主主義の縮図

熊沢 創立の月を記念する大座談会も全国でたけなわです。
 女子部は池田華陽会(かようかい)歌「華陽の誓い」を歌い、希望と決意を発表し、地域の方に勇気を送っています。
 日本のあの地この地で和楽(わらく)の集いが行われています。「青年部が元気だと会合に花が咲いたようです」と、喜びの声もあがっています。
正木 池田先生は「座談会が、一番大事である。多様な人々が集い、学び、語り合う座談会は『民主主義の縮図』なのである」と言われています。
 全幹部が総力を挙げていきたい。
原田 「(こえ)仏事(ぶつじ)()す」(御書708n)です。幹部は率先して最前線で友を励まし、体験を語ることだ。
 口先だけの号令では、何も進まない。大切なのは心通う膝詰めの対話だ。
熊沢 各地の座談会には、たくさんの地域の友人も出席されています。
 「学会は温かいところですね」「久しぶりに笑顔になれました」と口々に感想を語っておられます。
棚野 オックスフォード大学教授で、国際宗教社会学会会長も務められた故ウィルソン博士も、座談会について、こう語っていた。
 自分の人生の責任は、すべて自分にあると教え、人々に「挑戦する意欲を与える」ためには、リーダーの啓発的な指導と仲間の支えが必要になります。その意味で座談会が重要なのです≠ニ。

「仏」とは「世雄(せおう)
正木 地域ごとに開かれる座談会は、そのまま近隣友好の場ともなる。とくに地域に信頼の輪を力強く広げているのが、地域部の方々です。
 明日15日は「地域部の日」です。今年は結成35周年です。
松江 町会、商店会や老人会、PTAなどの役員として活躍されている方が、ますます増えていますね。
 民生委員、保護司、消防団、各種ボランティアなどの活動に自主的に加わり、地域に貢献されている方々も多くなっています。
棚野 もちろん、日ごろの仕事、そして学会活動の合間を縫って、自ら勇んで地域活動に励んでおられる。どれほど尊いことか。
原田 「仏法(そく)社会」だ。大聖人は「(ほとけ)をば世雄(せおう)(ごう)し」(同1165n)と(おお)せである。
 池田先生はこの「世雄」について、「荒れ狂う現実の社会の真っ只中で、先頭に立って、民衆のために戦い抜き、そして断固と勝ち抜く英雄の生命」とおっしゃっている。
熊沢 地域活動も学会活動も全力で取り組んでいる地域部の方々そのものですね!
 地域部の友は、全国で大活躍しています。
 例えば山梨県に住む婦人部の方は、地域のさまざまな役割を15も担当している。
 「学会の役職、自営のお店のおかみ=A妻、母などを加えると、28の役を務めています」と笑顔で語っておられます。
松江 その方は、町の男女共同参画(さんかく)推進委員会委員長や女性団体理事など要職を(にな)っています。
 かつては、県の高校PTA連合会の婦人部長にも就いておられたそうですね。
 当初、周囲には学会への無理解の声もあった。でも「地域の繁栄のために」と地道に尽くし抜く姿に、認識が変わっていった。
 信頼が信頼を呼んで、さまざまな団体の役職に、次々と推薦されている。
松江 彼女の姿に感銘し、県の女性団体会長や町役場の方たちも学会の会合に参加。「学会の人は真剣ですね」と語っておられたそうです。

広がる学会理解

原田 まさしく「人のために火をともせば・()がまへあきらかなるがごとし」(同1598n)との御文の通りですね。
 人々のために貢献した行動は、自分を最大に輝かせていく。
棚野 今、各地の地域部の方を中心に、近隣で学会理解が大きく広がっている。
 静岡では聖教の購読率が学会世帯の2倍近くに迫る支部がある。
 はい。旧習ぶかい山あいの町ですが、皆さんが「町に貢献できることなら、何でもやろう」と、地域貢献に尽力してこられた。
 その誠実な姿に信頼が集まっています。
正木 支部で開くセミナーには、友人が毎回50人も。一昨年からは本部幹部会のインターネット中継がはじまり、参加者が2倍以上になったそうですね。
 ここでも、昔は無理解だった地域の有力者が、中継に参加し、聖教新聞を自ら購読したいと希望するようになった。
原田 すごいことだ。健気に地域に尽くす地域部や会員の方々に、私たちは最敬礼しなければならない。
 地道であり、日の当たらないことが多い。だが一つ一つの行動が、わが町、わが村に信頼の絆を広げる。まさに地域の太陽だ。
正木 先生は、「立正安国論」の「一身(いっしん)安堵(あんど)(おも)わば()四表(しひょう)静謐(せいひつ)(いの)らん(もの)か」(同31n)の御文を(はい)し、近隣友好の第一が「地域の『安穏(あんのん)』と『繁栄(はんえい)』を祈ること」と教えてくださった。(★=「祷」の旧字体)
 仏法者として全員が心していかねばならない大切な視点だ。

「誠実」こそ第一

棚野 こうした地域友好の流れも、先生が率先して開かれたものです。各地の地方会館を訪問される際も、学会員だけではなく、近隣の方にさまざまな配慮をされている。
熊沢 9月21日付の聖教新聞に掲載された「随筆 人間世紀の光」<友情の道 信頼の城(下)>。三重研修道場に近い商店を訪れ、近隣の方と歓談される先生の写真が載っています。
棚野 この店を営む婦人に、先生は折りあるごとに声を掛けられたそうです。
 「お世話になります」「ご商売はどうですか?」と。
正木 その後も長く、先生からのこまやかな心遣いが続いた。婦人は何度も先生へお手紙を書かれた。
 「池田先生はすごい方です。私は学会員ではありませんが、心は学会員として、学会を守っていきます」と地域の会員に語っていたそうだ。
 30数年前、研修道場ができた時、地元の方の学会への認識は薄かった。
 先生と出会ったその婦人は「学会は素晴らしい!」と、自ら周囲に語り、理解の輪を広げていかれたという。
松江 先生が結ばれた(えにし)が、その地域の学会理解の奔流(ほんりゅう)となったんですね!
 いまでは多くの方が聖教を購読してくださっているそうです。
熊沢 日本だけではありません。海外の会館も、地域の方に愛されています。
 アメリカの首都に立つワシントンDC文化会館や、イギリスのタプロー・コート総合文化センターをはじめ、各会館では地域に開放してイベントや講演会などを行っています。いずれも大好評です。
棚野 また台湾では、1999年の大地震の時、SGI(創価学会インタナショナル)の会館が救援センターとなりました。
 阪神・淡路大震災の救援活動にならってのことです。いまも、展示会を開いて、住民に親しまれています。
原田 ともあれ、何ごとも「誠実」でいくことだ。
 私たちの振る舞いで、友好も深まる。地域広布も進む。地域を大切にし、堂々と友好の対話を広げていこう!

(2009.11.14. 聖教新聞)

 

 

<18> SGI会長に268の名誉学術称号
出席者:原田会長、正木理事長、谷川副会長、杉本婦人部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

原田 お元気な池田先生のもと、11・18「創価学会創立記念日」を晴れやかに迎えることができた。
正木 明年の創立80周年へ、新たな創価の大行進が始まった。
 時は「今」。最高の師匠のもと、ともに広布の大道を歩めることが、どれほど幸福か。
 今、創価の陣列に連なる福運をかみしめ、報恩(ほうおん)の戦いに打って出ようじゃないか!
杉本 そうです。多宝会の同志も、生き生きと語っておられました。
 「『今まで生きて()りつるは()(こと)にあはん(ため)なりけり』(御書1451n)です。いよいよの決意で、『わたしの創立80周年』を勝ち飾ります」と。
棚野 私たち青年部が勝利の歴史を開き、師匠にご安心いただける弟子の人材城を築きます。
 そのためには、本門の池田門下が拡大の結果を示すのみ!
熊沢 女子部は先月、SGI(創価学会インタナショナル)の50カ国・地域の同志と世界池田華陽会(かようかい)の大会を開きました。
 全世界同時進行で、友情のスクラムを広げています。

進む会館整備

原田 今月の本部幹部会も海外60カ国・地域、250人の求道の友が参加した。
谷川 世界192カ国・地域で、老若男女あらゆる世代が団結し、広宣流布と世界平和に向かって進む。
 まさに人類史の偉業だ。これほど壮大かつ崇高な団体が、地球上のどこにあるか。学会以外にはない。
正木 その通りだ。三代会長、なかんずく、半世紀以上にわたり広布の指揮を執っていただいた池田先生のおかげである。
 先生がいらしたからこそ、今日(こんにち)の学会がある。今日の我々もある。
原田 今、全国の会館が整備されている。本部周辺も一層の勢いで進む。この9月には、地上7階・地下1階の「本部第二別館」が堂々と完成した。
杉本 創立記念日にあたって学会本部のある信濃町周辺は、全国・全世界から尊き同志の皆さんがお越しになり、大賑わいです。
谷川 連日、各界のリーダーが、あいさつにいらしている。
 「学会だけは勢いを失わず、見事な発展ですね!」「今、厳しい社会情勢ですが、学会本部に来て元気を頂いています」等々、皆が感嘆(かんたん)されている。
棚野 こうした来客へも、池田先生は細かく気を配られる。
 担当者がすぐに応対できているか。忙しい来訪者の足を長くとめてしまってはいないか。一つ一つの伝言も丁重に返される。
原田 ある企業のトップが、先生の対応の速さに感謝されていた。「早速、こんなにも早くご伝言を頂くとは」と。
 市井(しせい)の庶民であろうと、大企業の重役であろうと、先生の誠実さは変わらない。

「一人を大切に」

熊沢 かつて、ある記者が池田先生へのインタビューで、こう質問しました。
 「創価学会がここまで発展してきたのは、なぜでしょうか」
 先生は即答されました。「一人を大切にしてきたからです」と。
正木 池田先生は、「この人とはもう二度と会えないかもしれない」という「一期一会(いちごいちえ)」の精神で接してこられた。
 この一対一の、気の遠くなるような積み重ねで、今日(こんにち)の創価学会が築かれたことを、忘れてはならない。
杉本 この18日付から、聖教新聞では待望の小説『新・人間革命』の連載が再開されましたね。
熊沢 そうです。第23巻の第1章「未来」が始まりました。1976年に開園した札幌創価幼稚園が舞台です。
谷川 聖教新聞には「これからの連載が楽しみです」という読者からの声が、たくさん寄せられていた。
 私たち会員だけではなく、多くの友人の皆さんも心待ちにされていた。
棚野 10月下旬、中国の大連を訪れた創価大学中国訪問団の方が驚いていた。
 先生への「名誉教授」称号授与式に出席するため、大連工業大学に行った。その3日前、教員らと懇談する機会があった。
熊沢 ある女性教員が笑顔で、「明日は待ちに待った日です」と語っていたそうです。
 それはなぜですかと聞くと、「池田先生の『新・人間革命』の最新刊が日本で発売される日ですから!」と。
杉本 すぐ中国語に翻訳・出版されるわけではありません。それでも、先生の著作は待ち望まれているんですね。

人間主義の哲学

原田 海外の最高学府の教授陣も、先生の人間主義の哲学を求めている。
 混沌とした時代を突き破る光明を、池田先生の思想と行動の中に見出している。
谷川 その偉大な師匠のもとで戦える私たちだ。自信と誇りをもって、先生の正義を宣揚しよう!
杉本 大連工業大学からの名誉教授称号は、池田先生に世界の大学・学術機関から贈られた名誉学術称号の265番目でした。
熊沢 その後も、ロシア連邦サハ共和国の「S・F・ゴーゴレフ記念ヤクーツク第1教育カレッジ」、中国の「西南交通大学」「西安理工大学」が名誉教授称号を贈っています。これで268となりました(拍手)。
谷川 仏法を基調とした平和・文化の波は、揺るぎない世界の潮流だ。

宗門は陰々滅々(いんいんめつめつ)

棚野 太陽のごとき隆々たる発展の学会とは逆に、日顕宗は陰々滅々(いんいんめつめつ)だ!
 日顕が、嫉妬で恐喝事件を起こした山崎正友と結託して、C作戦を(ろう)してから明年で20年となる。
 因果の理法は厳しい。学会と日顕宗の差は天地雲泥。もはや比べものにならない。
正木 日顕宗の信徒数は全盛期の2%に激減。仏教史上まれにみる衰退ぶり(笑い)。
 学会が寄進した寺に居座ったはいいが、あまりに信徒が少なく、全国で300以上の末寺が困窮。坊主たちは悲鳴を上げている。哀れな限りだ。
杉本 堀日亨(にちこう)上人は、こう言われたそうです。
 今の宗門から創価学会を取ったら、何が残るか。何も残らないではないか
 それが現実となってしまいました。
原田 日顕が相承(そうじょう)を偽って盗座(とうざ)≠オたニセ法主(ほっす)であったことも、時とともに皆に知られてしまった。
谷川 こんな狂った聖職者が、世界のどこにいるんだ!
 日顕、日如の二人のニセ法主≠ノ率いられた日顕宗に、大聖人の御精神など微塵もない。仏罰(ぶつばち)は厳然だ。
棚野 先生が受章された268の名誉称号のうち、日顕がC作戦を起こした1990年以降では262。98%の名誉学術称号が、この約20年で寄せられていることになる。
熊沢 SGIは、当時の世界115カ国・地域から現在の192カ国・地域へと大発展しました。
正木 これが現実だ。もはや日顕宗は衰退の坂を転げ落ちるしかない。
 下劣な坊主どもを遥かに見下ろしながら、悠々と創価勝利の大道を進み行こう。

(2009.11.19. 聖教新聞)

 

 

<19> 「励まし」こそ拡大の第一歩
出席者:原田会長、正木理事長、谷川副会長、杉本婦人部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

正木 晴れやかな学会創立80周年が開幕した。明2010年のテーマも「創価完勝・青年躍進の年」に決定!
 全国の同志の皆さんが「やらんかな!」の意気に燃えている。
谷川 仏法では「(はち)とは(ひら)()なり」と説く。
 池田先生も、そのことを通し、「学会の永遠の大勝利を開く時である。世界広宣流布の未来を盤石(ばんじゃく)に開く時である」と強調されている。目指すは「創価完勝」だ!
棚野 その先頭に立つのが、青年部だ!
 今、各地でたくさんの新入会の青年の姿を目にする。今月の座談会も、師の心を我が心として戦う青年の活躍が光っていた。
熊沢 学会本部にも、友人の折伏や、座談会の企画に、男女青年部が全力で取り組んでいますとの、喜びの報告が次々と寄せられています。
原田 勇気は伝播(でんぱ)する≠ニいうが、青年部の勇姿は、壮年・婦人や多宝会の皆さんにも、「さあ、私たちも頑張ろう!」と、前進の息吹を送っている。
杉本 初めて参加した友人も、「世間はどこも不況で暗いというのに、学会だけは活気があって、賑やかですね」「世代を超えた、本当に明るい集いですね」と、感想を述べられていました。
原田 今後も「体験を語る座談会」「青年が主役の座談会」「友人と参加の座談会」をスローガンに進んでいこう。

世界広布50周年

杉本 80周年とともに私たちにとって何よりうれしいのが、明年の5月3日、池田先生が会長就任50周年を迎えられることです。
正木 本当にそうだ。この50年、先生がどれほどご苦労され、道なき道を切り開いて来られたか。戸田先生から託された「世界広布」の道も、会長就任から、わずか5カ月後にはもう、初の海外指導という現実の行動に移された。
熊沢 以前、この座談会でも紹介した、東京富士美術館の「オーストリア大宮殿展」の開催も、先生の誠実な人間外交の賜物です。
原田 そう。オーストリアとの交流も、第一歩は、会長就任の翌1961年10月、先生の欧州初訪問から始まった。
棚野 先日の本部幹部会で、オーストリアSGI(創価学会インタナショナル)のラリー・ウィリアムス本部長が喜びの報告をしていたが、先生は欧州統合の父であるクーデンホーフ・カレルギー伯爵をはじめ、各界の識者と対談を重ねてくださった。
 カレルギー伯爵との『文明・西と東』の出版は、先生と識者による対談集の第1号となった。
正木 89年10月にはフラニツキ首相と会見。また、ヨーロッパ科学芸術アカデミー会長のウンガー博士との対談集『人間主義の旗を――寛容・慈悲・対話』も出版されている。
杉本 元文部次官のサイフェルト女史との交流も忘れられません。91年8月の本部幹部会では山本伸一作詞の「母」を熱唱され、大きな感動を呼びました。
棚野 同年にはオーストリア芸術家協会から、先生に「在外会員証」が授与されています。先生の写真芸術の優れた業績を評価したもので、日本人としては初めてです。

人間主義の潮流

谷川 民族・宗教・文化の違いを超えた「人間と人間の交流」が、同国で最高位の文化勲章「共和国学術・芸術最高勲位栄誉章」につながり、今回の「日本オーストリア交流年」を飾る「大宮殿展」にも結実した。
熊沢 鑑賞された方々から、「どうして、こんな貴重な品々が日本で見られるのですか?」「まるで宮殿ごと引っ越してきたかのようです」等の驚きの声が上がっています。
原田 オーストリア一国をとっても大変な歴史だ。種を蒔いてくださったのは先生だ。
 「そこに、人間がいる限り、民衆がいる限り、私は、どこにでも行く」との信念と真心の「対話」で道を開いてくださった。
正木 先生が、これまでに会った世界の指導者、識者らは7000人を超える。まさに「一対一」の対話で、新しき人間主義の潮流をつくり上げられた。
棚野 先生はご自身の戦いを通し、「『会う』ことで学会の味方を増やした。『会う』ことで学会を強くしてきた」と語られています。
 後継の青年部が命に刻むべきご指導です。
熊沢 「『もう、会う人がいない』というくらい、会って会って会いまくる。ここに学会の強さがあるのだ」とも教えてくださいました。
杉本 今こそ、私たち弟子が、師のごとく「対話拡大」に立ち上がる時です。先生の半世紀に及ぶ大闘争に感謝の思いを込め、婦人部は報恩の心で全てに勝利します!
原田 平和と人道の連帯を広げ「目指せ! 広布の1000万」を合言葉に、それぞれが師弟共戦の使命に燃え、生まれ変わった決意で戦おう!

私の80周年運動

正木 何といっても「わたしの創立80周年運動」が大事だ。どうすれば殻を破る戦いができるか、一人一人が目標を明確にして取り組みたい。
谷川 「80周年運動」の短冊を作って推進している地域もある。未来部も含めて一人一人にお届けし、「拡大」と「宿命転換」の目標を語り合っているそうだ。
杉本 私も伺いました。あるお宅では婦人部が「必ず折伏!」、おばあちゃんが「聖教拡大」、未来部が「読書と勉強」と即答。
 ご主人だけが口ごもっていたところ、すかさず家庭訪問に行った支部長が「12月の座談会で、ぜひ自分らしい目標を、皆さんに発表してみてください」と持ちかけ、座談会への参加を約束されたそうです(笑い、拍手)。
棚野 先生は「拡大」の要諦について、「私は、大きな会合よりも、座談会と個人指導を中心として、新しい拡大の大波を起こしていった」とご指導されています。忘れてはならない指針です。
原田 結局、「一対一」の励ましこそが、勝利の第一歩ということだ。
正木 まさに「創立80周年記念」の先生の「お歌入り写真」がそうだ。私が訪問した壮年部も真心に大感動していた。「リストラで悩んでいましたが、もう一度、題目をあげて頑張ります!」と、語ってくれた。
杉本 婦人部も喜びが広がっています。先日、本部にお礼に来られた方も、「現在、病と闘っていますが、先生にここまでしていただいて、負けるわけにはいきません。必ず勝ちます!」と、決意されていました。

徹して最前線へ

谷川 先生は「指導者は、師弟の精神をたぎらせて、最前線へ、座談会へ、一軒一軒の家庭訪問へ、一対一の対話へ、徹して走り抜いていくのだ。どこまでも、同志のため、友のために行動し抜くのだ」と、ご指導してくださっている。今こそ、全リーダーがこのご指導を真剣に実践するべきだ!
原田 「私」の勝利が学会の勝利であり、「わが家」の勝利が80周年の勝利である。
 「師弟」を根本に、一人の人間革命から広宣流布を開くという原点に立ち、満々たる学会精神で前進していこう!

(2009.11.23. 聖教新聞)

 

 

<20> 創価の宝「未来部」が新体制
出席者:原田会長、正木理事長、谷川副会長、杉本婦人部長、棚野男子部長、熊沢女子部長

谷川 本年も残り1カ月余りとなった。
 全国の同志が明年の学会創立80周年へ、勢いよく前進している。
熊沢 新しい出発といえば、未来部が新体制になりました。
原田 未来部こそ学会の宝、世界の宝だ。創立100周年は、未来部の双肩にかかっている。
正木 だからこそ、長期的な展望に立ち、未来部の育成体制の充実をはかった。
 「各部が一体となって未来部育成に取り組む」「各家庭で信心の継承をはかる」「一人一人の未来部員への関わりを強化し、進学の推進に取り組む」ことが柱だ。
棚野 中等部・高等部は、青年部各部が一貫して、より力強く励ましていく。
 そのために、原則として本部以上の組織単位で、未来部長、女子未来部長が誕生しています。
杉本 少年少女部は、未来部育成部長を中心として、壮年・婦人部が部員会などを担当します。
 合唱団等の人材グループは、青年部の少年部長、少女部長などの担当者が携わっていきます。
谷川 学会総体として、未来部の後継育成のために、万全の体制にしました。日々の生活、また学会活動の中で未来部を(いつく)しみ、育てていきたい。

「一緒に実践」

原田 なかでも根本は、各家庭での信心の継承にある。学会永遠の5指針で、1番目にあがっているのも「一家和楽の信心」だ。
正木 そうです。
 先生も今月6日付の「随筆 人間世紀の光」<崇高なる信心の継承>で、家庭での「信心の継承」の重要性を述べられた。
 その第一として、親が子に「やりなさい」と押しつけるのではなく、「一緒に信心を実践していく」ことである、と綴られた。
谷川 私たちは学会で育てていただいた。
 信心で功徳をいただき、つかんだ確信を、しっかりと我が子に語る。ともに活動に励む。それが、親としてできる最も大切なことである。
 子どもは家族の姿をよく見ているものだ。
熊沢 九州では特徴ある取り組みをしています。昨年から「中学生・高校生主張大会」を福岡の九州文学会館で開催しています。
棚野 中等部・高等部員が、一家の信心の原点や広布史を、親や祖父母に聞き、自身の信仰体験とあわせて決意発表するものです。
杉本 今年の第2回も、感動的だったそうですね。
 父親が闘病中、家族そろって池田先生のスピーチを読み、ともに題目を唱えて苦境を乗り越えたこと。亡き父と約束した夢に向かって、信心根本に挑戦していこうと決意したこと……。
熊沢 「父から始まった信心の広布史を、ずっとずっと心に(いだ)いていきます」
 「池田先生の世界平和の思いを受け継ぎ、それを社会に広めていくことが、自分の使命だと確信しています」
 メンバーは信心を継承する思いを、自分らしく発表していました。
正木 素晴らしいじゃないか!
 壮年部も信心の原点を思い起こして語ることで、なお若々しく張り切って(笑い)、信心に励めるようになるんじゃないか。
谷川 もちろん、お子さんのいらっしゃらないご家庭もあれば、親を亡くした未来部員もいる。「学会家族」として、地域でも信心を伝えていくことだ。
原田 未来に残せるのは、大切に育成した人材である。
 先生はかつて、人材育成について、こう述べられた。
 「忙しいからといって、幹部が当面のことだけしか考えなければ、やがて広宣流布も、学会も、行き詰ってしまう」
 来月1日には「未来部勝利月間」も始まる。これまで以上の熱意で、未来部を育てていこう!

宗門は御文削除

杉本 人材育成でいえば、今月29日には「教学部初級試験」と「青年部教学試験3級」が合同で行われます。
棚野 受験者の皆さんは、仕事や学業と、学会活動など、多忙な毎日を送りながら懸命に研鑚しておられる。
熊沢 通勤・通学の途中、電車の中で教材に目を通される方もいました。本当に頭が下がる思いです。
正木 無事故・大成功の運営を期して準備にあたってくださる方、また受験者のために確信あふれる教学講義を担当していただく方、本当にありがとうございます。
杉本 八王子の東京牧口記念会館の顕彰室には、牧口先生が使っておられた御書が大切に保管されています。
谷川 私も見せていただいた。たくさんの書き込みがあった。命をかけた厳粛な研鑚の証しだった。
熊沢 獄中での牧口先生が、差し入れの品として真っ先に所望されたのが、御書でした。
棚野 反対に、保身に走った宗門は弾圧を恐れ、あろうことか御書の御文を削除。
 牧口先生、戸田先生が投獄されるや、登山停止処分にした揚げ句、家族に対し、牧口先生に退転(たいてん)を促すように勧めた。
 何と卑劣か!
原田 その通りだ!
 牧口先生、戸田先生、そして池田先生は、日蓮大聖人の御遺命(ごゆいめい)の通り、不惜身命(ふしゃくしんみょう)で妙法を護持し、(ひろ)められた。
 ゆえに学会は、永遠に御書根本だ。
正木 C作戦を実行に移してきた宗門に対しても、学会は御書に照らして、大聖人の仰せを拝し、日顕らの非道ぶりと、堕落の実態を戒めた。
谷川 あれから、もうすぐ20年。創立80周年を目前に学会は昇竜のごとき勢いだ。
 どちらが大聖人の御精神にかなっているか、現証で明白だ。
杉本 私たちは、先生のご指導通り、御書根本に、まっすぐに歩んできました。
棚野 今回の試験範囲になっている四条金吾殿御返事に「なにの兵法(へいほう)よりも法華経(ほけきょう)の兵法をもちひ(たま)うべし」(御書1192n)と仰せです。
 ただ純粋に、妙法の教え、そして大聖人の仰せのままに進むことだ。

幹部は日々研鑚

原田 そうだ。
 ゆえに幹部は日々、真剣に教学を研鑚し、確信に満ちた姿で、会員の皆さまの激励にあたらなければならない。
 ひとりよがりで身勝手な発言など、断じてあってはならない。
正木 さらに、会合で活動方針を説明するだけが幹部の役割ではない。
 会員の皆さんからは「幹部には、もっと御書を通して指導してほしい」という要望も寄せられている。
谷川 会員は確信ある指導を求めている。
 謙虚に御書を拝し、大聖人の御確信に学んで、皆に信心の滋養を与えていくことだ。
熊沢 その模範こそ池田先生ですね。
 毎月の本部幹部会でのご指導をはじめ、スピーチ、随筆などで、常に御書を通して語ってくださっています。
棚野 かつて、「幹部は指導するとき、必ず一度は御書を引いて激励を」と教えてくださった。
 若き日の先生ご自身が、戸田先生の事業をただ一人で支えられ、心身共に疲れ果てる日々にあっても、御書を研鑚し抜かれた。
杉本 今回の教学試験を機会に、受験者も、それを応援する方も、いま一度、教学に取り組む姿勢を新たにしたいですね。
正木 教学試験は人材育成の場であると同時に、皆で研鑚を深めるチャンスだ。
原田 受験者全員の悔いなき研鑚と大成長、試験の大成功を皆で祈り、応援しよう!

(2009.11.26. 聖教新聞)